先(H24.6.9ブログ) に、「壁のしみや雲の形が人の顔や動物の顔に見えたら・・レビー小体型認知症か」を紹介した。認知症の中で最も多いのがアルツハイマー型認知症である。このアルツハイマー型認知症を、指先が触れた感覚によって診断する装置が開発されたとの事。
装置を開発したのは、岡山大学の呉景龍教授・同大病院の阿部康二教授らで、現在の診断法よりも記憶・認知能力を判別できると見られる。
アルツハイマー病になると、”く”の字の開き角度を識別する能力が落ちる点に着目した。
対象者はアイマスクをした状態で、先ず一つの”く”に3秒間触れ、次の”く”とどちらが大きく開いているかなどをチェックする。これを十数回繰り返す(検査時間は約15分)。
岡山大病院で平均71歳の37人に試したところ、健常者は10度弱の開きの差を区別できたが、アルツハイマー病だと22~23度の差になるまで区分できなかった。近く中国の北京大学病院で臨床研究を始め、スウェーデンでも臨床研究を計画中で、国際的なデータを集め、有効性を検証するとの事。
現在のアルツハイマー病の診断はアンケート方式が主流。この方式では質問内容によって客観性に欠けると指摘されている。
★認知症
認知症とは、脳の認知機能障害(記憶障害・意識障害・判断力の低下等)が日常生活に支障となる疾患である。発症は高齢者に多く、65才以上の10人に1人と言われるほどである。
認知症は症候に対する呼び方で、種々の原疾患がある。最も多いのは、アルツハイマー病で認知症の5割~6割である(日本での患者は推定100万人と言われる)。次いで多いのがレビー小体型認知症の約2割である。
アルツハイマー病はβアミロイド蛋白(蛋白質)が脳の神経細胞に蓄積し、神経細胞が破壊され、脳が萎縮して脳機能が低下する。現在の医学では、症状を一時的に軽減できても進行を止める事はまだだ。
お庭で見立たなく咲いているミヤコワスレ。名(都忘れ)の由来は、承久の乱で佐渡に遠流された順徳上皇が、この花を見ると都への思いが忘れられる(の説)、都を忘れることにしよう(の説)・・との事。花言葉は別れ・穏やかさ・しばしの憩い。
◇承久の乱(じょうきゅうのらん)
承久3年(1221年)に、後鳥羽上皇が鎌倉幕府に対して討幕の兵を挙げた兵乱。敗れた後鳥羽・土御門・順徳の三上皇は配流、仲恭天皇は廃され、上皇方の公家・武士の所領は没収された。
この乱で、武士(武装農民階級)がそれまでの支配階級(天皇・公家階級)と代わって、国の実効支配権(行政権・立法権・司法権)を握ったと言える。
ミヤコワスレ(都忘れ)
別名:野春菊(のしゅんぎく)
東菊(あずまぎく)
キク科ミヤマヨメナ属
多年草、日本原産
山野に自生するミヤマヨメナ(深山嫁菜)の日本産園芸品種として栽培される