
今日はこれから郷里浜松へ新幹線で向かう。親も亡くなり、男兄弟5人のうち3人亡くなってすぐ上の兄と私の二人だけになった。兄は78歳、私は75歳、お互い元気なうちに会おうと、2ケ月に一度の割合で私が浜松へ出かけている。
兄は小さい頃から勉強嫌いでどうしようもなかったが、包丁1本で浜松ではちょっと名の知られた和食処「万松(ばんしょう)」を築き上げた。創業35年ほどになるが今は引退して息子が跡を継いでいる。
「万松」は今では広い敷地に客席数160までになり、地元浜松は勿論、隣の愛知県からの来客も多い。こんなに大きくなるなんて想像もしなかったし、銀行員の私とは正反対の性格を持つ、筋の通った自慢の兄でもある。
家族というのは配偶者といわゆる父母・子・孫の直径親族が一番濃密ではあるが、それに比べて兄弟というのはそれぞれに家族がいて疎遠になったりする。しかし、たった一人の兄弟となると、もしもどちらか亡くなったら寂しくなるのは必定で、こうして足繁く通うことになった次第。
今回は中学高校ともに同じクラスで、10数年ぶりの再会となるS君とも会う。明日夕刻、浜松駅の飲食店で毎回会っている親友U君も一緒で、S君とU君が同じ大学に進学した共通点もあって一席設けさせてもらった。
元職場仲間や学校の同級生たちとの会食が、年をとるごとに貴重で楽しみになっている。さあ、これから出かけよう。いつもどおり戸塚駅崎陽軒のシウマイ弁当を買って、小田原駅からの新幹線内で食べるのも楽しみの一つである。
ちなみに、上の人形写真は「万松」の骨とうの一部であり、私のお気に入りである。48年前亡くなった前のカミサンが、日本舞踊若柳流の名取でこの写真を見るといつも当時の舞姿を思い出す。
兄には骨とう趣味があって、店内には玄関からすべての部屋に所狭しと骨とうが置かれている。料理はボリュームもありリーズナブルなこともあって相変わらず客足が絶えない。兄弟としてもありがたいことである。
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