公文で九年

公文式教室を9年間経営していた学習塾経営者です。
公文教室とはどういうものか私の視点で公開したくなりました。

タダ働き

2009-12-01 | くもん教室の経理
この前、インストラクター時代はただ働きだったというのを書いたら
「どうして?研究会から月4万円は手当てが出るのでしょ?」というご質問が。
うちの場合、それはアシスタントの人件費に廻したから・・・・

机等の備品セットで時間貸しの会場で始めたので
初期投資は少なくて済んだのです。
けれど、保護者・見学者対応も借りている時間内にするということになりますから
私がそういうことに向き合っている間に
生徒対応をしてくれるアシスタントは必要でした。
頭数で10人も生徒がいれば採点だけでも一人では行列ができてしまいます。
当初は易しい教材を多めの量で、というのが定番ですから
なおのこと、大忙し。
それにかまけて見学・問い合わせ対応がおろそかになっては新入会などありません。
ですから、常に私は生徒対応以外のことができるように
手を空けておけるということが必要でした。
開設して三ヶ月目にはアシスタントは二人頼んでいたので、
研究会の手当てなどはそっくりそちらの支払いになり、勿論それではたりずに
ささやかな収入のほとんども人件費に消えました。

というわけで、
年末に確定申告のため帳簿を整理してみたら
年間の《稼ぎ》は五千円だった、ということです。


現在も、アシスタントは6~7人いて、
私は採点等は極力しないようにしています。
採点をしていると手元にばかり目が行って、教室全体が見えないので
司令塔としての仕事が半端になります。
中にはどうしても私が対応せざるを得ない場合もありますが
そんな時、ふと気づくと教室はザワつきがちなものです。

局員がなんと言おうと
生徒を増やそうと思うなら、アシスタントは必要です。
大昔には、アパートの部屋からあふれるほど生徒が詰めかけ
採点行列など当然という時代もあったようですが、
今時の親は
「わが子オンリー」ですから、そういう教室は敬遠されます。
程々に生徒は多くないと、「うちの子も」とはならないのですが
あまり混雑していても、
ちゃんと見てもらえないのではなかろうか、となるのです。
そういう時代に、
先生ひとりだけで個別自習形式の教室に生徒を集めるのは容易ではありません。

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人手不足の公文 (罪のない密告者)
2009-12-08 11:07:08
不景気なのに、公文は人手不足です
退職される指導者が相次ぎ、テレビコマーシャルまでして候補者を集めましたが、いざ契約となると契約金やら会場の敷金礼金などの費用で50万~100万はかかるので、なかなか思うように指導者が集まらないみたいです。

地区担は空き教室の代行に忙しく、体験学習の時も何の役にもたちゃあしません!

優秀な指導者ほど辞めていきます

理由は「経費がかかりすぎる」「労働に見合わない少ない利益に本人も家族も疲れ果てた」というのがほとんどです。
次に「こんなシステムじゃ、塾経営として無理!」というものです。公文は識字力以前の幼児プログラムがないのに、乳幼児の募集に力を入れろと言っています。じゃあ、どうやってやるの?
久保田能研やベネッセは、ちゃんと現代科学に基づいた乳児プログラムを開発しているというのに、漢字プリントとズンズンだけで、おすわりもできない乳児をどうしろと言うのでしょう?ふざけんな!と思うと同時に、もしかして、そのうち公文は経営破綻するのでは?という会社の将来を案じての退職が多いのです。事務局が事務局として機能していない、というのは由々しき事態のはず。

生徒はかわいいけど、保護者には申し訳ないけど、これ以上、経営的にも自分自身のポリシーとしてもできない、というのが本音です。


どこかに公文を立て直せる優秀な経営コンサルタントはいないのでしょうか?
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