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trial and error_少年・建築・探偵

近畿圏で建築を学ぶ人の日常。よしくんにっきリターンズ。

苔寺(西芳寺)

2007年06月14日 | 建築
ほんまはahoshogoのスライドを見に行きたかったけど、苔寺に拝観申し込みしてたのを思い出す。

梅雨入り。最高の雨。
苔寺見学にはもってこいの天気。

松ヶ崎の駅から2人でスタート。
上桂の駅でようやく6人全員集合。
あれ?僕だけ研究室がちがう。

本堂でまず般若心経の写経。
ギャーテーギャーテーハラギャーテー。

およそ200人近い人数がひしめき合ってる。
1回60万の拝観料収入…。
外国の方は足を伸ばして書いておられる。

字のあまりの汚さに隣の同期に鼻で笑われる。

早くに書き終えたのでtottiと2人で先にお庭を見せてもらう。




予想よりはるかに大きいスケールの庭園。(小さい庭で愛でるように苔を見るのかと思ってた)



苔ってもっと繊細なイメージやったけど見事に覆された。
庭園を覆いつくす力強くたくましい印象。




木立と池の水面によって光が調節されて苔が守られてる。
それは庭園を出たあと、光の量で気づいた。




モリモリ感がいい。この質感はたまらん。




すげーふかふかで毛布とか絨毯みたいな手ごたえ。てか、触ったらだめです。

苔寺の名前を背負ってるだけのことはある。他にはないおもろい庭園。
しかし拝観料3000円は高い。
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体育会系

2007年05月24日 | 建築
CL決勝のせいで寝不足。インザーギやるやんけ。でもガットゥーゾが好きです。
現4回生のゼミに参加しに、母校へ。
今年も大学院進学希望者がいるのでレクチャーに来るよう前々から学部時代の研究室の先生から召集がかかっていたのだ。
最近は時間的な余裕が少しあるのでお邪魔させていただいた。

ノートパソコンとプロジェクタを借りて、昼食。
花見に参加したおかげで、はじめましての人がいない。
それに竜さんの卒業設計も手伝ってたしか。

先月発表したスライドが研究の序論なので、自己紹介がてら≪アンビルト建築小史≫レクチャー開始。
思ったよりスムーズにしゃべれんかったけど、まぁええ。
顔見知りだけあってか質問がたくさん出たのはよかった。

僕を呼んだ意図は卒業設計のすすめ方というお題だったらしい。
僕にふるべき話題ではなかろうにと思いつつも、合格体験記より不合格体験記のほうが役立つと予備校の先生が言っていたのを思い出す。

卒計と修論の連続性は4回生の頃から意識していたのでその辺も話しつつ…。
でも最終のアウトプットがうまいこといかないと僕みたいになっちゃうから気をつけて。
力のあるコンセプトと大胆なジャンプを期待します。


顔馴染みたちと話す時間は何ものにも替えがたく心地いいものでした。
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刮目

2007年04月05日 | 建築
久しぶりの後輩に会った。二つ下。年は三つ下。
ついこないだまで幼く見えてたのに、驚くほど大人びていて一瞬誰かわからんかった。
男子三日会わざれば…なんて言うけど、あー、女子の変貌ぶりはこわい。



降水確率0%なため、出かける。

まずは日本庭園のアラカルト、大徳寺。



龍源院。枯山水の教科書のよう。スタンダードだ。




垂木がすごく印象的。きれいだ。




大仙院。哲学的なお庭。純然たる禅の世界。好きだ。




同じく大仙院。方丈を挟んで反対側の庭。対照的にこちらはとても技巧的。
使えるヴォキャブラリーは全部使いましたよ的な。
この強烈な恣意の対比は面白い。




高桐院。こちらは趣が変わり、苔むす庭。
おせちもいいけどカレーもね的。
このタイプの最高峰は苔寺(西芳寺)なんやろうな。
見に行きたいけど苔寺は拝観料がべらぼうに高い。


一概に寺っつってもいろいろや。
自分の中の蓄積を反芻して、違いを参照する作業が楽しい。

さすが禅寺。天井の意匠が禁欲的です。
密教な東寺はアジアの雰囲気満載で天井一つとっても折上げ格天井で豪華やったし。




そして生まれて初めて金閣寺へ。

わかったぞ、ここ観光地や!!うんうん。

ここの観光客のもっぱらのトピックは銀閣寺との比較。とても興味深い。

娘:あー、やっぱり銀閣寺先に見てよかったねー。
母:うん、そうね。金閣寺よね。

前座として銀閣寺を選んで正解だ。
順番が逆なら銀閣寺見る意味ねーよ。
だってあいつ銀色じゃねーもん!
的なニュアンスでした。


別の団体の方々。
男A:やっぱり金閣寺だよなー。
男B:おう。銀閣寺はちょっとなー。

先ほどの会話と同じニュアンス。
銀閣寺が銀色でないばっかりにあまりに不当に低い評価。
ショック。やはりヴィジュアルなのか。

建築様式云々は言わんけど、せめて歴史背景おさえて見ろや。
そこまでこき下ろされるもんじゃねーよ。




この建築のメンタルな部分は寺というより城。
魂ではなく欲望の宿り木。
人間らしくていいけど。
まぁ、もともとがセカンドハウスやし。


中国人観光客ちょっと態度悪い。
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全快晴

2007年04月03日 | 建築
快便である。
体の中の毒も出きって、すこぶる快調である。



日本の真骨頂。桜の季節であるぞ、と。
京都で過ごす最後の桜の季節、出かけなければ。




東寺の五重塔。
さすが、元祖京都のランドマーク。
堂々たるその威容、あっぱれじゃ。




東寺って密教系なのね。
立体曼荼羅すげぇ。
なんか変な写真撮れた。




構図が斜めってる。下手くそや。
ここはほんまに前から来ようと思ってた京都国立博物館。やっと来た。
モギリに現れたお姉さんが美人。キラキラしてた。
おばはんだけやと思ってたところに不意打ちやった。好きです。

片山東熊設計。いやはやさすが宮廷建築家。圧倒的に外の建築。
学部1回生のとき建築概論の授業で、わけもわからず名前覚えたなぁ。
最近になってやっと流れの中で把握できつつある。




おっ。左から読めるぞ。

国立博物館の看板しょってるだけあって、展示はすばらしい。
また見に来よう。こんな近くにあったんか。また来よう。

改めて京都の懐の深さを実感する。
雑貨屋巡りばっかしてる場合じゃねぇ。
今週は出かけまくろう。
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建築

2007年02月08日 | 建築
図抜けた作品があった。
久しぶりに胸がざわっとした。

後ろから僕の頭を軽くはたき、はるか向こうへ走り去った。そんな感覚。

僕にはとうてい到達し得ないイメージの世界にいる彼女をうらやましく思った。
まだ彼女の言葉が僕の頭の中をぐるぐると回り、それを反芻している。


また彼女とどうでもいい話しようっと。
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日本國民建築様式の問題

2006年12月18日 | 建築
人並みに就活の第一歩。
某ゼネコンの話を聞きに行った。
リクルーターなお年頃。

その夕方、夏に世話になった設計事務所に村野展の宣伝がてら顔を出した。
久しぶりの匂い。ちょっとテンション上がった。
所長も所員さん方もみんないらして少しばかしお話。
あぁ、やっぱ雰囲気いいなぁ、ここ。

企業、アトリエ、第三、第四の選択肢。
お悩みどころ。


とりあえず今日は「日本國民建築様式の問題」(濱口隆一・1944年)を読みほぐしたいと思います。
終わるまでかえんねーぞ。
コメント (4)
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案外さいこうのにちようび

2006年12月10日 | 建築
そして4次会。男6人唄い泣き。
なかなかよい。しかしねむい。

この日は10時半に甲陽園集合。罰ゲーム?
最高に体がだるい。河原町で意識が飛んで、気づけば十三。

みんな起きれず、結局学生は僕と前述の彼女の2人。大人だらけだ。
「よう起きれたな」と彼女。
「寝てへんわ」と僕。

昨日の講師の両先生を西宮トラピスチヌ修道院へご案内。

回廊で佇むF森先生。撮ってほしそうだったので撮ってあげました。


聖堂祭壇のステンドグラス。当時、作家が回廊のところで作ったそう。網入りの安いガラスがベース。いい。


模型かと見まがうほど男らしい突き刺さりっぷり。すげーな。


空飛ぶバルコニー。かわいすぎる。この数と同じだけ天使が住んでいます。


模型が出来てから改めて見学すると、感慨ぶけー。この螺旋階段作ってたなぁ。

食堂に通してもらい、お茶をいただく。
そのとき自己紹介大会。
おいおい。実は、“ドキッ!!建築史家だらけの大建築見学大会”やってんね。
ほぼ全員一度はこの人らの文章読んだことあるよ。



次の見学先。この写真だけでわかった貴方は近代建築中級者。


正解は浦邸。吉阪隆正設計。DOCOMOMO JAPANにも指定されている。
おもいっきり幹線道路沿い。となりのガソスタ、うーん…。その反対の隣はもっと…。


感激。いろんな光が入って来ててキラキラしてる。いやらしくないキラキラ。


リビングもすげーかっこいい。すべての部屋がかっこいい。
ここで育ったならまったく違う人生やったんかな。
お話伺ったけどここで育った子供たちの人生すごい。世界観がちげー。


空飛ぶ戸袋。目からうろこ。羽根のよう。気に入った。

いつの間にかしんどい体の感覚はなくなってた。楽しくてしょうがなかった。
いい日曜日。サイコー。
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hard days,fine night.

2006年12月09日 | 建築
まずもって御礼を申し上げます。
建築を通して知り合った仲間が何人も会場まで足を運んでくれたことに。
あざーす。


やっとシンポジウム当日、雨。
スタッフ全員、フォーマルないでたちで午前中集合、機材搬入など、会場設営。
前から知っていたけれど、会場が思ってたよりずっと狭い。大丈夫かいな。

案の定、超満員。
会場受付で講演も一切聞けず。それは今度ビデオで見るからいいねんけど。
会場からはみ出してる人らには悪いことした。でももうどうしようもなかった。
イベントバイトの経験がちょっと活きた。

懇親会、おぅ、完全に身内しかいねー。
関係した大人たちにあいさつ回り。労いの言葉と共にビールが注がれる注がれる。
何のスイッチかわからんけど、この夜は飲んだ。三次会でも飲んでた。
あくまで僕基準やけどありえへんくらい飲んだ。おかげさんでずっと気持ち悪かったし。

藤森照信石田潤一郎両先生が、二人座って話してる姿は眼福やった。
東西のそれぞれを代表するような建築史家のヒソヒソ話の内容が知りたい。

二次会、学校近くのイタメシ屋さん。
某ゼネコン設計部の大先輩に僕が今思ってることを聞いていただいた。
何人か知り合いがおるけど、ここの設計部の人ってまだいい人しか会ったことない。すげ。
アサリのバターしょうゆがうまかった。

この展覧会の仕事の中で、精神的にとても引っ張ってもらった人がいた。
僕だけじゃなく多分ほとんど全員がそうであったように思う。
僕は図録編集チーム、彼女は展示構成チーム。
彼女と同じ場にはいながら別々の仕事をしていた。
でも彼女の仕事に対する真摯な姿勢を側で見て、もう一度がんばろうと何度も思えた。
同世代の女性を尊敬するという経験ははじめて。尊敬が先に立つ好意。

三次会、ウィスキーしか出てこないバー、20人弱、貸切り状態。
もう三時過ぎ、前述の彼女とカウンター席の端っこ。
彼女は僕が高校生のときに憧れ続けた某女子高の出身。僕が高1で彼女が高3。
そんなこととか話してた。

すると先生が3回生を一人一人立たせて、今回の模型に対する思いをしゃべるように促した。
設計の研究室でありながら設計ではない作業に2ヶ月費やすことへの葛藤、模型化することの難しさ、苦労話、そして最後にはみんな口をそろえて「やってよかった」と頬を緩める。
僕のでかい体を隠れミノにして彼女が泣き出した。
彼女のほうを見ると、見るなと言わんばかりにその小さな手で僕の大きな顔をぐっと押し戻す。
ツッパリがそのうちビンタに変わり、それすら諦めたころ「ずっとこれが聞きたかった。」と消え入りそうな声で彼女が言った。
この瞬間に彼女の隣に居れたことで、僕は今回の仕事が報われた気がした。
最後にそのことと尊敬している気持ちを彼女に伝えると、やっぱり殴られた。

いろんな人にご苦労さまと言い、言われた。笑顔の多い良い夜やった。
ビールはまずいけどうまかった。
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箱庭

2006年09月23日 | 建築
展覧会関連で兵庫県にある修道院に建築見学行ってきました。
正直緊張しました。なんせ女子修道院ですから。
戒律の厳しい宗派だと聞かされていたのでビビリまくりでした。
ロッテンマイヤーさん的な人が出てきて叱られたらどうしよう。
杞憂でした。



案内してくれたシスターはとても気のいい人たちで、めっっっちゃチャーミング。
はっきし言うて下界の人とは人種が違う。
僕の母親の年齢をゆうに超えるであろうその二人の笑顔はまるで少女のよう。
世間の毒気にあてられてないってすばらしい。
神様に祝福されているって、あぁ、こういうことなのか。


しかしこの日は建築日和。
秋めいて空気が透きとおり空が高くなったとなりゃ建築を見に行くしかない。

ええ青や。


ここのシスターはこの修道院の設計者を基本的に「大先生」と呼ぶ。もしくは「~様」。
知ってのとおり修道女というのは生涯を修道院の中で過ごす。そういう誓いを立てる。
彼女らにとってみればその建築家は彼女たちの世界を作った神にも近しい存在。

シスターたちはとても大切にこの建築を愛でるように暮らしている。

そんなふうに愛されている建築に触れるのは僕にとってもやはり幸せなことで。


入ってはいけない所もあるだろうと気を遣いながら見学する我々を尻目に、ここもどうぞ、あそこもどうぞとバンバン扉を開けてくれる。
せっかく見に来たんだから、と屈託のない笑顔で。



屋上にも上げてもらえた。

うっひょー!ぜっけぇ~い!!

「夜は百万ドルですよ」とシスターがニヤリ。
みんな爆笑。ほんまにお茶目な人ら。


久々に幸せな建築見学会でした。
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77.10

2006年09月19日 | 建築
初日に所長に自分の研究の事を聞かれた。
言うまでもなく何も進んでないことだけが明るみに出たわけやけど、ある建築雑誌の特集を読むように薦められた。

その1週間後、所長が「そういや前に言ってた本が1階書庫にあるよ」とおっしゃってくだすった。

仕事がキリよく片付いた日に探してみたけど見つからんかった。


話は変わって僕を担当する所員さんは昼夜問わずけだるそうな雰囲気を放つ美人さんです。

話は戻ってその数日後、その所員さんが例の本を持ってきてくれた。
所長のを探して持ってきてくれたのではなく、彼女の持ち物だそうで、「部屋にあった。あたしとくに必要ないしあげるよ」と神のようなことをおっしゃられました。
むっっっっっっちゃうれしかった。あざーっす!

思えば今年の誕生日初めて会ったのはその所員さんでした。だって日付変わってたから。
しょこたん風に表現する必然性がないけどしょこたん風に表現するとギザウレシス。

その本は77.10です。




少年建築探偵団がおぼろげながら新企画に向けて動き出しました。
今回は爆発力がある、ような気がする。
冬になる前にお披露目できればなぁと考えてます。
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