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飼い主が握る命-余命宣告と難解な選択

2013年02月01日 11時24分10秒 | ペットロス・QOL

具体的に長くて何ヶ月、早くて如何程と

言われたワケではない。

。。。しかし。。。

もう好きな物を食べさせて---

という言葉は、遠回しの余命宣告に聞こえる。

もう、イイんじゃないですか。。。とかな。

その「もう」とは何だろうか。もう。。。

嫌な言葉だ。

---

忘れもしない都下に居た頃、2010年前半か9年頃の

それまで数年間?友達だった、雑種♀のこれもコロちゃん1

(コロちゃん2コロちゃん3コロちゃん4)

という名の子の話。

腹部、恐らく乳腺?辺りに何年にも渡り

腫瘤を抱え、あのMT獣医へ初期頃受診して居た。

それ以降かかって居ない。。。その当時で16才位

だったかと思う。

 

ゆき共々自宅へ戻った2010年6月?以降

その頃、麻布の帰りには紹介獣医である

MT(眉唾)獣医へ報告に必ず立ち寄って居た。

(徐々にゆきが異常に嫌がる様になり行っては居ないも)

その際、ずっと気に掛かって居たコロちゃんの事を聞いてみた。

 

あぁ、もう死んだわよ、

と吐き捨てる様な冷たい言葉が返って来た。

最期は酷かったんだから、腫瘍が破裂して

膀胱も腸も圧迫して、便も出なくてね。掻き出して。そうなってから

何とかしてくれ、って言われてもねぇ~

MT獣医故、これが真実か否か甚だ疑問。。。

何とかしてくれ、と泣き付く様な事を言うタイプの

飼い主さんではないといった印象があるのだがな。

このMT獣医は、自分の所から転院する、或いは

行かなくなる等すると、悪口三昧になる。

それを他の飼い主さん方へも来る人来る人、かなりの

悪口と思える様な言い回しで伝える。

余談だが、MTは門脈シャントを膀胱炎に準じた治療をし

死なせてしまった事もあったが、その飼い主さんが

新たに同種のヨーキーを迎え、以降MTには当然

かかるワケもなく。。。MTは、それ以来その飼い主さんの

悪口をばら撒いて居た。自分のミスを隠蔽するつもりなのか否か。。。

まぁ、確かに獣医としては普段から受診せず

手を付けられない状態になり、連れて来られても

実際にどうし様もないとは思うが。

 

---閑話休題---

そのコロちゃんパパと話して居た頃;まだ彼女は14、5才だったのか?

腹部の腫瘤も小さかったか或いは徐々に

大きくなりつつある頃;

親戚が来た際に偶々、肉をあげてしまい

それ以降フードを食べなくなったと。。。

え、あげてはいけないんですか?あげない様に

して居るんですか?

或程度の年齢になったら、少し好きな物を

食べさせても。。。と言った記憶が蘇る。

その頃、ゆきも心肥大を指摘され、更に乳腺腫瘍も

見付かった時期だったか、手作り、好きな物を食べ放題だった。

 

コロパパは、

否。。。それは人其々だよ。。。と。

 

そうなのだ。。。人其々

 

コロちゃんの場合には、余命を宣告されたのでは

ないも、ヒトでも同様或程度の年齢に達した際

好きな物を食べて貰い、食を謳歌すべきか

或いは、最期まで厳格にするか。

 

自分は悩む。

いつもこの狭間で右往左往し定まらず

ゆきにも負担を掛けてしまう。

 

侵襲の無い頻繁な尿血検結果と照らし合わせ

少しでも「美味しい物」を食べて貰おうか---

というのが今の考えだが。。。

飽くまで「今の」。。。

これが食欲が廃絶された場合には、全くその限り

では無く、その様に悠長な事は言って居られない。

ヒトの物であれ何であれ、口にしてくれる物は

片っ端から試す。。。そう、片っ端から。

 

そして、本格的に大凡の余命が見えて来た場合にも

好きな物を。。。と。。。そう思って居る。

 

しかし、それ等を口にする事に因り

更なる何処かしらの臓器へのダメージが助長され

。。。されるだけで表面にでなければまだしも。。。

本人を苦しませる結果となってしまっては

本末転倒もいいところだ。

難しい選択。

 

これは。。。治療に対しても大いに言える事なのだろう。

否、厳密には治療ではないのかも知れない。。。

輸液とステロイド等で生き存えて貰うか。

或いは自然の流れに任せるか。。。

 

動物;イヌ;の幸せ、というモノが永遠に

解らない自分に取り選択の余地は無い気がする。

 

全て、全て;その小さく重い命;が飼い主の手に

委ねられて居る。意思表示をしない;否、実際には

して居るのだろう;イヌの命の全てを自分が握る責任。。。

 

飼い主さんに因り、様々。。。

自分で食べなくなった際、徒手的に無理強いはしない、逆に

食べなくなっても強制給餌をする。そして持ち治す。。。

どちらも辛い選択だろうと思う。

持ち治したところで、又同様の症状は高い確率で

早かれ遅かれ何れ訪れる。

 

イヌが生きる、とは何なのだろう。

 

イヌは生まれてから、その最期の刻まで

飼い主を喜ばせる事のみに全精力を注ぎ、

喜びを感じる生き物なのだろうかと

ゆきを通し朧げ乍ら感じる。

これを基本に鑑みれば

飼い主を喜ばせられなくなった、と本人が

感じた時が「旅立ち」の刻なのか?

飼い主は、どんなにも世話が大変で、精根尽き果てる思いを

したとしても。。。何日も眠れずも、それは

生きてこその喜びであるのだが、

それ等をイヌは悲しい思いで

施されて居るのか?

 

最後の最期には、ステロイドを使うかも

知れない。それは或意味身体に取り

かなり良くない事だ。

眠り就こうとするところに、冷水を掛ける程の

衝撃かも知れない。それで持ち治す子も現実には

居るが。。。あのコロ兄。。。

 

ゆきは。。。好きな物は食べられない。。。

まだ「その時」ではないよな、まだまだ、だよな?

 

獣医に、ハッキリと余命を宣告されたなら

「食べ放題」をやろう。

尤もその折、全ては食べられる状況である、という事が

大前提なのだが。

ステロイドを入れ、一瞬でも食欲増進してくれれば

その隙に、となるか。。。

 

QOL,QOLと叫ばれ久しいが、イヌのQOLとは

何なのだろうか。

自分で美味しく食餌が摂れ、自分の脚で散歩をし、

飼い主の笑顔が消えない事なのか。。。

 

最期の刻。。。

それは痛みを超越した、苦しみ。。。溺れる苦しみ;肺心疾患;

或いは不可逆的な脳のダメージが強く疑われたなら

セデーションを願うだろう。

しかし脳の不可逆的なダメージ、と言っても

正気を取り戻した様な場面も有り得る。

その際には恐らく、自分で食餌を摂ろうとするかも知れない。

「生きる為」のホメオスタシスの成せる業、

無意識の中、食べようとしてくれるかも解らない。。。


年を重ねる毎に、難しい選択を要求される事が

比例し、増える気がする。

 

悩み、苦しまなければいけない。。。

飼い主とし。。。

それがイヌを迎えた最大で最期の責任、義務。

考え、考え、頭が爆発するまで、脳が溶けそうになるまで考え

人生で一番悩もう。

それで良い。それがゆきを迎えた証。

 

この希少、希なるゆきがこのぐうたら飼い主の元へ

来てくれた最期の足掻き。

唯。。。自己中なこの自分が、どうか最期の刻

自分に向けられた思いだけは除外する様、

ゆきだけの事を考える様、彼女を失いたくない故

苦しい延命だけはしない様。。。

心して置かなければいけない。


心から。。。