初めての桂離宮参観

2013-03-14 21:38:08 | グルメ紀行(京滋編)

 石元泰博氏の撮ったモノクロの「桂離宮」を幾度となく鑑賞している内に、日本庭園の
最高峰と誉れ高いこの庭園を実際に、この目で見てみたい衝動が高まってきた。
日曜祝日を除く平日限定で、一般公開は許されていて、写真撮影もスナップ程度なら
可能なのだが、ネット予約は3ヶ月先まで既に空きは無く、一時は諦めかけていたが
直接、宮内庁京都事務所に出向き、窓口で申し込む方法と往復葉書による申し込みは
それぞれ、別枠ということが解り、予定日迄一ヶ月を余していた事から早速、郵送にて
参観申し込みを行ったのだった。

 

郵送での申し込みの場合、返事が遅いと云われていたが、それでも思惑通り
二週間ほど前には届いた「参観許可書」
当日は、この原本と身分証明(運転免許証)を忘れず持参しなければ成らない。

 

JR岡山駅08:00発東京行きのぞみ116号

 

 が、旅にアクシデントは付きものなのか……
この様に↓事前に綿密な旅行工程表を作り完璧を期した筈だったが岡山発東京行き
のぞみ116号は新大阪駅着直前(淀川↑)にして緊急停止してしまったのである。
車内放送に因ると新大阪駅で乗客が線路上に立ち入ったことで全線停電の措置が取られた
と云うことだった。幸い17分遅れで運転は再開され、予定の市バスには乗れなかったが
京阪バスが直ぐに来たので余裕を持って桂離宮に到着したのであった。

 

 

 予定では市バス33系統なのでC5乗り場だが、急遽C2乗り場から
京阪バス26系統に乗車(09:35)
京都駅→桂離宮前(¥220)

 

 

バス停から桂川沿いの道を反対側にある入り口迄歩く脇には「生きた竹笹」を使ったことで
有名な「桂垣」があるのですが、丁度工事中ということで内部の様子が垣間見えました。

 

 

 事前に注意書きは読んでいたのですが、その場の流れで参観者用入口に行くと
警備員(皇宮警察官)のお兄さんからやんわり
『受付は20分前からですので10時40分になりましたら此方においで下さい』
と再来を即される。

と、言われても腰を掛けて待つ場所も無いので先程、通ってきた桂垣(笹垣)の
修繕の様子を撮影することにしたのです。
駐車場と離宮入り口の間には松を配した前庭スペースがあり近くのお爺さんの
ランニングコースになっていたり、同じように時間待ちをする
コリアンやチャイニーズの人達も散見される。

チェックがあり、先に進んで参観者休所に入ったところにある窓口では再度
「参観許可書」を差し出し「身分証明証」の提示を求められる
(参観許可書はココで回収された) 

  休所には手荷物用ロッカー室、化粧室と有って、記念品の売店奥には唐紙等の少量の
展示物と離宮内の主な施設を撮影した写真パネルが展示されており「石本泰博氏」の
作品も多数使われていて、とても興味深い ものであったのですが、残念ながら此方の展示物の
撮影は許可されていません。

 

さて、写真を嗜まれている方なら参観時間が11:00という一点を見れば、凡そ写真撮影に
適さない時間帯だと直ぐに理解されると思うのですが、実際天気は良いものの斜光は無く
光線の強さは終始貧弱なモノで外観撮影は初めから期待出来ないのであります。
それでも、主な撮影対象は室内の造作や意匠にあるので、其れなりに撮っていきまっしょい。

 

 

御幸門から外腰掛へ……「行の延段」の撮影は次回に取っておきます。

 

 

外腰掛前の蘇鉄(薩摩島津家献上)は冬囲いが外されていた(南の植物は寒さに弱いのです)

 

 

州浜を右手に見て、私の目的の茶室、松琴亭(SHOKIN-TEI)に到着

 

1954年(昭和29年)石元氏が撮影した後に修復されたと思われる加賀奉書を貼った
市松模様は程良く色褪せて、所謂「綺麗さび」の風情が良く醸し出されている。
自然光だけでこれだけの色彩が撮れれば、自分的には充分であります。
室内には入れませんが建物が大きくないので外からでも充分撮影は出来ました。

 

この時間帯の参観者数は総勢約35-6人

 

 

苑内の一番高見にある賞花亭(SHOKA-TEI)は北向きに建っていて、消夏=涼み処らしい。

 

南側の竹の連子窓から深山幽邃の風景を撮るべきであったか。

 

 

笑意軒(SHOI-KEN)の六つの円い下地窓

 

 

腰壁には金地にエンジ色のビロードが貼られて……見えませんな(苦笑)

 

 

私的な第2の撮影目的はこの「古書院」の外回りの様子だったのですが飛び石の通路から
外れることが出来ず、ベストポジションを取ることが出来なかった。
(要は立体的でなく、平面的に撮りたかったのであります)

月見台も次回の課題です。

 

月波楼(GEPPA-RO)の化粧屋根裏は船底天井と云われ、垂木がこのように組まれている。

 

 

 

襖の唐紙の意匠に女性陣からは「かわいい」と云う声、多数。

 

10時40分を過ぎたので、先程の入口に行くと、その場で先ずは「参観許可書」の
今回は「御輿寄」はコースに入っておらず、月波楼が最後となりました
(所要時間は丁度一時間)

桂離宮の神髄は「古書院」内部にあると思うので、今後、如何様な形でも良いので
内部の拝見が可能になることを節に希望するものであります。
次回は季節を変えて、再度、参観してみたいとも思っております。

 

 宮内庁公式HP(桂離宮参観要領・ネット申し込み等は)→コチラ

 元サイズ画像はコチラ→My Flickr



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。