非ステロイド抗炎症薬NSAIDs の心筋梗塞リスクは1週間以内に上がる
既にブログに書いたように、非ステロイド抗炎症薬NSAIDsは、心臓発作・脳卒中のリスクを上昇させます。
「非アスピリン NSAID:心臓発作・脳卒中のリスク上昇に関する警告を FDA が強化」
https://blog.goo.ne.jp/gadamski/e/1e23b224cd06516e31d3393b6faa1d53
心臓発作に関して、NSAIDsの服用期間と心臓発作の関係を調査した研究があります。
NSAIDsによる急性心筋梗塞AMIのリスクの上昇を、1~7日間の服用期間で評価すると、急性心筋梗塞AMI発症のオッズ比は、
セレコキシブ1.24(95%CI 0.91 - 1.82)、
イブプロフェン1.48(1.00 - 2.26)、
ジクロフェナク1.50(1.06 - 2.04)、
ナプロキセン1.53(1.07 - 2.33)、
rofecoxib1.58(1.07 - 2.17)
と、いずれのNSAIDでもAMIリスクが上昇していたことが英国医学会雑誌BMJに報告されています。
NSAIDsによる急性心筋梗塞は、1から7日間という短期間で起こる危険な害反応ですから、NSAIDsは飲まない方が良い薬物です。
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https://www.m3.com/open/thesis/article/17708/
NSAIDの心リスクはわずか1週間で上がる
m3.com 2017年6月9日
非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)に伴う急性心筋梗塞(AMI)リスクを、システマティックレビューおよびベイジアンメタ解析で検証(対象44万6763例)。
1-7日間使用でのAMI発症オッズ比は、セレコキシブ1.24(95%CI0.91 - 1.82)、イブプロフェン1.48(1.00 - 2.26)、ジクロフェナク1.50(1.06 - 2.04)、ナプロキセン1.53(1.07 - 2.33)、rofecoxib1.58(1.07 - 2.17)と、いずれのNSAIDでもAMIリスクが上昇していた。
【原文を読む】
Bally M et al. Risk of acute myocardial infarction with NSAIDs in real world use: bayesian meta-analysis of individual patient data.
BMJ. 2017 May 9;357:j1909. doi: 10.1136/bmj.j1909.