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地球史に「チバニアン(千葉時代)」国際学会決定、日本が地質年代で初命名

2020-02-09 | 地質
 韓国・釜山で開かれた国際地質科学連合の理事会で、77万4000~12万9000年前(中期更新世)の地質時代が「チバニアン(千葉時代)」と命名されることが決まった(1月17日)。
 千葉県市原市の川沿いに露出した地層「千葉セクション」が、中期更新世と前期更新世の境界を示す代表的な地層として認められた。地球の歴史を117に分けた地質時代に、日本の地名が付くのは初めて。千葉セクションには、約77万年前に地球のN極とS極が入れ替わった最後の地磁気逆転の痕跡が明瞭に残っている。茨城大や国立極地研究所などの研究チームは、この地層を時代の境界となる「国際模式地」として認めるよう、2017年6月に同連合へ申請していた。
 国際模式地を巡ってはイタリアも2ヵ所の地層を申請し、中期更新世を「イオニアン」とする提案もあったが、千葉は地磁気逆転を示すデータの質が良く、1次審査で破っていた。2018年に2次審査、2019年に3次審査を通過。1月17日の理事会では理事の過半数の賛成を得て「チバニアン」が決まった。
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 地球の年齢は45.4億年(45.4 ± 0.5億年)と推定されている。地球の歴史は、地層に残る生態系や環境の変化の痕跡により、大・中・小と117の地質時代に区分される。地質年代は、恐竜が繁栄したジュラ紀はスイス・フランス国境のジュラ山脈に由来するなど欧州にちなんだ年代名が多く、約3400万年前以降の大半はイタリアが命名した。アジアでは中国の名称が複数認定されている。正式名称が未定の年代もある。
 現代の我々は、新世代-完新世の時代に生きている。
 地質年代
 先カンブリア時代(46億~5億4200万年前)
 古生代(約5億7000万~約2億5000万年前)
 中生代(約2億5000万~約6500万年前)
 新生代(約6500万年前~現代)
  古第三紀
  新第三紀
  第四紀
   更新世
    ジュラシアン
    カラブリアン
    中期
    後期
  完新世
 ◆国際標準模式層断面及び地点(Global Boundary Stratotype Section and Point)
 略称:GSSP
 各地質時代を区切る境界を示すものとして、国際的同意の下に定められた層序断面及び境界の位置のこと。
 選ばれたGSSPは、「前期・中期更新世境界」の時代に堆積した地層であり、正式には「下部・中部更新統境界GSSP」と呼ばれる。
 「更新統」とは、地質時代の「更新世」に堆積した地層のこと。同様に、「下部更新統」は「前期更新世」に、「中部更新統」は「中期更新世」にそれぞれ対応している。
 ◆磁場逆転
 地球を大きな磁石に見立てたときのN極とS極の向きは、過去に何度も逆転を繰り返している。
 最後に起こった地磁気の逆転は「松山-ブルン境界」(Matuyama-Brunhes境界)と呼ばれ、その年代は海底堆積物の古地磁気記録から約78.1万年前とされていたが、本研究グループが千葉セクションの白尾火山灰層を高精度に分析したことにより、約77万年前であることが示された。

 今日の天気は、曇り~晴れ、時々小雪。
 買い物団地の植栽地で、”シロシタン”に赤く熟した実がまだ付いている・・鳥たちが食べてない。
 ”シロシタン”は”ベニシタン”の花が白色の枝変わり品種だと言われている。葉・枝ぶり・鮮やかな赤色の球形の果実は両者とも変わらない。両者の違いは花の色と花の開き方で、シロシタンは花色が白色で花は大きく開く、ベニシタンは花色が紅色で花は全開せず少し蕾んだ状態だ。
 バラ科コトネアステル属にも園芸植物が色々あり、その中で良く普及しているのは”ベニシタン”で、”ベニシタン”をコトネアスターと呼ぶことがある。
 シロシタン(白紫壇)
   ベニシタン(紅紫壇)の枝変わり品種
 学名:Cotoneaster horizontalis
 バラ科コトネアスター属(シャリントウ属)
 常緑小低木
  関東以北では紅葉・落葉する
  枝は地上を水平に這うように伸びる
 原産地は中国西部の山岳地帯
  日本には大正時代~昭和初期に渡来
 開花時期は5月~6月
 葉脈に花を開き、秋に枝一面の小果(径5mm程)が赤く熟す
 花色はベニシタンが紅色(花は全開せず少し蕾んだ状態)、シロシタンが白色(花は大きく開く)