<膵臓がん>細胞に直接抗がん剤 東大チーム、マウスで確認
毎日新聞 6月25日(火)4時0分配信
膵臓(すいぞう)がんの細胞に抗がん剤を直接届ける治療の効果を、マウスを使った実験で確認したと東京大学の研究チームが発表する。がんの進行や転移を抑制し、生存率が高まったという。膵臓がんは難治がんとして知られ、研究チームは「治療方法の確立につながる」と期待している。24日付の米科学アカデミー紀要電子版に掲載される。
抗がん剤は通常、血管の壁の隙間(すきま)から薬の分子が漏れ出てしまい、本来届いてほしい部分に十分な量が行き渡らない一方で、正常な細胞に悪影響を与えて副作用が出る。
チームは標的となる細胞だけに抗がん剤を届ける「ドラッグ・デリバリー・システム(DDS)」という手法を検証。DDSでは、複数の分子をまとめて球体にする。血管の壁からは漏れないが、がん組織の血管の壁は隙間が広いため、壁を通り抜けて標的の細胞に届く。
チームは、膵臓がんを自然発生させたマウス30匹を▽DDSによる治療▽通常の抗がん剤治療▽治療をしない--の3グループに10匹ずつ分けて調査。
DDS治療では、がんの進行が止まり全てが70日間生きた。2匹は56日目時点で肝臓への転移があった。他の2グループは56日で半数が死んだ。転移は、いずれも肝臓に8匹ずつ、消化管に7匹ずつあった。【藤野基文】
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