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管理栄養士国試のための基礎栄養学と生化学

管理栄養士国家試験のための基礎栄養学や生化学について, 勉強していきましょう.

食べ物 27-25

2012年12月27日 | 日記
3 食品の機能 B 二次機能 (c 香気・におい成分, d テクスチャー), C 三次機能 19問 解答と解説

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1=(3)
(1) 誤 にんにくに特有な香気成分は, アリシンとジアリルジスルフィドである.
(2) 誤 たまねぎのにおい成分は, ジプロピルジスルフィドなどである.
(3) 正 シイタケの香り成分レンチオニンの生成には, γ-グルタミルトランスフェラーゼが関与している.
(4) 誤 きゅうりの香り成分には, キュウリアルコールなどのアルコール類やキンヨウアルデヒドなどのアルデヒド類が多い.
(5) 誤 野菜などの青臭いにおいは, リポキシゲナーゼの働きにより 3-ヘキセノール (青葉アルコール) や 2-ヘキセナール (青葉アルデヒド) などが生成されることによる.

2=(1)
(1) 正 にんにくの臭いやメロンの香り, しょうゆのうま味などは, 主に酵素反応によって生成される.
(2) 誤 ワサビや黒辛子に特有な香気成分は, アリルイソチオシアネートである.
(3) 誤 柑橘類の主な香気成分には, リモネン, ピネン, ゲラニオール, シトラール, シトロネロールなどのテルペン類がある.
(4) 誤 ももの代表的な匂い成分は, 4-ブチルブタノリド, 4-ペンチルブタノリドなどのラクトン類である.
(5) 誤 飯のお焦げの香りは, アミノ酸のストレッカー分解によってできるピラジン類やアルデヒド類による.

3=(1)
(1) 正 加工食品の香気の多くは, アミノカルボニル反応の副産物として生成するアルデヒド化合物とピラジン化合物である.
(2) 誤 にんにくの香気成分のアリシンは, イオウを含む化合物である.
(3) 誤 だいこんの香気成分は, メチルメルカプタンである.
(4) 誤 グレープフルーツの香気成分は, ヌートカンである.
(5) 誤 古くなった米の古米臭は, 脂質の酸敗による炭素数5~6のアルデヒドの増加が主な原因である.

4=(2)
(1) 誤 ニンニクのにおいの成分であるアリシンの生成には, アリイナーゼが関与する.
(2) 正 キャベツの香りは, 硫黄化合物による.
(3) 誤 まつたけの香気成分は, 桂皮酸メチルとマツタケオールである.
(4) 誤 大豆の青臭い匂いは, リポキシゲナーゼにより生成した脂質ヒドロペルオキシドの分解物であるアルデヒドによる.
(5) 誤 淡水魚の生臭さは, リシンの分解によって生成するピペリジンなどのためである.

5=(4)
(1) 誤 アリイナーゼは, ねぎ類の含硫化合物に作用して香辛味物質を生成する酵素である.
(2) 誤 干ししいたけに特有な香気成分は, レンチオニンである.
(3) 誤 バナナの代表的な匂い成分は, 酢酸エチル, 酢酸イソブチル, 酢酸イソアミル, 酪酸アミルである.
(4) 正 大豆加工食品の大豆臭には, ヘキサナールがある.
(5) 誤 クルクミンは, ターメリック (ウコン) に含まれる香り成分である.

6=(2)と(4)
(1) 誤 テクスチャーは, 食品の二次機能に関与する.
(2) 正 ヨーグルトは, たんぱく質が酸で凝固した沈殿ゲルである.
(3) 誤 乳化作用をもつ物質の分子構造は, 親水性基と共に疎水性基を併わせ持っている.
(4) 正 ある大きさ以上の力を加えると流動する性質を, 塑性という.
(5) 誤 水あめなど, 濃厚なコロイド粒子から成る液状食品は, 非ニュートン流体としての性質を示す.

7=(5)
(1) 誤 食品の物理的特性を示すテクスチャーは, 咀嚼・嚥下しやすさと関連する.
(2) 誤 ゼラチンゲル (25 ℃ 前後) は, 寒天ゲル (約 80 ℃) よりも融解温度が低い.
(3) 誤 エマルションは, コロイド粒子の径が小さいほど安定化する.
(4) 誤 マヨネーズ, 生クリーム, トマトピューレ, チョコレートなどは, 外力を除いてももとの形に戻らない塑性流動を示す.
(5) 正 応力を加えると流動性が増して粘性が低下する現象を, チキソトロピーという.

8=(1)と(4)
(1) 正 卵白は, 親水コロイドである.
(2) 誤 生のパイナップルをゼラチンゾルに入れると, ゲル化しない.
(3) 誤 クリームからバターを作るとき, エマルションはO/W型からW/O型に転移する.
(4) 正 トマトピューレやチョコレートなどは, 一定のずり応力によってはじめて流動性を示す. これを塑性流動という.
(5) 誤 トマトケチャップは, チキソトロピーの性質を示す.

9=(3)
(1) 誤 ショートニングは, 窒素ガスが分散したコロイドである.
(2) 誤 ヨーグルトの表面に水が浮いてくるのは, ゲルの温度が高くなって離漿するためである.
(3) 正 バターにみられる物性は, エマルジョンである.
(4) 誤 ジュースは, ニュートン流体としての性質を示す.
(5) 誤 トマトケチャップは, 応カを加えると流動性が増して粘性が低下する.

10=(4)
(1) 誤 白濁してみえる牛乳のコロイド粒子は, 半透膜を通過することはできない.
(2) 誤 水ようかんは, ヒドロゲルの性質を示す.
(3) 誤 バターやマーガリンは, 油中に水が分散した油中水滴型 (W/O型) エマルションである.
(4) 正 ズリ速度の違いによって粘性が変らない物質をニュートン流体という.
(5) 誤 でんぷんのりは, チキソトロピーやレオペクシー (逆チキソトロピー) の挙動を示す.

11=(3)
(1) 誤 パンは, 分散媒が固体で, 分散相が気体からなる固体コロイドである.
(2) 誤 こんにゃくは, ゲルである.
(3) 正 マヨネーズや牛乳は, 水中油滴 (O/W) 型エマルションである.
(4) 誤 しょうゆや清涼飲料水は, ズリ速度の違いによって粘性が変らないニュートン流動性食品である.
(5) 誤 チキソトロピーの性質を示す食品は, かく拌により流動性が増加する.

12=(1)と(4)
(1) 正 ゾルに何らかの処理をして固まったものを, ゲルという.
(2) 誤 チョコレートは, キセロゲルではない.
(3) 誤 マヨネーズにみられる物性は, エマルジョンである.
(4) 正 サラダ油やジュースは, ニュートン流体としての性質を示す.
(5) 誤 少量の水を加えたデンプンにみられる物性は, ダイラタンシーである.

13=(5)
(1) 誤 加熱した寒天は, 冷やすとゲルに変化する.
(2) 誤 低メトキシペクチンは, カルシウムイオンでゲル化する.
(3) 誤 液体に固体粒子が分散したものをサスペンションという.
(4) 誤 ずり速度に応じて粘度が変化する物質を非ニュートン流体という.
(5) 正 高濃度のでんぷん懸濁液が強い攪拌によって硬くもろい固体となる現象を, ダイラタンシーという.

14=(3)
(1) 誤 寒天やゼリーは, 多くの液体を含んでいるが流動性を失って固化したゲルである.
(2) 誤 高メトキシペクチンは, 糖と酸の存在下でゲル化する.
(3) 正 ソースやジュースは, サスペンションである.
(4) 誤 水あめは, ずり速度に応じて粘度が変化するので非ニュートン流体である.
(5) 誤 クリープ測定では, 一定の応力のもとで時間の経過に伴う試料のひずみの変化を測定する.

15=(2)
(1) 誤 砂糖の添加は, 寒天ゲルの離漿を抑制する.
(2) 正 カラギーナンは, 熱可逆性のゲルを形成する.
(3) 誤 みそ汁にみられる物性は, サスペンションである.
(4) 誤 濃厚なコロイド分散系高分子溶液として存在する液体食品は, 一般に非ニュートン流体である.
(5) 誤 クリープ測定では, 弾性をスプリング, 粘性をダッシュポットで表わした組合せ力学模型により粘弾性を示す.

16=(1)と(3)
(1) 正 食品の三次機能として, 体調調節作用がある.
(2) 誤 キトサンには, コレステロール吸収を抑制して血清コレステロールを低下させる作用がある.
(3) 正 カゼインホスホペプチドには, カルシウム吸収を促進する作用がある.
(4) 誤 植物ステロールには, 血中コレステロール濃度を低下させる作用がある.
(5) 誤 タウリンは, 血中コレステロール低下作用をもつ.

17=(2)
(1) 誤 キシリトールには, 抗う蝕作用がある.
(2) 正 水溶性食物繊維は, コレステロールの吸収抑制作用を示す.
(3) 誤 アラビノースには, 小腸のショ糖分解を抑制して血糖値を低下させる作用がある.
(4) 誤 大豆イソフラボンには, エストロゲン様作用 (骨吸収を抑制する作用) がある.
(5) 誤 しいたけの血中コレステロール低下作用は, エリタデニンによる.

18=(4)
(1) 誤 プロバイオティクスとして, ビフィズス菌がある.
(2) 誤 低分子化アルギン酸ナトリウムには, 血中コレステロール濃度を低下させやすくする作用がある.
(3) 誤 機能性食品は三次機能をもつ食品全般を指もので, 機能性食品を規定する法律はない.
(4) 正 γ-アミノ酪酸 (GABA) には, 血圧の上昇を抑える作用がある.
(5) 誤 カプサイシンには, 副腎のアドレナリン分泌を促進する作用がある.

19=(4)
(1) 誤 キトサンは, コレステロール吸収阻害作用をもつ.
(2) 誤 キシロオリゴ糖やフラクトオリゴ糖など難消化性オリゴ糖には, ビフィズス菌の生育を促進する作用がある.
(3) 誤 ラクトペプチドには, アンギオテンシン変換酵素を阻害して血圧を低下させる作用がある.
(4) 正 S-メチルメチオニンはビタミンUとも呼ばれ, キャベツに含まれる抗潰瘍因子である.
(5) 誤 エイコサペンタエン酸は, 血小板凝集抑制作用をもつ.

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次回は, 「4 食品の安全性 A 食品衛生と法規」 です. 量が少ないので, 正文集と問題と解答と解説を一度にお送りします.

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