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(部員メモ)「工業大学の授業?俺には関係ないや」と思っていた文系でサービス開発職のワタクシ

2014-10-16 | プロフィール

gacco放送部(仮)の青木です。

先のエントリー「(部員メモ)突然ですがクイズです。電球を発明した人は誰でしょうか?」に引き続きましての本日2連投になります。


上記の答えを知らなかった事実に衝撃を受け、思わずそのネタだけでエントリーしてしまったわけですが、本来ご紹介したかったのは、芝浦工業大学の先生へのこちらのインタビューでした。


ワタクシ自身は、理系ではなく文系大学出身で、製造業ではなくサービス開発をしているわけです。(gaccoという学習サービス、インターネットサービスです)


そんな私にとって、芝浦「工業」大学さんの授業は、「俺にはあまり関係ないかな・・・」 と、思っていたのですが、実際講座を受けて(撮影を立ち会って)みて、「この講座はそんな俺にも役立つ!」と素直に思えたのでした。


これは、突っ込んで聞いてみたいと思い、撮影を終えたばかりのお二人の先生にお話しを伺いました。



 

(gacco青木)先日は、2日間に渡る撮影、お疲れ様でした! 

いや~、しかし、芝工大の先生方って本当に仲がいいですね。あんなに笑いのある撮影現場はgacco始まって以来でしたよ。



(芝浦工業大学 稲村雄大先生)

そこですか(笑) たしかに、うちの研究科は教職員とも仲がいいですし、学生との距離も近いので、全体的に和気あいあいとやっていますね。

このMOOC講座のプロジェクトでも、たとえば、講義で出てくる2人のキャラクターの背景とか性格の設定(*注1)を話し合った時なんかは、それぞれの先生の意外な趣味とか好みが分かったりして、結構楽しみながら進めてきました。

もちろん講義内容については真剣に話し合って、なかなか議論が進まないこともありましたし、正直大変でしたけどね。

教員だけでなく事務職員にも参加してもらいながら、みんなで何とか乗り越えました。


(*注1) この講座では、上司から新製品開発を任命された「司葉さん」と「大宮さん」の

2人が、4週間を通じて幾多の困難を乗り越えて行く・・・

というストーリーが講義とともに進行していきます。

 


芝工さんの講座は4週間、4名の先生が順に講義してくださる形式です。

このような「週替りダイジェスト型」は、最近gaccoの講座に増えてきまして、受講者からも好評なんですが、撮影時はご自身の担当する撮影枠だけ来られて撮影が終わるとすぐ帰られて、ということが多いんです。

でも、芝工さんの時は、出番のない先生が見に来られたり、お菓子を差し入れてくださったり。

あの狭いスタジオで常に4名ぐらいいらっしゃいましたからね。

クランクアップの記念写真もよかったです!

 


(芝浦工業大学 平田貞代先生)

うわーっ。それ、撮影終わって緊張から一気に解放された瞬間の秘蔵写真。

本学のイメージが崩れちゃう。学長にも見せてないので、ブログにはゼッタイ出さないでくださいね。

 

 

いえ、出します! これが、「シバコウ」の実態です!と(笑)

 

ドーン!

(左から、稲村先生、平田先生、加藤先生、撮影ディレクターのKさん、堀内先生。手元のサインは「M O T」です!)

 

もう1枚。ドーン!

(左から、Week3担当の平田先生、Week4担当の加藤先生。)

 

本当に楽しい撮影現場でした(笑)

 

 

 

(平田先生)

撮影の直前まで、ニューヨーク出張でした。gacco受講者のみなさまに何とかして分かりやすく知識を伝えなきゃという気持ちでいっぱいで、機内食も睡眠も返上して講義の内容を推敲しました。

帰国と同時に風邪をひき、時差ボケと撮影の恐怖が重なり、本番は声も表情もガチガチに…。

人生で最も緊張した日でした。



でも、凛とされて、あと身振り手振りが素敵でしたよ(笑)。

平田先生の単元(「エスノグラフィによる要求開発とプロジェクトマネジメント」)、聴いていてすごく面白かったです。

「エスノグラフィ」って言葉、初めて聴いたんですけど、これは私自身の仕事でも使えそう、やってみたいと思いました。

えっと、平たくいうと、調査対象がいる現場に「仲間」として入りこんで、「ありのまま」を記録して、「本質」を理解しようとする調査手法、でいいんでしたっけ。

 

 

(平田先生)

はい。「エスノグラフィ」は、文化人類学の研究者が秘境に住む原住民の生活に入り込んで、寝食をともにしながら、その文化を理解する研究方法だったんです。

1920年ぐらいに参与観察法として手順が確立されて、秘境の替わりに都市文化や社会問題を参与観察の対象とするようになり、2000年頃から、産業界の問題発見や改善の手法として注目され始めたんですよ。



原住民の観察手法が、産業界で活かされているというのは面白い話ですね。

問題発見や改善というと、工場のライン見直しとかでしょうか。



(平田先生)

それはもちろんですけど、サービスや製品のニーズの発掘、ビジネスモデルの構築、組織改革、人材教育、揉め事の鎮静にも使えますよ。

コンサルタント、マネージャー、営業など多くの方々にとって新たな武器となるスキルだと思います。

 

 

Week3はエスノグラフィの他にも、実際の仕事や生活に使えそうなフレームワークがいろいろ紹介されていて、自分に置き換えてあれこれ見直す機会になりました。

Week2の知財の話は、製造ではなく、サービス職である私も知っておくべき知識だと思いました。

そうそう、Week4の「組織行動」も参考になりました。ここだけの話、うちのチームにもネガティブ発言の多い社員がいるんですが、「よし明日からこうマネジメントしてみようか」って(笑)。

冒頭の“芝工さんは仲がいい”って話につながりますけど、これを教えている大学は、そりゃ風通しいいわけだ、と思いました。

 

私が芝工さんの講座を聴いて、率直に思ったのが、「え、この授業って、工業大学で教えるものなの?」というものでした。

私は文系大学出身で、サービス開発をしているので、「理系でもメーカー勤務でもない私には関係ないかな~」って思っていたんです。スミマセン。。

でも「工業」の付かない、いわゆる文系ビジネススクールで教える内容と変わらないのでは、と思いました。

「イノベーション」って、製品だけの話ではないですもんね。



(稲村先生)

そうなんです。 講義では「新しい製品を作る」という話を通じてイノベーションについて説明しましたけど、社会に新しい価値を提供するというのは、製品のイノベーションでもサービスのイノベーションでも同じですからね。

基本的な考え方はどんな業界でも使えますよ。

最近は多くのメーカーが、製品だけでなくサービスも含めたお客さんの総合的な「体験」をデザインしようとしています。それに、たとえば、センサーで集めた情報をいろんな形で分析しながら、一人一人のお客さんに最適なサービスを提供するような企業もあります。

そうなると、サービス業の企業にとっても技術的な側面が重要になってきます。

gaccoのサービスだって、受講者は気づかないかもしれませんけど、コンピュータとかネットワークとか、データ分析とか、裏ではかなり高度な技術が動いていますよね?



あぁ、確かにそのとおりですね。お客さんの総合的な「体験」をデザインっていいですね。gaccoもまさにそうです。



(稲村先生)

つまり、文系とか理系とか、製造業とかサービス業とか、単純に分けるのは難しくなってきていると思うんです。

実際、私たちのMOTに入ってくる学生さんの中には、サービス業の人もいますし、営業とかマーケティングとか経営企画とか、技術とは直接関係ない仕事をしている人も多いです。もちろんバリバリの技術者もいます。

 

 

(平田先生)

いろんな人がいろんな視点から議論すると、やっぱり面白いアイデアがたくさん出てきます。まぁ、それをまとめる教員は大変ですけどね・・・



なるほど。では、今回の講座「イノベーション入門」もいろんな人が受講してくれるといいですね。




(平田先生)

本当にそうですね。いろんな人に受けてもらいたい!

 

 

(稲村先生)

「イノベーション」という言葉はなんだか堅くて、青木さんみたいに「自分には関係ないかな」って思う人も多いかもしれません。でも、今回の講義で出てくるイノベーションに関する考え方って、普段の仕事でもいろんなところで使えますし、そういう内容を厳選しています。

だから、まずは騙されたと思って「入門」してみてもらえると良いかなぁと思います。

 



インタビューを終わって考えてみると、芝浦工大さんの、このMOOC講座開発のプロセスは、まさに新製品開発のプロセスと同じだし、イノベーションなんだなぁと思いました。


イノベーションって顧客がワクワクする物や体験を生み出していくこと。だとすると、イノベーション手法のプロ、芝工専門職大学院 工学マネジメント研究科の先生方が、ワクワクしながら生み出したMOOC講座「イノベーション入門」は、ワクワクしないわけがありません。

本当に騙されることはありませんので「入門」してみてください。 11月26日開講です!


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