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granite

山と史跡めぐり

山の神谷・900m左岸支谷

2018-01-14 21:33:00 | アイスクライミング
 ラニーニャのおかげで年末から冷え込みが続き氷結は順調にすすんでいた今シーズン、おまけに大型の寒波がやってきたので満を持してだき山へ行ってきました。

 今回のターゲットは「山の神谷」の標高900mで出合う左岸支谷。'13年に偵察に入った際、見事な三段の滝となっていたのを見ていつか登ってみたいと思っていました。

 いつものように鹿川キャンプ場から出発、「山の神谷」に沿って上がっていきました。かなり上流まで林道と杣道が使えるのでアプローチはかなり楽です。1時間ほどで出合いに到着。出合いは三段の滝になっているので迷うことはありません。不安は的中で氷結はかなり不十分でしたが、右手から上がれそうだったので取りついてみました。慎重に登ったところ無事に下部の2段をクリアできました。さらに3段目をあがりルンゼを詰めていきましたが、その先のナメの氷結が不十分でいやらしいスラブになっていました。ナメを登りあがった標高970mあたりに25mほどの直瀑がかかっていました。下部が凍っておらず登攀することはできませんでしたが、見事な氷瀑でした。地形図からはこの先標高1170mあたりに核心部があるようですが、残念ながらここで撤収することにしました。懸垂2回で出合いへ降り立ちました。

 だき山は概ね氷結が良好なのですが、ここまで凍っていないとは想定外でした。標高が低めだったのが災いしたのでしょうか。年々氷結状況が悪くなっている印象があり、再訪できる日が来ることを祈るばかりです。

     出合いの三段滝。氷結状態が良ければⅢ+くらい。
        三段滝の出だし。かなり薄い・・。
       緩いナメも岩が露出していて侮れない。
        F2、約25m。巻くなら左岸からか・・。



今シーズン最後のアイス?

2017-02-19 20:47:00 | アイスクライミング
 先週末ちょっと冷え込んでくれたものの、その後は春の陽気となり鹿川周辺の氷瀑は壊滅した模様・・。こんな時は割り切って、来るべきシーズンのために新たなエリアの偵察を行っておこうと思いました。

 2/18、前々から気になっていた竹の畑山の北面のルンゼを覗きに行ってきました。だき山の隣ですから、氷瀑があると確信していました。

 林道が奥まで入っているとはつゆ知らず、谷沿いからアプローチしました。目星をつけていたルンゼが3本ありましたが、今回は一番奥のルンゼに入りました。水はすぐに涸れてしまい、不安いっぱいでガレ場を黙々と登っていくと、標高900mあたりのちょうど崖マークがついているあたりにF1が現れました。この陽気にもかかわらず、氷がわずかですが残っていました。このさきルンゼは続いているようでしたが、次回の楽しみにしてここで終了。下山は林道を使ったので楽々でした。

 ここは庵から至近なのが一番の魅力で、林道を使えばアプローチは30分ちょっとだと思います。頂上まで抜けると下山路が確保されてあるのもうれしいところです。ただ標高が低めなので、寒波が続かないと氷結してくれないでしょう・・。

           竹の畑山第一ルンゼ(仮)のF1。
          標高750mまで荒れた林道が入っている。

 2/19、嫁がアイスをしてみたいというので三段の滝へ連れていきました。かなり薄くなっていましたがまだまだ登攀可能でした。上まで抜けるのに一抹の不安があったので、一段目でダブルアックスと支点の設置・回収の練習をさせました。



 帰りはいつものように巨木&石橋で〆。噂には聞いていましたが「池尻の唐傘松」の見事なこと、山村風景とも相まって感動ものでした。

        池尻の唐傘松。松の大木は貴重です。

       矢部の山中橋。地震で輪石がずれたのか・・?

だき山・ガンマルンゼ

2017-01-29 17:25:00 | アイスクライミング
 1月中旬の寒波で鹿川界隈もかなり冷え込み、アイスクライミングがなんとかできる状況になってくれました。昨シーズンは一度もアックスを振れなかったので、今年こそはとの強い思いがありました。

 1/28:一昨年氷結不足で登り損ねた、だき山のガンマルンゼへ行ってきました(http://air.ap.teacup.com/iorishishigawa/327.html)。9時に鹿川キャンプ場を出発、気温はマイナス1度とまずまず冷え込んでくれていました。通いなれた感があるので、約1時間のアプローチはそう苦になりません。

 出合いからみたガンマルンゼは、まあまあ凍っており胸をなでおろしました。流木のかかったF1は左からちょっと高巻いて、20mほどの懸垂でF2取り付きへ降り立ちました。序盤は5センチもないくらいの薄い氷で慎重に登りはじめましたが、徐々に厚みが増してきたので一安心。45mくらいで一旦ピッチを切りました。残りの15mほどを登りあがると平凡な氷のナメになりました。F2は約60m、III+くらいでした。

 ナメを150mほど辿ると岩壁に囲まれた直瀑が現れます。前回は20mくらいある直瀑に見えたのですが、直下でみると15mほどでした。ここも氷が薄めだったので、スクリューを多めにいれて慎重に登りあがりました。F3は約15m、IV級くらいでしょうか。

 この先は氷のナメが続きますが、前回確認済みなのでここで終了。F3を懸垂で、あとは慎重に歩いて取り付きへもどりました。またひとつ、だき山のルンゼを登ることができて大いに満足しました。

 1/29:この日もだき山へ行く予定でしたが、予報がいまひとつだったので、久しぶりに宇土内の大滝へ行ってみました。予想以上に氷結してくれていましたが、気温が高く最後の方はシャワークライミングになってしまいました。九州内では、傾斜、高さともにトレーニングの場としては一番だと再認識しました。


         ガンマルンゼ出合い。奥に見えるのがF2。
           F2。氷が薄くてビレイ点は固め取り。
              F2からF3間のナメ。
      F3。難しくはないのだが氷の薄いのがなんとも・・。
    アプローチで見つけた三頭木、何か良いことありそう・・。




大吹谷支谷・ブリ谷

2015-02-11 20:27:00 | アイスクライミング
 暖冬の影響でしょうか、昨年は一度もアックスを振れないまま冬が終わってしまいました・・。今冬一番の寒気が入った2月10日、なんとか氷結してくれているだろうと祈る思いで宮崎へいってきました。

 一昨年に二度トライしたものの、時間切れと発達不良のため完登できなかった「大吹谷支谷・ブリ谷」を登りにいってきました(http://air.ap.teacup.com/iorishishigawa/277.html)。大きな氷瀑はないものの比較的傾斜の強い滝が3つあり、この近辺では登り応えのあるルンゼです。そしてなによりも氷結が良好なことが魅力です。

 日隠林道の934m地点に駐車、1時間強のアプローチでF1の取り付きへ。沢床はよく凍っていたので期待を膨らませていたのですが、F1はかなりしょぼくてがっかりしました。それでもなんとか登れそうだったので、登攀を開始。F1は20mほどで、簡単なラインを取ればⅣ級-くらい。

 続けてF2が現れます。7mほどの小さな滝ですがツララ状なので、多少デリケートな登攀になりました。Ⅳ級くらい。

 30mくらいのナメをはさんで、核心のF3。15m程度ですが、出だしの7、8mはツララの集合体となっており、これまたデリケートな登攀になりました。おまけにスクリューがなかなかきまってくれず、緊張したクライミングになりました。条件が良ければⅣ級+くらいでしょうか。さらにナメ滝を40mほど登ったところで終了としました。

 下降は、右岸の急なブッシュにとれば懸垂の必要なく取り付きへ戻ることができます。

 思ったよりも発達不足でしたが、なんとか登りきることができました。ダキ山のアイスルンゼ群に比較すると地味な印象を拭えませんが、ここ宮崎でアイスルートを新たに開拓できたという自己満足に浸ることはできました。

     約1時間のアプローチ。凍結していれば快適。
            F1。上部中央は垂直に近い。
    核心のF3。発達していればそう難しくはないのだろうが・・。
                F4ナメ滝。

ダキ山・ガンマルンゼ偵察

2014-01-26 20:57:00 | アイスクライミング
 少し冷え込んできたのでダキ山へ行ってきました。が、思ったほど凍っていないうえに暖かい雨まで降りだす始末。おまけに日曜朝の気温がなんと+9度。期待せずにダキ山へ向かいましたが、アックスを一振りもできませんでした。

 この日はアルファルンゼを登りにいきました。F1は下までかろうじてつながっていましたが、岩が透けてみえるくらいの氷結だったので即パス。右隣のベータルンゼへの転身も頭をよぎりましたが、割り切って未踏のガンマルンゼの偵察を行うことにしました。

 ガンマルンゼはアルファルンゼの手前の右岸から入っている小さな支谷です。出合は大きな倒木のかかっている岩場で、ここは左から巻き上がります。直後に70mほどの立派な氷瀑が現れますが、これも氷が薄すぎて問題外。ここから上は氷床がずっと続きますが、発達不十分なため巻き上がっていきます。まもなく20mちょっとですが見栄えのする氷瀑が出現、ここも中間部が薄くて登攀意欲喪失。この先も氷床がずっと続き、最後はナメ滝で終了。

 実際登ってないのでなんともいえませんが、もし出合から完全氷結してくれたら快適なアイスルンゼになると思われます。今シーズンはもうダメそうなので、来年のお楽しみです。

   アルファルンゼF1。つながってはいたけど、登るにはまだまだ。
       ガンマルンゼF1。70mくらいありあそう。
    ガンマルンゼ中間部の氷瀑。雰囲気がすばらしい。
            ガンマルンゼ最後のナメ滝。