2月22日ワールド・シンキングデーは
ガール・ボーイスカウトを作って下さったボーデン・オレブ・ポウエル両夫妻の誕生日。ご夫婦で同じ誕生日なんです。
お誕生日をお祝いし、世界中のガールスカウトが、同じテーマで世界の人々のことを考える日です。
今までのシンキングデーには、エイズなどの病気、貧困と飢餓、ジェンダー、環境のことを考えてきました。
2013年のシンキングデー、56団は「すべての母親の命と健康は尊い」をテーマに取りあげました。
国際連合ミレニアム開発指標(MDG5)と連動しているテーマです。
これらの問題を話し合うために、56団は女の子だけの内閣を組閣しました。
きっと、戦争をしない、女性にやさしい政治をしてくれることでしょう。
この内閣の話し合いのやくそくごとを一つ決めました。
ブレーンストーミングの話し合いのように、だれかの意見に反対をしないこと。
だから56団内閣は、大人の国会のように聞き苦しい野次などもありません。
さっそく話し合いが始まりました。
議長さんが意見が出ない時は「内閣総理だいじ~ん、Mく~ん」と指名します。
みんなが、勝手に話し出すと「せいしゅくに!」とペットボトルをポンポンならしました。
お母さんの仕事は、時にはハウスキーパーさん、時には看護師さん、家庭教師さん、
コックさん、ベビーシッターさん、運転手さんと一人で何役もこなすたいへんな仕事だと意見が出ました。
しかも、そんな仕事をしながら、外で働いているお母さんも多いという意見もありました。
家族のために働いてくれるお母さんがいなくなったら「こまる~、私にはできない。」「家族みんなで仕事をする」
「いやだ~、泣いちゃう…」とブラウニーは涙ぐむスカウトもいました。
お母さんは忙しすぎるので「もっとみんなが手伝わないといけない。」という意見もでました。
世界にはどんなことで困っているお母さんがいるんでしょう。
今回取り上げたお母さんの国はパキスタン、ベネズエラ、ヨルダン、マラウィです。
戦争でたいへんな苦労をしている、男の人の暴力に苦しんでいる、
学校に行けなくて文字が読めないので、まちがった薬を飲んだり、身体に良くないことをしたり、
危険と書いてある場所に入ってしまって怪我をしたり、時には死んでしまう。
まだ幼く身体が赤ちゃんを産めるように成長していないのに、結婚させられてしまう。
貧しいので、お医者さんにかかれない。環境が悪いので、お医者さんがいないなどの
理由で、多くのお母さんが妊娠、お産で亡くなっています。
「それでは、みなさんはこれらの国をどのようにしたいですか?」
「学校をボランティアで開く」「戦争をなくす」「大きくなってから、本人が結婚したいという結婚しかしてはいけないことにする」
「募金をして、学校を建てる」「子どもがかならず学校へ行けるようにする」「お母さんが疲れないように、家の仕事はみんなの仕事と法律で決める」
「赤ちゃんが生まれたら、お父さんとお母さんと二人で育てる。」などなど、、、、
長老役のリーダーから「今みんなが言ったことにちかいことを、実行している国があります。」といったら
「スウェーデンです。」と答えたスカウトがいました。
スウェーデンは消費税は25パーセントと高いけれど、大学までの費用、子どものお医者さんの費用も無料、
お産の時のお休みが、お母さんもお父さんもたくさんあります。お給料も最高で8割もでます。
おじいさんやおばあさんが病気になった時も、国が助けてくれます。
働くお母さんのことをよく考えてある制度が整った国だといえます。
世界の国が、このようなお母さんにやさしい国になれば、妊娠やお産で亡くなることは減っていくでしょう。
シンキングデーの終わりに、一つの作文を紹介しました。
小学4年生の少年が幼い頃から写真家のお母さんのお仕事についていって、
シリアの砂漠でベドウィン(遊牧で生活する人たち)のご家族としばらく生活して感じたことを書いたものです。
地球のこと、土地のこと、生活の知恵、ゴミのことを考え、
時には、みんなが便利だと思っているものは、本当に必要なのかとの疑問を持つ素晴らしい作文です。
この考え方はガールスカウトがめざしている、大切にして、工夫して、考えて、生きることにも共通していると思います。
「同じ地球にいる」この言葉が表わしているように、かけがえのない地球、そして今回のテーマかけがえのないお母さん、
みんなが思いやり、大切にして、工夫して、考えていけば、きっと素晴らしい未来が開けるとわかった2013年のシンキングデーでした。
↓村田君の作文はこちらからご覧ください。
http://amenmama.tumblr.com/post/44110847829/2013-4
投稿 後藤リーダー