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アジサイの青色成分を直接確認、 植物本体から成分を抽出できた

2019-07-01 | 園芸
 名古屋大学の吉田久美教授と青木弾講師らの研究グループは、”アジサイ”の花の色を青にする色素成分を直接確認することに成功した(2019年4月1日付 Scientific Reportsに掲載)。酸性の土壌で”アジサイ”を育てると青い花になることは古くから知られていたが、植物本体から成分を抽出できたのは初めてである。青に発色する仕組みも証明できた。
  土壌が酸性のときアジサイの花の色は青
  中性で紫
  アルカリ性で赤に変わる
 研究グループは花弁(花びら)のように見える「萼:ガク」の部分をセ氏零下160度で瞬間凍結した。断面にある物質の質量を凍ったままで分析できる特殊な装置を使い、色素を構成している成分を詳しく調べた。その結果「アントシアニン」と呼ぶ色素とアルミニウムイオン、発色を安定にする効果がある「助色素」の3つの成分が同じ比率で結合していることが、青色を発するために必要だと分かった。
 アルカリ性の土壌で育てた”アジサイ”は萼(ガク)が赤くなる。赤い萼ではアルミニウムイオンがほとんどなく、青に発色する色素が作られていなかった。
 アジサイが青くなる原因は、土壌に含まれるアルミニウムイオンが酸性になり水に溶け出すためと考えられ、研究グループはこれまでに試験管内で青色に発色する色素を合成してこの仮説を確認していた。ただ”アジサイ”に本当に含まれているのかどうかが不明だったため、成分の抽出を目指していた。
 今後、ガクの部分にアルミニウムイオンが集積する仕組みなども調べ、アジサイの色が変わる全容を解明する考えだ。
 ◆物質の質量を凍ったままで分析できる特殊な装置
 低温-飛行時間型二次イオン質量分析計
 飼料表面に一次イオン(今回は金)を照射すると、そのエネルギーで表面に存在する様々な有機分子、無機物がイオン化して二次イオンが得られる。この二次イオンを飛行時間型の質量分析器で分析する装置のことを飛行時間型二次イオン質量分析計という。
 ◆アジサイの花色(花弁ではなくガク)
 アジサイの花色(ガクの色)は、酸性度・三種類の助色素(5CQ、5pCQ、3CQ)・アルミニウムイオンの組み合わせで決まる。酸性度・アルミニウムイオンは環境要因で、助色素は遺伝である。
 アルカリ性土壌が酸性化するとアルミニウムイオンが溶出する。ヨーロッパの”アジサイ”がピンクの理由がここにある。日本の土壌はほとんど元から酸性土壌で、アルミニウムイオンをあまり含まない、故に青いものが多い。

 早朝は雨、だったようだ、植物が濡れていた。朝はポツリポツリと小雨、段々と雨が上がり、昼頃は晴れ。
 ”アジサイ(紫陽花)”の花は咲き始め。”アジサイ”は梅雨の訪れを告げる花、綺麗に色づき始めた。早朝の雨で、花も葉も濡れていた。
 ”アジサイ”はアジサイ科(Hydrangeaceae)アジサイ属(Hydrangea)の植物の総称である。アジア・北アメリカに約40種が分布する。最も一般的に植えられている球状のアジサイは、セイヨウアジサイ(ヒメアジサイ・テマリ咲きアジサイは別)であり、日本原産のガクアジサイ(Hydrangea macrophylla)を改良した品種である。

 名(アジサイ)の由来は、最も有力なのは、藍色の花が集まって咲く様を表した「あづさい:集真藍」が変化したもの。「あづ」は集(あつ)、「さい」は真藍(さあい)である。別名に、藍色花の集合を表す集真藍・味狭藍・安治佐為、様々な色の変化から七変化・八仙花、丸く集まった姿から手毬花、などがある。
 アジサイ(紫陽花)
 別名:集真藍・味狭藍・安治佐為、七変化・八仙花、手毬花
 学名:Hydrangea macrophylla form. macrophylla(紫陽花)
    Hydrangea macrophylla form. normalis(萼紫陽花)
 ユキノシタ科アジサイ属(アジサイ科アジサイ属)
 落葉性低木
 開花時期は、6月~7月
   梅雨時期と重なる
 ガクアジサイ(萼紫陽花、額紫陽花)は日本原産
 球状のアジサイ(紫陽花)はセイヨウアジサイで、ガクアジサイの改良品種
 花に見えるのは萼(ガク)で、その色は様々(紫・白・青・ピンクなど)である


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