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ワクチン薬害、祈りの科学的研究、人体構成分子によるオーソモレキュラー医学、医学の大罪、太陽系惑星文明の科学的証拠

大人でもサイトカインや免疫細胞が血液脳関門BBBを通過し、ミクログリアを活性化し「脳の炎症」を起こす

2020年06月26日 12時25分54秒 | ワクチン薬害・副作用: 自閉症・発達障害の原因

大人でもサイトカインや免疫細胞が血液脳関門BBBを通過し、ミクログリアを活性化し「脳の炎症」を起こす

 

何らかの原因による炎症により脳の血液脳関門が開いてゲートが作られ、血液中のサイトカインや免疫細胞などが脳内に入ることが明らかにされています。

 

1.炎症は脳や脊髄の血液脳関門にゲートを作り、病原性のある免疫細胞が血管から中枢神経系に侵入し病気が発症する

https://www.jst.go.jp/pr/announce/20120203/index.html

平成24年2月3日 大阪大学、科学技術振興機構(JST)

 

免疫細胞の中枢神経系への侵入口と仕組みを世界で初めて解明
-脳や脊髄系の病気の新たな予防、治療へ-

大阪大学 大学院生命機能研究科の村上 正晃 准教授と大阪大学の平野 俊夫 総長らは、JST 課題達成型基礎研究の一環として、末梢神経系注1)が活性化することで、脳や脊髄(中枢神経系)に免疫細胞の入り口となるゲートがつくられ、そのゲートを通過して病原性のある免疫細胞が血管から中枢神経系に侵入し、病気が発症することを分子レベルで明らかにしました。

これまで中枢神経系の血管は、免疫系の細胞をはじめ、ウイルスや大きなたんぱく質を脳や脊髄に通過させない、血液脳関門注2)を形成すると考えられてきました。

しかし、中枢神経系にもウイルスが感染することや、さまざまながん、難病注3)などが発症することが知られており、血液脳関門にも免疫細胞などの入り口となるゲートがあると予想されていました。しかしこのゲートがどこにあるのか、どのような過程やメカニズムで機能するのかは全く不明でした。

本研究グループは、中枢神経系の難病である多発性硬化症注4)のモデルマウスを用いて、免疫細胞の中枢神経系へのゲートはある特定の部位に形成されること、またその形成が末梢神経系の活性化によるものであることを明らかにしました。本研究成果は、神経系と免疫系の関わりを分子レベルで明らかにしたもので、中枢神経系の難病やがんなどに対する予防法や治療法の開発に新たな可能性を与えます。また、ストレスなどの精神状態とさまざまな病気との因果関係の解明にもつながることが期待されます。

本研究は、大阪大学 大学院医学系研究科の大平 充宣 教授、東京大学 医科学研究所の岩倉 洋一郎 教授らの協力を得て行いました。

本研究成果は、2012年2月2日(米国東部時間)に米国科学雑誌「Cell」のオンライン速報版で公開されます。

 

 

2.

村上正晃氏が北大に行った後の記事

北海道大学 遺伝子病制御研究所

日経バイオテク2015/06/01

 

「炎症回路は血液脳関門にゲートを作り、炎症回路によるゲート形成は感覚神経の刺激で促進される」

http://www.igm.hokudai.ac.jp/old/img/%E6%97%A5%E7%B5%8C%E3%83%90%E3%82%A4%E3%82%AA%E3%83%86%E3%82%AF150602.pdf

「ちなみに、免疫系とゲートの関係だが、例えばアジュバントを大量に投与すると血液脳関門の物質透過性はとても大きく変化する。

これはマウスにウサギ抗体を投与した場合、正常なマウスであればウサギ抗体は中枢神経系に移行しないが、マウスに重篤な炎症を起こしてやるとウサギ抗体は中枢神経系に移行することで確認できる。

血液脳関門の機能は生体の状態によってダイナミックに変わっていることの証だろうし、それが生体として変化に対応するための自然な反応なのではないか」

 

備考

アジュバント投与により炎症が起き、血液脳関門の透過性が増大し、ウサギ抗体(タンパク質)が中枢神経系に入っています。

アジュバントは危険です。HPVワクチンなどのアルミニウム・アジュバントは炎症を起こし、血液脳関門を開いて、有害物質を脳内に入れて脳内の炎症を起こしてしまいます。

 

3.日本薬理学会

http://plaza.umin.ac.jp/JPS1927/fpj/topic/topic_122_2_181.htm

日本薬理学雑誌に掲載された記事を転載したものです。

炎症性中枢神経疾患の治療戦略

広島大・院・医歯薬総合研・薬効解析 秀 和泉

 

ひとたび脳内で炎症がおきるとTh1細胞やマクロファージなどの免疫細胞が血液脳関門を通過して脳実質内に浸潤する.脳に定住するミクログリアと浸潤したマクロファージはともにTh1細胞に抗原を提示し,活性化を受けたこれらの細胞は細胞傷害性因子を放出してミエリンを攻撃し貪食する.

 

4.ワクチンのアルミニウムアジュバントが血液脳関門を通過して脳内に入る事実を証明する動物実験は、次のブログ記事を参照

 

ワクチンのアルミニウムアジュバント粒子の脳内への移動

https://blog.goo.ne.jp/gadamski/e/8ea9ade2e8db6f83c4a8d4e7382ef5ac

 

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分野はワクチンとは違いますが、大人の「うつ」の分野でも、炎症、免疫細胞、サイトカインによる脳内のミクログリアの活性化により脳細胞の機能異常がおきて「うつ」が起きるとされています。

 

書籍『「うつ」は炎症で起きる』より

 

炎症(備考:ワクチンの成分も他の原因と同様に人体に炎症を起こします)→→

マクロファージ活性化、サイトカイン放出→→

血液脳関門BBBの壁(内皮細胞)には十分な隙間があり、サイトカインや免疫細胞がそこを通過している→→

サイトカイン、免疫細胞が血液脳関門を越えて脳内に侵入→→

ミクログリアの活性化→→

「脳の炎症」→→

「うつ」

 

今から20年前、まだ私が現代医学を信頼し騙されていた頃、特別な理由があって15年ぶりくらいにインフルエンザワクチンを打ったことがあります。

すると、約2週間に渡り、体が非常にだるくて重くなり、思考能力が低下したことがありました。

特に、打った直後の数日間はひどいもので、歩くのもしんどく、これはどうなるのかと恐ろしく思いました。

今だったら、その原因は理解できます。脳も含む全身性の炎症で、脳のミクログリアが活性化していたのだと思います。

 

大人でもワクチン成分を含む様々な物質などにより炎症が起き、それにより影響された免疫細胞やサイトカインが脳内に侵入し、ミクログリアを活性化して炎症を起こし、脳の機能障害を起こすことは、もはや常識になっていると思われます。

これは、血液脳関門が成熟している大人でもこのような現象が当たり前に起き、誰にでも起きるのです。

炎症による脳の機能異常は、誰でも起こします。

 

2013年頃にHPVワクチン薬害が表面化した時、被害者は10代半ばから後半の女性でしたから血液脳関門は成熟していたはずです。

しかし、大量の脳障害の被害者が発生しています。

詳しい情報は、医薬ビジランスセンター(浜六郎理事長)のサイトhttps://www.npojip.org/contents/sokuho/1.htmlをご覧下さい。

 

https://npojip.org/sokuho/140228.html

フランソワ・ジェローム・オーチエ教授(パリ大神経筋疾患部門医師)は、ワクチンを注射すると筋肉内で白血球の一種「マクロファージ」が、異物であるアルミニウムを取り込み、注射局所で炎症反応を起こして痛みの原因になるとともに、全身でもこの反応を起こして痛みの原因となり、脳内でも炎症を起こして認知障害や知的な障害、広範な神経障害の原因になると説明。接種後数年以降の長期間経過後の悪化例が多く、今後も増加することを警告しました。

ルチア・トムルジェノビック博士(カナダのブリティッシュ・コロンビア大学、現在イスラエル、テルアビブ大学医学部)は、HPVワクチン接種後に急死した3人の少女の脳を調べ、脳の中でワクチンのウイルス様粒子タンパクに反応する抗体や、出血も見つけたことから、ワクチンが原因としました。

 

https://npojip.org/sokuho/140128.html

第一章 アジュバント その魔力は薬か毒か

第二章 特にHPVワクチンのアジュバントについて

第三章 アジュバント病

 

 

血液脳関門が未熟な乳幼児は、免疫細胞やサイトカインが脳内に入りやすい性質を持っています。

このため、血液脳関門が未熟な乳幼児にワクチンを打つことは、脳炎の原因となり、脳障害を大量に起こしています。

それは、日米の現実のデータが証明しています。

その事実を無視する医学者や規制当局は異常・狂気です。

 

その「異常・狂気」の根本原因は、ワクチン市場の生み出す数千億円もの巨額の金、医学者や天下り官僚に渡される金と地位・勲章などの社会的な名誉です。

また、ワクチン・医療・生殖サービスによる人口10億人削減を公言・推進するビル・ゲイツ及びその財団に代表される国際機関の暗躍もあります。

金と虐殺のためには手段を選ばない、ワクチンはそんな悪魔的な世界です。

 

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書籍『「うつ」は炎症で起きる』の紹介記事

 

うつ病は心の問題ではなく「体の炎症」が原因で起きている!?

『「うつ」は炎症で起きる』

ダイアモンドオンライン

https://diamond.jp/articles/-/206224

 

うつ病はこれまでどのように扱われてきたのか

 

 若い医師はあるとき、リウマチ性関節炎と診断されていた女性患者がうつ病をも患っていることに気づいた。そのささやかな発見に気をよくした彼は、上機嫌で先輩医師にその旨を伝える。だが、先輩医師から返ってきた反応はきわめて淡白なものであった。「うつ病? そりゃ、君だってそうなるだろうよ」。

 

 以上は、本書『「うつ」は炎症で起きる』の著者エドワード・ブルモアが内科の研修医時代に実際に経験したことである。そしてそのエピソードは、うつ病がこれまでどのように扱われてきたのかをよく物語っている。それはすなわち、「うつ病のような精神疾患はすべて心の問題だ」という扱われ方である。「そりゃ、君だって関節炎のことで悩むだろうし、そうしたらうつ病にでもなるだろうよ」というわけだ。

 

 しかし、著者はいまやまったく別様に事態を見ている。その見方は、かつては自分でも「いかれている」と思えたようなものだ。著者曰く、先の女性患者は「リウマチ性疾患のことを思い悩んだせいでうつ状態になったとは思わない」。そうではなく、「もっと単純に、炎症性疾患にかかったから、彼女はうつ状態になったのだ」。つまり、じつは体の炎症それ自体がうつ病のおもな原因である(!)というのだ。

 

その新たな見方は、もし正しいとしたら、うつ病に対する扱いを根本から変えるものとなるだろう。なんてたって、うつ病はただの「心の問題」(や「脳の問題」)であるだけでなく、「体の問題」でもあるというのだから。しかし、その見方には本当に説得力があるだろうか。

 

体の炎症とうつ病との関連を示す証拠は年々増えてきている

 

 著者によれば、体の炎症とうつ病との関連を示す証拠は年々増えてきている。

たとえば、9歳の時点で軽い炎症を起こしている子どもは、その後の18歳の時点でうつ状態になっている可能性が明らかに高い。

また、B型肝炎の治療として患者の体内で強い炎症反応を生じさせると、患者のじつに3分の1がうつ状態になってしまう。

そのように、近年集まりつつある科学的証拠は、炎症とうつ病との因果関係を示し始めているというのである。

 

 だが、体の炎症がうつ病の原因であるとして、前者は後者をいったいどのようにして引き起こすのか。その因果的メカニズムを明らかにすることこそが、著者の研究の最も目を惹く部分であり、本書のハイライトでもある。以下で、その概略を簡単にたどってみよう。

 

 ポイントとなるのは、免疫系の働き、とくに免疫細胞とサイトカインの働きだ。免疫系は、異物の侵入などからわたしたちの体を守ってくれる防衛軍のようなものである。

たとえば、あなたが外傷を負ってしまい、その傷口から細菌が体内に侵入してきたとしよう。

すると、マクロファージ(白血球の一種)などの免疫細胞がいち早くそれを察知し、細菌を「非自己」として排除しようとする。傷口周辺が腫れたり、熱をもったりといった炎症反応が生じるのも、じつはそのように「免疫系が非自己から自己を守る行動」が起きているからなのだ。

 

 そしてそうした免疫系の闘いは、局所にとどまらないことがある。なかでも、現場の部隊だけでは対処できないようなケースでは、前線のマクロファージはほかのエリアにいる部隊へ速やかに情報を伝達することになる。そしてその際にマクロファージが発するのが、サイトカインというホルモンだ。そのホルモンは血流に乗ってほかのエリアへ運ばれ、そこにいる免疫細胞たちに警報や出動命令を伝えていく。そうやってサイトカインは、ほかのマクロファージたちを「怒らせる、つまりもっと炎症を起こさせるのだ」。

 

 さて、そこでとくに重要となるのが、免疫細胞やサイトカインがじつは脳にまで到達するという事実である。

従来は、脳は血液脳関門(BBB)という障壁に阻まれていて、体の免疫系から完全に切り離されていると考えられていた。

ところが、最近の研究によって、BBBの壁(内皮細胞)には十分な隙間があり、サイトカインや免疫細胞がそこを通過していることがわかってきたのである。

 

ということはつまり、体の免疫系は脳に対して影響を与えうるというわけだ。実際、体で炎症反応が生じると、そこで放出されるサイトカインをとおして、その影響は脳にも及んでいると考えられる。

その際にサイトカインは、(脳内のマクロファージともいえる)神経細胞のミクログリアを活性化させ、「脳の炎症」を引き起こす。そして、その結果大きな被害を受けていると考えられるのが、(扁桃体や前帯状皮質を含む)脳の情動ネットワークだ。

だから、体に炎症が生じると、人は気分がひどく落ち込み、その行動が変わってしまうことがある。だから、炎症を原因として、人はうつ病になってしまうことがある、とそう著者は主張するのだ。

 

うつ病の治療は今後どのように変わっていくのか

 

 以上が、「炎症はうつ病を引き起こす」と述べるときに、その因果的メカニズムとして著者が見ているものである。そしてその見方と関連して、本書ではほかにも次のようなトピックが論じられている。そもそもわたしたちはなぜうつ病になったりするのか(第6章)。うつ病と炎症に、社会的ストレスはどのように関係しているのか(第6章)。そして、上の見方が正しいとしたら、うつ病の治療は今後どのように変わっていくのか(第7章)。それらのトピックに関してもユニークな見解が示されていて、本書は最後まで読者の好奇心を刺激し続けてくれる。

 

 著者の書きっぷりも小気味よいものであるので、わたしのようにサイエンス読み物を好む人であれば、本書の展開にグイグイ引き込まれてしまうのではないか。そうした意味でも、本書は専門家以外の読者にも広くおすすめできる1冊である。ただしもちろん、本書の見方が正しいかどうかについては、今後のさらなる検証を待つ以外にないだろう。その新たな見方は本当に革命をもたらすのか、その結果がいまから楽しみである。

(HONZ 澤畑 塁)

 

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アマゾンの記載

https://www.amazon.co.jp/%E3%80%8C%E3%81%86%E3%81%A4%E3%80%8D%E3%81%AF%E7%82%8E%E7%97%87%E3%81%A7%E8%B5%B7%E3%81%8D%E3%82%8B-%E3%82%A8%E3%83%89%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%83%89-%E3%83%96%E3%83%AB%E3%83%A2%E3%82%A2/dp/4794223943/ref=sr_1_1?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&keywords=%E3%80%8C%E3%81%86%E3%81%A4%E3%80%8D%E3%81%AF%E7%82%8E%E7%97%87%E3%81%A7%E8%B5%B7%E3%81%8D%E3%82%8B&qid=1585615386&sr=8-1

 

「うつ」は炎症で起きる 単行本 – 2019/5/24

エドワード ブルモア (著), 藤井 良江 (翻訳)

 

商品の説明

内容紹介

うつ病になるのは「心」のせいだけじゃなかった。

精神医学の世界的権威が最新理論をわかりやすく解説。

 

数十年にわたり進展がほとんどなかったうつ病研究に、いま、革命が起きている。

もっぱら「心」と「脳」の病気と考えられていたうつ病が、実は身体の炎症に原因があるという証拠が次々と挙がっているのだ。

社会的ストレスから発症するうつ病も、ストレスによって炎症が起こることが原因と考えられる。

近い将来、精神科医はうつ病の診断に炎症を調べる血液検査が使うようになり、

検査結果からその患者に最適の抗炎症薬や免疫療法を選択して処方するようになるかもしれない。

既存の抗うつ薬で効果がなかった患者に、救いがもたらされる可能性は大きい。

数多くの人々を苦しめる病気の治療に見えてきた、革命的進展の兆しと将来への展望を、世界的権威がわかりやすく解説する。

 

<内容より>

  • 幼少期に炎症マーカーが高いと成人後うつになりやすい
  • 肝炎の免疫療法で人工的に炎症を起こすと3分の1の人がうつになる
  • ストレスが高まると炎症が起きて、うつになりやすくなる
  • 肥満・歯周病・免疫疾患などによる炎症はうつのリスクを高める
  • 慢性炎症を治療すると併発していたうつ症状も消える例が多い

 

出版社からのコメント

◆炎症が「うつ」を引き起こすという科学的証拠が積み上がっている◆

うつ病はもっぱら心や脳の問題だと考えられてきましたが、このところ、身体の炎症によりうつ病になるという証拠が、多くの研究により示されています。このことが長年にわたり停滞気味だったうつ病治療の進展に革命をもたらそうとしています。本書はその「革命」の現状や意義、これまでの経緯を、精神医学の権威がわかりやすくまとめたものです。

本書で紹介されている研究結果は、驚かされるものばかりです。

たとえば、9歳のときに血液中の炎症マーカーが高かった子は、18歳でうつ病になる確率がそうでない子の1.5倍という研究があります。

高齢者でも、慢性炎症と言えるほど炎症マーカーが高かった60代女性の場合、その8年後にうつ病になる確率はそれ以外の人の3倍という結果が出ています。

より短期間の影響としては、肝炎治療のためにインターフェロンを使って患者に人工的に激しい炎症を起こさせると、3分の1ほどの人がうつ状態に陥ることが知られています。

また、うつ病患者は平均値より有意に炎症マーカーの値が高いことも示されています。

さらには、心理的社会的ストレスによって炎症が起きることも最近の研究で明らかになっており、ストレスがうつ病を引き起こす際にも、炎症が重要な役割を演じていることが示唆されます。

 

◆長年停滞していたうつ病の治療法開発に、ようやく光が見えてきた◆

精神科医である著者が本書の中で告白していますが、じつはうつ病は、驚くほどわかっていないことが多い病気です。うつ病には、血液検査などで測れるマーカーがないので、うつ病の診断は問診に頼りがちになっています。「セロトニン」と呼ばれる脳内伝達物質が不足することが原因だと考えられていますが、個々の患者のセロトニンを測る方法はありません。そのため、セロトニン不足を解消する「プロザック」などの薬が効いているかどうかも、患者に尋ねるしかありませんし、実際、効かないことも多いのです。このような状況もあり、新しい薬や治療法の開発は長年にわたり苦戦してきました。

しかし、炎症がうつ病の原因となるなら、すでに内科で使われているような炎症マーカーが、うつ病の診断や、あるいは進行・回復を評価する方法に転用できる可能性があります。さらには、さまざまな病気に使われてきた既存の抗炎症薬や免疫療法が、うつ病治療に転用できるかもしれません。これらの治療法は、すでに安全性は確かめられているので、効果が実証されれば比較的早く実用化される可能性があります。著者は今後、5年から10年で、実用化されるのではないか、と論じています。

うつ病はどの人にも関係のある病気で、人口の10%がうつ状態にあり、25%が生涯に1度はうつ病になると言われています。社会的にも大きな問題となっているこの病気の将来に見えてきた展望を、患者さんにも、そのご家族にも、本書で是非、知っていただきたいと思います。

 

内容(「BOOK」データベースより)

「心」だけが原因ではなかった。うつ治療に起きつつある革命を、世界的権威がわかりやすく解説。

 

著者紹介

エドワード・ブルモア

ケンブリッジ大学の精神医学科長および臨床神経科学学科のウルフソン脳イメージングセンター長。ケンブリッジシャー&ピーターバラNHSファウンデーション・トラストの精神科の名誉専門医、および研究開発部部長でもある。文学士、医学士、博士、王立内科医協会員、王立精神医学会員、イギリス医学院会員。オックスフォード大学を経て、ロンドンの聖バーソロミュー病院で医学を学ぶ。香港大学で内科医として勤務した後、ロンドンのセントジョージ病院、王立ベスレム病院、モーズレイ病院で精神科医としての教育を受け、キングス・カレッジ・ロンドンの精神医学研究所で臨床科学者としての教育を受ける。1999年より、ケンブリッジ大学精神学科教授。2005年から、グラクソ・スミスクラインで非常勤勤務をしており、現在、うつ病のための新たな抗炎症薬の開発のために産学協同体を率いている。神経科学およびメンタルヘルス分野の世界的エキスパートである。

 

訳者紹介

藤井良江(ふじい・よしえ)

 

神戸女学院大学文学部卒業。訳書に『変わり者でいこう あるアスペルガー者の冒険』(東京書籍)、『世界を変えるエリートは何をどう学んできたのか?』(日本実業出版社)、『ネイティブ・アメリカン 幸せを呼ぶ魔法の言葉』(日本文芸社)、共訳書に『3.11震災は日本を変えたのか』(英治出版)がある。

 

登録情報

単行本: 238ページ

出版社: 草思社 (2019/5/24)

言語: 日本語

ISBN-10: 4794223943

 

目次

第1章 うつ病に関するまったく新しい考え方

第2章 免疫系とは何か、何をしているのか

第3章 炎症とうつの関係が無視された理由

第4章 医学はうつ病をどう扱ってきたか

第5章 どのようにうつは炎症で起きるか

第6章 なぜ免疫系はうつ病を起こさせるのか

7 これでうつ病治療は変わるのか

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