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機動画報日誌 Mk-Ⅱ

英 浩史の日々徒然を記すブログ

△ノーゲーム・ノーライフ・ゼロ

2017年08月04日 | 映画
どうもです。

           
 実は1日に観に行ってきたんですが、スタート時刻を勘違いして
いて冒頭の10~15分ぐらいを見そびれていたので、もう一回観て
来ました。

 タイトルからしてTVアニメ(第1期?)の前日譚で、TVアニメ本編
の約6000年前が舞台だとか。本編の中でもある程度明らかに
なっている物語世界の成立経緯が語られるものと思って観に
行った訳で。

 6000年も前の話ですから、本編のキャラは殆ど登場しない(*1)
のは仕方がないことですが、遠いご先祖だったり、《魂を継承する
前世》とでもいうべき?存在がいて、キャラクターフォーマット的
には違和感はないというか何というか。

 本編の方はけっこうコメディタッチのエピソードもあったりしたん
ですが、劇場版はひたすら重い話です。まあ、本編の時点で何の
特殊能力もない人類(イマニティ)にとって「十の盟約」もない世界
はただただ過酷なだけで。それも、唯一神の座をかけて相争う
神霊種(オールドデウス)とその眷族たちの戦争に巻き込まれる
形で(劇中の台詞にもありますが)埃を払うように殺されていく
だけ存在(*2)です。
 まあ本編で語られている作品世界の背景から敷衍すれば、こう
いうことになるのは、ある種当然のことではあるんですが、人類の
境遇はひたすら悲惨で、しかも本編での人類の立ち位置(16種
から成る位階序列で最下位)からして、ここから好転することも
望めない訳で。

 絶望的(と思える)状況から逆転勝ちすることでストーリーが
進んでいく本編に比べ、負け続ける状況にカタルシスというもの
が一切ない、といっても過言ではなく、リク(空の前世?)が為した
ことの結果が本編の世界を作り上げることであったとして、リクは
報われたんだろうか?と思わざるを得ないというか。
 「永劫に続くと思われた大戦が終結させた」という結果を導いた
のは間違いないし、「誰も死なない世界」は実現されたかも知れない
けど、それは《漁夫の利》で唯一神の座を得たテトが設けた《盟約》
によるものだし(*3)。

 本編にあるような爽快感がないのに、リク(≒空)の自虐童貞ネタ
といったコメディ展開が挿入されたりして、すごく中途ハンパ感を
抱いてしまうのは避けられなかったり。ロジックとしてはすごく納得
できるんだけど《面白い作品》だったか?というと、けっこう疑問符
が付くという感じ?

 劇場版そのものに関してはけっこう批判的な立場ではあります
が、本編を(HDDレコーダなどに)保存しておくならセットで手許
に持っておきたい、とは思ってます。とりあえず、TVで放映して
くれる機会があれば逃さないようにしたいとは思いますが、DVDで
でも買うのアリかなと思ったり。

           
 ちなみに。映画の日に行った時は貰えたんですが、2回目行った
時は貰えませんでした。映画の日限定? それとも単に限定数を
配り終わった?
 
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  *1:人類種である空や白、ステフ、クラミー達はもちろん、長命種と設定される
    ことが一般的なエルフのフィーも本人ではなくご先祖様だったり(まあいくら
    エルフでも、6000年生きるのは無理だろうし(笑))。本編と同一個体(?)
    なのは、神霊種たるテトと天翼種(フリューゲル)のジブリールぐらいか。
  *2:これも劇中にあるセリフで語られていますが、大戦の影響によると思われる
    惑星環境の悪化で、人類にとっては致命的に有害な物質が蔓延していて、
    何の防御もなしに表に出ていると、害毒に侵されて死に至るという「人類が
    生存していることが奇跡」な世界だそうで。
  *3:ただ、劇中のリクとテトの関わりからすると、《十の盟約》自体がリクの
    想いを汲みとってのものという可能性もなくもないけど。

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