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ベーくん

ハーレーをのんびりカスタムしていく男

103エンジンのカムのこと

2015年05月26日 | カム交換

103エンジンに搭載されているカムについて調べてみた。
従来のものとの違いなど。

情報ソースはこちら

【 わかったこと 】
  103の本国モデルでは2013年モデルまでTC96と同じカムがついていた。
  2014年にカムが大幅に変更された。

変更点は何?何がちがうの?

【 概 略 】
  2014年版にはオーバーラップがあり、リフト量が増えた。

 

説明画像があったので、拝借します。

 
【 図の説明 】
  緑=インテイクバルブが開いているとき。
  赤=エキゾーストバルブが開いているとき。
  TDC =上死点
  BDC =下死点

【 図が示している特徴 】

    2014年(図右)では

  1)バルブが開く~閉じるまでの「作用角」が増加している。

  2)インテイクとエキゾーストが同時に開いている「オーバーラップ」がある(黄色の円内)

    図ではリフト量について情報ないですが・・・

  3)リフト量が増えた(SE255より小さい) 

 

【 スペックの詳細と比較 】

カム Intake Exhaust Overlap LSA
(*)
リフト 作用角 LC リフト 作用角 LC
07up -12 30 0.465 198 111 38 4 0.465 222 107 -8 109
2014 Rushmore 3 30 0.511 213 103.5 43 10 0.511 233 106.5 13 105
SE255 6 25 0.556 211 99.5 48 7 0.556 235 110.5 13 105
Andrews21H 10 30 0.498 220 100 40 8 0.498 228 106 18 103
Andrews48H 13 29 0.548 222 98 43 15 0.548 238 104 28 101

表のソースはこちら

2014年でずいぶん変わったんですねぇ。表右端のLSAはセパレーション。2013モデルとの比較で4°狭い。数値だけの比較で言うと、2014年モデルは、従来より中低速トルクを増大させる方向へシフトしたとも言えます。また、リフト&作用角増加=吸気量増で出力あがる。オーバーラップはスムーズな吹け上がりに貢献するだろうし、おそらくはエンジンブレーキやアクセルのツキも少し変わったんじゃないでしょうかね。


ダイノマン、再び。そして交換後インプレ

2011年05月16日 | カム交換

カム交換後のマップセッティングは前回パワーチェックをお願いしたダイノマン、東大阪の野口商会にお願いした。ショップではダイノマシンが新調されていた。真新しいいイエローの箱。こちらもテンション上がります。じっくりと燃調を見直してもらった結果、実にいろんな驚きがあった。


■ パワーチェック考察

1) トルク6%増大、トルク特性が変貌した

今回のカム変更で実際どれぐらいトルクが増大したのか。それはわずか6%にも満たない。しかし、トルクカーブは驚きの変化が現れていた。新しいカムは1700~5200RPMという広範囲で9kg-M以上のトルクをキープしている。これはノーマルの96%レベル以上のトルクを全域で出していることになる(@_@;

さらに、その特性は超低回転型。1600回転で急激に立ち上がったトルクはわずか2100回転でマックスに達する。その後は4600回転まで96%以上を維持。5200回転まで90%以上をキープできる。欲しいトルクがどんな場合でも手に入る。これが乗り味としてどう感じられるのか。


   赤: Andrews 48H
   青: 2006 DYNA STOCK CAM

2) 点火タイミングは「ストック」のまま

カムを変更したらタイミングの編集は必須のはずだと予想していたが、チューナー氏はタイミング・チャートに変更を加えなかった。そこで「一度、全域にわたってスパークタイミングを4度アドバンスして変化を見てほしい」と願い出たのだが、その結果、全回転域において出力が逆に落ちてしまった。結局、点火進角はストックカムのチャートのままがベストということに。

今回のカスタムはスプリングも排気量もストックのまま。このようなマイルドなカスタムの場合はタイミング・チャートを編集する必要はないのかも知れない。

マップセレクター画面(上画像)では、TC88用のマップにストック以外のカムの表記はない。「TC88」=「ボアアップなし」。今回、カムのリフトが2ミリ増加。それとオーバーラップが多少増えたぐらいだ。このSTOCKの表記は「STOCKを含むマイルドなカム」と想定すればよいかも知れない。チューナー氏は初めからこのことを見抜いていたが、こちらの謎解きにわざわざ付き合ってくれたのでした。チューナーの坂口さんに感謝します。

3) マフラーの特性

車検対応のデイトナマフラーの高い排気抵抗が超低回転域のトルクの出現に一役買っていると思う。パワーカーブはきれいな右肩上がりだが、チューナー氏は抜けの良いマフラーにしたらかなり変化がでると言っていた。やはりマフラーの選択に課題が残る。


■ 画面上での印象

今回のカム変更のきっかけはジョー・ミントン氏が書いた雑誌のコラム(当ブログ記事)だった。「街乗り用のカム = 吸気バルブの閉鎖が30度のやつで間違いない!」という切り口だった。今回それを実行したわけだが、エンジン特性はダイノの画面上で見る限り、少しトラクターっぽい。それがたまたま日本農耕民族が作ったマフラーと出会ってしまった。出来上がったトルクカーブは超低速向きの「へ」の字カーブ。農発か。


■ アイドリング

まず、アイドリングにはかなり変化が出た。一発一発が打刻されるようにが力強くはじけ出てくる感じ。多少大げさかな。平たく言ってもバイブレーションも音も3割増し。少しボコつく。耳だけでなく皮膚でも感じることができる。振動と音が強調されて、ノーマルとは少し違うテイストが出たと思う。空ぶかしは以前よりも敏感だ。RPMがよりすばやく反応する。


■ 滑らかに、力強くなったエンジン

乗った感じはこれまた一皮むけた感じ。走り出し軽く、そこからの伸びはストックと比べて遥かに滑らかになった。2速でヒネると肩の関節がグイグイ引っ張られる。何回転からドギャーーーーン!ということは決してないんだが、2速はそれなりに面白い。最近のトライアンフや新型のカワサキW800の加速感と似ている。乗ってみると「農発」や「トラクター」という印象はまったくない。

中低速のトルクはもう同じバイクとは思えない。ひとつのギヤでいろんな速度をカバーできるようになった。3~4速はオールマイティーと言っていい。低回転からアクセルをひねるだけでどこからでも加速、追い越しが出来る。高速道路では余裕のトルク感が楽しめるし、タンデムが楽になった。また、エンジンブレーキがかなりマイルドになり、加速・減速が均一になった。全体的に滑らかで力強いエンジンに変貌した。

もう3速と4速だけでイイ。それ以外はもう必要ない。そんなこと思った。06ダイナの5速は何をどうしようとトラクターだ。それ以上コメントできない。そしてトップギアに入れてみた。低回転でもスピードがそれなりに出る。でもエンジンはステディーで静か。長距離で期待がもてそう。96ciだったらどんな感じになるんだろう。長い坂道にさしかかってゆっくり手首をひねると「ス・パッ・パッ・パッ・パッ」 馴染みない音がすぐ後ろを追いかけてくる。音がおもしろい。


■ バルブ・トレイン・ノイズ

カム交換後、ノイズが多少増えた。ロッカーの辺りが少し騒がしい。バルブのリフトが1.9ミリ高くなっただけなのに結構繊細なものだ。プッシュロッドの再調整、オイル・チェンジで様子みて、それでもだめなら、前から気になっていたロッカーアームの遊びをチェックしてみようと思う。

次は「春・秋用のグローブを購入」です。


プッシュロッド組み付け&調整

2011年05月14日 | カム交換

カムがお部屋に入ったら、次はプッシュロッドの調整です。

1) プッシュロッドカバーのOリングをキット付属ものと交換する(上中下の3ヶ所)

2) プッシュロッドを最短にする。

3) 使用するプッシュロッドの長さ確認。今回取り付けたものは下の図のようになっていた。

吸気側と排気側で使用するプッシュロッドは別物。長さ、特徴を確認。アジャスターナットがついている方が下。

4) プッシュロッドをセットした。

 

<プッシュロッドの調整>

1) リフターが一番低くなる位置を確認。

左手で後輪をゆっくり回す。右手の指をプッシュロッドに当てて一番低くなる位置を確認した。

2) アジャスターナットを回してプッシュロッドを伸ばした。

3) 遊びがなくなったところで、プッシュロッドにマーカーでマークする。

4) マークの位置を確認しながら、メーカー指定の回数を更に回して伸ばす(今回は2.5回転)。

5) ロック(ジャム)ナットを締めた。

6) リフターがゆっくりと縮み始める。完全に縮むまで10分以上待つ。

7) リフターが十分縮むと指の力でプッシュロッドがくるくる回る。これを確認したら、次のプッシュロッドを同じ手順で調整する。調整は一本ずつ。

レファレンス資料: Adjusting Pushrods

 

<プッシュロッドカバークリップを取り付ける>

この作業がカム変更作業で一番難しいところだった。特にインテイク側は場所が狭くて作業が難しい。

結局、下図のようにやると無事に収まった。左手を添え、左手の指でカバークリップの底辺を押すようにした。 実際の作業では手袋が絶対に必要です!!!

親指ではなく人差し指で押すという方法もあります。

カバークリップを取り付けたら、あとはマフラーやバッテリー、スパークプラグを元に戻してカム交換作業は終わりです。

レファレンス資料

次回は「ダイノマン、再び。そして交換後インプレ」です。


スプロケットを組み付ける

2011年05月11日 | カム交換

カムプレートを元の場所に収まったので、続いてスプロケットとテンショナーを元に戻した。

1) 2つのスプロケットとチェーンを組み合わせる。

2) スプロケのタイミング・マークを合わせる。

3) カムシャフト、クランクシャフトにそれぞれのスプロケットを組み付ける。

 ・カムのタイミングマークを確認
 ・スプロケットのタイミングマークを確認
 ・クランクシャフトの切り欠きの角度を確認

上の3つの位置が合ってないとスプロケットが組み付け出来ないようになっていた。

4) ロッキングツールをスプロケットに噛ませる。

5) カムシャフトのボルトにロックタイトをつけた(カムの取説より)。

6) カムシャフト、クランクのボルトを仮留め。

7) カムシャフトのボルト締め付け(35ft-lbs = 約47Nm以下/カムの取説より)

8) クランクシャフトのボルト締め付け(25ft-lbs = 約33Nm以下/カムの取説より)

9) テンショナー組み付け (10.2 - 13.6Nm)

10) カムカバーを閉じる。(ガスケット交換/14.1-17.5Nm)

                                (リファレンス資料

次回は「プッシュロッドの組み付け&調整」です。


カム・プレートを組み付ける

2011年05月08日 | カム交換

<カム・プレートの組み付け>

1) 新しいOリングをとりつける(2箇所/オイルをつける)

2) ベアリングにオイルをつける。

3) 新しいカムが乗ったカム・プレートを仮組み

3) カムのタイミングマーク確認。少しずれた状態で組んでしまったのでやり直した。

4) カムプレートのボルトを締め付けた (トルク: 10.2-13.6Nm 参考資料

<オイルポンプアラインメント>

オイルポンプをクランクシャフトに対して正確に組み付けるために、クランクシャフトを回転させながらボルトを締める。ボルト番号は下の画像を参照。

1) 1番、2番にアラインメント・ピンをゆるく留める

画像: アライメント・ピン
mbsmfg.comで購入した

2) 3番、4番にボルトをゆるく留める

3) 妻の手を借り、後輪を回してもらう。

4) クランクシャフトが動いている間にアライメント・ピンを5Nm程度で締めた。

5) クランクシャフトが動いている間に3番、4番を5Nm程度で締めた。

6) アライメント・ピンを抜いて、ボルトを仮留め

7) クランクシャフトが動いている間に1番、2番を5Nm程度で締めた。

8) クランクシャフトが動いている間に1~4順に10.2Nm-13.6Nmで締めた。

    (レファレンス資料

次回は「スプロケットを組み付ける」です。


新しいカムシャフトの組み付け

2011年05月06日 | カム交換

カムシャフトを交換した。作業は卓上へ。椅子に座ってゆっくりと・・・といっても、作業時間は5分ほどでした。

<ノーマルカムの取り外し>

1) 余分なオイルをふき取って、テンショナーを取り外した。針金をテンショナーの穴に通してバラバラにならないようにした。テンショナーはほとんど減っていなかった。

2) フロント側カムのリテイニング・リングをスナップリング・プライヤーで取り外したら、カムが動いて抜けた。

3) カムが抜けても、スペーサーがカムプレートに密着していた。混同しないようにF側にマーカーで「F」とマーク。

4) チェーンの回転方向を記録するため、チェーンにも白のマジックでマーク。

5) カムチェーンを外した。

 

<新しいカムを組む>

1) 新しいカムにキャブクリーナーを吹いて洗浄。

2) カムのタイミングマークをあわせる。

3) チェーンを組み付ける。

4) カム・プレートに組み付ける。

5) タイミングマークを再度確認

6) F側にスペーサーを組み付け

7) スナップリング(新品)を取り付けた。

8) テンショナーを取り付けた(トルク 10.2~13.6Nm)

次回は「カムプレートの組み付け」です。


インナー・ベアリングを交換する

2011年05月04日 | カム交換

カムプレートを取り外したあと、インナー・ベアリング交換に着手。
写真は今回交換したベアリング Torrington B-168。

1) 油圧リフター(上図)を確認。写真では少しリフターがずり落ちて顔がひょっこり出ています。リフターを押し上げ、ずり落ちないように留め具(クリップのつまみ)を微調整。

2) ベアリング・リムーバーは純正(94144-09)を使用した。マニュアルどおりの行程で無事ベアリングが抜けました。1-1/8インチのディープ・ソケットがあれば仕事はもっと簡単になると思う。

3) 続けてベアリングインストーラー(Heart Land Products)を使う。これもマニュアルにしたがって左右のベアリングを入れる。ラチェットですいすい楽しい。

ベアリングは抜くよりも入れるほうが簡単でした。抜くほうが3倍気を使います。

海外のサイトを色々リサーチした結果、多くのユーザーがカム交換時にベアリングの入れ替えを行っていることがわかる。純正のベアリングにトラブルが多いことがその理由のようだ。ということで、今回同じように交換しておいた。

次回は「新しいカムシャフトの組み付け」です。

 


カムプレートを取り外す

2011年05月02日 | カム交換

さっそくカム交換作業を進めた手順を記録していきたいと思います。その前に、素人メカニックからのお願いです。

<お願い>
はっきり言って、このブロガーはメカニックとしてはド素人です。このブログで書かれている内容はメーカーやプロ・メカニックの意見を代弁したりするものでは決してありません。不正な改造はエンジンを壊してしまうばかりか命に関わる重大事故につながる可能性があります。作業の詳細についてはサービスマニュアルとパーツの説明書を必ず参照してください。ご自分で作業される場合は自己責任で行ってください。

まず、ガレージを徹底的に掃除してから作業を開始しました。

1) スパークプラグを取り外した。

2) マイナスドライバの先端に布を巻き、プッシュロッドカバー・クリップをこじって取り外した。

3) プッシュロッドカバー・チューブを上げてプッシュロッドを露出させた。

4) ペーパークリップと輪ゴムでプッシュロッドカバーを引き上げて固定した。

ペーパークリップに輪ゴムをかけ、クリップをチューブに、輪ゴムの端をロッカーのボルトに引っ掛けた。(下の写真を参照)

5) プッシュロッドを切断。

切断したプッシュロッドはすぐに取り出し、プッシュロッドカバーチューブも取り外した。各チューブに3つのOリングがあることを確認。切断作業はボルトカッターを使用。のこぎりは鉄粉が出るため使えない。プッシュロッドを再利用する場合はタンクを下ろす→ロッカーを開ける→上から引き抜き抜く・・・という作業になります。今回プッシュロッドはアジャスタブルに交換します。

6) 大きめのダブルクリップを用意。つまみをクリップから取り外し、ペンチを使って少し押し広げる。これを使ってタペットがカムケースの中に落ちないよう固定した。(参考資料 / 下11の写真を参照)

7) ジャッキで後輪を浮かせた。

後輪のすぐ前のフレームにジャッキをあてた。しかし、ホールドできる幅が狭く支持が不安定。転倒防止のためエンジンガードの付け根につっかえ棒をかました。つっかえ棒はガレージにあった2x4の木片を使用した。

8) ギヤを5速に入れた。

9) オイル受けをカムカバーの下に置き、ボロ布を用意。カムカバーを開けるとすぐに中のオイルが流れ出た。

10) カムカバーのボルトは下の順番で緩めた。

11) 後輪を手で回して、スプロケットの動きを観察した。

タイヤが動くと2つのスプロケットが連動する。クランクとカムの関係がよくわかる。2つのスプロケットのタイミングポイントが向かい合うところでタイヤを止めた。

12) テンショナーを取り外した。

テンショナーの小穴に針金を入れておくとバラバラにならない。針金は太めのクリップを伸ばして使用した。

13) チェーンの回転方向を忘れないようにチェーンに白いマーカーでマークしておいた。

14) ロッキング・ツールをスプロケットの間に挿入して、カム・スプロケットのボルト緩める。

15) つづいて、クランク・スプロケットのボルトを緩めた。

それぞれのボルトとスペーサーが混ざらないようにジップロックに別々に入れて保管した。

16) ロッキングツール除去。

17) スプロケットを取り外した。チェーンに指の腹をかけてスプロケットを手前に。意外になんの抵抗もなく簡単に外れた。

18) オイルポンプのボルトを緩める(各ボルト穴の横の番号を確認)。

19) 続けてカムプレートのボルトを緩める。

20) カムプレートを手前に引き抜いた。

オイル・ポンプのギアローターがバラけて出てくるかもしれないので、そ~~と、ゆっくり。

レファレンス資料

以上がカム・サポート・プレートを取り出すまでの行程でした。プッシュロッドを切断するところで一番緊張しました。切るか、切るまいか・・・、本当に壊すのか? ・・・なんて言いながら、5分以上 躊躇した。その状態でバイクとニラメッコしてるところを妻に見られ笑われた。やっぱり自分はメカニックとしてはド素人なんだな。

次回は「インナー・ベアリングを交換する」です。


カム交換の下準備

2011年04月29日 | カム交換

いよいよカム交換を決心しました。購入したパーツやツール、作業の下準備を記録しておきます。作業の詳細はサービスマニュアル、各パーツ・ツールの取説、それと、やはりウェブが強力な情報源となるでしょう。さて、素人メカニックがどこまでやれるのか。やれるところまでやってみたいと思います。

<車種と手順について下調べ>
06 ダイナ(FXDLI): 06ダイナのエンジンはTC88だが、カム構造やバルブスプリングはTC96と同じ。したがってカム交換手順はTC96と同じです。TC96のカムはTC88と比較するととカム交換がより容易にできるようになっています。

06ダイナではないTC88の場合、カムシャフトをカムサポートプレートにプレスで圧入する必要がありますが、純正のアップグレードキット(25284-08)でTC96と同様の油圧テンショナー&ローラーチェーンにコンバージョンすると、TC96同様の手順でカムシャフトを交換できるようです(詳細は未調査)。

<パーツリスト>
1. カムシャフト: Andrews 48H (ローラーチェーン駆動/ボルト・イン)
2. インナーベアリング: Torrington B-168 (24018-10)
3. プッシュロッド・キット: HD クイック・インストール・アジャスタブル 17997-99A
4. Oリング: 11301 x 2個
5. スナップリング: 11461
6. カムカバー・ガスケット: 25244-99A
7. エキゾースト・ガスケット: 65324-83B
  (以上で約400ドル+送料)

<特殊ツール>
1. インナー・カムベアリング・リムーバー 4144-09
2. インナー・カムベアリング・インストーラー ICBLDNA-1A7C
3. カム・ロッキングツール 94076-09
4. オイルポンプ・アラインメント・ツール HDLBAT-1B4D
  (ツール代は約200ドル+送料のお買い物)

<基本ツール>
サービスマニュアル、ボルトカッター、スナップリング・プライヤー、トルクレンチ(※)、ペーパークリップ、輪ゴム(4~8本)、ダブルクリップ(大1)、オイル受け容器、大量のボロ布、バイク用ジャッキ、ロックタイト(青)、各種ソケット、トルクス、六角、ラチェット工具、スクリュードライバ、ペンチ、結束バンド、タンク保護材(古いタオル/毛布など)、安全めがね、軍手、ジップロック

※ 今回、トルク管理は5~80Nmぐらいまで

ダブルクリップ: リフターが落ちないように固定する道具として使用

<作業の下準備>
シート取り外し。タンク保護。バッテリー、マフラー、右フットペグ、エアクリーナーカバー取り外し。O2センサー(サンダーマックス)はコネクタで分離。エキパイにつけたままマフラーを取り外した。

次回は「カムプレートを取り外す」です。


アンドリュースに手紙を書く

2010年11月21日 | カム交換

カムメーカーのアンドリュースに以下のようなメールを書いてみた。

アンドリュース・テックサポート様

 

日本からコンニチハ。

48Hカムについて質問します。2010年新登場の48Hですが、カタログの説明では「ノーマル仕様のツーリングモデル向き製品、中低速でトルクを発揮する」とあります。これは2006年ダイナの88エンジンに対してもボルト・イン(訳者注: ポンづけ)ってことですか?それともヘッドやピストンを変更する必要はありますか?

06ダイナのカムとプッシュロッドを交換しようと思ってます。中低速のトルクが欲しいのです。今回はより大きな排気量にすることは考えてません。僕のバイクはとてもよく走る88インチです。エアクリーナーとマフラーを息がしやすいやつに交換してサンダーマックスで燃調してます。21Hもとても良い選択肢だとは思いますが、新しいもの好きなので新登場の48Hについて質問してみたくなりました。88”と48Hの組み合わせって、どんなもんでしょうか。アドバイス、ご意見いただければ大感謝です。

2006 DYNA FXDL, Twin Cam 88 Stock, Thundermax AT, S&S airclearner, Freely-breathing-slip-ons.

べーくんより

・・・・という内容のメールを書いてみた。(マフラーはデイトナの車検対応ですとは書けなかった^^;)
数日たって返信が届いた。

べーくんへ

はい、48Hは06ダイナにも使えます!06ダイナは07以降の同じタイプのカムだし、ビーバイブ(ミツバチの巣の)形のバルブスプリングを使っているのでスプリングを変更する必要はありません。実際、どんな感じになるのかとても興味深いですね。私は88”エンジンのカムとしても48Hはサイズが大きすぎるとは決して思いません。

質問ありがとう。

ゲイリー
テクニカル・サポート
アンドリュース・プロダクト
(住所・・・イリノイ州)

 

要するにやってみるまでわからんっつーことか。しかしTC88にも48Hはポン付けで問題がないってことがこれでハッキリした。

次回は「ドラッグスペシャルティーズの時計 ~ バックライト付き」です。