歩けば楽し

楽しさを歩いて発見

  思い出を歩いて発掘

   健康を歩いて増進

糖鎖の合成阻害剤を発見、がん細胞に添加で浸潤が抑えられる

2017-10-23 | 医学
 理化学研究所疾患糖鎖研究チームの木塚康彦客員研究員、谷口直之チームリーダーらの国際共同研究チームは、化合物「6-アルキニルフコース」が、細胞が作る糖鎖の合成を阻害することを発見した(10月13日発表)。
 タンパク質が受ける修飾の中で鎖の付加が最も多く、哺乳動物に存在する半数以上のタンパク質には糖鎖が結合している。糖鎖はさまざまな病気に関わり、その代表が「がん」である。がん化した細胞では、がんの種類によって異なる特殊な糖鎖が発現している。肺がんや肝がんなどで発現が上昇する”フコース糖鎖”は、それらのがんバイオマーカーとして実際の診断に用いられている。また、フコース糖鎖の量が増えると、「浸潤・転移など悪性化」を引き起こすことから、フコース糖鎖の合成を阻害する化合物は、がんの悪性化を抑える治療候補薬の一つと考えられている。しかし、そのような化合物は、これまでほとんど開発されていなかった。
 国際共同研究チームは、「6-アルキニルフコース」と呼ばれる化合物が、細胞内でのフコース糖鎖の合成を強く阻害することを見いだした。この化合物は、フコース糖鎖の構成成分である単糖のフコースに、炭素・炭素三重結合を一つ持つアルキニル基が結合した化合物。6-アルキニルフコースを細胞に添加すると、フコース糖鎖の合成に関わる酵素の一つ(FX)を選択的に阻害することで、細胞の持つフコース糖鎖の量を大きく減少させ、その阻害効果は既存のフコース糖鎖合成阻害剤(2-フルオロフコース)よりもはるかに強いことが分かった。さらに、肝がん細胞にこの化合物を添加すると、がん細胞の増殖には影響を与えなかったが、浸潤が抑えられた。
 これより、「6-アルキニルフコース」はがんの悪性化を抑える作用を持つことが分かった。今後、6-アルキニルフコースはフコース糖鎖の役割を調べる基礎的な研究に加え、がん治療などへの応用が大きく期待できる。
 ◆浸潤(しんじゅん)
 がんの場合
 がんが原発巣から離れ、単独・複数で固まって隣接する組織や臓器へ広がっていく現象を「浸潤」と呼ぶ。浸潤した先に血管やリンパ管があれば、癌細胞が侵入し、血液やリンパ液の流れに乗って他の臓器へ転移する。

 朝は雨。10時過ぎから雨が止み、次第に青空が広がる。寒気団が南下したから、札幌では初雪、富士山でも初冠雪とか。
 近所のお庭で、塀際で咲き始めた”フジバカマ”。散房状に淡紫紅色の小さな花が付いている。茎に赤みがあり、本来の”フジバカマ(藤袴)”ではなく、雑種の園芸品種ではないかと言う(サワヒヨドリとフジバカマの雑種と推定されるサワフジバカマか)。本来の藤袴は昔は群生していたが近年激減し、準絶滅危惧種に指定されている。
 ”フジバカマ”は秋の七草の一つである。春の七草は「食」を愛で「七草がゆ」、秋の七草は花を「見る」を愛でる。
 藤袴(ふじばかま)
 萩(はぎ)
 尾花(おばな)→ 薄(すすき)
 葛花(くずばな)→ 葛(くず)
 撫子(なでしこ)
 女郎花(おみなえし)
 朝貌(あさがお)→ 「朝顔」ではなく、「桔梗」との説が定説

 フジバカマ(藤袴)
 キク科ヒヨドリバナ属
 多年生植物
 草丈は50cm~180cm
 開花時期は10月~11月
 散房状に淡紫紅色の小さな花が付く


最新の画像もっと見る

コメントを投稿