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「庭楽(にわらく)」は、花の店 風(ふわり)オリジナルの庭造りの形です。
簡単に申しますと、「楽しみながら」「遊びながら」維持し、成長する庭造りのことです。
そこに暮らす方(施主)が日々、庭を楽しみながら、庭で遊びながら、維持・管理が出来る、生活・風土に似合った庭の形です。
具体的な形をいくつか記します。
「歳時と庭楽」
花を活けること、季節を感じること、行事を大切にする事。
日本には、素晴らしい風習や行事、四季を快適に過ごす為の知恵に満ちています。
面白い事に、これらは草花や樹木と関係していることが多いのです。
身近に息づく、草花たちの声に耳を傾ける事で、現代人が忘れかけている、文化や美意識を取り戻せる。
草花と共にある暮らし・・。
そこに、本当の癒しの暮らしの秘密が隠されている気がいたします。
「習いと庭楽」
華道はもちろんのこと、茶道や俳句、絵画等の習い事に、草花は不可欠です。
「庭楽」の最終形は、草花の「自給自足」です。
すなわち、花屋さんで花を買うことは疎遠になって欲しいという考え方であります。
残念ながら現代の花屋で売る花は、肥料過多、農薬の多用、そしてなにより「季節感」からは遠ざかっている気がいたします。
なにより日本人の奥底に眠る美意識からは、遠く乖離している気がしてなりません。
習うと言う事は、難しい事ではなく、草花から色々なことを学ぶということです。
育った野草は存分に切っていただき、玄関や室内に飾る事で草花を知る。
また、ここにふわりの「庭楽」における、維持管理の秘密が隠されています。
「食と庭楽」
草花を食したことがありますか?
実は日本のハーブと呼ぶべき植物は、案外に育てやすいものが多いのです。
「みょうが」「山椒」「しょうが」「ふき」「ユキノシタ」「二輪草」等々・・
また、テーブルコーディネートには「ハラン」「つわぶき」「南天」等々が使えます。
ベリーの類も丈夫なものが多い。
自らの育てたものを体内に取り込む経験は、実はとてもかけがえのないものです。
とくに、幼少期のこのような体験は、感性を育て、食に対する関心も増す気がいたします。
「庭育(にわいく)としての庭楽」
大きな庭でなくてかまいません。
マンションのベランダやテラスでも十分です。
幼少期、庭は不思議に満ちた場所ではありませんでしたか?
そこに育つ草花や雑草。
出生時や入学時等に植えてもらった記念樹たち。
集まる蟻やバッタを捕まえた経験は誰にもありましょう・・。
庭は思い出やさまざまな物語が生れる大切な場所と考えます。
大小に関わらず庭は自然界の縮図、生命の宝庫なのです。
コンクリートで固めてしまえば、ある意味簡単なのかもしれませんが、そこに暮らす人の心も冷たいものになってしまう気がいたします。
ベランダであっても、できれば少したっぷりとしたコンテナーを置いてみる。
そんな些細な事が与えてくれる恩恵は、案外に大きいかもしれません。
「苔玉・草花盆栽という庭楽」
ふわりにあっては、苔玉・草花盆栽も「庭楽」という考え方によるものです。
現代は、暮らし方も多用になり、必ずしも庭や広めのテラスがあるとは限りません。
そんなときには、これらの「小宇宙」を置く事で、随分違ってくるような気がいたします。
ふわりでは、「苔玉・草花盆栽」のギフトが人気ですが、そんなときに「あの方に小さな庭をプレゼントするんだ・・」と考えてみてください。
庭は自然の縮図と言いましたが、草花盆栽や苔玉は「庭の縮図」と考えて頂いて結構と思います。
形は違えど、与えてくれるものは小さくないと思います。
また「庭楽」としての苔玉・草花盆栽という方法もあります。
そして、「庭育」としての、苔玉作り、草花盆栽作りも楽しいことでしょう!
「コミュニケーションとしての庭楽」
ここでいうコミュニケーションとは、もちろん家族、友人、そしてご近所との関係性を言います。
植物から生れる会話と言うのは、とても自然で心楽しいものです。
道行く人が足を止めて、草花談議に花が咲く・・。
家族や集まった友人との庭についての四方山話・・。
摘んだ野草を手土産に・・なんて、とっても素敵じゃありませんか?
草花が取り持つ様々な所縁。
それも「庭楽」の「楽」のひとつと思います。
「環境と庭楽」
昨今、環境問題としての緑化に意識が高まっています。
屋上緑化やビオトープ等もこれらの考え方の一つです。
大げさに考えなくても、植物を育て、鳥や昆虫が休む場所を提供する事が「ビオトープ」の根本です。
最近では若い方が「緑のカーテン」や「野菜作り」に挑戦する事が多いようです。
ふわりの「庭楽」では極力、在来の樹木や野草を使うことにより、消毒薬の多用や、外来種の蔓延を防ぐ事も念頭にあります。
あくまで、日本の環境・風土に合った庭造りを・・。
「庭楽」は空気や土壌に、そしてなにより人に優しい庭造りを心がけています。
様々に記しましたが、これらは「庭楽」の一端を表すものでしかありません。
様々な経験・施工を経ての考え方・コンセプトが少しずつ形を成してきました。
今後は、ふわりの庭造りにおいては、「庭楽」と言う事がコンセプト・テーマになります。
そして、当店の活動もこの「庭楽」を軸に進めていきたいと思っています。
一人でも多くの方に「庭楽という暮らし方」を・・。
尚邁進していきたいと思っております。
「庭楽」の一例です。
今までに沢山のお庭を手掛けました。
一部ですが、お楽しみください。
野草たちが、癒しの音楽を奏でますように・・。
ふわりの庭造り