怠惰なひな菊

漫画家・萩原玲二(はぎわられいじ)の怠惰なブログ(2006~2019)

鉄獅子残侠傳・後編

2019-03-08 23:51:36 | 萩原玲二作品



3/8発売の「キスカ 2019年 4月号」(竹書房刊)に

『鉄獅子残侠傳・後編』(オフセット28P)
漫画/萩原玲二

が掲載されています。
ぜひ、ご一読を(拝

大東亜戦争末期のフィリピン戦線が舞台の戦争漫画であります。
正直マニアック(!)です!


実は今回のネタ、100考えていたとしたら、30くらいしか前後編で描き切れず、もうちょっとページの配分をわかれよ!というか、何年漫画家やってんの!みたいな感じでした。

前編で日本側の主人公の花田が映画関係者とにおわせて、それっきりでしたが、設定としては、もともと花田はアメリカ映画大好きで就職も洋画の配給会社で、英語もそこそこ堪能で、その後撮影所にスカウトされてどうこう‥‥‥後編の花田とザックの対決も『駅馬車』〔1939〕の最後の決闘を踏まえた演出にして、ラストシーンで「あれはまるでデューク(ジョン・ウェイン)だったぜ」と、ザックに語らせる……みたいなのが脳内プロットだったんですが、そういうことしてる隙間は、なかった!です(!)。


そういった経緯を説明していないと、ラストで花田が突然流暢に英語を話しだすのは違和感あるので、片言っぽくしたほうが……という、業界きってのミリオタ担当氏の意見を取り入れたかたちになりました。


あと、レマルクの『西部戦線異状なし』ですごく印象的な、塹壕内で主人公が突き刺した仏兵と一昼夜失血死するまでともにするエピソードがありますが、それをなぞったシーンもねじこみたかった‥‥‥とか。


もちろん、機会があれば、いつでもそのうち‥‥‥


さて、キスカに掲載された『鉄獅子残侠傳』『戦×叫~バトルクライ』『街道上のムィシュ』の3作はまとめて、近く、本に‥‥‥


キスカ 2019年 04 月号 [雑誌]


竹書房


西部戦線異状なし (新潮文庫)

1918年夏、焼け爛れた戦場には砲弾、毒ガス、戦車、疫病がたけり狂い、苦熱にうめく兵士が全戦場を埋め尽す中にあって、冷然たる軍司令部の報告はただ「西部戦線異状なし、報告すべき件なし」。自己の体験をもとに第一次大戦における一兵士ボイメルとその戦友たちの愛と死を描いた本書は、人類がはじめて直面した大量殺戮の前で戦慄する様を、リアルに文学にとどめたものとして、世界的反響を呼び起こした。

新潮社



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