3匹のうちで先住犬のクマは、他の犬たちの上位に立っている。
身体の大きさからしても、性格の強さからしても、他の犬たちはクマに一目置いているように見える。
ハイジは来たときからクマの様子をすべて真似て、割合に早く私たちとの生活になじんだ。
勘九郎は、すっかりクマの手下となって、どこへ行くのもクマの後をついて歩き、クマと同じように行動する。
訪問者があって玄関のベルが鳴ると、クマは玄関に飛んでい . . . 本文を読む
最近、寒くなってきて、ハイジは誰かのひざの上を狙う。
主人のひざが一番居心地良さそうだ。
最近、主人は太ってきたので、主人のひざは、どっしりしていて落ち着くようだ。
クマは人間に触られたり、抱かれたりするのは好まない。
家族の中でつかず離れず、全員が見渡せる場所で眠る。
勘九郎もパテラの手術後、人間に抱かれることが気持ちの良いものだと感じたらしい。
なので、ハイジが抱かれている場所へ自分も行き . . . 本文を読む
近所に、足の不自由なおじさんがいる。
リハビリのために毎朝、散歩をしているそうだ。
犬好きのおじさんは、通る家々にいる犬たちに声をかけることを散歩の楽しみにしているらしい。
「クマ、おはよう!」
とおじさんはクマに声をかける。
でも、クマは、一向におじさんに慣れない。
それでもおじさんは根気よく座り込んでクマに話しかけていく。
ある日、おじさんが立ち上がろうとした瞬間にクマは驚いて、飛びつくよう . . . 本文を読む
新潟中越地震に遭った母子3人、無事でいて本当によかった!
家族の喜びもひとしおだろうと思う。
話は少し変わるけれど、災害とペットの問題は、我が家でも深刻なことになりそうだ。非難するにも犬3匹、避難所に連れて行くわけにはいかない。
まして、クマは中型犬で、その上人見知り。
まわりの人に迷惑をかけてしまうのは目に見えている。
そんな話を家族としたけれど、やはり車生活しかないだろう。
私たちが仕事 . . . 本文を読む
今年の春先のこと。
ハイジが、朝起きて抱っこすると、フーン、フーンと鼻を鳴らす。
甘えているのかと思ったけど、じっと抱かれていなくて、震えている。
多分、どこかが痛むのだろうと思った。
食欲はまあまあだから、内蔵ではないようだ。
自分で横になれない様子だから、寝かせて毛布をかぶせた。
そのままじっとして、私が動くのを目だけで追っている。
私が、出勤するときは震えは止まっていたけど、一度寝かせた姿 . . . 本文を読む
今からちょうど1月前、勘九郎は、パテラの手術をした。
いつも食事の支度を始めると、ハイジはうれしくて部屋中を駆け回る。
勘九郎は駆け回るハイジの合間をぬってピョンピョン飛びはねる。
クマだけは、じっとおすわりをして待っている。
そして、3匹一斉におすわりをして、その後食べ始める。
何もしつけができていないハイジだけれど、食事の前のおすわりだけは、覚えた。
今年の春ごろの事、いつものように勘 . . . 本文を読む
犬3匹の上下関係は、はっきりしたことがいまだにわからない。
クマが1位にいることは確かだけれど、ハイジと勘九郎の関係がはっきりしない。
ハイジは6年間社会から閉ざされた生活をしていて、犬としての社会性に欠けている部分がある。
自分が犬であるという自覚に欠けているような気がする。
勘九郎が来てしばらくたってから、勘九郎はハイジのおしりに乗ろうとした。
いわゆるマウントというものだと思う。
でも、 . . . 本文を読む
ハイジは、7年間犬の美容学校にいて、排泄のしつけができていない。
それでも、クマの真似をして散歩で排泄するようになったし、最近では勘九郎がペットシーツの上に排泄するのを見て、自分もするようになった。
でも、本当にトイレの仕方がわかったわけではないから、家に帰るととんでもないところにおしっこやうんちがあることがある。
きのう帰ってペットシーツを見たら、おしっこの数が少ないように思った。
そういうと . . . 本文を読む
クマが嫌いなもので、肝心なものを書き忘れていた。
それは、お風呂。
「クマ、お風呂に入るよ」
と声をかけると、それまではリラックスして気持ち良さそうに横になっていても、ガバッと起き上がり、そのまま固まってしまう。
そして、耳をピンと立てて私たちの一挙一動をじっと見守る。
お風呂の準備を始めると、あわてて2階へ避難する。
準備が終わって2階へ行くと、今度はベッドの下にもぐる。
ベッドの一番奥に入っ . . . 本文を読む
クマが嫌いなものは第一に雷。
クマにとって雷は、この世の中でこれ以上ない恐ろしいものらしい。
雷が鳴り出すと、しっぽを下げて震えているだけで、声も出ない。
そのうち、ハアハアと激しい息づかいになりながら家の中のあちこちをうろうろして、結局は、玄関の下駄箱の下か、ベッドの下にもぐる。
嫌いなものは他にもあって宅急便のトラックや新聞、郵便のバイク。
でも、それらには、激しく吠えて、追い払おうとするので . . . 本文を読む
勘九郎が来たのはちょうど1年前くらい。
娘がペットショップで見つけてきた。
「黒くて胸に小さく白いものがある。クマと同じで気に入った。」
と突然言ってきた。
その少し前に同居していた義母が亡くなり、家族が1人減ったという寂しさもあったのと、犬を2匹飼うのも3匹飼うのもたいして変わらないだろうという安易な考えからOKしたものの、勘九郎はクマやハイジのように簡単には行かなかった。
とにかく、い . . . 本文を読む
ハイジが来たのは、3年前、ハイジが7歳の冬だった。
犬の美容学校の教材犬だったハイジは、学校で生まれ、7年間生徒たちの美容の相手をしてきた。
学校では犬たちがある程度の年齢になると、老後は普通の生活ができるようにと里親探しをして、生徒や近隣の人たちに引き取ってもらうよう働きかけている。
ハイジは他の犬たちと一緒に里親探しに出された。
他の犬たちは次々と里親が見つかっていく中で、ハイジだけが、期 . . . 本文を読む