大動脈弁置換術において、生体弁移植後に人工弁周囲から左室内に抜ける血流が術中経食道エコーでみられることがあります。ほんのわずかに見えるものから、軽度、中等度に見れるものまで様々ですが、この漏れ(リーク)は、一般には弁周囲逆流と考えられ、術者の手技に関係するものと考えられてきました。縫合糸を結紮するときにゆるんでしまっているとか、逆に、強く縛りすぎたために弁輪組織がカッティングしたり崩れたものの可能性もあります。こうしたリークが術中に見られた場合の多くは中等度以上の逆流であれば再度大動脈遮断して、大動脈切開を再度開けて原因個所を同定、追加針をかけたりしてリークを抑えようとすることが多いと思います。しかしながら、そうした時の多くは追加針では解決せず、リークが残存してしまうことが多いのが現実です。確実にこのリークを止めるのは、新しい人工弁で再置換するしかない。実際に再置換してリークが消失した経験が何度かあります。
しかし、実はこうしたリークの多くは、人工弁周囲逆流ではなく、生体弁の交連部分の一部から漏れ出る血流である、とのことです。交連部のステントの下にある三角形の隙間は、布の部分しかない薄い部分があり、この部分から漏れることはよくあるそうで、これって術者の技量の問題ではなく、製品上の問題ということになります。
Moderate以上のリークがある場合は、再置換をすること、Mild以下であれば、再遮断することなくそのまま放置でよいという、新たな術中方針が必要ということになります。
しかし、実はこうしたリークの多くは、人工弁周囲逆流ではなく、生体弁の交連部分の一部から漏れ出る血流である、とのことです。交連部のステントの下にある三角形の隙間は、布の部分しかない薄い部分があり、この部分から漏れることはよくあるそうで、これって術者の技量の問題ではなく、製品上の問題ということになります。
Moderate以上のリークがある場合は、再置換をすること、Mild以下であれば、再遮断することなくそのまま放置でよいという、新たな術中方針が必要ということになります。