おもい出し日記

計画概要「川平の家」

完成見学会が終わりました。

たくさんの家族に観ていただきました。
また、今計画中の3家族と、建物と照らし合わせながら打ち合わせをすることができました。

空間のスケールや仕上げ材・造作食器棚等、すぐ確認することができ、大変参考になったと思います。

お貸ししていただいた建て主様には感謝申し上げます。
ありがとうございます。

今回、設計者として「川平の家」をどう考えたのかまとめてみました。
ご一読下さい。


川平の家 計画概要

≪敷地概要≫
北側の道路に面し、南北に長い敷地で南側隣地には平屋建て住宅、東側は車庫を挟んで2階建て住宅が建っています。西側は最近新築された大きめの総2階建て住宅が建っています。



敷地高低差は北西角を基準で考えると敷地はほぼ同じで道路東側で約60センチ下がっていきます。
敷地は東側斜面で西側が高く、東側が低くなっています。



≪全体計画≫
コストを抑えることと耐震的に強くするには総2階建てのようにシンプルにすることです。

建て主様の希望としては和室のある『規格住宅プラン1』を希望されましたが…。
敷地の幅が少し足りなく、配置することができませんでした…。

和室がある総2階建てはどうしても1階部分が大きくなり総2階にはなりません。
それでよくあるのが2階に浴室と洗面所を配置するやり方ですが…。

それだと都合良く総2階建てにはなりますが、今回は将来のことも考え1階に和室と浴室・洗面所を設けることにしました。

汚水桝が北西角部にあることから、浴室や洗面脱衣室は南西角部分に配置し、水回りを西側にまとめ、給水・排水配管が西側離れ部分をまっすぐに配管できるようにしました。

水回りを西側にまとめることで西側隣地建物からの音を緩和することもできます。

浴室・洗面脱衣室が南側に飛び出したプランになりましたが、その部分を利用して、当初考えていなかったバルコニーを設けました。



≪内部計画≫
玄関に入り、右手側にすぐ収納を設けました。実家からの送られる食糧置き場とコート類を掛けるスペースとしました。

玄関正面のワーロン戸を開けるとリビング・ダイニングと南側の庭、そして大きな吹き抜けが飛び込んできます。
吹き抜けにある開口部から冬場の日射を取り入れるよう考えました。



リビング北側に和室を配置しました。通常北側の部屋は暗くなりますが今回リビング吹き抜けがありますのであえて北側に配し、大きな開口部が南北の風の通り道となるように考えました。



2階部分はリビング階段を上がるとセカンドリビングへとつながります。

吹き抜け部分とセカンドリビングが一体となりより広く感じることができると思います。

また、セカンドリビング北開口部からも風を呼び込むことができると思います。仙台市内であれば、季節のよい時は窓を開け通風で涼や換気をしたいと考えるでしょう。

人の感じる「心地いい空間」は高気密高断熱の快適とは少しニュアンスが違います。
高気密高断熱の快適も追及しなければいけませんが、人が感じる空間の快適も大事と考えています。

≪外観計画≫
切り妻屋根にこだわりました。
車庫の屋根もありますので屋根にリズムが付くようで面白いですが北側の高さ制限があります。

北側に道路がありますが方位が少しずれていますので、東側隣地からの制限がかかり注意したところです。

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