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Takの秘密の木

誰にもいえない気持ちは、誰もしらない秘密の木の洞に、こっそり語って蓋をするんだって。@2046

ボストン(デトロイト?)の弁護士さん11

2012-11-17 | ドラマ・映画・舞台の感想

Ally McBeal Season4 Episode18/19, Robert Downey Jr. as Larry Paul
ヤッピーっぽいロバート・ダウニー・Jr.、大好物です。だから弁護士役とか演られるとほんと最高。
この辺りは法廷でのシーンが多いからスーツ天国で、好きな向きにはたまらない回ですね。
インはピンク系、ブルー系、グリーン系と同系色でまとめることが多いみたいだけど、時々野心的なコーディネートも。(笑)ピンクのチェックのシャツに小花を散らしたのネイビーのタイっつーのは・・・スタイリストさんも冒険するよなー・・・と。でもRDJはかなりど派手でも似合うけど。


アリー・my・ラブ シーズン4、ざっくり紹介つづき。
どこぞのBSチャンネルで今現在、放送中のようです。ウチでは見れないんですが、無料放送らしいんで見れる環境の方はどうぞこの機会に視聴されることをおススメいたします。

さてE18のRDJ的見どころは。
やっぱジャクソンに対抗して、モデルウォークをしてみせるラリーでしょうかね。
(アイアンマン1の時に、グルミラに行く直前のトニーが片手だけパワードスーツを装着して部屋の中をうろうろ歩くシーンがありますが、あの動きにそっくりです・笑)
夜中にのどが渇いてキッチンに出てきたラリー、ジャクソンもレネの部屋から出てきて、冷蔵庫前で二人が遭遇。ジャクソンのナイスバディを見て、自分のぽっこりお腹を一生懸命引っこめようとするラリー。
二人がごちゃごちゃ言い合ってるとアリーも出てくるんですが、ジャクソンの美ばでぃを目にするとアリーは涎たらしそうな勢いでついつい釘づけに。ラリーのお腹を撫でて見比べてみたりします。(笑)
おもしろくないラリーはアリーの手を引いて寝室に引っこみますが、後ろ髪引かれまくりのアリー。ラリーが焼きもち妬くシーンはめずらしいですね。
またこの回は、ラリーVSアリーの法廷直接対決があります。
負けた方が1時間の足マッサージをすることになり、アリーもかなり粘りますが、やっぱり最後はラリーの勝ち。
家のソファでラリーの裸足を揉んでるアリーの姿は、ぶーたれてますがリラックスして自然で、とても幸せそうですけどね。(笑)

E19は、ラリーVSジョンの法廷対決。
ジョンはラリーの弱点をアリーから聞き出して、なんとか優位性を作ろうとして画策します。それに気が付いたラリーがアリーを問いただすシーンがおもしろい。
アリーが「I suggested that he break your rhythm. You know, since you're a little useless without it. Cute, but useless.」と言うと、ラリーは「僕に勝ったことない君がジョンに攻略法を伝授とか。(笑)」とすかさず嫌味を言って焚き付けて、売り言葉に買い言葉。結局、負けた方が足マッサージ2時間をやることに。
ラリーは法廷前に事務所にやってきてジョンにプレッシャーをかけたりして、食えない男っぷりを見せつけてくれます。
おまけに、恋するリン(笑)がジャクソンがスローモーションで見えると言っていたのをアリーから聞いたらしく、リンの前で自演スローモーで動いて見せたりして、ほんとしょーもない悪辣やんちゃぶり。(ルーシー・リューは今、米国ドラマ版のシャーロック・ホームズ「エレメンタリー」でワトソン役を演じているので、この2ショットは何気にホームズとワトソンですね・笑)
したたかなジョンを相手に一歩も引かないラリーは、小憎たらしいけどやっぱり愛嬌があって魅力的です。
ジャクソン、ジョン、ラリーの三人で、バリー・ホワイトの曲に合わせてなぜかみんなで踊るシーンも楽しい。
こういうダンス・シーンはアリー・my・ラブシリーズではおなじみのシーンです。S4ではあまりありませんでしたが。
この案件でもジョンに勝利したラリーだけど、「再試合はごめんだ」と言ってジョンに握手を求めます。いいシーンです。

さてE20では。
スティングがゲストで出てくる大好きな回ですーーー!
当時すでにスティングのファンだったので、登場にはほんとにびっくりしました。嬉しかったです。
そもそもがRDJのツテでの出演だったのか、それとも、この共演がきっかけでスティングと親交ができたのか知りませんが、RDJとスティングとはこの後「シティ・オブ・ドッグス」という映画を共同制作しているぐらい意気投合しているようです。
この回のメインストーリーは、アリーの誕生日の一日。歳を取るのが嫌なアリーは朝からブルーで出社もせずに家でぐだぐだ。
ラリーは新しくアソシエイトを雇ったりして忙しく仕事をしてて、そこに飛び込みで依頼人がやってくる。それがスティング(スティング本人役)なんですよね。
この依頼内容が笑えるんですよ・・・。アイドルのファンをやってる主婦とかにありがちな感じの話で。「目があった」とか「私に唄ってくれた」とか「私に対する愛を感じた」とか・・・。
スティングはその主婦の旦那から訴えられて途方に暮れてる感じ。
ラリーは結局、この案件が長引いてなかなかアリーには会いに行けず、誕生日になにもできずに終りそうになります。
で、スティングが弁護のお礼に一役買ってくれるという展開。

このシーンは百聞は一見にしかずだと思います。
スティングとラリーがアリーに「Every Breath You Take」を歌うシーンは、この部分だけを切り取って動画サイトにアップしている人もたくさんいるので、たぶん見たことがある人も多いでしょう。
以下に貼ったものはポルトガル語(?)字幕入りで微妙に口がずれていますが、間違いなくRDJ本人が歌っています。
アリーが一人だけラフな格好をしているのは、家に居たところを無理やりみんなに引っ張り出されたから。
誕生会ということで、いろんな人が歌ってくれたりしますが、ラリーの顔は一度も見てないし、誕生日ももう終わりそうだしっていうんで、帰ろうとして立ち上がるアリー。
で、以下のシーンです。

とっても残念なハリー&ボストンの弁護士さん10

2012-11-07 | ドラマ・映画・舞台の感想

Kiss Kiss, Bang Bang, Robert Downey Jr.
高校時代からの憧れの人にちゅーされそうになってピュアピュアしくとまどうハリー(ロバート・ダウニーJr.)。
まるで少女マンガそのものみたいなシーン。普通、男女逆だと思いますけどね。RDJは当時既に四十路じゃなかったっけかな。(苦笑)


アイアンマン3のトレーラーのせいで『キスキスバンバン』を見直している人も多いのではないでしょうか。・・・
「同じシェーン・ブラック監督だし、そんなシリアスなことないはず・・・だよね」みたいな、救いを求めてというか。
私は未だにトレーラーを最後まで見れてません。
というか、今後第2弾、第3弾と出てきても、もうこのまま本編が公開されるまでなるべく見ないように目をそむけて過ごそうかとも思っています。
アベンジャーズの時は「ネタバレし過ぎTVCMの禍」に遭いましたしね。・・・肝心な部分を全部出しちゃってるよおい、みたいな。(おまけにあの煽り文句・苦笑)
アイアンマン3のトレーラーは「壮大な前フリ」説とかも出てるようですが、私も、少ない情報の中ながらいろいろ妄想してみたりしています。

最近考えてるのは、SHERLOCKS2E3のライヘンバッハ・フォール・パターン。
ホームズ物およびRDJ出演作品って、かなりクロスオーバーしてると思うんですよ。(アベンジャーズとシャドウゲームのRDJ生き返りのシーンとか。(笑))
シャドウゲームで、「ホームズの弱点はワトソン」という要素がかなりはっきりと描かれていましたが、原作では、モリアーティがあそこまで明確にそれに言及するシーンはなかったと思います。
そして、そのRDJ版の解釈を受け継ぐように、BBC製SHERLOCKでも、シャーロックの3人の大切な人(弱点)であるジョン・レストレード・ハドソン夫人がモリアーティにピンポイントで狙われます。
しかしここでRDJ版と違うのは、BBCにはオリジナル・キャラクターの検視医モリーが居るということ。4人目がいるんですよねー・・・。モリアーティが気づかなかった隠し玉的人物が。
・・・で、この仕掛けをアイアンマン3で取り入れてたとしたら。
ジョン=ペッパー、レストレード=ローディ、ハドソン夫人=ジャーヴィスが弱点のトニー。これを押さえられると手も足も出ず崩壊寸前になりますが、でも、4人目がいたら・・・?
トニー本人すらも気づかなかった救い主・・・・まさかのジャスティン・ハマー?!!
ハマーのおかげでトニーが救われるかも!?!
なんてね。(笑)

さて、どうでもいい妄想はこのぐらいにして。・・・

シェーン・ブラック監督の『キスキスバンバン』という作品ですが、まあ、私の初見の印象では「ふつうにB級。」でした。西海岸製のアクション系テレビドラマっぽいというか。
だから、RDJが浮いてると思いました。やっぱこの人、B級映画に出るような珠じゃないよなー・・・と。
とっても残念な子でコソ泥のハリー。RDJ史上もっともアホの子なんじゃないかしら。(笑)
正直、初見ではどうしてもRDJをおバカと思うことができなくて、「結局は相棒のペリーが抜けてるんでしょ?」と思わずにいられなかった。だって、ペリー役を演じているのがヴァル・キルマーなんだもん。(笑)
どう考えたって、ヴァルがRDJよりも賢い役をやるなんてなかなか馴染めないでしょう。
ヴァルがどういう俳優さんか知らない人は、先入観がないだろうから逆にうらやましいっすよ。・・・
ヴァル・キルマー、ミッキー・ローク、最近ではラッセル・クロウ、そしてRDJ、この辺りはハリウッドの問題児として有名です。
中でもヴァルは特に脳筋系の役(今だったらクリス・ヘムズワースとかがやりそうな感じ)が多かったし、本人も、インテリっぽさがほしいなんて思ったこともないんじゃないかな。
しかも、このペリー役ではだいぶでっぷりのそのそとしてて、それがRDJをアホの子呼ばわりしても、私にはなんだかたいへん無理があるような気がしまして・・・。(笑)
や、RDJはちゃんとおバカさんを演じていますけどね。

ブラック監督はどういうスタンスで撮ったのかなー・・・。
世代的には、ヴァルが彼にとっての大スターであってもおかしくないと思うけど、映像では明らかにRDJが輝いてますね。
かわいいんですよねー・・・ヘンに。「なんでこの監督、こんなかわゆくRDJ撮ってるんだろう意味わかんない」と何度か思いましたもん。(笑)
ハーモニーに顔を拭き拭きされるシーンと上記のちゅーされるシーン、それから「僕を見捨てないで」と哀願するシーンは、まるで若いアイドル系女優さんのPV映画のような撮り方で。
綺麗な目と透明感のあるお肌に寄りに寄る、みたいな。・・・や、下手な女優さんよりよっぽど綺麗な顔立ちしてるとは思いますけどね。
しかし、ハリーは何歳の設定なのか知らないですけど、よくしゃーしゃーとあんな初々しい表情ができるよRDJも。(笑)
NG集のオフショットで、相手役のミシェル・モナハンから「You're so CUTE!!」とか叫ばれてましたけど。
「ロバートが寛容な人だから、自由に演技ができた」とも言ってましたね。
ブラック監督のこともそうだけど、RDJは、若手俳優や新進の監督とかに、自分ができるうる限りチャンスをあげたい、と思う人みたいですよね。
ブラック監督も、キスバンのコメンタリーで「誰かゴールデングローブにノミネートしてくれないの?」みたいなこと言ってたからなー・・・。
RDJもそれ聞いてるし・・・がんばってあげちゃってるんじゃないかなー・・・と。
あ、そうだ。
アベンジャーズ出演者のギャラで、RDJだけが一桁違う40億って書かれてるのを何度か見かけましたけど、RDJは興収に対しての割合でもらう契約を結んでいるからです。
だから、興収が上がるほどギャラも増える仕組み。
アイアンマンの実績+アカデミー賞ノミネート2回ゴールデングローブ受賞2回+キャリアの長さも考慮されての契約でしょうね。


さてさて。アリー・my・ラブ シーズン4ざっくりレビュー続き。
E16はリチャード&ジョンの経営者コンビが新しい出会いを求めてLAに旅行に行く話。おもしろい内容ですが、ラリーの出番はなし。
E17は、ジャクソンが担当する婚前契約の案件にアリーが横やりを入れ、花嫁側の代理人をラリーに引き受けさせる話。
ラリーは、デトロイトに行かせてもらってからアリーには頭が上がらない感じになりまして。(笑)
家も事務所も引き払ってデトロイトに行っていたので、ボストンではアリーの部屋に転がり込んでおり、彼女にNOは言えない状態に。
でも、「髭剃りで怪我して血ぃ出ちゃった(アリーの剃刀使ったからだと思われる)ほらほら~」と言ってアリーの事務所に甘えて来るあたり、ラリーもラリーですけどね。
ここでも、『キスキスバンバン』のように顔を優しく拭き拭きされて嬉しげに、ご満悦の表情が見られます。(笑)
アリーの部屋にラリー、レネの部屋にジャクソンが出入りするからいろいろニアミスも。
おまけに、アリーはジャクソンにいろいろしてしまった過去があるから話は複雑に。この辺りのシーン、ものすごく笑えます。
婚前契約案件のラリーVSジャクソンの闘いもおもしろいし、リンが担当している、冷徹な経営者が頭部外傷が原因で多幸症になって、息子から社長解任の申し立てが出されたという案件もとてもおもしろい。
おまけにエレインは浮気してるし。(笑)
毎回思うけど、よくこれだけの要素をぎゅうぎゅうに詰め込んで、一話のストーリーとして成立させるよなー・・・と。日本のドラマの4話分ぐらい中身が入ってる感じ。
笑えてどきどきしてしんみりさせて、考えさせて・・・デイビッド・E・ケリーは、確かに優れたPだと思います。

ボストン(デトロイト?)の弁護士さん9

2012-10-28 | ドラマ・映画・舞台の感想
アリー・my・ラブ シーズン4、ざっくり紹介つづき。

というわけで、ラリー・ポール(ロバート・ダウニー・Jr.)はデトロイトへ行き、エピソード15まで登場しません。
E13では、アリーの弁護士事務所に新しくジャクソン・デューパーという男性弁護士が入ってきます。
若く美形でナイスバディのアフロアメリカン。事務所の女性たち(特にエレインとリン)は色めきたちますが、エレインは同じ事務所の弁護士マークと付き合っており、リン(ルーシー・リュー)は経営者であるリチャード・フィッシュと付き合っているから問題続発。事務所内恋愛模様に荒波が立ち始めます。中でも、リンは実は以前、ジャクソンにナンパされて関係を持った過去があり、お互いに忘れられない人だったりするのです。・・・
アリーはラリーのいない寂しさからかバリー・マニローの幻覚を見始め、ジャクソンにかき回される周囲の人間関係に片っ端から首を突っ込んで、はけ口のように世話焼き女と化す始末。
E14は、リンとぎくしゃくし始めたリチャードと、メラニーと行き詰ったジョン・ケイジの経営者兼友人コンビが、お互いをウザく感じ始めケンカばかりするようになり、二人でカップル・セラピーを受けることになる話。(笑)このエピソード、一見バカバカしいようで意外と深淵で結構好きな回です。
台風の目ジャクソンは、結局法廷で出会ったアリーのルームメイトのレネと付き合い始めますが、それでもリンはすっかりリチャードに冷めてしまい関係は悪化する一方。

ちなみに、エレインと付き合っている弁護士マークを演じているのは、映画「ゾディアック」のラスト、空港でマイクに顔写真を見せ、犯人を探させるバレーホ署のジョージ・バワート刑事(?)を演った人です。
ゾディアックを観た時、「あーー!この人、マークじゃん?!ラリーと言葉交わしたのかな?」なんて思っちゃいました。(笑)

・・・あ、もちろん法廷案件は、全エピソードでストーリーのメイン要素としてちゃんと出てきて、どれもとてもおもしろいですよ。
各回の案件の内容と、主要人物のキャラクターを絡めて編み上げるストーリーテリングがすごくうまいんですよね、この脚本家。

さて、E15では。
アリーの症状はどんどん悪化し(笑)、経営者コンビをうまく収めたセラピストに自分も掛かってみることに。
でもどのセラピストに聞いても、ラリーとの関係については前向きなことを言ってもらえず、へろへろ状態になったアリーは男性はすべてラリーに見え始めます。
ルームメイトのレネと付き合ってるせいでジャクソンが始終身近にうろうろしてるもんだから、ラリーと間違えてジャクソンに抱きついたりちゅーしちゃったりして限界寸前に。(笑)
他方、ジョンはメラニーと別れることになり、リチャードも、リンの態度のあまりのつれなさ加減に諦めモードに。
私、このリチャード・フィッシュってキャラクター、割と好きなんですよねー・・・。愛すべき下司野郎って感じで。(笑)トニー社長に少し通じるところがあるかな。
人格の薄っぺらさが売りのリチャードとはいえ、このリンとのシーンではさすがに可哀そうになりました。(そう思わせるだけ、脚本が上手いってことですかね)
ここで流れるアレサ・フランクリンのUntil You Come Back to Meって歌も絶妙な選曲だと思います。
リンの態度は酷いけど、自分の心をコントロールできなくなるほど揺さぶられてしまう対象って、あるよなー・・・と。
身の回りの人が次々と恋や愛を失って、なんとなく寒々しい気持ちに襲われつつ家に帰ってきたアリーを、待っていたのは雪だるま。(笑)
でもこれ、アリーがわざわざ専用冷蔵庫を買って、部屋の中にとっといたものなんです。
なぜなら、ラリーがデトロイトに行く前にサムと二人で作ったやつで、自分の帽子とメガネとジャケットとマフラーを着せ、「I'll be back.」という名札を付けさせたものだから。
それが冷蔵庫から出されて居間に居て、「え!!?」となったアリーに、雪だるまは「You stuck me in the freezer?(僕を冷蔵庫に閉じ込めたの?)」と訊いてきます。


Ally McBeal Season4 Episode15, Robert Downey Jr.
後ろを振り返るとにっこり笑う本物のラリーの姿が。モノトーンだった世界が、急に暖かくカラフルになった感じがするんですよね、RDJが居ると。演出の上手さが光ります。
・・・しかしこのRDJ、誰かに似てると思ったら、SISの鈴木浩介さんだ。・・・(笑)
アリーが被ってる帽子とめがねは雪だるまが着けてたもの。ラリーはなぜか黒の半袖のポロ姿という、すごく珍しい恰好。RDJのポロってほとんど見たことない。
すこしぽっちゃりして戻ってきましたかね。(笑)髪型も少し古風な感じ。


ここでのキャリスタ(アリー)の演技は、真に迫り過ぎてるかも知れませんね。・・・
恋愛ドラマにハマったことがない私がアリーにだけはどハマりしたのは、もちろんRDJの存在が大きいけれど、キャリスタの演技がリアルだったというのもあると思います。
裏のごたごたを知ったのは後になってからですが、このシーンのアリーの涙や、ラリーの目を覗き込む表情や、「戻ってきたの?」「いつまで?」「もう二度と置いて行かれるのはいや」というセリフは、ほとんど本心じゃないかと思わせます。
ラリーに対してなのかRDJに対してなのか、すごく境界線が曖昧というか。・・・
(このシーンのRDJ、左頬と下唇のところに痣のような跡があるように見えます。警察か共演者かスタッフかエージェントに殴られたんじゃないかなー・・・と。まあ殴られてたとしても仕方がないですかね)
それでも、キャリスタや制作者がラリーを降板にしなかったのは、やはりRDJの魅力をどうしても手放せなかった、見放せなかったというのがあるのではないかと。・・・

どんなに酷くても、誰一人として応援してくれなくても、彼と居るとどうしようもなく幸せなんですよね。・・・
一緒にいるとまるで天国。だからこそ、地獄の思いも味あわされるというか。・・・
ラリーって、女友達が100人いたら100人ともが「彼はやめといた方がいいよ。あなたが不幸になるよ」って言われるような人だな、と。(苦笑)
だから、天国を知らずに地獄も味あわずに済ませるか、天国を知れるからこそ、地獄に突き落とされるか、それなりに覚悟が必要というか。・・・

ビヨンセのSweet DreamsをBGMにしたRDJのファンVを動画サイトにアップしてる人がいるんだけど、まさにそのもの。ぴったし。
彼はSweet DreamなのかそれともBeautiful Nightmareなのか。・・・
ほんと、RDJっておそろしい人だわ・・・・。(笑)

あ、そうだ。
「ゾディアック」でも共演した、マーク・ラファロとRDJのアベンジャーズのインタビュー映像を見つけました。
アベンジャーズのパンフで、ラファロがハルク役をオファーされた時、一番にRDJに電話したと書いてあったけど、ここでもそのことについて語られてますね。
ラファロ曰く、「この役を僕に与えてくれたのは彼なんだ。それにたくさんのアドバイスも。」RDJ「アドバイスなんかしたっけ?」ラファロ「『マーク、Be Good』て」。
他にも、ラファロは「彼は僕らの世代の中で最も偉大な俳優だ。」なんて言ってます。
他のインタビューを見た時も思ったけど、RDJはあんまり褒められると照れるのか、露悪的になるタイプみたいですね。(笑)
でも若手俳優が一緒の時よりもリラックスしてるようにも見えるし、シニカルさもあって、RDJの素に近い姿なのかなー・・・と。

ボストン(デトロイト?)の弁護士さん8

2012-10-21 | ドラマ・映画・舞台の感想
アリー・my・ラブ シーズン4、ざっくり紹介つづき。

エピソード11はラリー(ロバート・ダウニー・Jr)の出番はあまりありません。
バーのツイスト大会にアリーとエントリーして踊るシーンがあるのと、優勝したエレインにかける含蓄ある言葉が、RDJ的見どころになるのかな?
でも私的には、ラリーがいけしゃーしゃーとしょーもないことをしれっというシーンの方が好きですけどね。(笑)
「リチャード・フィッシュ(ケイジ&フィッシュ法律事務所経営者)はかわい子ちゃんしか雇わないので業界じゃ有名だよ。"いい女のいる野郎ども憧れの職場"って。」とか。
・・・つか、そんな気持ちもあってアリーの事務所にちょくちょく顔出してたのかよ。・・・(笑)
ラリーは居ないけど、冒頭のフランク&ナンシー・シナトラのSomething Stupidという曲と、それに合わせて踊るジョンとメラニー(アン・ヘッシュ)カップルのシーンもかわいくて好き。
私がオールディーズをよく聴くのはアリーの影響がかなりあります。
たぶん、制作のデイビッド・E・ケリーがどんぴしゃ世代なんでしょうけど、挿入歌とかがかなり古めの選曲なんですよね。アレサ・フランクリンとかビージーズとか。
おかげでいい曲をいろいろ知ることができるのは嬉しいですけど。
メラニーの衣装も、古風な感じでいつもとてもかわいいんですよね。30年代風って感じかな?
しかし、ジョン・ケイジと付き合う女性を演じた女優さんが、二人とも(メラニーのアン・ヘッシュとネルのポーシャ・デ・ロッシ)、リアルではカミングアウトしてるっていうのがなんともかんとも・・・。

さて、次は問題のエピソード12です。
めろめろパパなRDJがすばらしく素敵な回ではありますが。・・・

Ally McBeal Season4 Episode12, Robert Downey Jr.


確か、この辺りで一度、ドラマのオンエアが休止になったんですよね。
日本ではNHKが放送を担当していたせいか、エンドロールで「一旦、ここで終了となります」みたいなテロップがちょろっと出ただけで突然の放送休止。何が理由なのかその時はまったくわかりませんでした。
通常、海外ドラマは1シーズンを1作品として買うため、シーズン途中で放送が終わるなんてことはまずないんですよね。
それに、日本での放送は本国より1年以上遅れて行われることが多いので、本国で何かがあったとしても、タイムラグのおかげで日本ではシームレスで放送することができます。
その当時の私の英語力では、アメリカのFOXのページまで行って何があったのか調べることはできず、RDJが収録中に拘留されたり、ましてや逮捕されたなんて話は知りませんでした。
私の記憶では、たしか日本ではE7までで休止したような・・・正確には覚えていませんが。
その当時は「珍しいな・・・シーズン途中で休止って。唐突過ぎないか。」ぐらいしか思いませんでしたけどね。
数か月ほど経って、ようやっとRDJが逮捕されたからだと聞いた時も、「もしかしてバイ春?」とか思ってましたし。・・・(その頃、某グラントさんとかがそれで検挙されてたんで・・・)
クスリでそうなったと知ったのは、かなり後になってからです。
だからSeason5にもRDJが出てくるんじゃないかと期待してた時期もありました。(実際はジョン・ボン・ジョヴィでしたけど)

実質、本国ではどういうスケジュールで収録が行われ、どういう流れで放送されたのか知りませんが、このE12でラリーは息子のサムのためにデトロイトに行ってしまい、しばらく姿を消します。
ちょくちょくアリーの妄想の中で姿を現しますが、ボストンに戻ってくるシーンがあるのはE15で、本格的にストーリーに絡んでくるのはE17からです。(その後またアレになるんですけどね・・・)

しかし、内幕がどうであれ、演技にそういうゴタゴタをまったく滲ませない役者さんたちは本当に凄いですね。
まあ、張本人であるRDJを褒めるのは憚られますが、作品中にはそんな不健全さは毛ほども感じさせません。
幼い息子が一人旅でボストンに来てしまい、心配や不安になりながらも、一緒にいられることが嬉しくて仕方なく、有頂天なパパ役をすごく魅力的に演じています。
サムはパパ似で利発で器用な子で、ラリーはでれでれの溺愛、アリーもやっぱり可愛く思わずにはいられない。
愛してる人の子供は、自分の血がつながっていなくても、やっぱり愛おしいですよね。だって言動がそっくりだし。(笑)
この回のテーマは、「愛の自己犠牲」かな。・・・
サムを母親からは引き離せないし、ラリーをジェイミーの近くに行かせるのは何よりも怖いけど、でもそうするしかない。アリーは自分から、ラリーにデトロイトに行ってしばらくサムと一緒に暮らすことを勧めます。

予定と違う急造だったのかも知れないけど、いいエピソードだと思います。

アリーにサムを褒められ、さらに「パパが素敵だから」と言われて、ラリーはひょっと肩すくめていなすんだけど嬉しそうなのがすごくかわいい。
どうでもいいけど、RDJが褒められたときに「・・・まあね」みたいな顔をするの、どっかで見たなと思ってたら、これでした。シャドウゲームのプロモーションの時のグラハム・ノートン・ショウ。
2:00ぐらいで、司会者から「ホームズの女装は誰のアイデア?」と訊かれ、RDJは「残念ながら僕だ」と応え、司会者が「あの見た目にはびっくりした。・・・いや、あなたは美しい男ですけどね、」と言ったら、客席から「ひゅーーー(そうだそうだ!)」みたいな歓声があがって、RDJがひょいっと肩をすくめるシーンがあります。
「まあね・・・そこそこね。」みたいな。(笑)
しかしそこで隣に居たジュードがどさくさに「It's true.」とか言うもんだから超展開に。(笑)
RDJも思わずジュードを2度見。この二人おもしろすぎます。
その後、ジュードが他の作品で女装した時の写真(超美女)が出てきて、居たたまれずその場から立ち去ろうとするRDJはどんだけバラエティに適応してんだっていう。・・・(笑)

ボストン(デトロイト?)の弁護士さん7

2012-10-14 | ドラマ・映画・舞台の感想
アリー・my・ラブ シーズン4、ざっくり紹介続き。

エピソード10はまたも地獄ターンで。・・・
ラリーの元カノであり息子のサムの母親である、ジェイミーが再び姿を現します。


Ally McBeal Season4 Episode10, Robert Downey Jr.
ジェイミーが出てくる回は、アリーファン的にはイライラむかついて仕方ないかも知れませんが、RDJファンからすると、アリーの前では見せないような顔をラリーがするので、実はかなり好きなターンです。(笑)
ラリーとジェイミーは付き合いが長く、それなりに修羅場もあったでしょうから、かなりいろいろ赤裸々といいますか。・・・お互いに何もかも知り尽くしてる間柄だからこそ、というか。・・・
でも、知り尽くしているはずなのにうまく行かなかったから、結局は結婚もせず、別れたのでしょうけど。
その辺りの心の機微を、絶妙な脚本で絶妙に演じます。


E10の内容としては、隠れテーマは"愛してる人と結婚する人は別"という感じかな。・・・
今回、ジェイミーが来た理由は、「サムを連れて両親がいるカナダに引っ越したい。」というもの。国境を越えることになるので、父親であるラリーの了解を取りに来た。
ただでさえサムにあまり会えないことに傷ついているラリーは当然、激昂します。
ジェイミーは、そんなにサムと会いたいのならデトロイトに住めばいい!と言い返し、結局、怒鳴り合い。
このシーンで、たぶん三人が一緒に暮らしていた時はこんなことが日常茶飯事だったんだろうなー・・・と思わせます。価値観とか考え方とか感性が、あんまり合わない二人なんでしょうね。
だからラリーは、その辺がぴったりくるアリーに惹かれ、彼女となら末永くうまく行くかもと期待を膨らませている。

だけど、問題はジェイミーには理屈でなく惹かれてしまうものがあるということ。
ジェイミーもそれを分っているからこそ、こうしてラリーを取戻しにくるんですよね。・・・
しかしこれって、今見てみると、もうとにかくジェイミーがラリーを口説きまくってる回ですね。(笑)
RDJって、相手が男性でも女性でも、ほぼいつも受ける立場のことが多いですね。ちゅーひとつにしても、するよりされることの方が圧倒的に多い。
自分から積極的に行ってるのって、数えるほどしかないかな?
アイアンマンのペッパーも最初はペッパーからって感じだったし、ホームズもアイリーンからだし、FURは当然ディアンが誘導して・・・て挙げ始めるときりがない。
とにかく女性が彼をよってたかって甘やかすんですよねー・・・・。(苦笑)
甘やかされ慣れ過ぎでしょ。(笑)かわいいからしょうがないけど。

このアリーのシリーズの中にも出てくるエピソードですが、"女性のママっぽい喋り方に弱い男性"というのがあるんですが、RDJもたぶんそうなんだろうなー・・・と。
FURの中で、ディアン(ニコール・キッドマン)が「Um?」って、男の子に話しかけるお母さんみたいにライオネル(RDJ)に言葉をかけるシーンがあるんですが、その瞬間のRDJの表情ときたら。・・・
警戒心解いた時の顔のかわいさと来たら、あれ絶対わかっててやってますよ、ほんと。
ホームズでもアイリーンに「Um?」って言われてますけど(笑)、周りの女性たちもしょーもないんですよね。
BBCラジオに出演した時の映像で、女性パーソナリティからビスケットをもらって食べてる時に、女性撮影者から「Good?」(0:34あたり)って訊かれて手をバタバタしたり。・・・・こいつ。ほんとずるい。
顔撫ぜられたり、髪撫ぜられたりするのも好きみたいで、ゴロゴロのど鳴らすネコみたいです。(笑)

もちろん、ジェイミーにも頬を撫ぜられて、懐きそうな衝動を必死で堪えるラリー。(笑)
や、でもオンエアで見た当時も思いましたが、ラリーはよく抑えた方だと思いますけどね・・・。
しかしアリーの立場からしたら、ほんと地獄。
私はあそこまで潔癖じゃないんで、アリーの激怒にはちょっと着いていけない感もありますけど、アリーの立場には絶対になりたくないです。
しにますよ。心臓が持たない。
でもラリーと付き合う限りは着いて回る感情だろうなー・・・と思います。

ま、RDJが問題起こしたことで降板となったラリー役ですが、もしかしたら二人(アリーとラリー)はうまくいかないかも・・・ていう伏線は、結構張ってあったと思いますね。


リアルでも人たらしエピソードに事欠かないRDJですが、先日、ついったでクリス・エヴァンスのインタビュー動画を紹介されてる方がいてとても面白かったです。
クリス・エヴァンスは、アベンジャーズでキャプテン・アメリカ役を演じた俳優さんで、RDJファンだという噂は聞いていましたがまさかここまでとは・・・。(笑)
この動画はクリスが出演する新作映画についての、エンパイア誌によるインタビュー映像なのですが、2:00あたりでアベンジャーズについて質問されると、3:15までRDJ賞賛の言葉しか語ってません。(笑)
しかも途中でなぜかどっかで電話が鳴って、話の腰を折られたにも関わらず。・・・
クリス曰く、RDJは、Living LegendでNiceでPositiveでAmazing GuyでWisdomそのもので言葉に表せないぐらいだそうで・・・。
サポートしてくれるし、豊かな人生経験からどんなことでもアドバイスをくれるし、尊敬しているそうです。
アベンジャーズでは、キャプテン・アメリカの方が年上(冷凍されていたので見た目的には当然トニーの方が年上)で、生真面目な役柄なので、いい加減なトニー社長を責めるシーンがあるのですが、クリスの内心は心苦しかったでしょうねー・・・。
でも、RDJは現場を楽しく居心地よくする天才らしいんで、楽しくやれたみたいですね。(笑)

アニマル・ウィスパラー&ボストンの弁護士さん6

2012-10-07 | ドラマ・映画・舞台の感想

Tropic Thunder & Ally McBeal Season4 Episode9, Robert Downey Jr.
「トロピック・サンダー」のカーク・ラザラスなロバート・ダウニーJrとアリーS4E9のラリー。
RDJが金髪にしてるのって、私が知る限りこのカーク役の時のみですが、なんか妙にえろいんですよねー・・・。なんなんだろう。
一時期、夜明けのバンパイア・シリーズのレスタト役(映画ではT.クルーズが演ってた)を打診されたって噂もありましたが、このカークなRDJを観るとなんとなく納得できます。(笑)


カークは金髪碧眼なオーストラリア人俳優ですが、肌を染めてカラコン入れてまで黒人役を演じたがるという超絶役者バカなキャラクターで、作品全編を通しても金髪シーンは5分ぐらいしかありません。
「アカデミー賞5回受賞の名優だけど相当なワルで暴力沙汰も起こしてる」なんて紹介をされるシーンや、泣きの演技で涎たらすシーンなんかもあって、まあ・・・これは明らかにモデルはラッセル・クロウでしょうね・・・。(苦笑)
私はラッセル・ファンでもあるので、一番最初にこの作品を観た時はかなり微妙な気分になりましたけど、実力は誰もが認めるところという節も見えるので、まあ、笑って済ませられるレベルかな、とも。
それになにより、それを演じているのがRDJだし。(笑)
しかしRDJの器用さときたら、ほんとに呆れるほどです。
アメリカ人のRDJが、オーストラリア人を演じ、かつ黒人になりきる演技派俳優を演じる、という何重もの入れ子状態をこなさなければならない、実のところかなりの難役で、その上コメディとして笑わせつつ、モデルと思される人たちをバカにしてるように見えてはならないというヒネリ加減。(苦笑)
しかも、ブルーレイ特典のコメンタリーでは、カークが黒人になりきっている時はコメンタリーでもその黒人キャラを踏襲し、途中、黒人の扮装を脱ぎ捨て素のオーストラリア人に戻るシーンからは、カーク・ラザラスのキャラでコメントを言う、という芸の細かさ。
RDJが素でコメントを言うのは、エンドロールに入ってからです。(苦笑)
私はブラック・ムービーやブラック・ミュージックが好きなのでかなりわかる方だと思いますが、あの独特のリズム感のある喋り方は完璧にこなしてますね。選ぶ単語もすごくそれっぽいし。
そして、カークのキャラでコメント喋ってる時は、正直、ラッセル・クロウにそっくりです!(笑)
低く響く声、少し傲岸不遜な感じ、声質も意外と近いのか本当に似ています。
でも、ラッセルの名誉のために言っときますが、アクターズ・スタジオはタバコ吹かしながらやってたのは事実ですけど、あんな風にうざく演技論を語るタイプではありません。
劇中でも、カークが若手俳優相手にうざ熱く演技語って横っ面を張られるシーンは爆笑もんでしたけど、でも、ラッセルは人に演技論を語るタイプではないんですよね。
しゃべり方はそっくりですけど。(苦笑)


さて、なんで唐突にアリーS4E9のラリーに、このカークを並べたかと言いますと。・・・
動物全般(人間含む)を得意とするRDJの特質が、この両作品ともによく表れているからです。
エピソード9のラリーは、とある老夫婦の離婚調停を取り扱うのですが、その老若男女を問わない魅力と人たらしっぷりには、ほんと惚れ惚れとするのです。
ルックスももちろん好きだけど、人間的に好きだなこの人、と思わせてくれるというか。・・・
ラリーがお祈りのようなポーズをしているのは、老夫婦の奥さんの方、ブランディーが心を解いてくれたから。
この後、ブランディーのベッドの足元にぐったりと横になるラリーの人懐こいかわいらしさときたら堪りません。思わずブランディーも旦那のニコラスも実の息子を見るかのようににっこりと微笑みます。
このE9は、アリーとの恋愛に進展はありませんが、3件の弁護案件が並走する複雑かつ面白いストーリーで大好きな回です。ニコラスの心情にもいろいろ考えさせられるし。
そもそもこの案件をラリーに持ち込んだのはジョン・ケイジで、それはラリーの人柄と能力を見込んでるからこそ。
女性全般はもちろん、男性からも好かれるラリーという人物がとても鮮やかに表現されている回ですね。

そしてカークは、コメンタリーでジャック・ブラックが「ロバートはアニマル・ウィスパラーみたい。(動物セラピストと日本語訳がついてました)」と言っていますが、RDJはありとあらゆる動物と相性が良いらしくて。・・・(笑)
トロピック・サンダーには牝の水牛が出てくるのですが、これがRDJの横に張り付いてしきりと触ってもらいたがるんですよね。
RDJは優しく鼻づらを撫でてあげるんですけど、牛さんはすっごくかわいい目をしてすっかり懐いてます。ジャック・ブラックにはぜんぜん言うことを聞かなかったみたいですけど。(笑)
「キスキスバンバン」の時も、ハリーが大きいムク犬と絡むシーンが妙にスムーズだな、と思っていましたけどなるほどなー・・・と。
アニマル・ウィスパラーというのは、たぶんホース・ウィスパラー(トラウマを負った馬を治す専門のカウボーイ。ロバート・レッドフォード監督主演で邦題「モンタナの風に抱かれて」という作品で映画化されてる。たしかスカヨハのデビュー作)をもじったものだと思いますが、RDJの手にかかればどんな動物(人間含む)でもめろめろってことでしょうかね。(笑)
RDJ本人も動物全般が好きみたいですが、超猫派らしいです。
シャドウゲームの中で「I'm a cat」って突然言うのはたぶんそういうワケでしょうね。

ボストン(デトロイト?)の弁護士さん5

2012-10-01 | ドラマ・映画・舞台の感想
アリー・my・ラブ シーズン4ざっくり紹介の続き。

(注)ロバート・ダウニーJrに特化したことしか書いてません。

一話完結でメインとなる弁護案件の内容とか、群像劇の側面もあるので事務所の同僚のストーリーとか、とてもおもしろいんですが、ここではまったく触れてませんのであしからず。
それらを全部書いてたら、たぶん毎回5000字ぐらいになってしまうし、そんなの読むぐらいならご自分の目でお確かめになった方がよっぽど良いに決まってます。(笑)
よくできてた脚本なので、RDJが出ていない回でもとても楽しめると思います。ぜひ、ご覧になってみることをお勧めいたします。


さて、エピソード7はブルース・スプリングスティーンの「Sherry darling」を歌うRDJの姿から始まります。
なぜこの曲なのか、というのはもちろんストーリー的に意味があるんですがここでは割愛します。
歌はとてもうまいんですが、RDJの目の下の隈がすごいのが気になりますね・・・。
それに、この回あたりから以降、RDJには珍しいぐらいすごく痩せているんですよね。・・・
リアルタイムで見てた当時は、「撮影スケジュールがよっぽど厳しいのかな?」なんて思っていましたが、今考えてみると、たぶん痩せ薬(@シャドウゲーム)のやり過ぎでしょうかね。・・・

ラリーは、アリーのアシスタントのエレインが起こしたセクハラ問題のために、リチャード・フィッシュ(ケイジ&フィッシュ法律事務所のもう一人の経営者)に雇われたり、どんどん親密さを深めていくんですが、実はまだ、二人は一度も一緒に寝ていません。(笑)
「Last week, I opened up to you more than I ever...It was exhilarating and a little scary.(先週は、君に、かつてない程自分の心を開いた。すごく高揚したけど、でも怖くもあった。)」なんて言ったりしてます。
普段はわりと強気っぽいのに、そんな風に弱みをチラ見せするラリーもめっちゃかわいいです・・・。
アリーは「ゆっくりでいいの。」と応え、「今晩は手料理を食べさせる」と提案したりします。
アリーのキッチンでらぶらぶ料理をする二人。
ラリーのエプロン姿かわいい。すんごくかわいい。かわいすぎ。(総じてかわいいしか言ってないな、私)


さてさて。
そして地獄のエピソード8が。(笑)
もーーーーーーー・・・・ほんとラリーには天国と地獄を行ったり来たりさせられるんですよ。
ラリーの息子(サム)の母親、ジェイミーが二人の前に現れる回です。

ジェイミーを演じるのは「X-MEN」でジーン役を演じたファムケ・ヤンセン。すらっとしたモデル系で知性漂うブルネット美人。
「仕事でボストンに来たから寄ってみちゃった」とジェイミーは言いますが、アリーは「新しい彼女ができたと聞いて、突然惜しくなって取戻しに来たんじゃないの?」とラリーに訊き、ラリーは「そんなはずない。だって彼女が僕を振ったんだから。」と。・・・
要するに、未練があるとしたらラリーの方、ということに。・・・ざわつくアリー。
ラリーはラリーで、アリーの事務所のクリスマスパーティーにジェイミーを誘ったりして、挙動不審気味。三者三様の見栄や意地が入り混じって、いろいろと波立つ回です。


Ally McBeal Season4 Episode8, Robert Downey Jr.
ジェイミーとアリーの間に挟まれて、あたふたといろんな表情をするラリーが楽しい・・・けど、歯がゆい。・・・
この回は、ラリーは一貫して白いシャツに黒のニットとボトムでシンプル。でも、ジャケットが妙にかわいいもふもふしたやつで、さりげにクリスマスっぽさを演出?(笑)


「私の傍を離れないで、彼女とは踊らないで」というアリーに、ラリーはつきっきりだけど、心ここにあらずで、目は知らずとジェイミーを追っている。
ラリーとジェイミーとは大学からの付き合いで、子供もいる仲です。
結婚こそしなかったけど浅からぬ縁があるのは事実で、それはアリーにはどうしようもない。
結局、ジェイミーはうまくラリーと二人きりになると「もう一度家族になりたいの」と言い出します。「I still love you and I know you still love me.」と。
エレインが邪魔しに来たりしますが、二人の様子に気づいていたアリーは堪えられず中座してしまい、上階の自分のオフィスに帰ってしまう。
ラリーは「You still love me.」には答えませんが、息子のこともあるので無下にはできない。
ジェイミーはそれもわかっててラリーに畳み掛けるんですよねー・・・・。
しかしこの一連のシーンの脚本・演出のうまさは秀逸です。
アリーの事務所の面々や友人たちそれぞれの反応、ラリーとジェイミーの表情、BGMの曲の歌詞、その全部にすごく感情移入できる。
特に、やっぱRDJはすごいっすね・・・・。
ジェイミーに心が残っているのは事実なんだろうな、と・・・でも、アリーとの新しい愛に心躍って仕方ないのも本当で、でも、だからこそ息子のサムへの後ろめたさというか・・・息子への愛が特別に大きいことも思い知るというか。・・・
で、息子を思えばこそ、その母親との繋がりの深さを感じてしまう面もある。
この複雑な男心を、当時まだほんのガキだった私に、ちゃんと分からせるRDJの演技力のすごさというか。(笑)
気持ちは痛いほどわかるし、悪い人じゃないのもわかるけど、でも愛おしいだけに非道い人。
彼の傍に居ないと辛い人がたくさんいる。ほんと罪作りな人ですね。(苦笑)

アリーは覚悟をしますが、さて、結局、ラリーがどういう決断をするのか、それは見てのお楽しみってことで。・・・

ボストン(デトロイト?)の弁護士さん4

2012-09-23 | ドラマ・映画・舞台の感想
アリー・my・ラブ シーズン4、ざっくり紹介続き。
ちなみに、アリー・my・ラブの原題はAlly McBealです。アリーの名前そのもの、役名オンリー。
主演のキャリスタ・フロックハートが実質、全部背負って立ってる作品ですよねー・・・。役柄はアソシエイト弁護士だから一見はそういう印象は受けませんが、製作側から言えば絶対的な存在だったでしょうね。4シーズン目だし。
ロバート・ダウニーJrはゲストスターの立場です。
だから彼が出演中に問題を起こしたことは、本当にとんでもないことをやらかしたわけですが。・・・
でも、彼の存在感と演技は文句の付けようがなくすばらしい。
ほんとーに困った人ですね・・・。

エピソード6はもう・・・ラリーの回と言ってもいいんじゃないかと。
ま、最初から最後まで、ラリーが「実は○○なんだ、てへぺろ」って、言い続けてるような感じの回なんですけどね。(苦笑)
この「てへぺろ」て言葉、最初からRDJのためにあるんじゃないかと思うぐらいしっくりきますね。
甘えるのがうますぎて唖然とするというか。・・・マジでやばすぎる人だな、と当時すでに思っていました。(笑)

クリスマス・ツリーを買いに行くシーンと、二人でピアノを弾くシーンのRDJ。
この回はラフな普段着からスーツ姿まで、衣装換えが多くて、このオレンジのとモーブのニットの他にも3種類ぐらい違うニット姿があって、さらに2種類のシャツ&ネクタイ姿+ジャケット+コート姿もあります。どれも似合っててすんごくかっこいいしかわいい。


前回のラストで無事にちゅーを済ました二人は、冒頭かららぶらぶもーど全開で。
ツリー用のモミの木を二人で買った帰り道のシーンから始まるんですが、ここでまず最初の「てへぺろ」が来ます。(笑)
記念日的行事が大好きなアリーは、"大好きな彼と準備の買い物"という理想のクリスマス週間を過ごしていて大はしゃぎ。
しかしラリーは、「実はクリスマス嫌いなんだ、てへぺろ」と言い出します。(もちろん、本当にてへぺろなんて言いませんし、日本語訳も違います。でも雰囲気的にはそんな感じ)
「クリスマスが嫌いなんて言う人とは付き合って行けないかも・・・」と言うアリーに、「エッグノックは高カロリーだし、ツリーは火事の元、ちかちかする電飾は発作を引き起こす」とかなんとか最初は適当なこと言うラリーですが、終いに「・・・いつも一人だったし。」と付け加えます。
アリーは、「でも、今年のクリスマスは、一人じゃないでしょ?」と応えます。
ラリーはその言葉ににやっと微笑むと、くいっと顎をあげ耳を傾けて、「それもう一回言ってみてくれる?」と言います。
アリーが繰り返して一語一語噛みしめるように言うと、黙って正面からアリーをじっと見つめて微笑むんですが、これがもう。・・・この一連の動作がもうかわいくてかわいくて・・・とんでもないっす!

翌日の朝には、「来ちゃった、てへぺろ」って感じでアリーの事務所に顔を覗かせるラリー。
同僚の前も構わずいちゃいちゃちゅっちゅしてて、アリーのアシスタントのエレインに頭をはたかれる二人。
独りのクリスマスを過ごすことにイライラしてるエレインに気づくと、ラリーはさっそく彼女の機嫌を治しにかかります。
歌を唄ったり踊ったりするのが好きなエレインに、それを人前で披露する場を作ってあげると約束。自分も淋しいときはピアノの前に座って歌うんだ、と。・・・
エレインはすぐに元気になって、うきうきその場を後にします。それを眺めていたアリーは「あなたってどんなタイプの女の子でもすぐに手懐けちゃうのね。・・・」と。

夜には家中にクリスマスの飾りつけをし、ソファで「34丁目の奇跡」を観ながら過ごす二人。
「本当にクリスマスが好きなんだね」と言うラリーに、「クリスマスが嫌いだなんていう男性の子供を産むのは考えちゃう」と応えるアリー。
ラリーは、「・・・子供、いるんだ。」といきなり告白。(さすがにてへぺろはないな・笑)
「・・・・・・何?」と状況がよく呑み込めないアリー。
「息子がいる。7歳の」とラリー。「息子の傍で父親業を果たしてない自分が恥ずかしい」と。
「どこにいるの?」と問うアリーに、「デトロイト。母親と一緒に」とラリー。
「別れた奥さんはボストンにいるんじゃなかったっけ?」と訊き返すアリーに、「彼女は、そう。」と答えます。
要するに、元奥さんとの間の子ではなく別の(結婚してない)女性との間にできた子供なんだ、てへぺろってことです。(苦笑)
ショックを隠し切れないアリー。

この、ラリーに実は息子がいたって設定ですが、製作のデビッド・E・ケリーが、RDJ本人の要素を敢えて取り入れたんだと、どこかのインタビューで答えていたのを読んだ覚えがあります。
RDJ自身もラリーのキャラクター設定に関して色々アイデアを提案していたらしいので、本人合意の上でしょうね。
前の奥さんとの間に、RDJにもインディオ君という息子がいます。当時7歳だったのかな?今、19歳。
だから、息子に対するラリーの心情は、RDJ自身の思いでもあったのでしょうね。

ラリーのオフィスに訪れ、クリスマスが嫌いな本当の理由が、息子と過ごせないことが辛すぎるのが原因だと知るアリー。
この、アリーに本心を話すシーンのRDJの演技がとてもすばらしいのです。真摯な表情が素敵で。
いかに息子への愛が大きいか、ひしひしと伝わって来て、アリーも何も言えなくなってしまいます。
複雑ですよねー・・・だってアリーの子供ではないわけだし。もちろんその愛情は、自分には向けられてないものだし。
アリーは気分一新とばかりに、ケイジ&フィッシュ事務所の1階に入っているバーにラリーを連れて行き、元気を出すために唄って、と促します。
グランドピアノ弾き語りでRDJ作詞作曲の「RIVER」をラリーは歌うわけですが、とても淋しくて悲しい曲です。
盛り上げ上手のアリーにもどうしようもないぐらいの距離感。

それでもアリーのために何とかクリスマス気分を盛り上げようとするラリーですが、法廷で「子供に愛と信頼を教えるのが両親の役目」という弁論を聞いてしまい、身につまされてふたたび思い切り落ち込んでしまう。結局、アリーに「クリスマスの予定は全部キャンセルにしていい?やっぱり一人で過ごしたいんだ」と告げる。
クリスマスを事務所の仲間と淋しくバーで過ごしたアリー。レネと一緒に我が家に帰ってくると、暗い部屋で二人を出迎えたのはなんとラリー。
「やっぱ一人では過ごしたくないんだ、てへぺろ」って感じで。(苦笑)
レネは自室に引っこみ、アリーは「何か歌って。あの曲(RIVER)以外で」とピアノの前に並んで座ります。
ホワイト・クリスマスを歌うんですが、歌詞の中のChildrenに反応して、途中で言葉が出なくなるラリーをフォローして歌うアリー。
歌い終わった後に、アリーに甘えるように凭れかかるラリーのキュートさときたら・・・しぬね。あの目つき。天使通り越して悪魔ですよ、悪魔。
あれで落ちない人いるのか?!てぐらい、ほんとにやばいです。
もうぎゅっと抱きしめてそっとなぜなぜせずにはいられないでしょ、ふつう。


これでもだいぶ削って書いてるのにすんごく長くなっちゃった・・・。
裁判内容も、平行して走ってる同僚の話とかもまったく書いてないのに。
とにかくラリーことRDJの魅力があふれているストーリーなので、ファンの人は絶対に見た方がいいです。
それまでもRDJファンだったけど、この回を見て完全にやられちゃいましたもん、私。
年上好きおっさん好きは生まれつきだと思うけど、このRDJに決定づけられたという側面も多分にあるんじゃないかと思っています。
でも同時に、こんな人を好きになってしまったら地獄だろうな、と感じたのも事実で。・・・
甘い、薔薇色の地獄ですけど。

地獄を味わうのも時にはいいかも・・・

2012-09-22 | ドラマ・映画・舞台の感想
堤さん出演の新作映画の情報が発表されました。
http://eiga.com/news/20120921/3/
園子恩監督「地獄でなぜ悪い Why don't you play in hell?」です。

そんなわけで、予定更新。

済 8 /17:映画「アベンジャーズ」ロバート・ダウニー・Jr
未 8 /24:映画「プロメテウス」リドリー・スコット
済 8 /25:映画「るろうに剣心」佐藤(健)、江口、香川
済 8 /25:映画「放課後ミッドナイターズ」
済 9 /15:映画「天地明察」岡田(准)

10/03:TV「追跡者ザ・プロファイラー」西太后
10/10:TV「追跡者ザ・プロファイラー」コロンブス
10/17:TV「追跡者ザ・プロファイラー」ゴッホ
10/24:TV「追跡者ザ・プロファイラー」マリ・アントワネット
秋  :ドラマ「再会」堤、香川、江口
11/30:舞台「TOPDOG/UNDERDOG」堤(~12/28) 
12/28:映画「レ・ミゼラブル」ラッセル・クロウ、ヒュー・ジャックマン
2013年新春?:映画「永遠の0」岡田(准)
2013年1/12:ゲキ×シネ「髑髏城の七人」小栗、森山
2013年1月:舞台「五右衛門ロック3」古田、三浦(春)
2013年?:映画「俺はまだ本気出してないだけ」堤、生瀬、山田(孝)
2013年3月:映画「地獄でなぜ悪い Why don't you play in hell?」堤、國村、星野
2013年4月:舞台「今ひとたびの修羅」堤、宮沢、小出、小池(栄)
2013年5月:映画「アイアンマン3」ロバート・ダウニー・Jr、ガイ・ピアース
2013年GW:映画「図書館戦争」岡田(准)
2013年?:映画「タイムスクープハンター」要、杏

どうやらまたも極道役だそうで。・・・「今ひとたび~」も極道役なのになんなんでしょうね一体。(苦笑)「シダの群れ」から連ちゃんですな。
ま、「俺まだ」はしょーもない漫画家役だし、「再会」は極道ではないみたいなのでいいんですけどー・・・・。
切なせくしーなひとならば、どんな職業でも大歓迎ではあるんですけどー・・・。

強面が続いているようですが、ミライースでは相変わらずすっとぼけてるし、19日から始まったアサヒ「ゼロカク」では、えろバーテンダーに。(や、本当にえろいかどうか知りません。私が勝手に決めつけてるだけです・笑)
HPにはメイキングも載っています。
お姉さんたちがたくさん居てにこにこ嬉しそうな堤さんと、恥ずかしそうな岡田(将)くん。
堤さんもちょっと照れ気味っぽいですけどね。・・・
CM本編ではあまり下まで映りませんが、メイキングでは全身見れます。あの長い前掛けがいいんですよねー・・・・。
二人ともスタイルがいいからとってもお似合い。
わたくし、下戸なもんで、ノンアルなら少しは貢献できるかも。


さてさて。「天地明察」を観てまいりました。

今作については、なぜか両親に先を越されて(父が観たがったらしい)、母いわく「まあ、地味な話だからねー・・・」という感想は聞いていましたが、なるほど。
たしかに淡々とした話ですね。
ある意味、リアルともいえるというか。・・・・
もうすぐノーベル賞のシーズンですが、受賞者の人って、大抵長年コツコツ地味にひたすら人知れず研究を積み重ねてる方がほとんどで、その内容は基本トライ&エラーの繰り返しなんですよね。
トライしてもトライしてもだいたいはエラーで、それを何十年も続けてらっしゃる。
何年もかけて蓄積した研究の行き着く先が間違いだと気づき、それでも真実を追及すること自体は投げ出さず、失敗を受け入れて、新たな方向性を模索する。トライし続ける。
それは本当に、精神的にも肉体的にもたいへんなことだと思う。
でもそうして地道に大量のエラーを潰していくからこそ、だんだんと正解に近づいていく感じというか。・・・
膨大なエラーがあるからこそ、明察が見えてくるというか。・・・
監督が「おくりびと」の滝田洋二郎さんなので、ストーリー展開は「おくりびと」とほぼ同じかな。
師匠となる人、先人から多くを学び、受け継ぎ、託され、終いに己が道を見出す。奥さんの支えもあって。
それは簡単ではないけど、一念巌も通す信念があれば、それが最初は一人のものであってもいつかは大きく膨らみ、成就するものなのかも知れないなー・・・と。
ジェイミー(食育革命の)の番組を見ててもいつも思う。
綿あめの芯となる人がいると、周囲の人が巻き込まれ、次第に全体が太く大きくなっていく。
ジェイミーは「一人ではできなかった。みんなのおかげ」と必ず言うけど、でも、芯となる人がいなければそもそもが起こらなかった風なんだよね。
種がなければ花も生まれないから。
信念が芯となって周りの風を巻き込み、例えどこかで散り散りに引きはがされたとしても、それでも諦めずに尚も風を起こし続けると再び集積してくる。
結局、人の一念がなければ、成功もないんだよね。

そういう、芯や信念を演じるとなるとどうやら岡田(准)くんの顔を思い浮かべる監督が多いみたいで・・・。(笑)
私は、光圀に食って掛る算哲の演技が、岡田くん自身の心情と重なってる気がして、とても心動かされました。
奥さん役の宮崎あおいさんもとても可憐でよかったです。

ただ、もうちょっと解像度の高いカメラで撮ってほしかったかなー・・・・と。・・・
背景の庭とかが、ピンが合わず画像が荒くてよく見えないのがストレスだった。
まあセット撮影の時はその方が好都合だろうけど、せっかくロケをしているんであれば、美しいものは美しく観たい。
高解像度に慣れてしまってる身には、結構違和感だったかな。

ボストン(デトロイト?)の弁護士さん3

2012-09-15 | ドラマ・映画・舞台の感想
アリー・my・ラブS4ざっくりレビュー続き。

エピソード5、そして6はS4の中でも特に好きな回かな。・・・・
恋愛は初期の頃のわくわく感が一番、とはよく言うけれど、何かってーと不安で不安で、でもどうしていいのかもわからなくて、だからこそひやひやどきどきして盛り上がるというか・・・。さぐり合いが苦しいけど楽しいというか。・・・
ラブストーリー中心で見た場合はたぶんE6がベストだけど、別の意味で私はE5も大好きな回です。
ラリーがいいんですよねー・・・。良い部分も悪い部分も含めて。

アリーとラリーは同じ事務所に所属しているわけではないので、当然、法廷で対決する立場になることもあります。
E5では、なんとあのキミーがアリーに弁護の依頼を持ち込んで、その相手方の弁護士がラリーという状況に。
付き合い始めたばかりで、(まだちゅーもしてないのに)対決は避けたいというアリーに、ラリーの方は「受ければいいんじゃない?」と軽く承諾。(笑)
ラリーがアリーとの対決を避けないのは、キミーの訴訟内容から負けるわけがないという自信に拠るものだけど、でもたぶん「ここが勝負時」っていうのも、あるんじゃないかなー・・・と。避けては通れないところ、というか。・・・・
アリーが所属するケイジ&フィッシュ法律事務所は、ボストン界隈ではかなり有名な事務所のようです。
経営者でありエース弁護士であるジョン・ケイジが、ラリーの出現に「僕の縄張りを荒らしに来た」と言うシーンがありますが、これは事務所の面々が常連で行きつけにしているバーに、ラリーがちょくちょく姿を現すようになったことを表していますが、弁護士業自体にも絡めているんじゃないかと伺えます。
要するに、ラリー側から言えば、ボストンでその名を馳せるジョン・ケイジに法廷で勝利すれば、顧客の信用が高まり依頼が増える可能性があるということ。
逆に、ジョンに負けると、ボストンで個人で弁護士やっていくのがかなり難しいことになる。・・・下手すれば食べていけない可能性すらある。絶対に負けられない闘いがそこにはある。(笑)
依頼を受けたのはアリーですが、実際の弁護はジョン・ケイジが担当し、アリーはサブにつきます。
ラリー側の依頼人(キミーの訴訟相手)も弁護士事務所なので、弁護士事務所三つ巴状態で、いやが上にも法曹界での注目度は高い。両陣営エース・カードを切って死力を尽くさなければならない重大案件でしょう。
このE5は、実質、ジョンVSラリー頂上決戦第1戦という側面も強いのではないかなー・・・と。
ジョン・ケイジは冴えない風貌でかなりの変人ですが、弁護士としては超一流で人柄はいい人。
コンプレックスが多いからこそ、人の痛みにも敏感で、それを生かした弁舌がすばらしい。
ラリーも腰据えて全力で戦わなければ、内容的には有利であっても勝てない相手。
しかもジョンとアリーは仲が良いから、プライベートなことも含めて、二人の丁々発止がすごくおもしろいんですよねー・・・。
ラリーもおふざけの余裕はなく、アリーとの間が少々足踏み状態になるのもしょうがないというか・・・・。(笑)
しかし3回目のデートなのにちゅーもしてくれないラリーに、アリーは早くもぼろぼろ。
本気で好きなのはもしかして自分の方だけなのかなー・・・・と思っても無理はないというか。(苦笑)


ラリーの事務所に訪れると、ラリーは絶賛お仕事中。キミーのケースの最終弁論の準備中だったかな?
アリーが来ても、かなりあっさりとした態度で迎え(しょうがないんだけどね・・・)、アリーはますます落ち込む。
しかしラリーお得意の眼鏡ぷれーがたまらないっす。・・・
ちゃんとラリーは、後でフォローしますけどね。(笑)アリーの目を覗き込むラリー。びっしり睫毛さんたち大活躍。

アリーに素っ気ない態度とるラリーに、ジョンが「I suppose if you did it'd make it harder to live life alone.」と言うところが大好きです。
日本語では「独りで生きて行くのが難しくなるから?」となっています。
人の心を読むのが得意なラリーが、深層心理に図星刺されて動揺した顔をするのがいい。
ジョンとは本当に好敵手ですね。

そうそう。
このE5の中で、ラリーが「I am really self-conscious about my butt.」というシーンがあります。
自分のおしりに自意識過剰だそうで。(笑)・・・ロバート・ダウニーJr.の素かしら?
「君の視線を意識して審理に集中できないかも・・・」というラリーに「見ないって約束する」と答え、「------見てませーんー!」と言い直すアリー。
この二人のやり取りも本当にかわいいです。

ボストン(デトロイト?)の弁護士さん2

2012-09-09 | ドラマ・映画・舞台の感想
アリー・my・ラブS4E4のラリー・ポールなRDJ。


「法廷で不意打ち食らうのは耐えられない」と、依頼人のアリーに詰め寄るシーン。それと、ネル問題でイライラするアリーを、黙ってじっと眺めてるときの表情。

「アリー」って呼ぶ時のラリーの声が、すごくいいんですよねー・・・・。RDJ本人の声はもちろん、吹き替えの郷田ほづみさんも。いろんなニュアンスが含まれてて、なんか堪らなく好き。
ラリーは仕事柄スーツ姿が多いけど、インはわりと派手目。かわいくて似合うけど。
案件が済むとすぐにネクタイを緩めてジャケットを脱ぐ。コートは、茶色のスエードかラフなジップアップが多い。メガネは服装に合わせてフレームの色が変わるのでかなりたくさん持ってる感じ。
(メガネは有名ブランドが提供してたらしいけど、RDJの例の問題でかなりご立腹したとか・苦笑)



「アリー・my・ラブ」シーズン4のざっくり紹介続き。

エピソード3はRDJはまったく姿を現しません。ブライアンと別れたアリーが、依頼人の素敵おじさまとデートして、その息子ともデートするという事態に陥る話。(笑)その一同がレストランで鉢合わせしてしまうシーンで終わります。

E4は、その修羅場に偶然居合わせた旧知のキミーという女性弁護士に、アリーがイライラをぶつけた結果、後日、彼女から名誉棄損で訴えられ給料差し押さえになるところから始まります。
アリーは自分の代理人となる依頼を、同僚弁護士や親友でルームシェアメイトのレネではなく、ラリーにします。
ラリーはアリーの見立て通り、鮮やかな弁護手腕を見せて、アリーはますます惚れ惚れとしてしまうけど、レネからラリーは実は既婚者であることを聞かされて、気分は急転直下の大ショック。
その上、キミーの証人録取でアリーの事務所に出入りするラリーに、同僚弁護士のネルが目をつけ、二人はデートをすることに。・・・ネルはボストン法曹界でも有名なブロンドのモデル系美女。
二人のデートを目撃したアリーは、「結婚してるくせに!」とラリーを詰りますが、「してた。でも離婚した。」と答えるラリー。
シングルであることは嬉しいけど、超美人のネルが攻略かけてて、ラリーもまんざらでもない様子。アリーは自分のデートもそっちのけで二人の様子にやきもき。
アリーに謝罪させることでラリーはキミーとの和解を成立させ、給料差し押さえは解除されます。でも、謝らせられたことと、ネルとの間柄への鬱憤からラリーに当り散らすアリー。
その様子から、「君は親子チームと別れろ、僕もネルは却下。デートしよう。」と提案するラリー。アリーは「乗った」と即答し、めでたしめでたし。(笑)
E4は、キミーの提訴内容もおもしろいし、ラリーという人物についていろいろ分かる作りになっていて、なかなか秀逸なエピソードだと思います。
製作・脚本は、米国テレビ業界では結構有名なデイビッド・E・ケリーという男性。他にもヒットドラマをたくさん造ってる人ですね。

ラリーはこのE4の中で、アリー、キミー、ネル、と3タイプの女性をあっという間に手懐けて、しかも誰からも恨みを買っていないという怖ろしさ。(笑)
実はバツ1という過去も加わり、もしかしたらとんでもないろくでなし野郎かも・・・とも思わせられますが、そこはもう後の祭り。彼の魅力からはもう逃れられないって感じですかね・・・。(笑)
実際、話が先に進めば進むほど、更にどんどんラリーのいろんなことがボロボロと出てくるわけですが、それでも憎むことができない男性って、女性からしたら地獄というより他ないでしょう。
まさに地獄の天使ですわ。(苦笑)

ボストン(デトロイト?)の弁護士さん1

2012-09-02 | ドラマ・映画・舞台の感想
アリー・my・ラブS4E1の初登場時のラリー・ポールなRDJ。当時36歳ぐらいかな。


ロバート・ダウニー・Jr.がこれまで演じた役柄の中では、かなりクールでシビアなキャラクターかも。「追跡者」のロイスほどではないけど、わりとSキャラ。今と比べると目元も少しキツい印象がありますね。
有能で仕事がデキる男ではあるんですが、堪らなくキュートな面ももちろんあります。(笑)コミュニケーション能力が半端ないというか。
それがもう悪魔のように魅力的なんですよねー・・・・。
普段はメガネをかけていますが、近くでじぃっと相手の目を見つめて話したいときはメガネを外す感じ。・・・ほんと、ずるいんですよね。
ちなみに、メガネは度が入っているので、RDJは本当に視力が悪いようです。

ラリーはやり手弁護士で、しかも大手弁護士事務所に所属しているのではなく、独立した個人で仕事をしているという設定です。
弁護士は芸能人と似ていて、知名度や実績がなければ大口の仕事は簡単には舞い込んで来ません。だから皆、最初は有名な大手事務所(ファーム)に属して上から仕事を割り振ってもらい、経験を積み、事務所内で段々と出世をしていくものですが、才覚があれば、自分の個人名(名指し)で顧客が付くようになります。(稼ぎ頭の所属弁護士をレイン・メーカーといいます。ちなみにアリーはフィッシュ&ケイジ法律事務所のアソシエイト)
要するに、ラリーは若くして個人名で看板掲げて一人でやっていけるぐらいの、相当に優秀な敏腕弁護士ということになりますね。


どうもついったとか見ていると、アリーのRDJを見ている人が少ないような気がするので、もったいないなー・・・と。
まあ、もう10年以上も前の作品だし、シーズン1~3もチェックしなきゃならないとしたらめんどくさいし、RDJはS4にしか出ていないし・・・というのもあるんでしょうね。
しかもそのS4ですら、いろいろと問題があって(苦笑)、RDJがほとんど姿を現さない回もあります。
でもこのラリー役でRDJはゴールデングローブを受賞しているので、当時の評判の高さは推して知るべしでしょう。

そんなわけで、アリー・my・ラブシリーズのざっくりとした紹介と、S4のエピソード毎簡単レビューなんかをつらつらと書いていってみようかと思います。
S1~3を見てなくても、ラリーの魅力は十分に伝わると思うんで、RDJファンはぜひS4を見てほしいんですけどねー・・・。

私はアリーに関してはS1からリアルタイム(日本での放送)で楽しんで見ていた口なので、S4にRDJが出演すると聞いた時は、めちゃくちゃ嬉しかったです。でも一方で、すごく残念なようなとても複雑な気持ちにもなりました。
その当時、RDJはすでに何回か問題を起こしてて映画の仕事の話はまったく聞こえて来ず、テレビ俳優に格下げになるのは仕方がないことという雰囲気でした。
映画とテレビドラマではかなりの格差があった時代です。
映画俳優がテレビドラマに出るのは都落ち、という印象が強く、この格差がかなり縮まったのは「ER」や「24」の成功があった後です。(きっかけはもしかしたらアリーのRDJの功績もあったかも・・・)
一度都落ちしたら、映画界に復帰するのは難しいような空気もありましたから、RDJの今後を思うと当時はとても悲しかった。
でも、アリー・シリーズのそれまでの流れからすると、ラリー・ポールはとても重要な役柄で、テレビタレントに格下げになったとはいえ高視聴率ドラマのヒロインの相手役、それなりのポジションは用意してもらっていたといえるかな?

アリーはいわゆる一話完結のリーガルものですが、アリーの恋愛遍歴もメイン要素の一つです。
S1~3まで、アリーは一貫してビリーという幼馴染の男性をひたすら愛していて、彼こそが運命の人だと思ってました。
S1で高卒以来(?)に再会したビリーは既婚者で、にも関わらず同じ弁護士事務所に入ることになり、優しくいい男だけどはっきした態度はとらないのらくらビリーを相手に、アリーは辛く苦しく、またドタバタ笑える恋愛を繰り広げるのがS4までの3シーズン。
S3で、そこまで一心に想ってきたビリーを突然亡くしますが、脳腫瘍で言動がおかしくなってた彼は、倒れる直前にアリーを自分の妻だと思い込んでいたような発言をして、アリーを狂乱状態に陥れます。(苦笑)
「私こそがビリーの運命の人なんでしょ?」とずっと自分とビリーに問い続けていたアリーに、その最期の言葉は酷ですよねー・・・・。ただでさえ初恋引きずってるのに、ますます引きずっちゃうというか。・・・
もう誰も愛することができないのではないかというアリーの前にS4で現れるのが、大本命となるラリー・ポールです。当初はアリーと結婚する設定だったそうです。(RDJの問題でストーリーが急遽変更された)
長年想い続けた運命の人以上に、アリーが愛してしまう人でなければならず、S1~3までアリーの恋を見守ってきた視聴者を納得させるだけの魅力を感じさせなければならない役柄。
視聴者に思い入れも馴染みもないS4からのぽっと出登場人物だから、意外と難しい役割ですよね。

S4のエピソード1で、アリーはなじみのセラピストのオフィスに訪れたつもりが、彼女はいつの間にか移転していて、その貸事務所に新しく入居して来たラリーと出会います。ほとんど一目ぼれのようにラリーに恋をするんですが、まあRDJの説得力ときたら・・・。(笑)
姿を見かけるだけで有頂天になれる、毎日でも会いたい、話をしたい、声が聴きたい、会えないとさびしくて死んでしまいそうな気分になる・・・・なんていう恋のメロメロ状態を、それはそれは見事にしかけてくれちゃいます。(笑)
だからジュード・ロウがRDJに会いたくて夜中に電話したという話は、あながち冗談でもないんじゃないかなー・・・と思います。(笑)
素のRDJも、傍にいると楽しくてわくわくした気持ちにさせてくれるような魅力溢れる人なんでしょうね。もうそれがないといられなくなってしまうぐらいに。・・・
最初はアリーのセラピスト代わりを務めるラリーで、アリーは別の人と付き合っています。
E2では、ラリーはワンシーンしか出てきません。遠くから、アリーの恋愛のめちゃくちゃな行状(笑)を眺めている様子があるだけです。

アリー・my・ラブは高視聴率の人気シリーズでしたので、当時、ネットで座談会のような企画記事がよく載っていましたが、男性キャラクター人気投票でラリーは常にぶっちぎりの1位でしたね。
今でもそうですが、海外のRDJファンの人は大抵、「彼は夢の男。探したってその辺になんて絶対にいない。みんなそれはわかってる。」というようなことを言う人は多いですね。(笑)
私もそう思います。
"夢の男"ってどういうものなのか、人それぞれに定義はあると思いますが、大多数が納得できるキャラクターを造り上げられるRDJは、かなりとんでもない人だと言えるのではないでしょうか。(笑)

アクション疲れ

2012-09-01 | ドラマ・映画・舞台の感想
済 8 /17:映画「アベンジャーズ」ロバート・ダウニー・Jr
未 8 /24:映画「プロメテウス」リドリー・スコット
済 8 /25:映画「るろうに剣心」佐藤(健)、江口、香川
未 8 /25:映画「放課後ミッドナイターズ」

9 /15:映画「天地明察」岡田(准)
秋  :ドラマ「再会」堤、香川、江口
11/30:舞台「TOPDOG/UNDERDOG」堤(~12/28) 
12月:映画「レ・ミゼラブル」ラッセル・クロウ、ヒュー・ジャックマン
2013年新春?:映画「永遠の0」岡田(准)
2013年1/12:ゲキ×シネ「髑髏城の七人」小栗、森山
2013年1月:舞台「五右衛門ロック3」古田、三浦(春)
2013年?:映画「俺はまだ本気出してないだけ」堤、生瀬、山田(孝)
2013年4月:舞台「今ひとたびの修羅」堤、宮沢、小出、小池(栄)
2013年5月:映画「アイアンマン3」ロバート・ダウニー・Jr、ガイ・ピアース
2013年GW:映画「図書館戦争」岡田(准)


「るろうに剣心」を友人と観てまいりました。
ちなみに、原作未読でキャラクターやその設定、ストーリー、ほとんど何も知りません。
監督が大友さんということ、主役がたけるん、共演者にも好きな俳優さんが多いというのが観た理由です。

いやはや・・・・想像してたよりもがっつりとアクション映画で正直びっくりしました。
上映後はアクション疲れを覚えるぐらい。
や、少年ジャンプに連載されていたことを思えば、まあ、当然といえば当然なのかな?(苦笑)
闘いに次ぐ闘い、という感じで。

でも印象としては、「トランスポーター」を観た時のような感覚。
だから、稚拙な雰囲気はまったくなくて、全編を通じてかなりシビアでリアルな表現で、日本のアクション映画の進歩を目撃したような気がしました。
たぶん、原作は"ジャンプ連載"ものらしく、現実離れした必殺技の応酬や江戸コスプレ感満載のファンタスティック時代劇なんじゃないかと思います。
そういう漫画原作を、こういうリアリティで表現しきるというのは、これまで邦画では成しえなかったことなんじゃないかな、と。
せっかく実写で撮っているのに、映像に漫画的な加工や書き文字を入れたり、コスプレレベルのメイクや衣装にしてしまって、完成度はかなり低レベルというものが多い中で、これは本気の"映画作品"でしたね。
バットマンやアイアンマンをああいう風に表現したハリウッド映画に、肉薄する勢いを感じました。
これなら、世界中で大スクリーンに映写する作品として上映しても問題ないというか・・・恥ずかしくないものに仕上がっていると思います。

大友監督に関しては、私はNHKテレビドラマ「ハゲタカ」から存じ上げているのですが、当時からとても映画志向の強い、拘った映像を撮る人だな、と思っていました。
青味の濃い、時には銀残しのような陰影、自然光風にこだわり、雨や霧のシーンが多い湿気の強い画づくりは、リドリー・スコットやクリント・イーストウッド監督の影響を受けているのが伺え、「龍馬伝」でテーマソングにリサ・ジェラードを使った時は、明らかに元ネタはグラディエーターだな、と思ったりもしました。
だけど、画造りにたいする強い執念や本気さはそのころからがんがんに漲ってて、「その意気や良し」と、監督の美意識の高さを重視するタイプの私は、大友さんの動向は常に気になっていました。
NHKを退社して、映画監督として独立すると聞いた時も、特に驚きはありませんでしたね。
ドラマ「ハゲタカ」が世界各国でさまざまな賞を獲っているという実績も後押しをしたんでしょうね。
「白洲次郎」の時もそうでしたが、ストーリーテリングに少し冗長感があるのが欠点かなー・・・・と。脚本・編集は他の人の手に任せた方が、全体の完成度は高まるかも知れませんね。
でも、黒澤明監督のような、映画らしいじっくりテンポと言えなくもないかも。

なんにしても、トンデモ邦画を観た時に感じる、あのなんともいえない苦々しさ、がっかり感は覚えずに済む後味というか。・・・
海外の上映館で失笑が漏れる、というような状況には、とりあえずならずに済むのではないでしょうか。

たけるんはやっぱまだ線が細いけど、監督が惚れ込んでいるだけあってなかなか魅せますね。
江口さん、香川さん、武井さんも、監督がうまく演出を付けてスクリーン映えしていると思いました。
綾野剛さんが出ていることは知らなかったのですが、彼と剣心(たけるん)の一騎打ちシーンが一番好きかなー・・・。かなり見応えがありました。綾野さんの身体能力もすごいですね。
ファンの理想キャストで名前があがっていた、斉藤一=堤さん、これは実現して欲しかったな・・・。江口さんの殺陣もなかなかよかったですけど。
しかしあの役は、ほんと堤さんにぴったりだったな、と。(苦笑)
軍服、殺陣、狂気、細い顎・・・・監督の視野に堤さんがいなかったのが返す返すも残念です。
続編の噂もあがっているようですが、期待したいですね。

放課後ミッドナイターズ(追記)

2012-07-28 | ドラマ・映画・舞台の感想
映画『放課後ミッドナイターズ』
8月25日公開だそうです。

素敵すぎる。きゅんときた。
http://afterschool-midnighters.com/
HPも素敵です。ぜひ(ON)をポチっと。
・・・・多少グロ注意?かな(笑)



(追記)
『俺はまだ本気出してないだけ』の製作発表(キャスト発表?)もありましたが、まだ映画の公式HPはないみたいですね。
正直、すっげーーーー楽しみです。
ダメダメなおっさん、大好物です。
『フルモンティ』のロバート・カーライルとか、もうしょーもなくてみじめっぽくてかわいくて仕方ない。
『アイアンマン』のRDJ(トニー・スターク)もああ見えてかなりしょーもないし。
ダメしょーもないおっさんな堤さんがかわいかったら、尾形さん超えるかも知れない。(笑)

シダの群れ 純情巡礼編

2012-05-27 | ドラマ・映画・舞台の感想
舞台『シダの群れ 純情巡礼編』を23日と25日に両日ソワレで観てきました。

(敬称略)
作・演出:岩松了
美術:伊藤雅子
衣装:山下和美
出演:坂本(堤真一)、ヤスコ(松雪泰子)、泊(小池徹平)、片目(荒川良々)、水野(風間社夫)、ギターの女(村治佳織) 等
上演:シアターコクーン

本当はこんな近い日程で観たかったわけではないのですが、さまざま事情が重なってこういうことに。
席は、23日は1階左右ど真ん中の前後真ん中前目あたり、25日は上手のかなりの前目だったので、23日は全景と物語を観て、25日は主に堤さんガン見、というかなり私的には都合のいい位置でした。(笑)

しかし・・・・先日、岡田(准)くんのGRで中井美穂さんが仰ってたけど、舞台ってほんと良い作品に出会う確率は宝くじ並みなのかな、と。・・・・個人的な好みの問題も大きいのでしょうけど。・・・・
まだ数えるほどしか観劇経験のない私の言うことではないかも知れませんが、映画もそういう面は多分にありますけど、舞台で傑作に出会う機会は映画以上のレアさ加減なのかも、と。・・・・
演劇というフィールドが、「実験的なことに挑戦できる場である」という要素を長所としているからかもしれませんが。
禁止事項や禁忌要素、スポンサーの都合や利益、教育委員会とかの縛りがほとんどない、という自由さが、演劇作品の可能性であり良さでもあるのでしょうね。
でもだからこそ、玉石混交率もとても高いし、完成度の面では、ほとんどの場合期待ができないことが多いみたいな。・・・・
中井さんが言うように、観る観ない、その場に足を運ぶも運ばないもすべてが自己責任だし。
結果ハズレであっても、それまでのドキドキ感をもらったと思えば損はないし、アタリの時はその分感動も大きい、と。・・・・

以下はあくまでも私個人の感慨です。不快に思われそうな方は読まないようにお願いします。

この『シダの群れ』に関しては、私は、いろいろな意味で完成度が低いと思ってしまいました。
設定、美術、人物造詣、物語、セリフ、それら要素すべてが中途半端というか。・・・・・
舞台独特ともいえる、無国籍的設定に私が付いていけない、という面もあると思いますが。
しかし、いわゆるヤクザもの、ギャングやマフィアものはどちらかと言えば好きな方です。
『ゴッドファーザー』は大好きな作品ですし、ジョニー・デップの『フェイク』や『パブリックエネミーズ』もおもしろかった。
スパイク・リー監督作品や『アメリカン・ギャングスター』とかのハーレムを舞台とする映画も良く観ます。
北野作品はやくざがよく出て来ますし、高倉健さんの任侠映画も見たことがあります。
だけど、それらの作品とこの『シダの群れ純情巡礼篇』を比べると、どうにも物足りないというかいまいち話が甘いというか・・・・・やりたいことは分かるけど、上っ面だけなぞった薄味という印象を受けてしまったんですよね。・・・・
たぶん、岩松さんは上に挙げたような作品の雰囲気を描きたかったんだろうけど、描き切れていないんじゃないかなー・・・・と。
その上、なぜかスペインが舞台、というのが、またどうにもこうにも。・・・・・
マフィアならばイタリアですが、なぜかスペインなんですよね。
村治さんのギターの音色を生かしたかったのかも知れませんが、このスペイン要素がまったくうまく嵌っていないというか、効果的に使われているとは思えなかったのが・・・・うーん・・・・。
ホアキン・コルテスの『ジターノ』という映画やペドロ・アルモドバル作品で、スペインは私も結構思い入れのある国なのですが、それらから見ると、まったくスペイン的なものをこの舞台には感じなかったというか。・・・・・
いかにも日本人的パブリックイメージの"スペイン風味"を入れただけ、というか。
完成度薄ーーーー・・・・・としか思えなかった。

それに、女性の描き方が画一的に感じるのも嵌れない要素。
女性は3人出て来ますが、赤の他人のはずの3人がまるで同じ家系の人間のように似通った性格なんですよね。
正直、「岩松さんの奥さまか周りのどなたかがこういう性格の人なんだろうなー・・・・」と思ってしまった。
でなければ、北野監督の『ソナチネ』の幸や『TAKESHIS'』で京野ことみさんが演じたような女性を、いただいて来ちゃったのかな、と。・・・・特に看護師のヨシエ(市川実和子さん)なんかすごくそれっぽい。
舎弟たちが暇を持て余して相撲に興じたりするシーンなんて、『ソナチネ』か『BROTHER』で観たような感じだし。

名前は「坂本」とか「矢縞」とかこってこての和名なんだし、日本の任侠の世界を描くんなら舞台も普通に日本にすればいいのになぜかスペインで、ならばスペイン独特の雰囲気や風土をもっと描き込めばいいのに、唐突な闘牛エピソードで適当にお茶を濁した程度でリアルな奥行きは感じられないし、だから観ている観客としても、背景のイメージが膨らまないというか、舞台装置以外の映像が目の前に浮かんでこないんですよね。
しかも、一応、主役は堤さん演じる坂本のようですが、心情として物語の主軸になっているのはどちらかというとヤスコ(松雪さん)と水野(風間さん)という感じで、この二人が前作の『シダの群れ』において造った因果が、どう展開されていくかが見どころというか。・・・・・
坂本は、この二人がその因果のためにどう動くかの駒でしかない感じ。おいしい役回りとはとても言えない。
で、じゃあヤスコは男性並みの策士だったり政治力があったり、でなければ、女性的な強さや無茶苦茶な大胆さがあるキャラクターなのかと言えば、わりとおもしろくない女というか。(苦笑)
岩松さんが描く女性像は、ひたすら「愛を請う人」って感じ?
でも、女性も男性も、実は愛が何かなんて本当は分かっちゃいない、てこともテーマなんでしょうけど・・・・・にしても、理屈っぽいだけで退屈な女性像、甘い人物造詣。愚かな魅力も憐れな愛らしさもないし。
それにたぶん、水野(風間さん)は岩松さん自身の自己投影でもあるんだろうなー・・・・と。
一種の自分の理想像というか。
だから、坂本を主役にしようにも、どうしても水野の比重が大きくなっちゃったんだろうなー・・・・と。
で、坂本に自分(水野)を殺させてカッコよさげに自己完結、というか。
・・・・ある意味、SPの井上に対する尾形の心境にも似た感じだけど。「こいつになら殺されてもいいや」みたいな。にしても自己満足に過ぎる感じ。
泊(小池さん)のポジションもなんだか中途半端だし。
別に分かりやすいエピソードや、理解しやすい人物や心情が描かれてればいいわけではないけど、それにしても人物の心境の変化を追いにくい。
男性のプライオリティーは、女性との恋愛が一番じゃない、というのもわかるけど、でもだからなんなの?今さら?・・・・というか。
北野映画のような虚無感や男性特有の児戯も感じないし。

や、これだけのキャストを集めて、御苦労さまでしたー・・・・、と正直思ってしまいました。・・・・
映画を観てると、どうしても完成度の高いものほど良いという感覚があるので、こういう演劇作品の細部の骨子の弱さ細さ、それを自分で補完するということには、どうにも私はまだ慣れていないといえるのかもしれません。・・・・


さて、脚本や作品全体としてはそんな感慨を抱きましたが、役者さん個人や周辺状況に関して・・・・。
演劇でおもしろいのは、やはり観客は毎回違う、という要素もあるでしょうか。
23日と25日を比べると、23日の方が年齢層が高めで男性も多く、最初はいわゆる「甘金」という印象がありました。
冒頭から小さな部分にも簡単に反応して頻繁に笑ったりして、さぞかし作品に満足しているのかと思いきや、実のところはワリとシビアで、カーテンコールの3回目には半分以上の人が席を立っていて、舞台上に出て来た役者さんたちの表情が凍りついていたように見えました。
3回目は既に客電が点いている状態なので、お客さんに罪はないのですが、空席や、背を向けて歩き去って行くお客さんに、舞台上で頭を下げている役者さんたちの姿には少し胸が痛みました。
『寿歌』の時にはそういうことはなかったんですが、上手側のバルコニー席に関係者が居るらしく、カーテンコールの拍手を煽る人たちがいる感じなんですよね。
だから、観客の本心からの評価と、その人たちの熱心な拍手の間には少しギャップがあったというか。・・・・
25日の方は、上演中の笑いはあまり起こらなかったけど、カーテンコールには皆さん熱心で、3回目のコールも全員着席で歓迎する雰囲気で役者さん達に拍手を贈っていましたけど。
堤さんも安心したような笑顔を浮かべられて、私も「ああ、今日は良かったな」と。・・・・・
ああいうのを見ると、演劇の怖さと言うか、生のお客さん相手の怖さって半端ないなと思います。
某事務所のファンの人たちなんかだと、甘金も甘金でカーテンコールも予定事項って感じで、役者はシビアな評価に直面せずに済むかもしれませんが、やっぱ普通はそうはいかないんだな、と。・・・・・・
男性年配客は特にそういう部分は厳しい、というか、ある意味フェアだから、役者さんとしては客に鍛えられるでしょうね。
確かに、25日の方が良かったと、私も思いました。
特に小池さんや倉科さんとか若手の方々が。
23日は中だるみ感というか、セリフに感情が籠らずただ滔々としゃべってるだけで、言葉が荒んでる感じがしました。魂が入ってないというか。
だから聞かされている方も言葉が頭に入ってこなくて、心に届かず、分かり難い話がますます分かり難くなってたというか・・・・。(苦笑)
惰性感や疲労感が演技に出てしまって、客にそれがバレてしまっているんでしょうね。
でも声を枯らしてる人や出にくそうにしてる人は一人もいなくて、初舞台の小池さんもその点はまったく問題はなかったですけど・・・・・。倉科さんも、いかにも若い女性らしい澄んだ通る声で(ちょっと宝塚の娘役っぽいけど)、舞台向きかも、とも思いました。
しかし長丁場でテンションを維持することの難しさは相当なものなのでしょうね。
堤さんや風間さんたちベテランさんたちは、さすがにそういうムラはなくて、「ああ、この人たちは常に一定レベル以下には絶対にならない人なんだろうなー・・・・」と。
プロの矜持というか、観た甲斐はあると思わせて貰えるパフォーマンスの安定感と申しますか。
25日は、特に役者さんの発する声がダイレクトに聞こえる距離だったので、尚のこと感心至極で。
堤さんの声の良さ、声量はやっぱり素晴らしいです。
音量はあるのに声張ってるうるささや、怒鳴ってるような印象は一切ありませんでした。むしろ心地良いぐらいで。(笑)
艶と温かみのある変幻自在な通る声で、間もいいので、委ねられる感じというか。・・・・・
でも役柄が役柄なだけに、常に眉間が険しくて、上から強いライトが当たってると眉毛が無いみたいに見えるし、目の下に影ができるから、なんかエンケンさんに似てるなー・・・・と思っちゃいましたけど。(笑)
それにもう一回り細身のスーツでも良かったかも。一度も上着を脱がないから細腰がなかなか見えなくて。屈むシーンは何度かあって、きゅっとした小ぶりのおしりは何度か見えたけど。(笑)
でも、綺麗な背中と脚のラインはよくわかりました。あの背中の饒舌さ、色気はやっぱ堪らないものがあります。
険しい表情でスーツ姿だけど、尾形のような峻厳で潔癖な香気ではなく、少し前屈み気味で獣っぽい、愚かな男の野卑な色気でした。

しかし役が抜けると憑きものが落ちたように別人になるのは相変わらずのようで・・・・。(笑)
カーテンコールで出てくる堤さんは、ちんぴらっぽい虚勢はまったくなくて、恥ずかしげに、また謙虚に感謝を込めた微笑みなんぞ浮かべられると、「かかかかかかわええーーーーー」みたいな?(笑)
白皙で透明感があって、照れたような顔をすると、ほんとただの綺麗なお兄さんって感じ。
坂本居ないじゃーーん、みたいな。
カーテンコールで出てくるたびに、「かわいい。つつみさんかわいい。」と呟いてしまった。(笑)


おう・・・・長くなり過ぎたので、堤さんに関してはまた別の記事でねっちり書きたいと思います。

あ、最後になってしまったけど、村治佳織さんのギター、哀切としてすばらしく美しかったです。
もっとうまく生かしてほしかった。