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granite

山と史跡めぐり

ダキ山・未踏のルンゼ

2012-01-30 11:08:00 | アイスクライミング
 先週に続いてダキ山のルンゼ探索へ行きました。昨年末に偵察していた4本のうち、D滝と呼んでいたルンゼです。山の神谷の支流(右俣)の沢です。

 鹿川オートキャンプ場から入山、一時間半ほどでF1へ。クリスマスの頃とは見違えるような立派な氷瀑になってくれていました。先週のルンゼと比べると、ここは氷結状態がかなりよさそうです。

 荒らされていないだけでもうれしいのに、初登(おそらく・・)だとおもうとうれしさ倍増です。F1、F2とガンガン登っていきました。見上げると途絶えることなく氷が続いています。さらにF3、F4、F5と登りつめるとそこは稜線直下で、笹ヤブへと続いていました。今回もここで終了、懸垂を交えて下降しました。

 氷結一抹の不安があったのですが、ここは大当たりでした。おそらく毎シーズンきちんと氷結してくれるものと思われます。F1からF4まで難易度は低い(あってもIV-)ものの、40mから50mいっぱいあるので登り応えがあります。ダキ山北面・勝野ルンゼδ(略称:デルタルンゼ)と名付けました。

 目星をつけていたルンゼはあと3つあるのですが、これらは来シーズンの課題になりそうです。もう少しアイスのシーズンが長かったらな、と思う今日この頃です。

                    F3
                    F4
                 F1を見下ろす

人形岳・氷瀑探索

2012-01-30 09:02:00 | アイスクライミング
 先週末も鹿川でアイスクライミングを楽しんできました。

 寒波が少し入ったので、先々週登れなかったフェニックスの氷瀑の左にある滝を登ろうと鬼の目林道へ入ったのですが、遠望するに岩肌が露出しており登れそうにありませんでした。先週はいったダキ山のルンゼも望み薄なので、ここは割り切って氷瀑探索(アプローチ探し)へでかけました。目指すのはダキ山中腹(というよりも鹿川周辺)でもっとも魅力ある氷瀑です。おおよその場所は人形岳の左にはいっているルンゼなので、GPS片手に山中へ分け入りました。

 谷筋をたどり小尾根にでて、さらに上部の谷筋をたどること2時間で、氷瀑の基部に到着。ざっと見100m以上はありそうで、傾斜もかなり強めです。なによりもその姿がすばらしく、しばし見惚れてしまいました。神楽ルンゼのF1を発見したときも感激したのですが、それ以上でした。下部が薄そうで登攀は来シーズンにもちこしです。登ってもないのに名前をつけるのはどうかと思ったのですが、皆で相談のうえ「岩戸隠しの滝」と命名しました。名前の由来は実物をみたらわかります。

 下降は小尾根を下ると植林帯へ入り、そのまま作業道をたどると労なく林道へ出ました。このアプローチを使えば、1時間ほどで氷瀑へ到達できるものとおもわれます。来シーズンの最大目標ができて、充実した探索でした。


         途中にあったかっこよいボルダー

鹿川・アイス

2012-01-22 21:08:00 | アイスクライミング
 このところの寒の緩みで、上鹿川の朝は6度前後とのこと。数日前に暖かい雨も降っており、そこそこ発達していた氷瀑はかなり悲惨な状況になっていそうでした。ダメ元を覚悟の上で、今週末もアイスクライミングへでかけました。

 土曜日の朝の気温は8度まで上昇し、ストーブが必要なかったとのこと。祈るような思いで、先週登った「大鉏の滝」へ向かいました。案の定かなり融けており、先週の半分くらいに感じました。まずは先週登り損ねた「小鉏の滝」を登ることにしました。傾斜が緩いことはわかっていましたが、何の変化もないナメが延々と続いているだけでした。ロープを出すまでもなく終了点へ、下りもそのまま歩いて降りることができました。おそらく初登だと思いますが、第二登はまずでないでしょう。その後「大鉏の滝」も登りましたが、ザクザクのシャーベットアイスでガッカリでした。

 翌日曜日、クライミングの用意をしてこなかったことを深く後悔しながら、ダキ山のルンゼへ向かいました。ポツリポツリと雨まで降りだして、気分は最悪でした。クリスマスに偵察していたおかげで迷うことなく取りつきへ、遊歩道から一時間強でした。F1の下部は氷のかけらもなく、水がジャージャーと流れていました。早々に引きあげよううかと思いましたが、今後のために上部の氷瀑をみておこうと思い右岸から高巻くことにしました。F2はまずまず凍っていましたが、リードするには一抹の不安があり、TRで登るにとどめました。見た目以上にスケールがあって、50mいっぱいでした。さらにルンゼを詰めるとF3へ。ここも40mくらいありそうでしたが、薄い氷が張りついているだけなので、考えるまでもなく左岸から高巻き。続いて25mほどの段状の氷瀑(F4)を越えていきます。F4はいたって簡単ですが、スリップするとF3下まで落ちてしまいますのでロープをだしました。ガレを登ることわずかで最後のF5が現れました。ここもかなり薄かったのですが、高巻きの連続に辟易していたのでリードすることにしました。取りつきからは20mくらいに思われたのですが、ここも長くて50mいっぱい。ここで氷は終わり、あとはササ藪の斜面となっていました。ダキ山のピークを踏みたかったのですが、時間もおしていたので往路を戻りました。

 F1からF5まで見事な氷瀑が連続しており、コンディションがよければ素晴らしいアイスのルートなるものと思われます。難易度はともかく(推測するにIV級-くらいまで)、F1が100m、F2が50m、F3が約40m、F4が25m、F5が50mといずれもスケールがあります。ただしF1が安心して登れるほど氷結するには、かなり厳しい冷え込みが必要であると思います。ダキ山北面・勝野ルンゼα(略称:アルファルンゼ)と名付けました。

                    F5
                    F2 
                見るも無残なF1下部

氷瀑探し・鹿納谷

2012-01-15 20:38:00 | アイスクライミング
 このところ上鹿川は冷え込みが続いており、神楽ルンゼF1も15cmくらいの厚さに発達中とのこと。新たなる氷瀑を求めて鹿川へいってきました。

 土曜日は、「氷瀑フェニックス」の左にある傾斜の強い氷瀑を登りに行ってきました。F2は昨年と比較すべくもないほどの貧弱な氷結状態。見上げる氷瀑もうっすらとしか氷結してない模様。とりあえず取り付きまで行ってみましたが、やはりベルグラに毛が生えた程度でとてもリードできそうにありませんでした。TRを張るために左岸から巻こうとしましたがブッシュが途切れており断念、再訪を期して退却しました。

 翌日曜はどんよりとした天気で、摂氏0度と生暖かい朝でした。この日は、先日グーグルアースで目にとまった氷瀑を登りに行きました。間違いなく氷結していることは衛星写真で確認していたのですが、問題はその傾斜でした。歩いて登れるような滑滝だったらどうしようかと、祈るような気持ちで比叡山林道を上がっていったのでした。大崩登山口を過ぎ、黒仁田スラブの基部を右に回り込んだところにその氷瀑があります。心配は杞憂におわり、目星をつけていた三つの滝のうち、二つは登攀対象となりうる氷瀑でした(残念ながらひとつはナメ滝)。この日は規模の大きな氷瀑を登りました。1ピッチ目は3級くらいで50mいっぱい、2ピッチ目は4級-で30mくらい。傾斜はかなりおちますが、氷床はさらに100m以上続いています。遠くで雷が鳴りだしたので下降することにしました。右岸を懸垂しましたがもちろん50mでは届かず、岩場をクライムダウンしました。安全に降りれるように、近々支点を整備しようと思っています。

 林道から容易に視認できるのに、厳冬期にここまで来た人がいなかったのでしょうか、これまでこの氷瀑を登ったという話を耳にしたことがありません。初級者がリードの練習をするのに最適な氷瀑だとおもいました。「三段の滝」に食傷気味のアイスフリークにおすすめです。我々が初登ではないかもしれませんが、僭越ながら命名させていただきました。天孫降臨の地にちなんで、左にある大きな滝を「大鉏(おおくわ)の滝」、右の滝を「小鉏(おくわ)の滝」としました。

 


              大鉏の滝2ピッチ目

氷瀑探し at ダキ山

2011-12-24 22:01:00 | アイスクライミング
 今冬一番の寒気が入った3連休、八ヶ岳へ行く予定を変更して少しでも暖かい宮崎で遊ぶことに変更。

 12/23は比叡南面の「甘草の道」へ。短いながらも適度なむつかしさがあって楽しいルートです。予想以上に暖かくて比叡のありがたさを再認識しました。夜はいつものように庵で宴会、楽しい一夜でした。

 12/24、登れるほど氷結しているはずもないのは承知の上で、ダキ山中腹へ氷瀑探しへでかけました。目星をつけていた沢筋を巡ってきましたが、予想以上の収穫でした。「神楽ルンゼ」のような大氷瀑ではありませんでしたが、そこそこ立派な氷瀑を4本ほど発見。その上部にも氷瀑が連なっている可能性が大なので、遡行する楽しみが膨らみます。あと1ヶ月もすればリードできるくらいに発達してくれることでしょう、いまからワクワクします。