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アジュカヌマブ

2021-06-09 12:24:58 | Weblog

エーザイの認知症治療薬を食品医薬品局が承認したことが報じられた。
2021年6月7日、米国食品医薬品局FDAは米Biogen社バイオジェンとエーザイが申請していた抗Aβ抗体アデュカヌマブ「ADUHELM」(Aducanumab)を 臨床試験において、18カ月でアミロイドβプラークを59~71%減少させたということでアルツハイマー病治療薬として迅速認可したということです。

ただ、迅速承認ということでFDAはBiogen社には今後検証試験による臨床的有用性の確認が求められている。条件付き承認とはいえ、アルツハイマー病の認知機能改善薬(進行抑制型)として世界で初めて承認された医薬品で、従来の治療薬とは異なりアミロイドβを減少させる治療薬なので期待が大きい。

エーザイのプレスリリースにはバイオジェンのCEOであるミシェル・ヴォナッソスのコメントとして「この歴史的瞬間は、十年以上にわたる複雑なAD領域における画期的な研究の
集大成です。
このファースト・イン・クラスの薬剤が、ADと共に生きる方々の治療を変革し、今後、継続的な革新を起こすと確信しています。
私たちの臨床試験に参加いただいた何千人ものAD患者様と介護者の皆様のご貢献、ならびに当社のサイエンティストや研究者の献身に心から感謝しております。
私たちは、医療関係者やコミュニティと協力して、この新しい薬剤を患者様にお届けし、拡大するグローバルヘルスの危機に対処してまいります」と述べたと記しています。
さらに、エーザイのCEOである内藤晴夫氏は「ADの根本原因を突き止めるためのたゆまぬ追求を通じて、 エーザイは、1980年代初頭よりAD治療薬の開発に取り組んできました。また、四半世紀以上にわたってAD当事者様に寄り添い、ニーズを理解することに努めてまいりました。
ADUHELMの承認によって、AD治療の歴史に新たな1ページを開くことができたことを大変嬉しく思います。
本承認により、グローバルヘルス、社会、そして、最も重要な当事者様とご家族の将来に大きな展望や希望をもたらす治療オプションを提供し、認知症エコシステムの進展に大きな一歩を踏み出すことが可能となります」と述べたことを記しています。

その後のニュースによるとFDAは今回、新薬の対象者について言及していないようで、審査・承認の前提になった臨床試験(治験)が軽度認知障害(MCI)と早期段階の患者だったことを考えると、発症前後の人たち向けに使われることになると報じているメディアもある。
ということはBPSDを改善するということではどうもないらしい。

新薬の値段についてバイオジェンは7日、年間治療費が5万6000㌦(約610万円)になると公表。患者1人当たり年間で数6百万円の費用がかかることは保険制度薬価のあらたな課題になることが予想される。
エーザイCEO内藤氏は価格について「価値を複合的に検討していく」と会見で述べたので多くの患者に用いられることを期待したい。

バイオジェンとエーザイは日本国内については20年12月に承認を申請している。
米国のケースとは違い通常審査のため、結論が出るのは22年以降になると予想される。

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