タソガレブログ

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「七姫幻想」

2009-03-18 21:34:19 | 本の感想
「七姫幻想」 森谷明子/双葉文庫

文庫化していたのを見つけて買ってしまった。
これは奇跡のように美しい連作短編集だと思います。
「朝顔斎王」以外はみんな悲恋なんだけど、読んだあとにほぅとため息を
ついてしまうぐらい完璧な物語です。
こういう物語が書けるということに本気で嫉妬する。
森谷先生は「文学使い神のお導き」っておっしゃってますが
それを摘み取った先生の目が神の目だと思います。

「七姫幻想」製作秘話 (双葉社HP内)

製作秘話を読んで、「朝顔斎王」それらしい斎王が史実にいるという話に
びっくりしました。どこまで調べ上げてるんだろ。

以前読んだときは思わず古事記やら日本書紀やらひっぱり出した
覚えがあります。やっぱ古典は面白い。

手元に置いときたい物語だったので、文庫が嬉しいです!
異本・源氏物語のほうは文庫化せんのかいのー。


「秋去衣」と「百子淵」がとくに好きです。
百子淵の異質さがまたたまらんわ。

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