皆様にご心配いただいたクマですが、このところ調子がよく、今まで通り元気に過ごしています。
この状態がいつまで続くかわかりませんが、こんな穏やかな日が、一日でも長く続くと良いなと思っています。
近所の柴犬の事です。
去年の暮れに亡くなったと聞きました。
クマより10ヶ月くらい年上のワンコでした。
以前も何度か私のブログに登場したクマの天敵のワンコです。
主人の話だと、散歩の時に出会い、最初に向こうから威嚇されたそうです。
クマはそれを根に持って、それ以来天敵のワンコになってしまいました。
とにかく要注意のワンコでした。
外飼いの犬なので、いつも外につながれています。
地主さんの分家らしく、私の家が4つ以上入るような広い敷地で、正面の門は閉まっているのですが、横の生垣からは自由に出入りできるようになっています。
若い頃のクマは、隙があれば、家から脱走して、すぐにその犬のところに向かい喧嘩を仕掛けました。
ブログでも何度か書いているのですが、ものすごい噛み合いになり、その仲裁に入った私は、指を噛まれて大怪我をしました。
牙が爪の中に入り、すぐに病院へ行ったのですが、それでもその後、膿んでしまい、なかなか治りませんでした。
完治するまでに数ヶ月かかりました。
あれから、10年以上経った今でも、その時の爪は元に戻っていません。
その柴犬が、亡くなる一年くらい前に脳梗塞になりました。
犬にも脳梗塞があるというのをその時知りました。
最近、見かけないなぁと思っていたところ、家の中に入れて、面倒を看るようにしたそうです。
ボケ鳴きもひどかったようです。
そういえば、一時、私の家までもその鳴き声が聞こえてきていました。
ずっと寝たきりで、身体は全く自由が利かず、意識もどの程度あるかわからない状態だったと言います。
でも、食欲だけは健在で、フードを食べさせれば、毎回きちんと食べると言っていました。
全く自分で動くことができないので、床ずれを防ぐため、一日に何度か身体を動かさなければならず、家族の誰か一人は必ず家に残り、体勢を変えたそうです。
秋に娘さんの結婚が決まり、式のための打ち合わせや、衣装合わせの時も、その柴犬のために家族揃って留守にすることはせず、順番に式場へ行ったそうです。
「娘の結婚式が困っちゃうわ~」
と飼い主さんは言っていましたが、多分、その時はそれなりに乗り越えたんだと思います。
「きっと、バチが当たったんだわ。」
と飼い主さんは言います。
というのも、その家は、我が家と同じで3匹の犬を飼っています。
最初に来たのが、その柴犬、その後、ヨークシャーテリアが来て、トイ・プードルが来ました。
柴犬は外飼いでしたが、残りの二匹は家の中で飼っていました。
飼い主さんが言うには、自分だけが外に置かれたと思い、柴犬はそれを恨んでいたのではないかと言います。
「だから、今は、家の中に入れて、その分を取り戻すつもりで、寝たきりでも長生きしているのかもしれない。」
と言っていました。
でも、私は思いました。
犬は、人間と違って、他の犬と比較することはできない。
自分が経験してきた事としか比較できないので、今までより悪い環境になれば、ものすごいストレスになるけれど、最初からずっとその環境なら、ストレスにはならない、と。
でも、飼い主さんの心の中にその辺のひっかかりがあったようです。
それで、「バチが当たった」という言い方をしたように思いました。
12月で17歳になると聞いていましたが、クマの天敵のワンコは、17歳になったか、ならなかったかで亡くなったようです。
亡くなる半年くらい前に飼い主さんと会って、立ち話をしました。
その時、
「ずっと寝たきりで、ただ、食べて寝ているだけ。あんな状態をずっと続けていて、生きている意味があるんだろうかと思っちゃうの。」
と言っていました。
そんな状態が数ヶ月続き、たまりかねた飼い主さんは、かかりつけの獣医さんのところに行き
「ただこうして命をつないでいても意味がないので、安楽死させてください。」
とお願いしたそうです。
でも、獣医さんからは、
「ボクには、そんなことはできません。最後まで責任を持って看てやって下さい。」
と、言われてしまったということでした。
それで、仕方なしに家に戻り、それからは、家族全員で介護に専念したそうです。
私は、その話を聞いたとき、何も言えませんでした。
ただ、黙って話を聞き
「そうだったの・・・」
とだけ、言いました。
でも、心の中では、犬は、生きることが本能だから、自ら死を選ぶこともしないし、できる限り生きようとする。
食べて寝ているだけでも、人間のように生きる意味なんて考えるはずはない。
だから、寿命が終わるまでがんばるんだろうと思いました。
柴犬が脳梗塞になってから、多分、一年近く介護の日々が続いたと思います。
それは、家族にとっては、大変だったろうと思います。
クマよりは、一回りか二回り小さいワンコでしたが、それでも8~10キロくらいはあったと思います。
身体を動かすのも大変だっただろうと思います。
傍から見ているだけでは、その人の苦労はわかりません。
だから、安楽死という選択をしようとしたんだろうと思いました。
たまに会うと
「まだ、がんばってるのよ~。」
と、苦しそうに飼い主さんは言っていました。
あまり会う度に聞くのは悪いので、しばらく何も聞きませんでしたが、今年の春くらいに「去年の暮れに亡くなった」という話を聞きました。
私は、今、クマの事を思うとき、ただ食べて寝ているだけでも、命をつないでいて欲しいと思っています。
でも、クマの具合が悪くなったばかりだからそんな風に思うだけで、これが長く続いたら、もういい加減、終わって欲しいと思うんだろうか?
それは、その時になってみないと、わからないと思います。
この状態がいつまで続くかわかりませんが、こんな穏やかな日が、一日でも長く続くと良いなと思っています。
近所の柴犬の事です。
去年の暮れに亡くなったと聞きました。
クマより10ヶ月くらい年上のワンコでした。
以前も何度か私のブログに登場したクマの天敵のワンコです。
主人の話だと、散歩の時に出会い、最初に向こうから威嚇されたそうです。
クマはそれを根に持って、それ以来天敵のワンコになってしまいました。
とにかく要注意のワンコでした。
外飼いの犬なので、いつも外につながれています。
地主さんの分家らしく、私の家が4つ以上入るような広い敷地で、正面の門は閉まっているのですが、横の生垣からは自由に出入りできるようになっています。
若い頃のクマは、隙があれば、家から脱走して、すぐにその犬のところに向かい喧嘩を仕掛けました。
ブログでも何度か書いているのですが、ものすごい噛み合いになり、その仲裁に入った私は、指を噛まれて大怪我をしました。
牙が爪の中に入り、すぐに病院へ行ったのですが、それでもその後、膿んでしまい、なかなか治りませんでした。
完治するまでに数ヶ月かかりました。
あれから、10年以上経った今でも、その時の爪は元に戻っていません。
その柴犬が、亡くなる一年くらい前に脳梗塞になりました。
犬にも脳梗塞があるというのをその時知りました。
最近、見かけないなぁと思っていたところ、家の中に入れて、面倒を看るようにしたそうです。
ボケ鳴きもひどかったようです。
そういえば、一時、私の家までもその鳴き声が聞こえてきていました。
ずっと寝たきりで、身体は全く自由が利かず、意識もどの程度あるかわからない状態だったと言います。
でも、食欲だけは健在で、フードを食べさせれば、毎回きちんと食べると言っていました。
全く自分で動くことができないので、床ずれを防ぐため、一日に何度か身体を動かさなければならず、家族の誰か一人は必ず家に残り、体勢を変えたそうです。
秋に娘さんの結婚が決まり、式のための打ち合わせや、衣装合わせの時も、その柴犬のために家族揃って留守にすることはせず、順番に式場へ行ったそうです。
「娘の結婚式が困っちゃうわ~」
と飼い主さんは言っていましたが、多分、その時はそれなりに乗り越えたんだと思います。
「きっと、バチが当たったんだわ。」
と飼い主さんは言います。
というのも、その家は、我が家と同じで3匹の犬を飼っています。
最初に来たのが、その柴犬、その後、ヨークシャーテリアが来て、トイ・プードルが来ました。
柴犬は外飼いでしたが、残りの二匹は家の中で飼っていました。
飼い主さんが言うには、自分だけが外に置かれたと思い、柴犬はそれを恨んでいたのではないかと言います。
「だから、今は、家の中に入れて、その分を取り戻すつもりで、寝たきりでも長生きしているのかもしれない。」
と言っていました。
でも、私は思いました。
犬は、人間と違って、他の犬と比較することはできない。
自分が経験してきた事としか比較できないので、今までより悪い環境になれば、ものすごいストレスになるけれど、最初からずっとその環境なら、ストレスにはならない、と。
でも、飼い主さんの心の中にその辺のひっかかりがあったようです。
それで、「バチが当たった」という言い方をしたように思いました。
12月で17歳になると聞いていましたが、クマの天敵のワンコは、17歳になったか、ならなかったかで亡くなったようです。
亡くなる半年くらい前に飼い主さんと会って、立ち話をしました。
その時、
「ずっと寝たきりで、ただ、食べて寝ているだけ。あんな状態をずっと続けていて、生きている意味があるんだろうかと思っちゃうの。」
と言っていました。
そんな状態が数ヶ月続き、たまりかねた飼い主さんは、かかりつけの獣医さんのところに行き
「ただこうして命をつないでいても意味がないので、安楽死させてください。」
とお願いしたそうです。
でも、獣医さんからは、
「ボクには、そんなことはできません。最後まで責任を持って看てやって下さい。」
と、言われてしまったということでした。
それで、仕方なしに家に戻り、それからは、家族全員で介護に専念したそうです。
私は、その話を聞いたとき、何も言えませんでした。
ただ、黙って話を聞き
「そうだったの・・・」
とだけ、言いました。
でも、心の中では、犬は、生きることが本能だから、自ら死を選ぶこともしないし、できる限り生きようとする。
食べて寝ているだけでも、人間のように生きる意味なんて考えるはずはない。
だから、寿命が終わるまでがんばるんだろうと思いました。
柴犬が脳梗塞になってから、多分、一年近く介護の日々が続いたと思います。
それは、家族にとっては、大変だったろうと思います。
クマよりは、一回りか二回り小さいワンコでしたが、それでも8~10キロくらいはあったと思います。
身体を動かすのも大変だっただろうと思います。
傍から見ているだけでは、その人の苦労はわかりません。
だから、安楽死という選択をしようとしたんだろうと思いました。
たまに会うと
「まだ、がんばってるのよ~。」
と、苦しそうに飼い主さんは言っていました。
あまり会う度に聞くのは悪いので、しばらく何も聞きませんでしたが、今年の春くらいに「去年の暮れに亡くなった」という話を聞きました。
私は、今、クマの事を思うとき、ただ食べて寝ているだけでも、命をつないでいて欲しいと思っています。
でも、クマの具合が悪くなったばかりだからそんな風に思うだけで、これが長く続いたら、もういい加減、終わって欲しいと思うんだろうか?
それは、その時になってみないと、わからないと思います。