ハイクノミライ

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「新鋭俳人競詠」を読む(40)矢口晃「生きものの森」

2007-08-21 04:51:04 | 「新鋭俳人競詠」を読む
もう、ニヤニヤしっぱなし。 この人は結構いいです。人間はどうだか分からないですけど、非常に上品な毒を持った人だと感じた。   あと二回転職をして蝌蚪になる   梅干しぬ犬に盛りのつきにけり 1句目、せっかく二回も転職したのにオタマジャクシかよと。その批評精神の矛先は僕には読みきれなかったんですけど、なかなかすごい。 2句目、梅干は完全に金玉袋のメタファーではないですか(違うかな・・・)。 . . . 本文を読む

「新鋭俳人競詠」を読む(39)森川大和「風の滑」

2007-08-21 04:18:53 | 「新鋭俳人競詠」を読む
一番読みにくかったかもしれない。   葉桜に吹かれて金の川蜻蛉   滝暮れて河鹿鳴き上ぐ小焼空 少し画を描きすぎの嫌いがあるように思う。 1句目、僕には「葉桜」がいいとは思えなかった。「に吹かれて」も、上手いようで、実はよく分からない。 2句目、「滝暮れて」がよい効果をなしているとは思えない。「小焼空」というのは、手先の技。   つけてくる猿の夏毛や夕の滑 「つけてくる」が「付着 . . . 本文を読む