風に吹かれて    Blowin' in the Wind  今でも旅の途中~ 

海風や森から吹いてくる風がすき。いつも旅の記憶は風・・・又旅にかえりたい。

星野リゾート 古牧温泉 青森屋

2012-09-15 | 旅行

以前の古牧温泉 古牧グランドホテルは、ロビーから温泉に通じる渡り廊下には埃をかぶった絵画や民芸品等が
雑然と積まれていたような記憶があった。
露天風呂から眺める池の中には岡本太郎氏制作の河童が鎮座していた。

今回星野リゾートのプロジュースで改装された青森屋の露天風呂は軽井沢のトンボの湯に設計のコンセプトが似ている。
薄暗い内風呂から燦々と光のこぼれる露天風呂が浮かび上がる、池と露天風呂が一体となっている。
ロビーも食事処も清潔で気持ちのよい空間に。

露天風呂に通じる廊下にディスプレイされている東北地方の食膳サンプル群がとても楽しかった。
食器も昔の印判手なんか使われていたし、ついつい見とれて写真をとらなかったのは残念。

古牧温泉の背景を調べると *
*実業家で第一国立銀行を設立した渋沢栄一の秘書だった杉本行雄が、三沢の地に温泉を掘り当てて
昭和48年に開いた古牧温泉を観光資源に開発を続け、80年代には東京ドーム約17個分の広大な敷地と
第1~第4グランドホテルの大きな観光ホテルを有する青森県一の観光地として栄えた。
しかしバブル期の奥入瀬渓流温泉のホテル建設等によって負債を抱え拡大戦略が裏目に出て
バブル崩壊以降は客足が途絶え、経営努力にもかかわらず、
2004年11月220億の負債を抱えて経営破綻。ゴールドマン・サックス主導で
経営再建が行われることが決まった* とある。 

これだけの敷地を有する温泉は比類がない! 
又前回訪れた時は一般公開されていなかった東京都港区三田より移設された
明治9年築「旧渋沢邸」の内部を見学する事が出来た(前日までに予約要)。

  

 

 

  

青森屋のガイドさんの説明で3月11日大震災の際、邸宅にはなんらダメージはなく、唯一庭に置かれた灯篭(上の写真)
だけが壊れたとの事・・・・

  

  

  
木彫りの看板 『古牧浮見堂』には TAROのサインが・・・・ カッパ沼の周りを散策、杉本行雄氏と37年も交流があった岡本太郎氏、
池の周りに彼の遊び心らしきものがが点在。

  
2003年9月12日不慮の事故でで急逝 享年89歳、明治の実業家・渋沢栄一子爵の書生から立身。
古牧温泉をはじめ十和田湖畔、奥入瀬渓流周辺の三大リゾート開発を具現化した杉本行雄氏・・・・

『小川原湖民俗博物館』(
杉本行雄が師事した渋沢敬三の「常民研究」の趣旨に沿って、
小川原湖周辺および北東北の村々の民具を収集、系統づけて展示、国の重要民俗文化財・青森県指定文化財など
15000点にも及ぶ収蔵品)にも次回立ち寄りたい。2泊3日だけでは到底時間が足りなかった今回の旅・・・・

 


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