ギコバン日記

伊藤工設計代表 伊藤 博範の日記。家づくりのお役立ち情報を発信。

休日は福島県立美術館へ

2018-06-16 17:47:31 | 


ポーラ美術館コレクション モネ、ルノワールからピカソまで

2002年、箱根に開館したポーラ美術館は西洋近代絵画をはじめ、日本の洋画・日本画、ガラス工芸、東洋陶器など、1万点にもおよぶ美術品を所蔵しています。



この展覧会では、同美術館が誇る西洋美術のコレクションより、19世紀後半から20世紀まで、フランスを中心に活動した計20名の美術家たちの作品72点をご紹介しています。うつろいゆく光の表現を追求した印象派から、色彩の解放を目指したフォーヴィスム(野獣派)、造形の冒険を試みたキュビスム(立体派)まで、西洋美術の個性豊かな展開をたどります。
パンフより

山田五郎さんの解説によると…
印象派が生まれた背景のひとつに、写真があるそうです。
19世紀前半に実用化された写真は、自然をいかに写実的に描くかを追求してきた西洋の存在意義を根本から揺るがせました。

画家たちは構図の研究などに写真を利用する一方で、絵画にしかできない表現を模索したそうです。その答えのひとつが、人が感じた主観的な印象や、光と色彩の写ろいを描く印象主義だったわけです…。

印象主義はモネ、ルノワール、後期印象主義はセザンヌ

モネの「散歩」を購入してきました(1,200円)。



フォーヴィスム
フォーヴィスムは野獣と訳すそうです。
20世紀のパリで活動した若い画家たちの作品を観たある評論家が「野獣の檻に入れられたようだ」と評したのがフォーヴィスムの由来です。強烈な色彩と激しいタッチが特徴ですがマティスの「金魚」はそうでもなく、日本的な面があるのかすごくいい絵に思えました。

キュビスム
色を解放したのがフォーヴィスムで、形を解放したのがキュビスム(立体主義)です。
この2つの潮流が現代美術の出発点となります。


ブラック「ギターのある静物(バラ色の背景)」

セザンヌの画風をピカソやブラックが発展させたそうです。
自然を単純な幾何学的立体に分解して再構成したり、複数の視点から見た形を1枚の絵に合成したりするのが特徴です。

人を分解して再構成したピカソの絵は迫力があり、存在感がありました。

でも再構成していない画も良かったです。


「母子像」

これだけみるとピカソの絵とは思えないのでは…。











福島県美術館は…よくありません…。

私に合う印象主義ではないようです…。

前川國男設計の弘前市民会館

2018-05-03 14:31:06 | 
青森2日目4/26(木)

前日は雨でしたが弘前の空は晴天で気持ちよく、少しの風はありましたがそれは桜の花びらをふらせてくれました。水面に咲く桜はとても美しく、日本を強く感じた次第です…。



海外の方がたくさんおられました。日本の風景を探しに来たかいがあったのではないでしょうか?

実は弘前の桜はシャガール展のついでの見学のつもりだったのですが…。

大変素晴らしかった!


そして桜同様に感激したのは前川國男設計の弘前市民会館です。



前川さんのお母さん実家が弘前にあり、その縁でこの地に数多くの建築を設計されています。
弘前公園内にある市民会館は私の予想を超えていました。

入口ファサードはコンクリート打ちっぱなしピロティーになっており、左手が管理棟、右側が市民ホールでそれぞれをつなげる設計になっています。
コンクリートは冷たさを感じるのですがここでは型枠にヒバ材を利用していて、その模様が建物に表情をつくっています。



管理棟の玄関天井高さは低く、そこを抜けると吹き抜けのホールへ入り、一気に高さが解放されます。
右側にはステンドグラスがあり、師のコルビジェが設計した上野にある西洋美術館、ロンシャンの大聖堂をイメージさせてくれます。



低い玄関の上には食事するスペースがあり、外部テラスにつながり、そこで食事することもできます。
店内(喫茶boton)は静なBGM、シンプルな食器や花さし、内装が建築とマッチしていました。
注文した「なすとベーコンのトマトパスタ」は野菜が新鮮で美味しくいただきました。



1964年(昭和39年)に完成したそうで54歳になる建築ですが…。
シンプルで落ち着いた空間を感じました。経年劣化ではなく老化という進化です。

時間的な空間、奥行的な空間、心地よさを感じる空間。
学生さんがつくるプランは形の面白さを追求するところがありますが基本はこの心地よさ的な空間をつくることができるかだと思います。

建築を観る時は事前準備をしません。
写真もあまり見ませんし、論評も読みません。
自分が体験し、何を感じたのか、設計者はどう考えたのか…。
これが楽しくて建築を観に行くのかもしれません!

前川さんがつくった宮城県美術館に行きたくなりました。


シャガール展

2018-04-27 16:43:12 | 
4/25、青森県立美術館で開催しているシャガール展に行ってきました。



今回は「シャガール・三次元の世界」ということで絵画から彫刻まで、個人、海外・国内の美術館からの175点の作品が集まりました。

シャガールが彫刻? 知りませんでした…。
美術のTV番組で知り、この日を楽しみに待っていました。

2006年に完成した青森県立美術館はまだ見学していないし…。
一緒に鑑賞できれば!



シャガールで有名なのは「誕生日」(1923)です。

恋人のベラが花を抱えてシャガールの部屋を訪れた場面です。
お互いを思い合う気持ちを表すように、シャガールの体はふわふわと宙を舞い、大きく首を曲げながら恋人ベラにやさしく口づけをしています。

この時すごく感動し、すぐ絵筆をとった作品と言われています。

そして、半世紀後「誕生日(1968)」を彫刻にしました。



病気でベラを亡くしますが晩年、歳の離れたヴァヴァと結婚します。
二人の女性はよく絵に登場してきますがそれは…。

シャガールの才能を陰で支え続けた人だからでしょう。
感謝を超えたつながりを持っていたのだと…勝手に思いました。

175点の作品鑑賞が3時間!あっという間に過ぎていきました。
大満足です。

運慶 展

2017-11-09 11:10:17 | 
11/1、休日の午後、上野にある国立博物館・平成館に移動!

運慶展です。
6月に来た時にパンフレットを持ち帰るぐらい…。
観れるものなら観てみたい!楽しみにしていました。



出張とタイミングが合いました!

入場は20分待ちで館内に入ることに!
待ちは今年一番か!



館内もすごい人が…。
じっくり見ることはできませんでしたが迫力は伝わってきます。

そして、つくる情熱のエネルギーがすごい!

すこし説明を…。

運慶がつくったとされる仏像が31体あるそうですがそのうちの21体が展示されており、すべてが国宝と重文です。

運慶=仏像彫刻に革命を起こした!と言われています。

玉眼、写実的造形、迫力、彫りが深い、新時代を築いた彫刻です。
玉眼とは水晶で出来たリアルな瞳のことです。

その前の100年続いた定朝様式は、彫りが浅く、きゃしゃでした。

運慶が生まれたのは1151年頃と言われています。
この時代にお父さんの康慶が玉眼を入れた仏像をつくっているようです。
康慶がつくった四天王立像はと力強い!

なぜ革命を起こしたのか…。

仏師 定朝(1053年)のお客さま?は貴族で京都を中心に活躍していたようです。
貴族はお寺や仏像を寄贈することで自分が亡くなってからあの世に行くことが出来ると考えたようでおとなしい仏像と言うことになります(たぶん)。

時代は「武士」に変わっていきます。
東国の武士は新しいお客様です。
武士と対面することで力強さが加わったようです。

武士好みの仏像、戦うリアルな像をつくるようになります。

誰に守ってもらいたいか!というと…。
筋肉が盛り上がって、強そうな方ですね!

そこにリアルが求められる…。

貴族はいろいろと注文が多いそうですが武士は細かいことは言われなかったようですべて任せられたのでしょう。



運慶のデビュー作は、まだおとなしい仏像でした。
25~26才の時に1年弱かけてつくったそうです。

ギャラは今のお金にすると数千万円とも…。

康慶(父)‐運慶‐湛慶(子)の作品を観ることが出来たことは本当によかった。

仕事に対しての情熱を感じさせられました…。



安藤忠雄 展

2017-11-07 10:24:51 | 
前日は千葉での見学・勉強会でしたので東京に宿泊しました。
11/1(水)はプライベート休日、国立新美術館へ!




国立新美術館開館10周年として安藤さんのこれまでの活動を「挑戦」として展示しています。



すごい人でした。学生さんが多いのかと思っていたのですが年配の方、外国の方、いろんな方が見学されていました。

地下鉄で行ったのですが美術館近くの地下鉄通路に特別チケット販売所が…。
建物の中にあるチケット販売所では長い列をつくっていました。

なぜ、こんなに人が集まるのか?

今回の展覧会は
挑戦の軌跡と未来への展望!「原点/住まい」「光」「余白の空間」「場所を読む」「あるものを生かしてないものをつくる」「育てる」という6つの」セクションに分けて紹介されています。

作品の最初は今までのつくってきた住宅が紹介されます。
建築雑誌で紹介されたものは大体知っていましたが…すごい数の模型とスケッチでした。

有名な「住吉の長屋」もありました。
コンクリート打ちっぱなしの住みにくい家と当時は評判が悪かったのですが…。
建て主は今も住み続けています。

その後、実物大の「光の教会」があらわれます。
1989年に完成した大阪市茨木市にある「光の教会」を再現しました。



美術館に教会をつくった?
これは展示ではなく増築にあたるということで申請をしたようです…。



光の教会はローマのパンテオンやル・コルビュジエ設計の礼拝堂をヒントにしています。

「光は希望だから」

予算がないので木造しかできないと思っていたのですが…。
どうしてもコンクリートで…。
それでは屋根がない教会でどうか、寄付を集めてそれから屋根をつくるのもいいのではないか…。

最後は工務店の社長が足りない分を持ってくれたそうです。

元の建物は3500万円。

今回、展示でつくった建物は7000万円!すべて安藤事務所で出したそうですが…。
これも、どこまで馬鹿なことをするかの挑戦とのこと。




なぜ、こんなに人が集まるのか?

絵や模型は建築を志している学生さんの方がずっとキレイでうまいと思います。
でも足りないものがある…。

「情熱」です。
すごいエネルギーを展覧会から感じることができます。

建築や仕事に対しての「情熱」が、みなさんを惹きつけるのでしょう。






土門拳記念館に行きました

2016-04-24 15:25:55 | 
4/20、酒田市にある土門拳記念館に行ってきました。

今回で3回目です。
1・2回目は今から17・8年前でした。

建物は変わらず、池のほとりに静かにたたずんでいました。
しばらくぶりで会いましたが…いい建物です。

設計は谷口吉生さんです。

とにかく落ち着いていてきれいです。
トイレも落ち着いています

外も内も動線もシンプルできれいです。


建築も良かったのですが写真も良かったです。

土門拳と言えば古寺巡礼の写真で有名です。
最初に訪れたときの迫力は今でも覚えています。

一枚の写真を撮るのに1ヶ月もかかるとか…。
「魂を撮る」と聞いたことがあります。

震災復興ということで、2年前に仙台市博物館にて室生寺の門外不出の仏像が展示されました。

生命力、躍動感などの迫力を私でも感じることができましたが…。

土門拳が写真を撮りたいという願望がでてくることが…がわかる気がしました。


今回の展示ではその他に「昭和の戦前・戦後」の写真が多くありました。
古寺巡礼とは違いますが本質的なところでは繋がっているように感じた次第です。

「戦前」、「戦後」、「手」、「ポートレート」、「ヒロシマ」、「筑豊のこどもたち」の人を題材にした写真は本当にいい作品でした。


建築と写真がどちらも良かったです。

年内中に谷口吉生さんの他の作品も見学したく、今回は1回目となります。

次は上野にある東京国立博物館法隆寺宝物館と最新作の京都国立博物館平成知新館も見学する予定です。

東京国立博物館法隆寺宝物館は今まで休館だったので今年はぜひ見たいです。

自分で体験し、何かを感じ取ることができればうれしいです。
建築や展示品から刺激を受けることはありがたいことです。

※アクア走行距離:約400㎞、25.4/L
※他の観光はしていません。帰りに道の駅の温泉に入り休憩。


全景1


全景2


全景3


中庭を上から見下ろす


中庭とイサム・ノグチの彫刻


窓の幅が少しずつ狭く・・・