おもい出し日記

現場発泡ウレタンを使わない理由

断熱材の性能を発揮するには、基礎(床)と壁、天井が切れ目なく断熱材で覆うことです。
一部でも断熱欠損があると熱が逃げる速度が早くなります。

吹付けをするとブクブクと膨らんでいく現場発泡ウレタンには、25~30倍発砲と100倍発砲があります。

25~30倍発砲は独立の気泡で水蒸気を通しませんが、木造住宅の主流100倍発砲は連続気泡なので水蒸気を通してしまいます…。


25~30倍発泡の製品


100倍発泡の製品


現場発泡ウレタンは充填性と接着性は高いのですが…追従性は高くありません。
構造材の経年変化や地震により隙間が生じてしまうことがあります。

また、この材料は吹き付け後に緻密なスキン層が生成されますが、ブクブクが壁や屋根の厚さを超えるとボードが貼れず、一部を削らなくてはいけません。

スキン層は発砲ガスが空気に置換されて断熱性能が低下することを防ぐ役割があるため、その一部が損なわれると断熱性能が低下します。

その他に、機械による吹付けムラや現場温湿度による発砲不良、施工者の技量や発泡体内部の施工確認のしにくさなどから断熱性能にムラが生じやすいと言われています。

部屋が暖かくならないということで、断熱工事の専門の方が現場発泡ウレタンの家を調査されたことを以前、聞いたことがありましたが…実際暖かくなかったということでした…。

追従性があり、構造材の変形による隙間が生じにくいのは…繊維系断熱材になります。
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