恐らくビアリッツでは、一番有名なショコラトリーのHenriet(アンリエ)。小さなお店でしたが、お客さんがひっきりなしに訪れていました。
写真は”ビアリッツの岩”の意味のRochers de Biarritz(ロシェ・ドゥ・ビアリッツ)。アーモンドとオレンジをショコラでくるんでいます。こちらは、旅行中のおやつ用に
こちらは、バスクの象徴ベレー帽をかたどったBéret Basque(ベレ・バスク)。
この他にもガトーバスクも買ったのですが、なぜか写真を撮り忘れています
バスク地方は、17世紀にアメリカ大陸からスペイン伝えられたカカオがピレネー山脈を超えてバイヨンヌの港に運ばれ、その後フランス全土にショコラが広まった、言うなればフランスのショコラの玄関口。
なので、このお店の他にも、バイヨンヌの街中を歩いていると、たくさんのショコラティエがありました。
バスク地方のショコラはパリと違って少し素朴な味がすると聞いていたのですが、Henriet(アンリエ)のショコラは全くそんなことはなく、大変美味しく戴きました
日本がこんな気温でなければ、お土産にいろいろ買ってこれたのに残念です
毎回、フランス旅行は食べたいものがたくさんで、本当に悩ましい限り・・・ しっかり歩いてお腹を空かすのですけど、フランス人の胃袋にはなかなか敵いません
フランス旅行後半は、念願のバスク地方へ。ボルドーからは午前中に列車で移動し、お昼前にビアリッツに到着しました
ビアリッツは、後、数十キロ行けばスペインという国境近くの大西洋岸の小さな街ですが、19世紀以来、王族貴族も集うリゾート地としては有名です
駅は本当に小さくて、こじんまりとしていました。良い意味での田舎に来たなぁ~と言う気分。この近くでレンタカーを借りて、3日間海バスクと山バスクを満喫しました
まずは、ビアリッツの中心部へ。車を止めて、得意?の街歩き開始です。
お昼時だったので、まずはランチ。可愛らしいバスク料理のお店を見つけました
テーブルセッティングもバスクの旗を基調としていて、一気にバスク地方へ来た気分が高まります
飛び込みで入ったお店でしたが、私の嗅覚が冴えていて(笑)、大当たりとっても美味しいお食事でした
仔牛のグリルとサーモンのポワレをそれぞれ頼んだのですが、ガルニにピペラードやプランチャ風のお野菜がついていたりして、いよいよバスク地方に来たんだなぁと、そしてスペインが近いんだなぁとしみじみ実感
お店のムッシューもマダムも本当に感じの良い朗らかな方で、バスク柄のナプキンの折り方を教えてもらったり、お土産を戴いたりで、楽しいひと時を過ごせました。
そして、午後からは散策開始。この日は22℃くらいでさらに曇っていたので、海水浴には寒いのではないかと思ったのですが、けっこうなたくさんの人がいました。
日本の海と違って、湿気もなく、わずかに潮の香りがするくらいで、お散歩したり、ゆっくりと海を眺めているにはとても気持ちのよい日でした
そして、こちらが有名なオテル・デュ・パレ。ナポレオン3世がスペインから迎えた王妃ウージェニーのために立てた別荘で、現在はバカンスを過ごす王族の方々も利用される高級ホテルになっています。
私のお菓子の先生のお知り合いの方(フランス人)は毎年、オテル・デュ・パレで1カ月のバカンスを過ごされるそうで、本当にうらやましい限り 私も1カ月とまでは行かないものの、数日でよいので過ごしてみたいものです
リゾート地のビアリッツは、海岸近くにカジノもあり、いろいろなお店が並ぶ通りも本当に華やかな雰囲気でした。
私も、伝統的なバスク織りのリネンやタオルで有名な”Jean Vier(ジョン・ヴィエ)"や、デッキシューズのようなバスクのエスパドリーユという靴やサンダルで有名な”PARE GABIA(パレ・ガビア)に行って、この後、スパークすることになります(笑)
先日、久しぶりにパンを焼きました 旅行に行く時に、冷凍庫の中をほぼ空っぽな状態で出発したので、帰ってきてまず焼いたのがパン
いつも書いていますが、夏はバターが重く感じるので、オリーブオイルを使ったパンをよく焼きます。
チャバタは、ご存知の方も多いと思いますが、イタリアのパンで、イタリア語の「スリッパ」が語源のパンです。形状がスリッパのように四角?くて平べったいことが由来しています。
シンプルなパンなのでサンドイッチに使われることも多いパンです。
今回は、スリッパサイズだとかなり大きくなるので、一度に食べられるサイズの小さめのスリッパにしました 窯伸びがよく、思った以上に膨らんでくれて、サンドイッチにするとかなり大きな口を開けなくてはならなくなってしまいましたが、そのまま戴いても美味しいパンに焼き上がってくれました
食べ慣れているせいか、自分で焼いたパン、久しぶりでとても美味しく感じました。自画自賛です(笑)
ガロンヌ川沿いのChartrons(シャルトロン)辺りで毎週日曜日に開かているマルシェ(市場)。
思っていたより長くて、八百屋さん、お肉屋さん、お魚屋さん、パン屋さん、チーズ屋さん、スパイス屋さんなどなどいろんな食材のお店が並んでいて、これがどれも本当に美味しそう
食材のお店の他にも、牡蠣を(もちろんワインと一緒に)食べさせてくれる屋台や、ピザの屋台(車に釜がついていてびっくりしました)、お惣菜屋さん、パティスリーなどなど、本当にいろんなお店があり、毎週こんなマルシェでお買いものできたら、食卓が豊かになるだろうなぁ~と羨ましい限り
あいにく小雨がふっていたので、写真はほとんど撮れなかったのですが、上の写真はフロマージェリー。本でしか見たことのないいろいろなチーズや、本でも見たことのないチーズもたくさんあり、珍しくて写真を撮らせてもらいました。香りがなかったら、おまんじゅうのようにも見えますね
今回は、ボルドーでは晩御飯を全て予約していたので、部屋のキッチンで調理することもなく、生モノはあきらめて歩いていたところに見つけたのが、これ
Sel de vin(ワインの塩)。スパイス屋さんなら、何かお土産になる珍しいものはないかと思って、みつけたものです。
最近は日本でもよく見かけるようになったフルール・ド・セルに4種類のスパイスとボルドーの赤ワインで風味をつけたものだと説明してくれました。
おススメの使い方を聞いたら、グリルしたお肉に仕上げにふりかけて戴くと、それはもうすごく美味しいんだ!と、力を込めて説明してくださいましたもちろん、ボルドーワインと合わせてね!とも
お味見させてもらったら、スパイスが利いていてとっても良い香り。お味はフルールドセルと、ワインの味がほのかにするので、いろいろお料理に使えておもしろそう
街並みもキレイで、ゆったりと時間が流れていて、美味しいものがたくさんのボルドー。近郊の街にも行ってみたいので、また必ず訪れたいと思います。
次回からは、後半のバスク地方について報告していきますね
旅行中は、メトロやバス、車ももちろん使いますが、時間の許す限り、街中をなるべく歩くのが大好きです。途中で気になるお店があれば、もちろんトラップ(笑)。でも、思わぬものに出会えたり、街の雰囲気がわかったり、とっても楽しいです
写真は、Luc Dorinというパティスリー&ショコラトリー。街の中心部からはけっこう離れていたのですが、いつものごとく頑張って歩いて訪れました。
シェフのDorin氏はHPによると、ジャンポールエヴァン氏のところにおられたとか。2000年にお店を開かれたそうです。
この日は、旅行中唯一の暑い日だったので、ショコラは断念し、ケーキをいくつか買いました。
この美しいショーケースの中から、その日に食べられる分を決めるのに、ずいぶん苦労しました(笑)
部屋に戻ってから紅茶と一緒に戴きましたが、本当に美味しかった~
もし、また行くことがあれば、次回はショコラも是非いただきたいと思います
そして、ボルドーのお菓子といえば、カヌレ 日本でも少し前にブームになりましたが、ボルドーが発祥のお菓子です。
その昔、ワインの澱を除くためには卵白を使っており、大量に余った卵黄の利用法として考え出されたのが始まりだとか。
街中に何店舗もある有名なカヌレのお店、BAILLARDRAN(バイヤルドラン)で、お土産にたくさん買いたくなる気持ちをぐっと抑え、食べられる分だけ買いました サイズもいろいろあったのですが、真ん中の一番オーソドックスなものにしました。
外は香ばしく、なかはしっとり。そして、日本のパティスリーでは見たことがないほどたっぷりのヴァニラが入ってます。さすがフランス ちなみに、焼き立てがおススメらしいですよ
そして、行く前からボルドーでは探そうと決めていたカヌレ型。どこかで誰かに聞こうと思っていたら、街歩きの途中に製菓道具の専門店をしっかり(ちゃっかり?)みつけ、そこで迷わずマトファーのものを購入
他にも、フランスでしか手に入らない製菓材料などいくつかを購入しました
秋になって涼しくなったら、チャレンジの予定です
Rotolo di maiale
~豚肉のロトーロ~
今ほどではないですが、暑くなってきていたので、キリっと冷やしたロゼワインを飲みたくて、この1品にしました
ロトーロとは、ロール状という意味。豚ロース肉をいったんひらいて、フルーツやお野菜で作った詰め物を巻き込んで、焼きあげています。
オーブンでじっくり焼いていくのですが、一緒に火を入れるジャガイモがお肉からでる焼き汁とハーブの香りのおかけでとっても美味 大きいお肉なので、お肉自体の旨味も十分でフルーツやお野菜の甘さとも相性良く、ワインが進む満足の一皿となりました
フレッシュのハーブの力って本当にすごいです。香りもよいので、もともとお料理に取り入れるのは大好きなのですが、夏はさらに取り入れていきたい食材の一つです
旅行中、気候と雰囲気がそうさせるのか和食が恋しくなったことは一度もなかったのですが、帰って来た日の夜はさすがに、さっぱり和食を戴きました。
が、この暑さ。なんだかパンチのあるものが食べたくなり、でも油はなるべく摂りたくない、との思いから、スンドゥブ・チゲを作りました
辛いものは辛く!の我が家のスンドゥブ・チゲも、恐らく世間よりはかなり辛め、熱々のご飯にかけて戴いたら、汗が止まらなくなりましたが、身体の隅々まで循環していることも実感でき、しっかりと食べることができました
私の場合、もう少しでまた夜更かし生活(オリンピック)が始まるので、夏バテしないよう、しばらくはこういったメニューが続きそうです
ボルドーに着いた日に訪れたレストランが、Le Chapon Fin(ル・シャポン・ファン)。かつて社交場だったようで、とっても華やかでエレガントな雰囲気のお店でした。ちなみに、ミシュラン1つ星だそう。
まずは、前菜の前に、2品。
このヴィシソワーズ、今まで戴いた中で1番の美味しさでした 添えてあるお魚のリエットも美味しくて、いきなりパンを食べ過ぎてしまいそうになるのをぐっとこらえました。先が長いので・・・(笑)
そうじゃなかったら、スープもパンもおかわりしたかったなぁ~
そして、前菜。
Concassée de gambas marinées, miel de pistou et espuma wasabi
~海老のマリネ、はちみつのピストゥーとわさびのエスプーマ~
下が、
Foie gras poêlé, pulpe de pruneaux confits et cristalline de pommes aux quatre épices
~フォアグラのポワレ、プルーンのコンフィと4種類のスパイスのきいたりんごのクルスティヤン~
一つ目の1品は、わさびをどうするかっているのかが気になり、もう1品はフランス、しかも南西部にせっかく来ているので、ここは抑えないとという思いでフォアグラに決めました。
わさびの入ったシャンティは、発想がとってもおもしろく、そしてフォアグラは、さすがのお味です プルーンやりんごとの相性も、もちろんばっちり
そして、メインは
Côte de Veau Cuite au Foin, Girolles Farcies aux Asperges
~干し草で包んで焼いた仔牛の背肉、ジロールとアスパラガス~
下が、
Lotte Rôtie au Lard et Basilic, Fricassé de Petits Pois à la Française
~ベーコンとバジルで巻いたアンコウのショタン仕立て、グリーンピースのフリカッセ~
仔牛の方は、サーブする際に豪快に切って戴きました。美味しいお肉は分厚く切って戴くと美味しさがなお一層引き立ちます。ソースもクラッシックなものですが、大満足のお味でした。
お魚の方は、フランスではメジャーなあんこう。ハーブの量にびっくりでしたが、こちらも大変美味しく戴きました
この辺りで、かなりお腹いっぱいでしたが、ワインの助けもあり、まだまだ終わりません。
フランスでは鉄板のフロマージュ。シャリオで運ばれてくるいろいろなチーズの中から選ぼうと思っていたら、シェフおススメの是非食べてほしいフロマージュがあるとサービスの方に言われ、そちらを戴くことにしました。
ブレビにアプリコットとオレンジのピュレ、そしてオレンジのコンフィが載っていました。
ブレビは少し癖があったりするのですが、フルーツとの相性が抜群でおススメするだけあると納得。本当に美味しくて、お持ち帰り(?)したいほどでした
そして、ここまできたら最後まで!と思い、しっかりとデセールまで。
Association du Chocolat et de l’Aubergine
~ショコラとナスのアソート~
デセールになすを使うなんて!とこちらも、興味津々で決めました。
大人な感じの組合せですが、これがまたかなりイケます
最後に、このプチデセールとエスプレッソを戴いて、大満足で1日目を終えました
とっても丁寧で感じよくしてくださったサービスやソムリエの方も、最初は少し距離感のあったものの、いろいろお話していくうちにだんだん打ち解けて(恐らくフランス人顔負けの食欲にも驚いていたはず)、お料理だけではなく雰囲気も、全てにおいて素敵なひと時を過ごすことができました
次回、ボルドーに行くことがあったら、また必ず訪れたいレストランです
今回は、パリ・シャルルドゴール空港に朝に到着し、そのまま空路でボルドーへ
写真は、空港ではなくTGVからローカル列車まで発着するボルドー・サン・ジャン駅
趣があって、とっても良い雰囲気の駅でした
ボルドーは、ワインがあまりにも有名ですが、世界遺産の街で見所がたくさん。車を借りてワイナリーや近郊の街へ足を延ばすことも考えたのですが、今回はゆっくりと街中の散策に時間を使いました
こちらが夜のブルス広場。この手前にガロンヌ川が流れています。およそ2cmに薄く張った”鏡の水”と呼ばれる泉にライトアップされた建物が鏡のように映ってとっても綺麗なのですが、この日は風が強くなかなかガイドブックのようにに写真を撮ることはできませんでした(笑)
でも、とっても綺麗でした
こちらは、大劇場。世界で最も美しい劇場の一つとされていて、お昼も夜も壮観 しばらくうっとり眺めていたくて、前のカフェで休憩がてら景色を楽しんだ私です
シーズン外だったので、パリのオペラ座ガルニエのモデルにもなった内部の見学に是非行きたかったのですが、この日はやっていなくてとっても残念
次回、行った時(?)は、見学もしくは、オペラやコンサートなど、是非観賞してきたいと思います
写真にはありませんが、とっても興味深く楽しかったのがアキテーヌ博物館。ボルドーを含むフランス南西部をアキテーヌ地方と言うのですが、教科書でしか見たことがなかったラスコーの壁画の一部があったり、ローマ時代から繁栄していた歴史や、ワイン貿易で栄えた時代の資料やものをたくさんみることができて、とっても興味深かったです。
世界史をきちんと勉強したくなりました
個人旅行は、ぷらぷらのんびり歩けて、こういう時ちょっと贅沢です
次回は、ボルドーお食事編の予定です