管理栄養士国試のための基礎栄養学と生化学

管理栄養士国家試験のための基礎栄養学や生化学について, 勉強していきましょう.

人体 実戦 28-03

2013年09月30日 | 日記
人体の構造と機能及び疾病の成り立ち 実戦問題2の問題です.

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2013年度 人体の構造と機能及び疾病の成り立ち 実戦問題 2 問題
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1 組織と器官に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 内胚葉からは, 副腎皮質がつくられる.
(2) 中胚葉からは, 副腎髄質がつくられる.
(3) 外胚葉からは, 骨格筋がつくられる..
(4) 体細胞は, 減数分裂を行う.
(5) 上皮組織には, 血管は無い.

2 アミノ酸の構造と性質に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) アミノ酸は, 等電点より酸性側では陰イオンとなる.
(2) 酸性アミノ酸の等電点は, 塩基性アミノ酸の等電点よりも高い.
(3) アミノ酸の役割は, 体たんぱく質の構成に限定される.
(4) ロイシンは, 分岐鎖アミノ酸の1つである.
(5) 芳香族アミノ酸は, 筋肉で代謝される.

3 二糖類の構造に関する記述である. 正しいのはどれか. 2つ選べ.
(1) マルトースは, α-D-グルコースと β-D-ガラクトースが α-1,4-グリコシド結合によって縮合している二糖類である.
(2) スクロースは, α-D-グルコースと β-D-フルクトースが α-1,β-2-グリコシド結合によって縮合している二糖類である.
(3) ラクトースは, D-グルコースと α-D-ガラクトースが α-1,4-グリコシド結合によって縮合している二糖類である.
(4) トレハロースは, 二分子のグルコースが α-1,α-1-グリコシド結合によって縮合している二糖類である.
(5) トレハロースは, 還元性をもつ.

4 RNAに関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) アミノ酸をコードするコドンは, 20種類ある.
(2) 開始コドンに対応するアミノ酸は, メチオニンである.
(3) 終止コドンに対応するアミノ酸は, トリプトファンである.
(4) 分枝アミノ酸は, それぞれ1つのコドンによって指定される.
(5) ヒドロキシプロリンに対応するコドンが存在する.

5 生体のエネルギー源と代謝に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 37 ℃ の水50 kg が, 2,000 kcal の熱量を吸収すると, 水温は 37.4 ℃ になる.
(2) ヒトが生存・活動するためのエネルギーとして利用しているのは, 熱エネルギーである.
(3) 代謝過程で生じた熱は, 身体活動のためのエネルギー源として利用することができる.
(4) 筋収縮には, エネルギー源としてCTPが用いられる.
(5) グルコースの好気的代謝によって生じるATPは, 嫌気的代謝よりも多い.

6 尿素回路に関する記述である. 正しいのはどれか. 2つ選べ.
(1) 尿素の前駆体のアミノ酸は, アルギニンである.
(2) 尿素回路で合成される尿素の2つのアミノ基は, いずれもアンモニアに由来するものである.
(3) アルギニンは, 尿素回路の中間体であるとともにたんぱく質の構成アミノ酸でもある.
(4) オルニチンは, 尿素回路の中間体であるとともにたんぱく質の構成アミノ酸でもある.
(5) シトルリンは, 尿素回路の中間体であるとともにたんぱく質の構成アミノ酸でもある.

7 糖質の代謝に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) ラクトースの生合成は, UDPグルコースからUDPガラクトースを経てなされる.
(2) 乳腺では, UDP-ガラクトースはUDP-グルコースと縮合してフルクトースとなる.
(3) アセチルCoAは, 糖新生およびクエン酸回路の中間体である.
(4) 骨格筋では, グルコース 6-リン酸がグルコースに変換される.
(5) 骨格筋のグリコーゲンから, 血糖が供給される.

8 脂肪酸の分解に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 体脂肪は, 酸素と直接反応してエネルギーを産生する.
(2) アシルCoAは, アシルカルニチンとしてミトコンドリア外膜を通過する.
(3) 脂肪酸のβ酸化は, 細胞質で好気的に行われる.
(4) 脂肪酸のβ酸化は, 脂肪酸を水と二酸化炭素に分解する過程である.
(5) 脂肪酸のβ酸化は, カルボキシ基側から炭素原子が2個ずつ離脱していく反応である.

9 生体リズムに関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 体温は, 一般に午後1~2時に最も高くなる.
(2) 夜行性動物は, 昼間に高く夜間に低い酸素消費の概日リズムを示す.
(3) 食事の回数や時間は, 消化酵素の概日リズムの形成に影響をもたらす.
(4) 血中コルチゾールの濃度は日内変動し, 朝目ざめた直後に最低値を示す.
(5) 海外旅行した時にみられる時差ボケは, セロトニンの分泌異常によるものである.

10 萎縮に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 長期臥床時の骨格筋萎縮は, 飢餓萎縮である.
(2) 骨折固定時の骨格筋萎縮は, 無為 (廃用) 萎縮である.
(3) 思春期以降の胸腺の萎縮は, 代償性萎縮である.
(4) 褥瘡は, 無為 (廃用) 萎縮である.
(5) 特発性心筋症は, 圧迫萎縮である.

11 浮腫に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) たんぱく質の過剰摂取は, 全身の浮腫をきたす.
(2) クッシング症候群でみられる浮腫は, 栄養障害性である.
(3) 左心不全は全身の静脈血の貯留 (うっ血) を起こし, 下肢の浮腫が起こる.
(4) ネフローゼ症候群の浮腫の原因の1つに, 腎臓における水の再吸収の亢進がある.
(5) 心臓性浮腫では, 眼瞼部から浮腫が始まる.

12 侵襲時の生体反応に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 侵襲直後の数時間は, エネルギー消費は増加する.
(2) 侵襲時には好気性解糖が進み, 血中乳酸値が低下する.
(3) 侵襲時には, 筋たんぱく質の分解による芳香族アミノ酸が糖新生を経てエネルギー源として利用される.
(4) 侵襲時には, 最初にマクロファージが, 続いて好中球が損傷した組織に遊走する.
(5) 侵襲時には, マクロファージは炎症性サイトカインを放出する.

13 メタボリックシンドロームの診断基準に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 内臓脂肪面積は, 110 cm2 以上である.
(2) 血清LDL-コレステロールは, 150 mg/dL 以上である.
(3) 血清HDL-コレステロールは, 40 mg/dL 未満である.
(4) 空腹時血糖値は, 126 mg/dL 以上である.
(5) 血清トリアシルグリセロール濃度は, 220 mg/dL 以上である.

14 先天性代謝異常に関する記述である. 正しいのはどれか. 2つ選べ.
(1) ダウン症候群は, 染色体異常 (21トリソミー) を原因とする.
(2) 血友病は, ビタミンAの過剰摂取により生じる.
(3) 血友病は, 常染色体性劣性遺伝疾患である.
(4) バーキットリンパ腫は, 染色体異常が原因となる疾患である.
(5) 色素性乾皮症は, 染色体異常 (伴性劣性遺伝) を原因とする.

15 膵臓に関する記述である. 正しいのはどれか. 2つ選べ.
(1) 膵臓は, 後腹壁に密着している.
(2) 膵管は, 回腸に開口している.
(3) 膵臓は, 大量の水を腸に分泌する.
(4) 膵臓は, アルカリ性の膵液および消化酵素を腸に内分泌する.
(5) 膵臓は, インスリンやアドレナリンを血中に内分泌する.

16 管腔内消化と膜消化に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) トリアシルグリセロールは, 小腸において膵液由来のトリプシンやキモトリプシンにより脂肪酸とグリセロールに分解される.
(2) 中性脂肪は 2-モノアシルグリセロールと脂肪酸に分解された後, 能動輸送で吸収される.
(3) 小腸においては, 膜消化によりグルコースよりもスクロースの方が速やかに吸収される.
(4) ラクターゼは, 乳糖をガラクトースとグルコースに分解する.
(5) アミノペプチダーゼは, たんぱく質をポリペプチドに分解する.

17 クローン病と潰瘍性大腸炎に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) クローン病の好発年代は, 30歳代である.
(2) クローン病は, 腹痛, 発熱, 体重減少を主症状とする.
(3) クローン病の治療では, 外科的治療が主体である.
(4) 潰瘍性大腸炎では, 非連続性の病変がみられる.
(5) 過敏性腸症候群では, 腸粘膜のびらんと下血がみられる.

18 胎児循環に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 血管の中膜に含まれる筋肉組織は, 横紋筋からなる.
(2) 胎児の心臓に入る臍動脈は, 胎盤からの栄養素を胎児に供給する.
(3) 動脈管 (ボタロー管) は, 胎児の肺動脈と大動脈をつなぎ, 肺をバイパスする.
(4) 静脈管は, 胎児の門脈と大動脈をつなぎ, 肝臓をバイパスする.
(5) 卵円孔は, 心室中隔にある.

19 粥状 (アテローム) 硬化症に関する記述である. 正しいのはどれか. 2つ選べ.
(1) 粥状 (アテローム) 硬化症の最初に出現する変化は, 内膜への脂質の沈着である.
(2) 粥状 (アテローム) 硬化症では, 動脈壁内血管の周囲への炎症細胞浸潤に引き続き, 内膜の壊死が起こる.
(3) 粥状 (アテローム) 硬化症では, 内膜における潰瘍の形成に引き続き, 内膜の壊死が起こる.
(4) 粥状 (アテローム) 硬化症では, 内膜の壊死に引き続き, 内膜への石灰沈着が起こる.
(5) アテローム硬化病巣には, 泡沫細胞を認める.

20 ネフローゼ症候群に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 高血圧, 低アルブミン血症, 浮腫, 高LDLコレステロール血症は, ネフローゼ症候群の診断基準である.
(2) 1日 4 g のたんぱく尿は, 成人ネフローゼ症候群の診断基準に合致する.
(3) 血中アルブミン濃度 4.0 g/dL は, 成人ネフローゼ症候群の診断基準に合致する.
(4) 血中コレステロール濃度 250 mg/dL 以上は, 成人ネフローゼ症候群の診断基準に合致する.
(5) 収縮期血圧 160 mmHg は, 成人ネフローゼ症候群の診断基準に合致する.

21 膵ホルモンに関する記述である. 正しいのはどれか. 2つ選べ.
(1) 膵臓のβ (B) 細胞からインスリンとグルカゴンが分泌される.
(2) 体脂肪量を増加させるホルモン・サイトカインは, ほぼインスリンに限られる.
(3) 完成されたインスリンは, 一本のペプチド鎖からなる.
(4) インスリンは, 筋肉でのグルコース取込みを抑制する.
(5) インスリンは, 脂肪細胞へのグルコースの取り込みを促進する.

22 中枢神経に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 頸髄が横断性に障害されると, 片麻痺が生じる.
(2) 脊髄は, 末梢神経に分類される.
(3) 脊髄前角細胞の障害により, 深部知覚が障害される.
(4) 運動野は, 前頭葉に存在する.
(5) 味覚野は, 黒質に存在する.

23 嗅覚と味覚に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 嗅細胞の突起が嗅神経となる.
(2) 嗅細胞は2つの嗅神経の支配を受け, 1つは前頭葉に, もう1つは視床下部でシナプス結合する.
(3) 嗅細胞は, 基本的な4種類の化学刺激を識別する.
(4) 味覚は, 体性感覚の1つである.
(5) 味蕾の数は成長とともに増加し, 20歳頃に最多となる.

24 呼吸器疾患に関する記述である. 正しいのはどれか. 2つ選べ.
(1) 高齢者の肺気腫では, 高頻度にマラスムス (marasmus) 型栄養障害を認める.
(2) 慢性閉塞性肺疾患 (COPD) では, 除脂肪体重 (LBM) は増加する.
(3) 慢性閉塞性肺疾患 (COPD) では, 1秒率が増加する.
(4) 1秒量は, 慢性閉塞性肺疾患 (COPD) の病期分類に用いられる.
(5) 慢性閉塞性肺疾患 (COPD) は, 痰を伴わない咳が特徴である.

25 筋収縮のエネルギー供給に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 筋が受動的に伸長される時には, 急速にATPが消費されて大きな力を産み出す.
(2) 筋収縮のエネルギー供給には, クレアチンリン酸は関与しない.
(3) 赤筋は, 短時間に強力な収縮力を必要とする運動に適している.
(4) 有酸素運動では, 脂肪をエネルギーとすることができない.
(5) 無酸素運動では, グリコーゲンをエネルギーとすることができる.

26 性周期と排卵の機序に関する記述である. 正しいのはどれか. 2つ選べ.
(1) 排卵後, 卵胞は白体に変わり, プロゲステロンを分泌し始める.
(2) プロゲステロンは, 子宮内膜の増殖肥厚を維持させ, 分泌物を増やし, 受精卵の着床に適した状態とする.
(3) プロゲステロンは, 子宮粘膜機能層の剥離を起こす.
(4) 黄体は, 白体の搬痕化によりつくられる.
(5) 妊娠が成立した場合には, 黄体ホルモン分泌は継続する.

27 悪性貧血に関する記述である. 正しいのはどれか. 2つ選べ.
(1) 悪性貧血では, 血清ビタミンB6値が低下している.
(2) 悪性貧血は, 胃全摘術後2~4か月で出現する.
(3) 悪性貧血は, 大球性正色素性貧血をきたす疾患である.
(4) 悪性貧血では, 脊柱管閉鎖障害が起こる.
(5) 悪性貧血には, ハンター舌炎がみられる.

28 アレルギーに関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 2型アレルギ一反応では, ヒスタミンが放出されて炎症が生じる.
(2) 2型アレルギー反応 (細胞障害性反応) の1つに, 不適合輸血による溶血がある.
(3) 3型アレルギ一反応は, 遅延型過敏反応である.
(4) 3型アレルギー反応の1つに, 接触性皮膚炎がある.
(5) 全身性エリテマトーデスは, 1型アレルギーである.
※ アラビア数字で表記しました.

29 感染症に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 病原性の低い病原体による感染症は, 免疫応答の亢進した状態でみられやすい.
(2) カリニ肺炎は, 日和見感染の1つである.
(3) 敗血症は, 骨髄の造血機能障害により起こる.
(4) 感染症で高熱がみられる際には, 水分補給を禁じて安静を守らせる.
(5) 感染症で下痢がみられる際には, 下痢が止まるまで飲食を控えさせる.

30 感染症に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) ニューモシスチス肺炎は, ウイルスによる肺炎である.
(2) ヒト免疫不全ウイルス (HIV) 感染症では, 先天性免疫不全症を呈する.
(3) ヒト免疫不全ウイルス (HIV) 感染症では, 日和見感染やカポジ肉腫を呈する.
(4) クロイツフェルト・ヤコブ病は, ウィルス感染症である.
(5) 間質性肺炎は, リケッチアによって発症することがある.

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次回は, 人体の構造と機能及び疾病の成り立ち 実戦問題2の解答と解説です.

人体 実戦 28-02

2013年09月29日 | 日記
人体の構造と機能及び疾病の成り立ち 実戦問題1の解答と解説です.

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2013年度 人体の構造と機能及び疾病の成り立ち 実戦問題 1 解答と解説
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1=(4)かつ(5)
(1) 誤 1つの細胞に複数の核がみられるものがある.
(2) 誤 核は, 核膜孔を通して物質交換を行う.
(3) 誤 中心体は, 細胞分裂の際に細胞の両極に移動し, 紡錘体の極となって染色体を移動させる.
(4) 正 微小管は, チューブリンが重合したものである.
(5) 正 微小管は, 細胞分裂期に観察できる紡錘体となる.

2=(2)
(1) 誤 ヒストンは塩基性のたんぱく質で, 酸性のDNAと結合して細胞核内に存在している.
(2) 正 アルブミン, カルモジュリン, ペプチドホルモンは, 調節たんぱく質である.
(3) 誤 ヘモグロビンは, 輸送たんぱく質である.
(4) 誤 補体, フィブリン, 免疫グロブリンは, 防御たんぱく質である.
(5) 誤 血清アルブミンは, 輸送たんぱく質および調節たんぱく質である.

3=(2)
(1) 誤 魚油中のEPAやDHAは多価不飽和脂肪酸なので, 酸化されやすい.
(2) 正 n-3 系のエイコサペンタエン酸と n-6 系のアラキドン酸は, 炭素数20の不飽和脂肪酸である.
(3) 誤 リノール酸は, 人体内で合成できない n-6 系多価不飽和脂肪酸である.
(4) 誤 アラキドン酸は, n-6 系多価不飽和脂肪酸である.
(5) 誤 必須脂肪酸は, すべて多価不飽和脂肪酸である.

4=(5)
(1) 誤 塩基とペントースとの縮合体をヌクレオシドと呼び, ヌクレオシドにリン酸が結合したものをヌクレオチドと呼ぶ.
(2) 誤 アデニンとチミンまたはウラシル, グアニンとシトシンは, 相補的塩基対を形成する.
(3) 誤 ヌクレオチドや, その材料の塩基や五炭糖などは体内で合成することができるので, 食物から摂取しなくてもよい.
(4) 誤 ヌクレオチドdTTPは, デオキシチミジルトリリン酸の略号である.
(5) 正 ポリヌクレオチドは, 糖とリン酸分子が交互にホスホジエステル結合によって結合した構造をもつ.

5=(2)
(1) 誤 オートファジー (autophagy) は, リソソーム内のカテプシンによってたんぱく質を分解する機構である.
(2) 正 たんぱく質分解酵素の複合体であるプロテアソームは, ATP依存的に, ユビキチン化したたんぱく質を分解する.
(3) 誤 ユビキチンは, 細胞内たんぱく質の分解に関与するペプチドである.
(4) 誤 一般的なプロテアーゼによるたんぱく質の分解は, ATP要求やATP産生を伴わない.
(5) 誤 すべてのたんぱく質は, それぞれに固有の半減期で分解される.

6=(3)
(1) 誤 解糖系やクエン酸回路には, 基質と酸素分子との反応過程はない.
(2) 誤 クエン酸回路には, 基質レベルのリン酸化による高エネルギーリン酸化合物 (GTP) 生成反応が存在する.
(3) 正 α-ケトグルタル酸は, クエン酸回路を構成する中間体である.
(4) 誤 クエン酸回路は, グルコースの解糖や脂肪酸のβ酸化によるアセチルCoAのアセチル基を酸化 (代謝) する.
(5) 誤 アセチルCoAは, オキサロ酢酸と反応してクエン酸回路に入る.

7=(2)
(1) 誤 コレステロールは, 肝臓, 小腸, 皮膚などで合成される.
(2) 正 コレステロールの合成経路では, すべての炭素がアセチルCoAから供給される.
(3) 誤 コレステロール合成の律速酵素は, HMG-CoA還元酵素である.
(4) 誤 HMG-CoA還元酵素は, HMG-CoAをメバロン酸に還元する酵素である.
(5) 誤 HMG-CoA還元酵素は, コレステロールによってフィードバック阻害をうける.

8=(3)
(1) 誤 たんぱく質リン酸化酵素 (プロテインキナーゼ) は, 有機リン酸をたんぱく質に結合させる.
(2) 誤 活性化されたプロテインキナーゼAは, グリコーゲン分解を促進する.
(3) 正 活性化されたプロテインキナーゼAは, 体脂肪分解を促進する.
(4) 誤 一酸化窒素 (NO) は, グアニル酸シクラーゼを活性化させ, サイクリックGMPを生成させる.
(5) 誤 カルモジュリンは, 細胞内Ca2+濃度をセカンドメッセンジャーとする情報伝達系に関与する.

9=(3)
(1) 誤 フレイルティとは, 身体機能の低下 (衰弱) をいう.
(2) 誤 サルコペニアとは, 筋肉 (骨格筋) の減少をいう.
(3) 正 廃用症候群は, 生活の不動性によって生じる.
(4) 誤 ロコモティブシンドロームでは, 要介護になるリスクが高い.
(5) 誤 老年症候群では, ADLは低下する.

10=(4)
(1) 誤 腸上皮化生は, 胃がんの前がん状態である.
(2) 誤 食道粘膜では, 円柱上皮化生がみられる.
(3) 誤 ビタミンA欠乏症では, 上皮の化生がみられる.
(4) 正 馬に乗る人の大腿内側にみられる化骨である乗馬骨は, 化生の例である.
(5) 誤 造血能の低下に伴って肝臓で髄外造血を起こすことを, 骨髄化生という.

11=(5)
(1) 誤 呼吸の周期は, 延髄に存在する呼吸中枢により形成されている.
(2) 誤 クスマウル大呼吸は, 重症糖尿病でみられる.
(3) 誤 慢性閉塞性肺疾患では, 血中二酸化炭素分圧が上昇する. 呼吸が困難であるため. 呼吸性アシドーシスである.
(4) 誤 慢性閉塞性肺疾患では, 1秒率の低下がみられる.
(5) 正 起坐呼吸は, 呼吸を楽にするために座位をとる状態である.

12=(3)
(1) 誤 AFP (α-フェトプロテイン) は, 肝細胞がんの腫瘍マーカーである.
(2) 誤 PSA (前立腺特異抗原) は, 前立腺がんの腫瘍マーカーである.
(3) 正 CRA (がん胎児性抗原) は, 大腸がんで上昇する.
(4) 誤 CEA (がん胎児性抗原) は, 消化器系のがんなどで上昇する.
(5) 誤 PIVKA-2は, 肝細胞がんの腫瘍マーカーである.
※ アラビア数字で表記しました.

13=(2)
(1) 誤 静脈栄養法は, イレウスに行う.
(2) 正 経管栄養法には, 食道痩を用いる方法がある.
(3) 誤 成分栄養剤の窒素源は, 結晶L型アミノ酸である.
(4) 誤 食道閉鎖を合併している場合でも, 胃から肛門までが安全に利用できる場合には経腸栄養法が適用となる.
(5) 誤 クローン病では全消化管に散在的に炎症が起こるが, 経腸栄養法は可能である.

14=(5)
(1) 誤 ビタミンAが欠乏すると, 夜盲症を来たす恐れがある.
(2) 誤 角膜乾燥症 (ドライアイ) の原因の1つに, ビタミンAの欠乏がある.
(3) 誤 ビタミンA欠乏は, 粘膜上皮の化生をおこす.
(4) 誤 ビタミンD欠乏は, 乳幼児のくる病, 成人の骨軟化症, 骨粗鬆症をもたらす.
(5) 正 ビタミンD欠乏は, 乳幼児のくる病, 成人の骨軟化症, 骨粗鬆症をもたらす.

15=(4)
(1) 誤 高LDL-コレステロール血症では, 血清は白濁しない. 高トリアシルグリセロール血症では, 血清は白濁する.
(2) 誤 高トリアシルグリセロール血症では, 血液凝固能が亢進し, 血栓の原因となる.
(3) 誤 高トリアシルグリセロール血症では, 急性膵炎をきたしやすい.
(4) 正 高LDL-コレステロール血症では, 黄色腫がみられる.
(5) 誤 低HDL-コレステロール血症では, 動脈硬化のリスクが増加する.

16=(2)
(1) 誤 食道は, 咽頭につづいて胃の噴門に至る臓器である.
(2) 正 食道の上皮は, 重層扁平上皮である.
(3) 誤 胃の壁は三層の筋層から成っており, 内容物の攪拌と輸送に役立っている.
(4) 誤 幽門部は, 胃底部よりも十二指腸側にある.
(5) 誤 胃壁の構造を管腔側からみると, 粘膜下層は固有筋層の内側にある.

17=(3)かつ(5)
(1) 誤 胆石症は, 男性より女性に多くみられる疾患 (男女比=約 1:2) である.
(2) 誤 急性胆嚢炎の病因は, 胆嚢のカタル性炎症・化膿性炎症からの細菌感染が最も多い.
(3) 正 急性膵炎の原因に, 高キロミクロン血症がある.
(4) 誤 慢性膵炎 (非代償期) の症候に, 体重減少がある.
(5) 正 膵頭部がんは, 閉塞性黄疸をきたしやすい.

18=(2)
(1) 誤 末梢血管抵抗は, 血液粘性の増加により増大する.
(2) 正 末梢血管抵抗は, 毛細血管に移行する前の細動脈によるところが大きい.
(3) 誤 動脈血圧は, 心拍出量と末梢血管抵抗の積であらわされる.
(4) 誤 頚動脈洞には, 圧受容器がある.
(5) 誤 頚動脈洞の内圧が上がると, 反射性に腹部内臓の血管は拡張する.

19=(2)
(1) 誤 狭心症では, 胸痛は30分以内で消失する.
(2) 正 虚血性心疾患は, 血中低比重リポたんぱく質 (LDL) コレステロール値の上昇により発症しやすい.
(3) 誤 急性心筋梗塞の原因に, 冠動脈閉塞がある.
(4) 誤 心筋梗塞は, 心筋の持続的な虚血により生じる貧血性梗塞である.
(5) 誤 心筋梗塞では, 心電図でST上昇がみられる.

20=(2)
(1) 誤 健常成人の糸球体濾過量 (GFR) は, 90~130 mL/分/1.73 m2 である.
(2) 正 推算糸球体濾過量 (eGFR) は, 年齢と血清クレアチニン値から計算する.
(3) 誤 糸球体毛細血管からの有効濾過圧は, 血漿たんぱく質濃度の上昇にともなって低下する.
(4) 誤 正常人の原尿には, グルコースが約 170 g/日含まれている.
(5) 誤 血小板は, 糸球体で濾過されない.

21=(2)かつ(5)
(1) 誤 最近のわが国では, 腹膜透析患者は全透析患者の 5% 程度である.
(2) 正 腹膜透析の多くは, 自宅で施行されている.
(3) 後 腹膜透析の物質除去能率は, 血液透析よりも低い.
(4) 後 腹膜透析のたんぱく質喪失量は, 血液透析よりも多い.
(5) 正 腹膜透析では, 透析液のグルコースが生体に移行する.

22=(2)
(1) 誤 副甲状腺ホルモンにより, 腎臓における活性型ビタミンDの産生 (水酸化反応) が促進される.
(2) 正 副甲状腺ホルモン (PTH) は, カルシウムの吸収を促進する.
(3) 誤 副甲状腺ホルモン (パラソルモン, PTH) の標的臓器は, 骨, 腎臓, 消化管である.
(4) 誤 パラソルモンは, 骨組織中のカルシウムを血中に放出させる.
(5) 誤 1,25-ジヒドロキシビタミンD3 は, カルシウムの吸収を促進する.

23=(2)
(1) 誤 第1頚神経に含まれる交感神経の働きにより, 瞳孔拡大が起こる.
(2) 正 交感神経の節前線維末端から分泌される神経伝達物質は, アセチルコリンである.
(3) 誤 交感神経末端から分泌される神経伝達物質は, ノルアドレナリンである.
(4) 誤 交感神経は, 粘性のある唾液の分泌を増加させる.
(5) 誤 交感神経は, 気管支を拡張させる.

24=(2)かつ(5)
(1) 誤 パーキンソン病の主な病変部位は, 中脳黒質である.
(2) 正 パーキンソン病の症候として, 自律神経障害がみられる.
(3) 誤 パーキンソン病では, 静止時振戦やすくみ足などがみられる.
(4) 誤 パーキンソン病の症候として, 筋固縮 (嚥下障害など) がみられる.
(5) 正 パーキンソン病の症候として, 前かがみの小刻み歩行や安静時の振戦 (羽ばたき振戦) がみられる.

25=(5)
(1) 誤 外呼吸とは, 肺胞でおこなわれるガス交換のことである.
(2) 誤 肺胞膜を介してのガス拡散能は, 酸素より二酸化炭素が約20倍高い.
(3) 誤 呼吸商は, 呼吸によって体内に取り込まれた酸素量と体外に排泄される二酸化炭素量の容積比である.
(4) 誤 体内では, 血液 100 mL は, 約 21 mL の酸素を保持できる.
(5) 正 肺胞内の窒素分圧は, 肺胞内の酸素分圧よりも高い.

26=(4)
(1) 誤 人体に含まれるカルシウムの約 99% は骨や歯に存在している.
(2) 誤 骨の主成分であるリン酸カルシウムは, 体液のカルシウムイオン濃度の調整に用いられる.
(3) 誤 骨単位は, 骨膜, 緻密質, 海綿質, 骨髄腔, 骨髄から構成されている.
(4) 正 骨膜は, 骨折時の再生に関与している.
(5) 誤 骨端線は, 骨幹と骨端との間にある軟骨性の接合部である.

27=(2)
(1) 誤 ダグラス窩は, 直腸と子宮の間にある.
(2) 正 子宮壁は外膜, 筋層, 内膜の3層からなる.
(3) 誤 子宮内膜は表層の機能層と深層の基底層から成り, 受精卵の着床がないときは, 肥厚充血した上層部だけが剥離する.
(4) 誤 卵巣の髄質には, 血管網が発達している.
(5) 誤 卵巣の皮質には, 種々の発達段階の卵胞が見られる.

28=(2)
(1) 正 鉄欠乏性貧血では, 匙状爪 (スプーンネイル) となる.
(2) 誤 鉄欠乏性貧血は, 腎機能の低下を伴わない.
(3) 正 鉄欠乏性貧血は, 神経症状を伴わない.
(4) 正 鉄欠乏性貧血の原因には, 子宮筋腫や胃十二指腸潰瘍, 悪性腫瘍がある. 出血により鉄欠乏となるため.
(5) 正 鉄欠乏性貧血では, 鉄剤の服用は貯蔵鉄が充足されるまで継続する.

29=(4)
(1) 誤 IgEは, 1型アレルギーに関与する.
(2) 誤 IgEは, アナフィラキシーショックに関与する.
(3) 誤 好塩基球や肥満細胞の顆粒には, ヒスタミンが含まれる.
(4) 正 ワクチンは免疫機能を促進させるので, 感染症を予防するのに使用される.
(5) 誤 仮性アレルゲンは, 大量に摂取するとアレルギー類似反応を生じる化合物である.
※ アラビア数字で表記しました.

30=(2)
(1) 誤 A群β溶血性連鎖球菌は, 扁桃腺炎や咽頭炎などの上気道感染症を引き起こす.
(2) 正 オウム病は, クラミジアによって発症する.
(3) 誤 クラミジア感染症では, トラコーマを起こす.
(4) 誤 マイコプラズマ肺炎は, 細菌感染症である.
(5) 誤 真菌症は, 真菌 (カビ) によって皮膚などに起こる疾患である.

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次回は, 人体の構造と機能及び疾病の成り立ち 実戦問題2の問題です.

人体 実戦 28-01

2013年09月27日 | 日記
今回から, 実戦問題に入ります. 内容は, 「人体の構造と機能及び疾病の成り立ち (30問×13セット)」, 「基礎栄養学 (14問×11セット)」, 「食べ物と健康 (25問×15セット)」, 「臨床栄養学 (30問×10セット)」 です.

実戦問題では, あまり先を急がず, 問題を掲載した翌日に解答と解説を掲載することにします.

今回は, 人体の構造と機能及び疾病の成り立ち 実戦問題1の問題です.

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2013年度 人体の構造と機能及び疾病の成り立ち 実戦問題 1 問題
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1 細胞小器官に関する記述である. 正しいのはどれか. 2つ選べ.
(1) 1つの細胞には, 2個以上の核はみられない.
(2) 核は, サイトーシスで物質交換を行う.
(3) 中心体は, 細胞質内の異物を分解処理する.
(4) 微小管は, チューブリンが重合したものである.
(5) 微小管は, 細胞分裂期に観察できる紡錘体となる.

2 たんぱく質の機能に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) ヒストンは, 酸性のたんぱく質である.
(2) カルモジュリンは, 調節たんぱく質である.
(3) ヘモグロビンは, 調節たんぱく質である.
(4) 補体は, 構造たんぱく質である.
(5) 血清アルブミンは, 酵素たんぱく質である.

3 不飽和脂肪酸に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 魚油中のEPAやDHAは一価不飽和脂肪酸なので, 酸化されにくい.
(2) エイコサペンタエン酸は, 炭素数20の飽和脂肪酸である.
(3) リノール酸は, 人体内で合成可能な脂肪酸である.
(4) アラキドン酸は, 一価不飽和脂肪酸である.
(5) 必須脂肪酸には, 飽和脂肪酸, 一価不飽和脂肪酸, 多価不飽和脂肪酸がそれぞれ一種類ずつある.

4 ヌクレオチドに関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) ヌクレオシド (nucleoside) は, リン酸をもつ.
(2) アデニンとシトシンは, 相補的塩基対を形成する.
(3) アデニンは生体内で合成できないので, 食品から摂取しなければならない.
(4) ヌクレオチドdTTPは, デオキシチミジントリオースの略号である.
(5) ポリヌクレオチドは, 糖とリン酸分子が交互に結合した構造をもつ.

5 たんぱく質の分解に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) オートファジー (autophagy) は, たんぱく質の二次構造を構築する作用である.
(2) プロテアソームによるたんぱく質の加水分解は, ATPを必要とする.
(3) ユビキチンは, たんぱく質の合成酵素である.
(4) トリプシンによるたんぱく質分解は, ATPに依存する.
(5) たんぱく質の細胞内での分解速度は, すべてのたんぱく質分子について同一である.

6 クエン酸回路に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) クエン酸回路には, 基質と酸素分子との反応過程がある.
(2) クエン酸回路には, 基質準位のリン酸化による高エネルギーリン酸化合物生成反応は存在しない.
(3) α-ケトグルタル酸は, クエン酸回路の中間体である.
(4) クエン酸回路は, グルコース以外の化合物から生成したアセチルCoAのアセチル基を代謝できない.
(5) アセチルCoAは, ピルビン酸と反応してクエン酸回路に入る.

7 コレステロールの代謝に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) コレステロールは, 肝臓, 腎臓, 皮膚などで合成される.
(2) コレステロールの合成経路では, すべての炭素がアセチルCoAから供給される.
(3) コレステロール合成の律速酵素は, アセチルCoAカルボキシラーゼである.
(4) HMG-CoA還元酵素は, メバロン酸をHMG-CoAに還元する酵素である.
(5) HMG-CoA還元酵素は, アセチルCoAによってフィードバック阻害をうける.

8 細胞内シグナル伝達に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) たんぱく質リン酸化酵素 (プロテインキナーゼ) は, 無機リン酸をたんぱく質に結合させる.
(2) 活性化されたプロテインキナーゼAは, グリコーゲン合成を促進する.
(3) 活性化されたプロテインキナーゼAは, 体脂肪分解を促進する.
(4) サイクリックGMP (cGMP) がセカンドメッセンジャーとして働くシステムは存在しない.
(5) カルモジュリンは, K+をセカンドメッセンジャーとする情報伝達系に関与する.

9 加齢に伴う変化に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) フレイルティとは, 身体機能の向上をいう.
(2) サルコペニアとは, 皮下脂肪の減少をいう.
(3) 廃用症候群は, 生活の不動性によって生じる.
(4) ロコモティブシンドロームでは, 要介護になるリスクが低い.
(5) 老年症候群では, ADLは維持される.

10 化生に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 腸上皮化生は, 直腸がんの前がん状態である.
(2) 食道粘膜では, 扁平上皮化生がみられる.
(3) ビタミンE欠乏症では, 上皮の化生がみられる.
(4) 馬に乗る人の大腿内側にみられる化骨である乗馬骨も, 化生の例である.
(5) 造血能の低下に伴って肝臓で髄外造血を起こすことを, 骨化生という.

11 呼吸に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 呼吸の周期は, 視床下部に存在する呼吸中枢により形成されている.
(2) クスマウル大呼吸は, 胆石発作でみられる.
(3) 慢性閉塞性肺疾患では, 血中二酸化炭素分圧が低下する.
(4) 慢性閉塞性肺疾患では, 1秒率の増加がみられる.
(5) 起坐呼吸は, 呼吸を楽にするために座位をとる状態である.

12 腫瘍マーカーに関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) AFPは, すい臓がんの腫瘍マーカーである.
(2) PSAは, 肝細胞がんの腫瘍マーカーである.
(3) CRAは, 大腸がんで上昇する.
(4) CEAは, 大腸がんでは上昇しない.
(5) PIVKA-2は, 前立腺がんの腫瘍マーカーである.
※ アラビア数字で表記しました.

13 栄養法に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 経腸栄養法は, イレウスに行う.
(2) 経管栄養法には, 食道痩を用いる方法がある.
(3) 成分栄養剤の窒素源は, カゼインである.
(4) 食道閉鎖を合併している場合には, 経腸栄養は適用されない.
(5) クローン病には, 経腸栄養法は適用されない.

14 ビタミンの欠乏症に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) ビタミンAが欠乏すると, 胎児の神経管欠損を来たす恐れがある.
(2) 角膜乾燥症 (ドライアイ) の原因の1つに, ビタミンB12の欠乏がある.
(3) ビタミンD欠乏は, 粘膜上皮の化生をおこす.
(4) ビタミンD欠乏は, 骨の過剰なカルシウム沈着をもたらす.
(5) ビタミンD欠乏は, 乳幼児のくる病, 成人の骨軟化症, 骨粗鬆症をもたらす.

15 脂質異常症に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 高LDL-コレステロール血症では, 血清は白濁する.
(2) 高トリアシルグリセロール血症では, 血液凝固能は低下する.
(3) 高LDL-コレステロール血症では, 急性膵炎をきたしやすい.
(4) 高LDL-コレステロール血症では, 黄色腫がみられる.
(5) 低HDL-コレステロール血症では, 動脈硬化のリスクが軽減される.

16 食道と胃に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 食道は, 咽頭につづいて胃の幽門に至る臓器である.
(2) 食道の上皮は, 重層扁平上皮である.
(3) 胃の壁は二層の筋層から成っており, 内容物の攪拌と輸送に役立っている.
(4) 幽門部は, 胃底部よりも食道側にある.
(5) 胃壁の構造を管腔側からみると, 粘膜下層は固有筋層の外側にある.

17 胆嚢と膵臓の疾患に関する記述である. 正しいのはどれか. 2つ選べ.
(1) 胆石症は, 女性より男性に多くみられる疾患である.
(2) 急性胆嚢炎の病因は, アルコールの過飲が最も多い.
(3) 急性膵炎の原因に, 高キロミクロン血症がある.
(4) 慢性膵炎 (非代償期) の症候に, 体重増加がある.
(5) 膵頭部がんは, 閉塞性黄疸をきたしやすい.

18 血圧に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 末梢血管抵抗は, 血液粘性の増加により低下する.
(2) 末梢血管抵抗は, 毛細血管に移行する前の細動脈によるところが大きい.
(3) 動脈血圧は, 心拍出量と末梢血管抵抗の和であらわされる.
(4) 頚動脈洞には, カテコールアミンの刺激に反応する化学受容器がある.
(5) 頚動脈洞の内圧が上がると, 反射性に腹部内臓の血管は収縮する.

19 狭心症と心筋梗塞に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 狭心症では, 胸痛が30分以上持続する.
(2) 虚血性心疾患は, 血中低比重リポたんぱく質 (LDL) コレステロール値の上昇により発症しやすい.
(3) 急性心筋梗塞の原因に, 腎動脈狭窄がある.
(4) 急性心筋梗塞は, 心筋の一過性虚血により生じる.
(5) 心筋梗塞では, 心電図上ST下降がみられる.

20 糸球体における濾過に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 健常成人の糸球体濾過量 (GFR) は, 約 10 mL/分である.
(2) 推算糸球体濾過量 (eGFR) は, 年齢と血清クレアチニン値から計算する.
(3) 糸球体毛細血管からの有効濾過圧は, 血漿たんぱく質濃度の上昇にともなって上昇する.
(4) グルコースは, 正常人の原尿中には認められない.
(5) 糸球体で濾過された血小板は, すべて尿細管から再吸収される.

21 腹膜透析に関する記述である. 正しいのはどれか. 2つ選べ.
(1) 最近のわが国では, 腹膜透析患者が血液透析患者より多い.
(2) 腹膜透析の多くは, 自宅で施行されている.
(3) 物質除去能率は, 腹膜透析が血液透析よりも高い.
(4) たんぱく質喪失量は, 血液透析が腹膜透析よりも多い.
(5) 腹膜透析では, 透析液のグルコースが生体に移行する.

22 カルシウム代謝とホルモンに関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 腎臓における活性型ビタミンDの生成は, 副甲状腺ホルモン (PTH) により抑制される.
(2) 副甲状腺ホルモン (PTH) は, カルシウムの吸収を促進する.
(3) パラソルモンの標的臓器は, 卵巣である.
(4) パラソルモンは, 血液中のカルシウムを尿中に放出させる.
(5) 1,25-ジヒドロキシビタミンD3 は, カルシウムの吸収を抑制する.

23 交感神経に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 交感神経の働きにより, 縮瞳が起こる.
(2) 交感神経の節前線維末端から分泌される神経伝達物質は, アセチルコリンである.
(3) 交感神経末端から分泌される神経伝達物質は, アセチルコリンである.
(4) 交感神経は, 希薄な唾液の分泌を増加させる.
(5) 交感神経は, 気管支を収縮させる.

24 パーキンソン病に関する記述である. 正しいのはどれか. 2つ選べ.
(1) パーキンソン病の主な病変部位は, 側頭葉である.
(2) パーキンソン病の症候として, 自律神経障害がみられる.
(3) パーキンソン病では, 片麻痺がみられる.
(4) パーキンソン病では, 嚥下障害はみられない.
(5) パーキンソン病の症候として, 前かがみの小刻み歩行や安静時の振戦 (羽ばたき振戦) がみられる.

25 呼吸に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 内呼吸とは, 肺胞でおこなわれるガス交換のことである.
(2) 肺胞膜を介してのガス拡散能は, 二酸化炭素より酸素が約20倍高い.
(3) 呼吸商は, ガス交換の効率を表す指標である.
(4) 体内では, 血液 100 mL は, 約 100 mL の酸素を保持できる.
(5) 肺胞内の窒素分圧は, 肺胞内の酸素分圧よりも高い.

26 骨の構造に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 人体に含まれるカルシウムの約 90% は骨や歯に存在している.
(2) 骨の主成分であるリン酸カリウムは, 体液のカリウムイオン濃度の調整に用いられる.
(3) 骨単位は, 骨膜, 緻密質, 海綿質から構成されている.
(4) 骨膜は, 骨折時の再生に関与している.
(5) 骨端線は, 硬骨と軟骨との境界線である.

27 女性生殖器の発育過程・形態・機能に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) ダグラス窩は, 膀胱と子宮の間にある.
(2) 子宮壁は外膜, 筋層, 内膜の3層からなる.
(3) 子宮内膜は表層の機能層と深層の基底層から成り, 受精卵の着床がないときは, 全層が剥離する.
(4) 卵巣の皮質には, 血管網が発達している.
(5) 卵巣の髄質には, 種々の発達段階の卵胞が見られる.

28 鉄欠乏性貧血に関する記述である. 誤っているのはどれか. 1つ選べ.
(1) 鉄欠乏性貧血では, 匙状爪 (スプーンネイル) となる.
(2) 鉄欠乏性貧血は, 腎機能の低下を伴う.
(3) 鉄欠乏性貧血は, 神経症状を伴わない.
(4) 鉄欠乏性貧血の原因には, 子宮筋腫や胃十二指腸潰瘍, 悪性腫瘍などがある.
(5) 鉄欠乏性貧血では, 鉄剤の服用は貯蔵鉄が充足されるまで継続する.

29 免疫に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) IgMは, 1型アレルギーに関与する.
(2) IgDは, アナフィラキシーショックに関与する.
(3) マクロファージの顆粒には, ヒスタミンが含まれる.
(4) ワクチンは, 免疫機能を促進させる.
(5) 仮性アレルゲンは, IgEを介して反応を起こす.
※ アラビア数字で表記しました.

30 感染症に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) A群β溶血性連鎖球菌は, 胃潰瘍を引き起こす.
(2) オウム病は, クラミジアが原因である.
(3) クラミジア感染症では, 肝膿瘍を起こす.
(4) マイコプラズマ肺炎は, ウイルス感染症である.
(5) 真菌症は, 菌交代現象である.

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次回は, 人体の構造と機能及び疾病の成り立ち 実戦問題1の解答と解説です.

なお, 明日 (9月28日) は私用によりお泊まりなので, ブログの更新はお休みです.

臨床 28-44

2013年09月26日 | 日記
「9 疾患・病態別栄養ケア・マネジメント」 の 「T 妊産婦・授乳婦の疾患」 および 「U 老年症候群」 の練習問題と解答・解説です.

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9 疾患・病態別栄養ケア・マネジメント T 妊産婦・授乳婦の疾患 5問 問題
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1 妊娠性貧血に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 妊婦の貧血の多くは, 溶血性貧血である.
(2) 妊娠中は, 主に血球成分の増加により, 34週頃には循環血液量が 40~50% 増加する.
(3) 妊娠性貧血では, 鉄剤投与は行わない.
(4) WHOの妊娠性貧血の基準値は, ヘモグロビン 11.0 g/dL 未満, ヘマトクリット 33.0% 未満である.
(5) 妊娠性貧血では, 胎児の発育は低下しない.

2 妊娠糖尿病に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 妊娠糖尿病は, 妊娠前から診断されている糖尿病をいう.
(2) 妊娠糖尿病では, 巨大児のリスクが増加する.
(3) 妊娠糖尿病では, 新生児高血糖に対する注意が必要である.
(4) 妊娠糖尿病の薬物療法には, 経口血糖降下薬を用いる.
(5) 妊娠糖尿病患者では, 早朝空腹時血糖値の管理目標を 110 mg/dL とする.

3 妊娠糖尿病とその食事療法に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 妊娠糖尿病を防ぐため, 血糖コントロール目標は朝食前血糖値を 150 mg/dL とする.
(2) 妊娠糖尿病は, 分娩後も血糖管理が必要である.
(3) 妊娠糖尿病を防ぐため, 妊娠に伴うエネルギー付加は行わない.
(4) 妊娠糖尿病を防ぐため, ケトン体産生を亢進させる食事とする.
(5) 妊娠糖尿病のエネルギー摂取量は, 40~45 kcal/標準体重 kg/日とする.

4 妊娠高血圧症候群に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 血圧 150/100 mmHg は, 妊娠高血圧症候群と判断する根拠となる.
(2) 尿量 3,000 mL/日は, 妊娠高血圧症候群と判断する根拠となる.
(3) 尿たんぱく量 250 mg/日は, 妊娠高血圧症候群と判断する根拠となる.
(4) てんかんは, 妊娠高血圧症候群と判断する根拠となる.
(5) 浮腫は, 妊娠高血圧症候群と判断する根拠となる.

5 妊娠高血圧症候群の食事療法に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 妊娠高血圧症候群のエネルギー摂取量は, 非妊娠時のBMIが 24 未満なら 30 kcal/kg 標準体重+200 kcal/日とする.
(2) 妊娠高血圧症候群のエネルギー摂取量は, 非妊娠時のBMIが 24 以上なら 25 kcal/kg 標準体重/日とする.
(3) 妊娠高血圧症候群では, たんぱく質摂取は浮腫を悪化させるので制限しなければならない.
(4) 妊娠高血圧症候群では, 厳格な塩分制限 (6 g/日未満) を行う.
(5) 妊娠高血圧症候群では, 1日尿量 500 mL 以下の場合や肺水腫の場合でも水分制限は行わない.

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9 疾患・病態別栄養ケア・マネジメント T 妊産婦・授乳婦の疾患 5問 解答と解説
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1=(4)
(1) 誤 妊婦の貧血の多くは, 鉄欠乏性貧血である.
(2) 誤 妊娠中は, 主に血漿成分の増加により循環血液量が増加するが, 血液自体は希釈され, 生理的貧血 (見かけ上の貧血) となる.
(3) 誤 妊娠性貧血では, 鉄剤投与を行う.
(4) 正 WHOの妊娠性貧血の基準値は, ヘモグロビン 11.0 g/dL 未満, ヘマトクリット 33.0% 未満である.
(5) 誤 妊娠性貧血では, 胎児の発育が低下しやすい.

2=(2)
(1) 誤 糖尿病合併妊娠は, 妊娠前から診断されている糖尿病をいう.
(2) 正 妊娠糖尿病は, 胎児奇形や巨大児の原因となる.
(3) 誤 妊娠糖尿病では, 胎内の高血糖のためインスリン分泌が増加しており, 新生児低血糖に対する注意が必要である.
(4) 誤 妊娠糖尿病の薬物療法には, 胎児への影響が少ないインスリンを用いる.
(5) 誤 妊娠糖尿病患者では, 早朝空腹時血糖値の管理目標を 90 mg/dL とする.

3=(2)
(1) 誤 妊娠糖尿病を防ぐため, 血糖コントロール目標は朝食前血糖値を 70~100 mg/dL とする.
(2) 正 妊娠糖尿病は, 分娩後も血糖管理が必要である.
(3) 誤 妊娠糖尿病を防ぐため, 過剰摂取に注意しつつ妊娠に伴うエネルギー付加を行う.
(4) 誤 妊娠糖尿病を防ぐためであっても, ケトン体産生を亢進させるような極端なエネルギー制限食は行わない.
(5) 誤 妊娠糖尿病のエネルギー摂取量は, 30 kcal/標準体重 kg/日+ 250~300 kcal とする.

4=(1)
(1) 正 妊娠高血圧症候群の血圧は, 軽症が 140/90 mmHg 以上 160/110 mmHg 未満, 重症が 160/110 mmHg 以上である.
(2) 誤 妊娠高血圧症候群の尿量は, 一般に健常者 (約 2,000 mL/日) より少ない.
(3) 誤 妊娠高血圧症候群の尿たんぱく量は, 軽症が 300 mg/日以上 2 g/日未満, 重症が 2 g /日以上である.
(4) 誤 妊娠高血圧症候群の病型に, 妊娠高血圧, 妊娠高血圧腎症, 加重型妊娠高血圧腎症, 子癇がある.
(5) 誤 浮腫は, 妊娠高血圧症候群の診断基準にはない.

5=(1)
(1) 正 妊娠高血圧症候群のエネルギー摂取量は, 非妊娠時のBMIが 24 未満なら 30 kcal/kg 標準体重+200 kcal/日とする.
(2) 誤 妊娠高血圧症候群のエネルギー摂取量は, 非妊娠時のBMIが 24 以上なら 30 kcal/kg 標準体重/日とする.
(3) 誤 妊娠高血圧症候群では, たんぱく質摂取量は 1.0g/kg 標準体重/日とする.
(4) 誤 妊娠高血圧症候群では, 極端な塩分制限は行わず, 7~8 g/日とする.
(5) 誤 妊娠高血圧症候群で1日尿量 500 mL 以下の場合や肺水腫の場合は, 水分を前日尿量+500 mL 程度に制限する.

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9 疾患・病態別栄養ケア・マネジメント U 老年症候群 4問 問題
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1 更年期障害に関する記述である. 誤っているのはどれか. 1つ選べ.
(1) 更年期では, エストロゲン分泌は低下する.
(2) 顔面潮紅は, 更年期障害の症状の1つである.
(3) 更年期では, 血清LDL-コレステロール値は低下する.
(4) 更年期障害では, ホルモン補充療法が行われる.
(5) 更年期障害では, カウンセリングにより症状が軽快することがある.

2 老年症候群に関する記述である. 誤っているのはどれか. 1つ選べ.
(1) 誤嚥性肺炎の対策として, 口腔ケアが実施される.
(2) 転倒による骨折は, 寝たきりの原因となる.
(3) 食事摂取量の減少は, 脱水症の原因となる.
(4) 失禁がある場合は, 水分制限が必要である.
(5) 糖尿病は, 褥瘡の内的因子となる.

3 褥瘡に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 褥瘡は, 寝たきり高齢者以外には起こらない.
(2) 褥瘡の好発部位は, 仙骨部, 大転子部である.
(3) 褥瘡の重症度は, チャイルド分類を用いる.
(4) 栄養状態の低下は, 褥瘡発症の外的要因である.
(5) 褥瘡の治療は, 創傷部を加圧することである.

4 褥瘡の食事療法に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 水分摂取は褥瘡を悪化させる原因になるので, 制限する.
(2) 褥瘡では, たんぱく質の摂取量は推定平均必要量とする.
(3) 褥瘡の予防・治療ガイドラインでは, たんぱく質の摂取量は 1.1~1.2 g/kg/日としている.
(4) 褥瘡部からたんぱく質が漏出する時期は, 低たんぱく質食とする.
(5) 褥瘡の予防では, 鉄摂取を制限する.

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9 疾患・病態別栄養ケア・マネジメント U 老年症候群 4問 解答と解説
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1=(3)
(1) 正 更年期では, エストロゲン分泌は低下する.
(2) 正 顔面潮紅や耳鳴り, めまいは, 更年期障害の症状である.
(3) 誤 更年期では, 血清LDL-コレステロール値は上昇する.
(4) 正 更年期障害では, ホルモン補充療法が行われる.
(5) 正 更年期障害では, カウンセリングにより症状が軽快することがある.

2=(4)
(1) 正 誤嚥性肺炎の対策として, 口腔ケアが実施される.
(2) 正 転倒による骨折は, 寝たきりの原因となる.
(3) 正 食事摂取量の減少は, 脱水症の原因となる.
(4) 誤 失禁がある場合は, 水分の補給を行う.
(5) 正 糖尿病や腎不全は, 褥瘡悪化の要因となる.

3=(2)
(1) 誤 褥瘡は, 外圧により皮膚と骨との間の軟部組織の血流が障害される状況であれば老若男女を問わず起こる.
(2) 正 褥瘡の好発部位は, 仙骨部, 大転子部である.
(3) 誤 褥瘡の重症度は, DESIGN-Rを用いる.
(4) 誤 栄養状態の低下は, 褥瘡発症の内的要因である.
(5) 誤 褥瘡の治療は, 体位交換, 姿勢保持等で創傷部を除圧することである.

4=(3)
(1) 誤 水分の不足は褥瘡を悪化させる原因になるので, 十分な水分を摂取させる.
(2) 誤 褥瘡では, たんぱく質の摂取量は推奨量とする.
(3) 正 褥瘡の予防・治療ガイドラインでは, たんぱく質の摂取量は 1.1~1.2 g/kg/日としている.
(4) 誤 褥瘡部からたんぱく質が漏出する時期は, 高たんぱく質食とする.
(5) 誤 鉄や亜鉛の制限により褥瘡の治癒が遅れるので, 褥瘡の予防では鉄摂取を制限しない.

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今回をもって, 「臨床栄養学」 の正文集と問題演習をすべて終了とします.

次回からは, 「人体の構造と機能及び疾病の成り立ち (30問×13セット)」, 「基礎栄養学 (14問×11セット)」, 「食べ物と健康 (25問×15セット)」, 「臨床栄養学 (30問×10セット)」 の実戦問題をお送りします.

実戦問題では, あまり先を急がず, 問題を掲載した翌日に解答と解説を掲載することにします.

次回は, 人体の構造と機能及び疾病の成り立ち 実戦問題1 (30問) の問題です.

臨床 28-43

2013年09月25日 | 日記
「9 疾患・病態別栄養ケア・マネジメント」 の 「T 妊産婦・授乳婦の疾患」 および 「U 老年症候群」 の穴埋め問題と正文集です.

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9 疾患・病態別栄養ケア・マネジメント T 妊産婦・授乳婦の疾患 穴埋め問題
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T 妊産婦・授乳婦の疾患 ※ 妊娠貧血

○○○ 妊娠貧血では, [1] 剤投与を行う.
○○○ 妊娠貧血では, 胎児の発育が低下 (しにくい/しやすい).

T 妊産婦・授乳婦の疾患 a 妊娠糖尿病

<妊娠糖尿病>

◎◎◎ (妊娠糖尿病/糖尿病合併妊娠) は, 妊娠前から診断されている糖尿病をいう.
◎○○ 妊娠糖尿病は, 胎児 [2] や [3] 児の原因となる.
○○○ 妊娠糖尿病では, 胎内の高血糖のため [4] 分泌が増加しており, 新生児 [5] に対する注意が必要である.
◎◎◎ 妊娠糖尿病の薬物療法には, 胎児への影響が少ない [6] を用いる.
◎◎◎ 妊娠糖尿病患者では, 早朝空腹時血糖値の管理目標を [7] mg/dL とする.
◎◎◎ 妊娠糖尿病を防ぐため, 血糖コントロール目標は朝食前血糖値を [8]~[9] mg/dL とする.
○○○ 妊娠糖尿病は, 分娩後も [10] 管理が必要である.

<妊娠糖尿病の食事療法>

◎◎◎ 妊娠糖尿病を防ぐため, 過剰摂取に注意しつつ妊娠に伴う [11] 付加を行う.
◎◎◎ 妊娠糖尿病を防ぐためであっても, [12] 産生を亢進させるような極端なエネルギー制限食は行わない.
○○○ 妊娠糖尿病のエネルギー摂取量は, [13] kcal/標準体重 kg/日+ [14]~[15] kcal とする.

T 妊産婦・授乳婦の疾患 b 妊娠高血圧症候群

<妊娠高血圧症候群>

○○○ 妊娠高血圧症候群の血圧は, 軽症が [16]/[17] mmHg 以上 [18]/[19] mmHg 未満, 重症が [20]/[21] mmHg 以上である.
○○○ 妊娠高血圧症候群の尿量は, 一般に健常者 (約 2,000 mL/日) より (多い/少ない).
○○○ 妊娠高血圧症候群の尿たんぱく量は, 軽症が [22] mg/日以上 [23] g/日未満, 重症が [24] g /日以上である.
○○○ 妊娠高血圧症候群の病型に, 妊娠高血圧, 妊娠高血圧腎症, 加重型妊娠高血圧腎症, [25] がある.

<妊娠高血圧症候群の食事療法>

○○○ 妊娠高血圧症候群のエネルギー摂取量は, 非妊娠時のBMIが 24 未満なら [26] kcal/kg 標準体重+[27] kcal/日とする.
○○○ 妊娠高血圧症候群のエネルギー摂取量は, 非妊娠時のBMIが 24 以上なら [28] kcal/kg 標準体重/日とする.
◎○○ 妊娠高血圧症候群では, たんぱく質摂取量は [29] g/kg 標準体重/日とする.
◎○○ 妊娠高血圧症候群では, 極端な塩分制限は行わず, [30]~[31] g/日とする.

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9 疾患・病態別栄養ケア・マネジメント T 妊産婦・授乳婦の疾患 正文集
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T 妊産婦・授乳婦の疾患 ※ 妊娠貧血

○○○ 妊娠貧血では, 鉄剤投与を行う.
○○○ 妊娠貧血では, 胎児の発育が低下しやすい.

T 妊産婦・授乳婦の疾患 a 妊娠糖尿病

<妊娠糖尿病>

◎◎◎ 糖尿病合併妊娠は, 妊娠前から診断されている糖尿病をいう.
◎○○ 妊娠糖尿病は, 胎児奇形や巨大児の原因となる.
○○○ 妊娠糖尿病では, 胎内の高血糖のためインスリン分泌が増加しており, 新生児低血糖に対する注意が必要である.
◎◎◎ 妊娠糖尿病の薬物療法には, 胎児への影響が少ないインスリンを用いる.
◎◎◎ 妊娠糖尿病患者では, 早朝空腹時血糖値の管理目標を 90 mg/dL とする.
◎◎◎ 妊娠糖尿病を防ぐため, 血糖コントロール目標は朝食前血糖値を 70~100 mg/dL とする.
○○○ 妊娠糖尿病は, 分娩後も血糖管理が必要である.

<妊娠糖尿病の食事療法>

◎◎◎ 妊娠糖尿病を防ぐため, 過剰摂取に注意しつつ妊娠に伴うエネルギー付加を行う.
◎◎◎ 妊娠糖尿病を防ぐためであっても, ケトン体産生を亢進させるような極端なエネルギー制限食は行わない.
○○○ 妊娠糖尿病のエネルギー摂取量は, 30 kcal/標準体重 kg/日+ 250~300 kcal とする.

T 妊産婦・授乳婦の疾患 b 妊娠高血圧症候群

<妊娠高血圧症候群>

○○○ 妊娠高血圧症候群の血圧は, 軽症が 140/90 mmHg 以上 160/110 mmHg 未満, 重症が 160/110 mmHg 以上である.
○○○ 妊娠高血圧症候群の尿量は, 一般に健常者 (約 2,000 mL/日) より少ない.
○○○ 妊娠高血圧症候群の尿たんぱく量は, 軽症が 300 mg/日以上 2 g/日未満, 重症が 2 g /日以上である.
○○○ 妊娠高血圧症候群の病型に, 妊娠高血圧, 妊娠高血圧腎症, 加重型妊娠高血圧腎症, 子癇がある.

<妊娠高血圧症候群の食事療法>

○○○ 妊娠高血圧症候群のエネルギー摂取量は, 非妊娠時のBMIが 24 未満なら 30 kcal/kg 標準体重+200 kcal/日とする.
○○○ 妊娠高血圧症候群のエネルギー摂取量は, 非妊娠時のBMIが 24 以上なら 30 kcal/kg 標準体重/日とする.
◎○○ 妊娠高血圧症候群では, たんぱく質摂取量は 1.0 g/kg 標準体重/日とする.
◎○○ 妊娠高血圧症候群では, 極端な塩分制限は行わず, 7~8 g/日とする.

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9 疾患・病態別栄養ケア・マネジメント U 老年症候群 穴埋め問題
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U 老年症候群 a 誤嚥, 転倒, 失禁, 褥瘡

<更年期障害>

○○○ 更年期では, [1] 分泌は低下する.
○○○ 顔面 [2] や [3], [4] は, 更年期障害の症状である.
○○○ 更年期では, 血清LDL-コレステロール値は (上昇/低下) する.
○○○ 更年期障害では, [5] 補充療法が行われる.
○○○ 更年期障害では, [6] により症状が軽快することがある.

<老年症候群>

○○○ [7] 炎の対策として, 口腔ケアが実施される.
○○○ 転倒による骨折は, [8] の原因となる.
○○○ 食事摂取量の減少は, [9] 症の原因となる.
○○○ 失禁がある場合は, 水分の補給を (制限する/行う).

<褥瘡>

○○○ 褥瘡は, 外圧により [10] と [11] との間の軟部組織の血流が障害される状況であれば老若男女を問わず起こる.
◎◎◎ 褥瘡の好発部位は, [12] 部, [13] 部である.
◎◎◎ 褥瘡の重症度の判定には, [14] を用いる.
◎◎◎ [15] の低下は, 褥瘡発症の内的要因である.
◎◎◎ 糖尿病や腎不全は, 褥瘡悪化の要因と (なる/ならない).
◎◎◎ 褥瘡の治療は, [16] 交換, [17] 保持等で創傷部を除圧することである.

<褥瘡の食事療法>

○○○ 褥瘡モニタリングの栄養指標には, 血清 [18] 値がある.
◎◎◎ 水分制限は, 褥瘡を (回復/悪化) させる.
○○○ 褥瘡では, たんぱく質の摂取量は [19] 量とする.
○○○ 褥瘡の予防・治療ガイドラインでは, たんぱく質の摂取量は [20]~[21] g/kg/日としている.
◎◎◎ 褥瘡部からたんぱく質が漏出する時期は, (高/低) たんぱく質食とする.
◎◎◎ [22] や [23] の制限により褥瘡の治癒が遅れる.

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9 疾患・病態別栄養ケア・マネジメント U 老年症候群 正文集
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U 老年症候群 a 誤嚥, 転倒, 失禁, 褥瘡

<更年期障害>

○○○ 更年期では, エストロゲン分泌は低下する.
○○○ 顔面潮紅や耳鳴り, めまいは, 更年期障害の症状である.
○○○ 更年期では, 血清LDL-コレステロール値は上昇する.
○○○ 更年期障害では, ホルモン補充療法が行われる.
○○○ 更年期障害では, カウンセリングにより症状が軽快することがある.

<老年症候群>

○○○ 誤嚥性肺炎の対策として, 口腔ケアが実施される.
○○○ 転倒による骨折は, 寝たきりの原因となる.
○○○ 食事摂取量の減少は, 脱水症の原因となる.
○○○ 失禁がある場合は, 水分の補給を行う.

<褥瘡>

○○○ 褥瘡は, 外圧により皮膚と骨との間の軟部組織の血流が障害される状況であれば老若男女を問わず起こる.
◎◎◎ 褥瘡の好発部位は, 仙骨部, 大転子部である.
◎◎◎ 褥瘡の重症度の判定には, DESIGN-Rを用いる.
◎◎◎ 栄養状態の低下は, 褥瘡発症の内的要因である.
◎◎◎ 糖尿病や腎不全は, 褥瘡悪化の要因となる.
◎◎◎ 褥瘡の治療は, 体位交換, 姿勢保持等で創傷部を除圧することである.

<褥瘡の食事療法>

○○○ 褥瘡モニタリングの栄養指標には, 血清アルブミン値がある.
◎◎◎ 水分制限は, 褥瘡を悪化させる.
○○○ 褥瘡では, たんぱく質の摂取量は推奨量とする. 褥瘡の予防・治療ガイドラインでは, 1.1~1.2 g/kg/日としている.
○○○ 褥瘡の予防・治療ガイドラインでは, たんぱく質の摂取量は 1.1~1.2 g/kg/日としている.
◎◎◎ 褥瘡部からたんぱく質が漏出する時期は, 高たんぱく質食とする.
◎◎◎ 鉄や亜鉛の制限により褥瘡の治癒が遅れるので, 褥瘡の予防では鉄摂取を制限しない.

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次回は, 「9 疾患・病態別栄養ケア・マネジメント」 の 「T 妊産婦・授乳婦の疾患」 および 「U 老年症候群」 の練習問題と解答・解説です.