再発性多発軟骨炎は原因不明の指定難病で、日本国内に約500人の患者さんがいるそうです。この疾患では大動脈壁の脆弱性から大動脈瘤を形成する可能性があり、その、急速に拡大する大動脈瘤に対してALPSアプローチから上行~弓部~下行大動脈置換術を実施した経験があります。急速に拡大する瘤に対してそれまで軟骨炎に対して大量のステロイド剤を使用していたのを、急速に減量し準緊急での手術となりました。ベーチェット病など、他の結合組織病のように組織が脆弱で吻合や止血に難渋した印象はありません。
こうした患者さんは他の大動脈組織にも同様の急速な変化を来す可能性があり、バルサルバ洞拡大や大動脈弁輪拡張症から大動脈弁逆流による心不全を起こす可能性もあります。軟骨炎とともに定期的な大動脈の検査も必要です。
こうした患者さんは他の大動脈組織にも同様の急速な変化を来す可能性があり、バルサルバ洞拡大や大動脈弁輪拡張症から大動脈弁逆流による心不全を起こす可能性もあります。軟骨炎とともに定期的な大動脈の検査も必要です。