(amazon掲載のパンフレット借用)
「たそがれ清兵衛」の宮沢りえ、清兵衛が討ち取りに行く命をうけ、清兵衛からそのしたくを頼まれ駆けつける。その1カット、宮沢りえの顔と胸にうっすらと汗が浮いている姿を画く。侍の家の子女が普段汗を浮かべることはたしなみとしてないこと、それに反して汗をかいている姿をえがくことはいかに火急で尋常ならざる事態かを見せてくれる。
清兵衛が討ち取りに出たあと、少しボケている清兵衛の母から「何方かの」と聞かれ「わたしは」で間が入る、その間で見ているものは「清兵衛さんの妻」という言葉を浮かべる時間が生じて、あと「清兵衛さんの幼何時見の」という言葉をいう姿に、思わず涙を誘われる。
宮沢りえは得難い女優だ。