「7 ビタミンの栄養」 の問題です。
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7 ビタミンの栄養 問題 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
1 脂溶性ビタミンに関する記述である. 正しいのはどれか.
(1) 脂溶性ビタミンは, A, D, およびKの3種である.
(2) ビタミンAは, 動物性食品よりも植物性食品に多く含まれている.
(3) ビタミンDは, 魚類の中に豊富に含まれている.
(4) ビタミンDの大部分は生体膜に組み込まれて存在しており, 膜の抗酸化, 安定性に寄与している.
(5) ビタミンAやDは過剰に摂取しても尿中に排泄され, 過剰症を引き起こすことはない.
2 ビタミンAに関する記述である. 正しいものの組合せはどれか.
a 可視光線は, ビタミンAアルデヒド (シス型レチナール) の構造異性化を介してオプシンの高次構造を変化させる.
b レチナールは視たんぱく質のロドプシンと結合してオプシンを形成し, 暗順応に関与する.
c ビタミンAの欠乏によって, 夜盲症や眼球乾燥症, 感染に対する抵抗力の低下などが起こってくる.
d ビタミンAは, 遊離型レチノールとして肝臓に貯蔵される.
(1) aとb (2) aとc (3) aとd (4) bとc (5) cとd
3 ビタミンAに関する記述である. 正しいものの組合せはどれか.
a ビタミンAを過剰摂取すると肝臓に蓄積し, 過剰症 (頭蓋内圧亢進など) を引き起こす.
b プロビタミンAであるβ-カロテンは, 小腸粘膜でほとんどがビタミンAに変換される.
c リコペンは, プロビタミンA活性を持つ.
d β-カロテンを過剰に摂取しても, 過剰症はないと考えられている.
(1) aとb (2) aとc (3) aとd (4) bとc (5) cとd
4 ビタミンAに関する記述である. 正しいものの組合せはどれか.
a β-カロテンの欠乏は, ビタミンA欠乏の症状 (夜盲症や角膜乾燥症など) を引き起こさない.
b 血中では, ビタミンAはアルブミンと結合して運搬される.
c 低たんぱく質栄養状態の場合には, 血中レチノール濃度は低下する.
d ビタミンAは, エネルギー代謝には関与しない.
(1) aとb (2) aとc (3) aとd (4) bとc (5) cとd
5 ビタミンDに関する記述である. 正しいものの組合せはどれか.
a ビタミンDは, ステロイド骨格をもつ.
b コレステロールは, 皮下で紫外線照射を受けるとビタミンD3となる.
c 日照を受ける機会が少ない時には, ビタミンDの必要量が増加する.
d エルゴステロールは植物 (菌類) に由来するビタミンD前駆体で, 紫外線の作用でビタミンD3に変わる.
(1) aとb (2) aとc (3) aとd (4) bとc (5) cとd
6 ビタミンDに関する記述である. 正しいものの組合せはどれか.
a ヒトでは, ビタミンD2の生物活性はビタミンD3の生物活性よりも低い.
b ビタミンDは, 肝臓で1α位が, 次いで腎臓で25位が水酸化されて活性型ビタミンDとなる.
c 血清の25-OH-ビタミンDは, ビタミンD結合たんぱく質に結合して末梢組織へ運ばれる.
d 肝障害や腎障害により, 二次性ビタミンD欠乏症が発症することがある.
(1) aとb (2) aとc (3) aとd (4) bとc (5) cとd
7 水溶性ビタミンに関する記述である. 正しいのはどれか.
(1) すべての水溶性ビタミンは, 体内に貯蔵されない.
(2) ビタミンB2が欠乏すると, 脚気を発症する.
(3) 食品中のビタミンB2は, たんぱく質と結合した状態で存在する.
(4) ビタミンB6の欠乏症に, 口内炎や口角炎, 口唇炎がある.
(5) ビタミンB12 (コバラミン) は, 分子中にセレンを含有する化合物である.
8 水溶性ビタミンに関する記述である. 正しいのはどれか.
(1) 食品中のビタミンB12はたんぱく質と結合している.
(2) ナイアシンは, 必須アミノ酸のフェニルアラニンからも生合成できる.
(3) パントテン酸の欠乏症は, ペラグラ (皮膚炎や神経疾患) である.
(4) ナイアシンを大量に摂取しても, 過剰症は起こらない.
(5) ビタミンC (アスコルビン酸) は, コラーゲン合成におけるプロリンの酸化に必要である.
9 水溶性ビタミンに関する記述である. 正しいのはどれか.
(1) ビタミンB12が不足すると, DNA合成が低下し, 溶血性貧血を生じる.
(2) 葉酸が欠乏すると, 核酸 (DNA, RNA) 合成が低下し, 鉄欠乏性貧血を生じる.
(3) 葉酸の摂取不足は, 血中ホモシステイン濃度を上昇させる.
(4) 過剰に摂取したビタミンB1は, 肝臓に蓄積される.
(5) ビタミンB12の吸収に必要な内因子は, 十二指腸から分泌される.
10 ビタミンCに関する記述である. 正しいのはどれか.
(1) ビタミンC (アスコルビン酸) が欠乏すると, 脳圧亢進や壊血病を引き起こす.
(2) ヒト, イヌ, ネコは, グルコースからビタミンCを合成できない.
(3) ビタミンCは, 下垂体ホルモンの合成に必要である.
(4) ビタミンCは, ストレス負荷によって低下する.
(5) ビタミンCは, 体内に貯蔵されない.
11 レチノイン酸と活性型ビタミンDのホルモン様作用に関する記述である. 正しいのはどれか.
(1) ビタミンAおよびDは, エイコサノイドに類似した代謝調節作用を示す.
(2) レチノイン酸は細胞膜上の受容体と結合し, 特定の細胞の増殖や分化を制御する.
(3) レチノイン酸は, 小腸粘膜においてムコ多糖体の生合成に関与している.
(4) 活性型ビタミンDは腎細胞内で遺伝子発現を調節することによりカルシウム結合たんぱく質を誘導する.
(5) 活性型ビタミンDは, 回腸におけるカルシウム吸収を促進させる.
12 ビタミンと補酵素に関する記述である. 正しいものの組合せはどれか.
a ビタミンB群の多くは, そのリン酸誘導体が補酵素の役割をもつ.
b ビタミンB1の補酵素型であるチアミンピロリン酸 (TPP) は, アシル基の転移反応に関与する.
c チアミンピロリン酸は, ピルビン酸カルボキシラーゼやアセチルCoAカルボキシラーゼの補酵素である.
d ビタミンB2の補酵素型であるFMNやFADは, 酸化還元反応に関与する.
(1) aとb (2) aとc (3) aとd (4) bとc (5) cとd
13 ビタミンと補酵素に関する記述である. 正しいものの組合せはどれか.
a ビタミンB2の補酵素型の1つであるFADは, グアニンをもつヌクレオチドである.
b ビタミンB6の補酵素型であるピリドキサールリン酸は, 脱炭酸反応に関与する.
c ビタミンB12の補酵素型であるアデノシルコバラミンは, メチル基転移反応に関与する.
d ナイアシンの補酵素型であるNAD+は, 脂肪酸の酸化反応などで水素受容体として作用する.
(1) aとb (2) aとc (3) aとd (4) bとc (5) cとd
14 ビタミンと補酵素に関する記述である. 正しいものの組合せはどれか.
a ナイアシンの補酵素型であるNADPH+H+は, 脂肪酸やコレステロールの生合成などで水素供与体として作用する.
b パントテン酸の補酵素型であるコエンザイムA (CoA) は, アミノ基転移反応に関与する.
c ビオチンは, デヒドロゲナーゼの補酵素である.
d 葉酸の補酵素型であるテトラヒドロ葉酸は, メチル基やメチレン基など活性C1単位の移動に関与する.
(1) aとb (2) aとc (3) aとd (4) bとc (5) cとd
15 ビタミンCとビタミンE の抗酸化作用に関する記述である. 正しいのはどれか.
(1) ビタミンCの補酵素型は, 抗酸化作用 (還元作用) を示す.
(2) ビタミンE は抗酸化力が強く, 過酸化物の生成を抑制する.
(3) ビタミンE は生体膜などを構成する多価不飽和脂肪酸の酸化を抑制し, 不足すると巨赤芽球性貧血を引き起こす.
(4) 飽和脂肪酸の摂取量が多い場合, ビタミンEの摂取量も増加させる.
(5) ビタミンCは, ビタミンEの消費を亢進する.
16 血液凝固とビタミンKに関する記述である. 正しいのはどれか.
(1) ビタミンKは, 骨髄における血液凝固因子 (プロトロンビン) の合成に必要である.
(2) ビタミンK依存性凝固因子は, Ⅱ, Ⅵ, Ⅸ, Ⅹ因子である.
(3) ビタミンKが欠乏すると, 血液凝固の遅延が起こる.
(4) 乳児ビタミンK欠乏性出血症は, 母乳栄養児よりも人工栄養児に多くみられる.
(5) 成人におけるビタミンKの欠乏は, 重篤な出血性疾患の原因となることがある.
17 腸内細菌叢とビタミンに関する記述である. 正しいのはどれか.
(1) ビタミンKは, 腸内細菌によって合成されない.
(2) 抗生物質の長期投与時には, ビタミンAの必要量が増加する.
(3) ビタミンB群の多くは, 腸内細菌によって合成される.
(4) ビタミンB1は, 腸内細菌によって合成される.
(5) ビタミンB6は, 腸内細菌によって産生されない.
18 エネルギー代謝とビタミンに関する記述である. 正しいものの組合せはどれか.
a エネルギー代謝が亢進している時やエネルギー摂取量が多い時には, ビタミンB1, ビタミンB2, ナイアシンの必要量が増加する.
b 脂質の摂取エネルギー比率が大きい場合やアルコールを大量に摂取する場合は, ビタミンB1の要求量が増加する.
c エネルギー源としてグルコース利用が高まった場合には, ビタミンB2 (リボフラビン) の必要量が増す.
d たんぱく質の摂取エネルギー比率の過剰は, ビタミンB6の要求量を増加させる.
(1) aとb (2) aとc (3) aとd (4) bとc (5) cとd
19 ビタミンと他の栄養素や生体物質との関係に関する記述である. 正しいのはどれか.
(1) ビタミンは, 他の栄養素から体内で合成されない.
(2) カルシウムの摂取量が多いと, ビタミンDの必要量が増加する.
(3) ビタミンCの大量摂取は, 高カルシウム血症による腎障害を引き起こす.
(4) ビタミンDの欠乏は, 発育期では骨軟化症や骨粗鬆症を, 成人ではくる病を引きおこす.
(5) 核酸の合成が亢進しているときには, 利用される葉酸の量が増加する.
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次回は 「7 ビタミンの栄養」 の解答と解説です。
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7 ビタミンの栄養 問題 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
1 脂溶性ビタミンに関する記述である. 正しいのはどれか.
(1) 脂溶性ビタミンは, A, D, およびKの3種である.
(2) ビタミンAは, 動物性食品よりも植物性食品に多く含まれている.
(3) ビタミンDは, 魚類の中に豊富に含まれている.
(4) ビタミンDの大部分は生体膜に組み込まれて存在しており, 膜の抗酸化, 安定性に寄与している.
(5) ビタミンAやDは過剰に摂取しても尿中に排泄され, 過剰症を引き起こすことはない.
2 ビタミンAに関する記述である. 正しいものの組合せはどれか.
a 可視光線は, ビタミンAアルデヒド (シス型レチナール) の構造異性化を介してオプシンの高次構造を変化させる.
b レチナールは視たんぱく質のロドプシンと結合してオプシンを形成し, 暗順応に関与する.
c ビタミンAの欠乏によって, 夜盲症や眼球乾燥症, 感染に対する抵抗力の低下などが起こってくる.
d ビタミンAは, 遊離型レチノールとして肝臓に貯蔵される.
(1) aとb (2) aとc (3) aとd (4) bとc (5) cとd
3 ビタミンAに関する記述である. 正しいものの組合せはどれか.
a ビタミンAを過剰摂取すると肝臓に蓄積し, 過剰症 (頭蓋内圧亢進など) を引き起こす.
b プロビタミンAであるβ-カロテンは, 小腸粘膜でほとんどがビタミンAに変換される.
c リコペンは, プロビタミンA活性を持つ.
d β-カロテンを過剰に摂取しても, 過剰症はないと考えられている.
(1) aとb (2) aとc (3) aとd (4) bとc (5) cとd
4 ビタミンAに関する記述である. 正しいものの組合せはどれか.
a β-カロテンの欠乏は, ビタミンA欠乏の症状 (夜盲症や角膜乾燥症など) を引き起こさない.
b 血中では, ビタミンAはアルブミンと結合して運搬される.
c 低たんぱく質栄養状態の場合には, 血中レチノール濃度は低下する.
d ビタミンAは, エネルギー代謝には関与しない.
(1) aとb (2) aとc (3) aとd (4) bとc (5) cとd
5 ビタミンDに関する記述である. 正しいものの組合せはどれか.
a ビタミンDは, ステロイド骨格をもつ.
b コレステロールは, 皮下で紫外線照射を受けるとビタミンD3となる.
c 日照を受ける機会が少ない時には, ビタミンDの必要量が増加する.
d エルゴステロールは植物 (菌類) に由来するビタミンD前駆体で, 紫外線の作用でビタミンD3に変わる.
(1) aとb (2) aとc (3) aとd (4) bとc (5) cとd
6 ビタミンDに関する記述である. 正しいものの組合せはどれか.
a ヒトでは, ビタミンD2の生物活性はビタミンD3の生物活性よりも低い.
b ビタミンDは, 肝臓で1α位が, 次いで腎臓で25位が水酸化されて活性型ビタミンDとなる.
c 血清の25-OH-ビタミンDは, ビタミンD結合たんぱく質に結合して末梢組織へ運ばれる.
d 肝障害や腎障害により, 二次性ビタミンD欠乏症が発症することがある.
(1) aとb (2) aとc (3) aとd (4) bとc (5) cとd
7 水溶性ビタミンに関する記述である. 正しいのはどれか.
(1) すべての水溶性ビタミンは, 体内に貯蔵されない.
(2) ビタミンB2が欠乏すると, 脚気を発症する.
(3) 食品中のビタミンB2は, たんぱく質と結合した状態で存在する.
(4) ビタミンB6の欠乏症に, 口内炎や口角炎, 口唇炎がある.
(5) ビタミンB12 (コバラミン) は, 分子中にセレンを含有する化合物である.
8 水溶性ビタミンに関する記述である. 正しいのはどれか.
(1) 食品中のビタミンB12はたんぱく質と結合している.
(2) ナイアシンは, 必須アミノ酸のフェニルアラニンからも生合成できる.
(3) パントテン酸の欠乏症は, ペラグラ (皮膚炎や神経疾患) である.
(4) ナイアシンを大量に摂取しても, 過剰症は起こらない.
(5) ビタミンC (アスコルビン酸) は, コラーゲン合成におけるプロリンの酸化に必要である.
9 水溶性ビタミンに関する記述である. 正しいのはどれか.
(1) ビタミンB12が不足すると, DNA合成が低下し, 溶血性貧血を生じる.
(2) 葉酸が欠乏すると, 核酸 (DNA, RNA) 合成が低下し, 鉄欠乏性貧血を生じる.
(3) 葉酸の摂取不足は, 血中ホモシステイン濃度を上昇させる.
(4) 過剰に摂取したビタミンB1は, 肝臓に蓄積される.
(5) ビタミンB12の吸収に必要な内因子は, 十二指腸から分泌される.
10 ビタミンCに関する記述である. 正しいのはどれか.
(1) ビタミンC (アスコルビン酸) が欠乏すると, 脳圧亢進や壊血病を引き起こす.
(2) ヒト, イヌ, ネコは, グルコースからビタミンCを合成できない.
(3) ビタミンCは, 下垂体ホルモンの合成に必要である.
(4) ビタミンCは, ストレス負荷によって低下する.
(5) ビタミンCは, 体内に貯蔵されない.
11 レチノイン酸と活性型ビタミンDのホルモン様作用に関する記述である. 正しいのはどれか.
(1) ビタミンAおよびDは, エイコサノイドに類似した代謝調節作用を示す.
(2) レチノイン酸は細胞膜上の受容体と結合し, 特定の細胞の増殖や分化を制御する.
(3) レチノイン酸は, 小腸粘膜においてムコ多糖体の生合成に関与している.
(4) 活性型ビタミンDは腎細胞内で遺伝子発現を調節することによりカルシウム結合たんぱく質を誘導する.
(5) 活性型ビタミンDは, 回腸におけるカルシウム吸収を促進させる.
12 ビタミンと補酵素に関する記述である. 正しいものの組合せはどれか.
a ビタミンB群の多くは, そのリン酸誘導体が補酵素の役割をもつ.
b ビタミンB1の補酵素型であるチアミンピロリン酸 (TPP) は, アシル基の転移反応に関与する.
c チアミンピロリン酸は, ピルビン酸カルボキシラーゼやアセチルCoAカルボキシラーゼの補酵素である.
d ビタミンB2の補酵素型であるFMNやFADは, 酸化還元反応に関与する.
(1) aとb (2) aとc (3) aとd (4) bとc (5) cとd
13 ビタミンと補酵素に関する記述である. 正しいものの組合せはどれか.
a ビタミンB2の補酵素型の1つであるFADは, グアニンをもつヌクレオチドである.
b ビタミンB6の補酵素型であるピリドキサールリン酸は, 脱炭酸反応に関与する.
c ビタミンB12の補酵素型であるアデノシルコバラミンは, メチル基転移反応に関与する.
d ナイアシンの補酵素型であるNAD+は, 脂肪酸の酸化反応などで水素受容体として作用する.
(1) aとb (2) aとc (3) aとd (4) bとc (5) cとd
14 ビタミンと補酵素に関する記述である. 正しいものの組合せはどれか.
a ナイアシンの補酵素型であるNADPH+H+は, 脂肪酸やコレステロールの生合成などで水素供与体として作用する.
b パントテン酸の補酵素型であるコエンザイムA (CoA) は, アミノ基転移反応に関与する.
c ビオチンは, デヒドロゲナーゼの補酵素である.
d 葉酸の補酵素型であるテトラヒドロ葉酸は, メチル基やメチレン基など活性C1単位の移動に関与する.
(1) aとb (2) aとc (3) aとd (4) bとc (5) cとd
15 ビタミンCとビタミンE の抗酸化作用に関する記述である. 正しいのはどれか.
(1) ビタミンCの補酵素型は, 抗酸化作用 (還元作用) を示す.
(2) ビタミンE は抗酸化力が強く, 過酸化物の生成を抑制する.
(3) ビタミンE は生体膜などを構成する多価不飽和脂肪酸の酸化を抑制し, 不足すると巨赤芽球性貧血を引き起こす.
(4) 飽和脂肪酸の摂取量が多い場合, ビタミンEの摂取量も増加させる.
(5) ビタミンCは, ビタミンEの消費を亢進する.
16 血液凝固とビタミンKに関する記述である. 正しいのはどれか.
(1) ビタミンKは, 骨髄における血液凝固因子 (プロトロンビン) の合成に必要である.
(2) ビタミンK依存性凝固因子は, Ⅱ, Ⅵ, Ⅸ, Ⅹ因子である.
(3) ビタミンKが欠乏すると, 血液凝固の遅延が起こる.
(4) 乳児ビタミンK欠乏性出血症は, 母乳栄養児よりも人工栄養児に多くみられる.
(5) 成人におけるビタミンKの欠乏は, 重篤な出血性疾患の原因となることがある.
17 腸内細菌叢とビタミンに関する記述である. 正しいのはどれか.
(1) ビタミンKは, 腸内細菌によって合成されない.
(2) 抗生物質の長期投与時には, ビタミンAの必要量が増加する.
(3) ビタミンB群の多くは, 腸内細菌によって合成される.
(4) ビタミンB1は, 腸内細菌によって合成される.
(5) ビタミンB6は, 腸内細菌によって産生されない.
18 エネルギー代謝とビタミンに関する記述である. 正しいものの組合せはどれか.
a エネルギー代謝が亢進している時やエネルギー摂取量が多い時には, ビタミンB1, ビタミンB2, ナイアシンの必要量が増加する.
b 脂質の摂取エネルギー比率が大きい場合やアルコールを大量に摂取する場合は, ビタミンB1の要求量が増加する.
c エネルギー源としてグルコース利用が高まった場合には, ビタミンB2 (リボフラビン) の必要量が増す.
d たんぱく質の摂取エネルギー比率の過剰は, ビタミンB6の要求量を増加させる.
(1) aとb (2) aとc (3) aとd (4) bとc (5) cとd
19 ビタミンと他の栄養素や生体物質との関係に関する記述である. 正しいのはどれか.
(1) ビタミンは, 他の栄養素から体内で合成されない.
(2) カルシウムの摂取量が多いと, ビタミンDの必要量が増加する.
(3) ビタミンCの大量摂取は, 高カルシウム血症による腎障害を引き起こす.
(4) ビタミンDの欠乏は, 発育期では骨軟化症や骨粗鬆症を, 成人ではくる病を引きおこす.
(5) 核酸の合成が亢進しているときには, 利用される葉酸の量が増加する.
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次回は 「7 ビタミンの栄養」 の解答と解説です。