日本人でまだ気づいている人は少ないようですが、明らかに日本は一人っ子政策を敷いています。これは日本を滅ぼそうとする誰かの陰謀なのか、そうではなく、自然と一人っ子政策に向かっているのかまではわかりませんが、子供の数が増えないようにする政策が政府によっても目白押しです。子供に対する給付金も不公平な所得制限があったりで、子供に対する不平等がいたるところにあります。所得が多い世帯ほど、子供をたくさん産み育てる環境は整っているのは自明であり、現実的に子供の数を増やすには、まずはこうした所得による子供の逆差別をなくすことから始める必要があります。その中で、子供の医療費の補助に所得制限を撤廃する市町村が増え、現在は2/3の市町村では撤廃されているのを聞き、少しは前に進んでいる一方、子供の医療費を無償化することで無駄に医療を受ける子供が増えるという批判もあるようですが、子供の微々たる医療費をどうこう言う前にもっと減らせば総額が減らせるのは老人の医療費だったり、無意味なマッサージなどの娯楽を保険適応としてしまった失策を是正する必要があります。やはり子供をたくさん産んで育てやすい環境にするには、やはり、最近耳にしなくなった「子宝」という価値観を尊重し、子供が大人になるまで何人育ててもお金がかからない世の中を作っていく社会を作っていく必要があります。受験に、教育費に莫大なお金をかけて競争社会に勝ち抜かないと、豊かになれないというままの社会を放置している現状では、日本は一人っ子政策を堅持しているといわれても仕方ない状況だと思います。筆者は、母子家庭で育ち、三人兄弟の長男で、親戚からは高校進学の際に進学校を受験しようとしたとき、医学部を受験しようとしたとき、親戚からは、高校を卒業したら働いて下の兄弟の面倒をみたり、親を楽にさせろ、って言われたりしてきましたが、低所得者世帯でもそういう金銭的な不安なく勉強ができる社会風土、制度が必要だと思います。
弓部大動脈置換術に関連した低侵襲手術としてLIQS手術(Less Invasive Quick openStenting)があります。循環停止にして大動脈弓部を一部切開し、そこからオープンステント挿入、大動脈内腔に固定することで大動脈瘤への血流を閉鎖する手術で、これによって通常はその近位側を弓部置換して弓部分枝の再建、中枢側吻合が必要なところを、最初に切開した大動脈壁を縫合閉鎖するのみで終わるため短時間で弓部大動脈瘤の閉鎖が可能な比較的低侵襲な手術です。
このLIQS手術をMICS、いわゆる小開胸アプローチとすることでより低侵襲な手術となります。実際には胸骨部分切開とすることで創が小さくなり、術後の早期回復が期待できます。弓部分枝の再建、中枢側吻合が不要なLIQS手術ならこの胸骨部分切開による小開胸アプローチでも充分実施可能です。
このLIQS手術は、日本大学の秦先生が提唱した手術方法で、この小開胸アプローチはMICSーLIQSと現在かつ筆者と同門であった田中正史教授の日本大学グループでも呼んでいるようです。
横須賀市立うわまち病院心臓血管外科2022年版に更新されました。
2021年の手術件数などに更新しております。
年初に最新のデータに更新することで、診療科の積極性、意気込みをアピールです!