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日本人も例外ではない:ネアンデルタール人のDNAによって特定の病気に対するリスクが増大する

2016-02-19 10:21:51 | ブログ
日本人も例外ではない:ネアンデルタール人のDNAによって特定の病気に対するリスクが増大する




  家族の既往歴についてどれほど遡れるだろうか? 祖父や祖母の代なら分かるだろうか? 曾祖父や曾祖母はどうだろう? 科学者たちはこの作業を先史時代まで行っている。そしてある調査チームが一部の現代人にも影響するある因子に関する驚きの仮説を提唱した。その因子とはネアンデルタール人のDNAである。

 最近におけるバイオテクノロジーの進歩のおかげで、科学者たちはネアンデルタール人をはじめとする近代以前のヒト属の遺伝物質にメスを入れられるようになった。そうしたDNAと現代人のそれを比較した結果、およそ5万年前に初期のユーラシア人とネアンデルタール人は、親しく交わっていたらしいことが判明した。

 その結果、ユーラシア人を祖先に持つ現代人の約2%がネアンデルタール人のDNAを保有するにいたった。それが体の中で占める割合は人によって異なるようだ。

 部分的にネアンデルタール人であることが、現代人にどういった影響を与えるのかについては明らかではない。だが初期人類にとって、ネアンデルタール人との混血が遺伝的なアドバンテージだったのではないかと推測されている。

 「ネアンデルタール人は人類の祖先がやってくるはるか昔から、中央アジアやヨーロッパで暮らしていました」とサイエンス誌に掲載された論文の著者の1人であるトニー・カプラ氏は説明する。「したがって気候、動植物、病原菌などの点でアフリカとはまるで異なる環境に適応した可能性は高いでしょう」

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日本人も一定の割合でネアンデルタール人の遺伝子を保有している

 こうした有益な適応化はネアンデルタール人とヒトの混血の子孫たちに受け継がれていった。ヒトはネアンデルタール人と交わることで、生存率を高めることができたのかもしれない。「ネアンデルタール人と1、2晩過ごすことは、数千年かけた適応化に比べれば、比較的低い代償だったのだろう」とカプラ氏は推測する。

 この仮説を検証するために、ネアンデルタール人と現代人の遺伝データが分析された。ここでは28,000人の匿名患者の既往歴とネアンデルタール人の遺伝的変異が比較されている。

 その結果、確かに初期人類が利益を受けていた可能性が示唆される一方で、驚いたことに副作用まで残していたことが判明した。ネアンデルタール人の遺伝子はユーラシア人を祖先に持つ現代人に悪影響をもたらしており、うつ病、ニコチン中毒、心臓発作など、12種の疾病のリスクを高めていたのだ。
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 ただし、この事実については注意しなければならない。第一に、そのリスクは人によって異なる。ユーラシア人の祖先を持つからといって、必ずしも全員が12種の疾病の高リスクにさらされていないことは明らかである。

 第二に、ネアンデルタール人のDNAが疾病リスクに与える影響は変化するもので、かつ最小限であるということだ。問題のDNAがあるからといって、病気にかかることが運命付けられているわけではない。
 
 さらにネアンデルタール人や初期人類がこうした疾病を有していたわけでもない。現代の環境において問題を引き起こすからといって、それが5万年前の全く異なる環境においても悪影響を与えていたことにはならないのだ。例えば、ニコチン中毒などはタバコのない先史時代においてはかかりようもないだろう。

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 この発見が告げていることとは、ネアンデルタール人がうつ病であったり、現代人をうつ病にするといったことではない。「現代人がネアンデルタール人からわずかにDNAを受け継いでおり、それが人体のシステムに影響を与えている」ということだ。そして、その影響は今後明らかにされることだ。

 また調査されたデータは患者から得られていることも留意しなければならない。すなわち、すでに何らかの健康上の問題を有している人々のデータだということだ。さらにネアンデルタール人のDNAが今日でも有益な役割を果たしている可能性も否定できない。病気に対するリスクを増大させるからといって、他の要因から人体を守っていないとは限らない。

 要するに、人間の進化についてほんのわずかに理解を進める手がかりが見つかったということなのだ。



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