釧路の家庭菜園

必見!釧路の気候にあわせた栽培方法と基礎知識を紹介します。

スイカの病気はどれほどあるの?

2009-10-01 19:51:58 | スイカの病気
★★ ス イ カ の 病 気 ★★
【緑斑モザイク病】

★症 状★
1.葉が淡黄色のモザイク 状になり、緑色がやや盛り上がって葉が小型になる。
2.果実に凸凹ができ、内部は維管束が目立って大きな空洞が出来る。
3.葉、果梗および果実に症状を現す。はじめは新葉に不規則な形をした褐色斑が入り、緑色のまま残った部分が盛り上がってでこぼこになる。進行するとモザイク症状がはっきりし、株全体の生育も健全なものと比べて劣り、ひどいときには日中しおれるようになる。果実では果梗に褐色のえそ斑が入る。成熟期の果実は肉質が変質し、赤紫色、油浸状となり、黄色の繊維が目立つ。

★発生の条件★
1.土や種子で伝染したり、病気のスイカに触った手や刃物を使用すると伝染する。
2.種子伝染、土壌伝染、接触伝染でうつるので、種子はスイカの種子も台木のユウガオの種子も健全株から採ったものを用いる。

★日常管理★
1.消毒済みの種子を使い、病気を発生した土ではスイカを作らないか、土を焼いて消毒する。
2.病気のスイカは土とともに抜き取る。

★薬 剤★
1.とくに有効な薬剤はなし





【つる枯病】

★症 状★
1.病原菌 … Didymella bryoniae という糸状菌(かび)の一種。
2.スイカのどの部分からも発生する。
3.茎の地ぎわ部や茎の中途の節または、節間および葉柄、果梗に、はじめ油浸状、のちに淡褐色から灰白色の病斑ができる。
4.病斑上にヤニが出たり、裂け目ができたりし、やがて小さな黒い粒がたくさんできる。5.葉の病斑は、炭疽病に比べて大型で、円形模様ではない。
6.葉には不正円形の暗緑色の病斑を生じ、破れやすくなる。茎および葉柄では灰褐色の病斑を生じ、乾くと表面がざらざらして黒色小粒点を生ずる。果実では、はじめ水浸状の円形の病斑を生じ、乾くと灰褐色のかさぶた状となり、中心部がひび割れるのが特徴。

★発生の条件★
1.土壌の排水が悪い。
2.葉や茎が成りすぎて密植状態になっている。
3.周りに病気の株がある。
4.一部の葉や茎が病気になっている。
5.土に水やりをしないで葉の上から水やりをしている。
6.前に病気になった株が植えられていた土に、消毒をしないで新しい株が植えられた。7.病原菌は子のう菌類に属するカビ、胞子が飛び散って伝染する、高温多湿を好むので、日当たり・通風・排水の良い圃場を選び栽培する。
8.発病し始めると防除しにくいので、発病させないような注意が必要である。それにはスイカに限らずウリ類の炭そ病発生跡地にはスイカを連作しないこと。連作しなければならないときは、発病前から定期的に薬剤散布して予防する。
9.胞子は雨によって飛散するので、雨の多い条件で多発する。
10.病原菌は被害茎葉とともに生存し、伝染源となるかまたは種子伝染する。

★日常管理★
1.土をよく耕したり、完熟した腐 葉土や堆肥を混ぜるなどして土壌の排水をよくする。
2.成りすぎた葉や茎を取り除いて密植をさける。
3.病気の株は、土とともに堀あげて焼却するか土深く(1m以上)埋めるなどして処分する。
4.病気の葉や茎は摘み取って焼却などして捨てる。
5.水やりは、葉の上から行わない。
6.病気が発生した土には株を植えないか、消毒(焼くか蒸気消毒、太陽熱消毒)した土を用いる。
7.つる枯病の防除は炭疽病との同時防除をねらいとして行う。

★薬 剤★
1.ダニコール1000の700倍溶液(5回)を収穫3日前までに散布する。
2.アミスター20フロアブル2,000倍液(4回)を収穫前日までに散布する。

【つる割病】

★症 状★
1.はじめ何となく株全体に生気がなく、生育もやや遅れ気味になり、日中の暑いときに葉がしおれるようになる。
2.朝夕は回復する状態が2~3日続いた後、枯死する。
3.ところどころから赤褐色のヤニを分泌し、乾くと病斑部が割れる。

★発生の条件★
1.酸性土壌で発生が多いので、連作を避け、適正な施肥や土壌消毒をすることが望ましい。

★日常管理★
1.病原菌は少なくとも5年は土中で生き残り、土壌伝染するので発生跡地には連作しないこと。やむを得ず連作するときは、土壌消毒をするか、接ぎ木(台木はユウガオ、カボチャ)した苗を利用する。

★薬 剤★
1.ベンレートT水和剤粉衣を(1回)種まき前に散布する。

【ユウガオ台スイカのつる割病】

1.病原菌 … Fusarium oxysporum f.sp.lagenariae という糸状菌(かび)の一種。

★症 状★
2.日中やや萎れ、朝夕回復するが、やがて枯れる。
3.根の部分が茶色から褐色になって腐敗しており、根からの水分などの吸収ができない状態になっている。
4.病原菌は、分生子座菌科に属する一種の糸状菌(カビ)、ユウガオだけに病原性が現れる。
5.根の先端から侵入し、細胞を壊しながら増殖し、毒素をだす。そのため、導管部の機能が破壊され、枯死する。

★発生の条件★
1.酸性土壌で発生が多いので、連作を避け、適正な施肥や土壌消毒をすることが望ましい。

★日常管理★
1.病原菌は少なくとも5年は土中で生き残り、土壌伝染するので発生跡地には連作しないこと。やむを得ず連作するときは、土壌消毒をする。

★薬 剤★
1.ベンレートT水和剤粉衣を(1回)種まき前に散布する。

【褐色腐敗病】

★症 状★
1.果実の被害が大きく、暗褐色で油ジミのような病斑を作り、汚れた白色のビロードのようなカビが生える。

★発生の条件★
1.土壌の排水が悪い。 
2.葉や茎が成りすぎて密植状態になっている。
3.周りに病気の株がある。
4.一部の葉や茎が病気になっている。
5.土に水やりをしないで葉の上から水やりをしている。
6.前に病気になった株が植えられていた土に、消毒をしないで新しい株が植えられた。
★日常管理★
1.土をよく耕したり、完熟した腐 葉土や堆肥を混ぜるなどして土壌の排水をよくする。
2.成りすぎた葉や茎を取り除いて密植をさける。
3.病気の株は、土とともに堀あげて焼却するか土深く(1m以上)埋めるなどして処分する。
4.病気の葉や茎は摘み取って焼却などして捨てる。
5.水やりは、葉の上から行わない。
6.病気が発生した土には株を植えないか、消毒(焼くか蒸気消毒、太陽熱消毒)した土を用いる。 7.畑の排水をよくし、果実が直接土に接しないようにする。

★薬 剤★
1.リドミルMZ水和剤1000倍液(3回)を収穫7日前まで散布する。
2.サンドファンC水和剤500倍液(3回)を収穫3日前まで散布する。
3.フェスティバルM水和剤1,000倍(3回)を収穫7日前まで散布する。

【菌核病】

★症 状★
1.病原菌 … Sclerotinia sclerotiorum という糸状菌(かび)の一種。
2.茎が淡褐色で水が染みたように腐敗と、白色の綿状のカビが生え、のちにネズミのふん状の黒色の菌核ができる。
3.つる枯病に似ているが、菌核病では、白い綿毛状のカビが発生し、大きい黒色の菌核が形成される。

★発生の条件★
1.排水が悪く、茎葉が成りすぎて空中湿度が高く、やや低温のときに発生する。
2.病原菌は子のう菌類に属するカビ、菌糸と菌核をつくり、土中で越冬する。土中の菌核は適度な水分を得ると発芽し、子のう盤を形成し、子のう胞子を飛散させる。子のう胞子は、発芽後雌花や雄花の花弁に感染しやすい。

★日常管理★
1.土をよく耕したり、完熟した腐 葉土や堆肥を混ぜるなどして土壌の排水をよくする。
2.成りすぎた葉や茎を取り除いて密植をさける。
3.病気の株は、土とともに堀あげて焼却するか土深く(1m以上)埋めるなどして処分する。
4.病気の葉や茎は摘み取って焼却などして捨てる。
5.水やりは、葉の上から行わない。
6.病気が発生した土には株を植えないか、消毒(焼くか蒸気消毒、太陽熱消毒)した土を用いる。

★薬 剤★
1.ロブラール水和剤1000倍液(4回)を収穫前日までに散布する。
2.スミレックス水和剤1000倍液(5回)を収穫21日前までに散布する。

【うどんこ病】

★症 状★
1.病原菌 … Sphaerotheca fuliginea という糸状菌(かび)の一種。
2.葉に白色のうどん粉のようなカビが生え、葉全体にまん延し、ひどいと葉が枯れる。

★発生の条件★
1.空中湿度がやや乾いたときや茎葉がなりすぎたとき。
2.周りに病気になったスイカや茎葉があると発生する。
3.うどんこ病は、乾燥した環境下で発生しやすいので、ハウスやトンネル栽培では、収穫前に注意する。
4.病原菌は子のう菌類に属するカビ、空気中を飛散し、空気伝染する。水滴がなくても発芽し、感染する事ができる。

★日常管理★
1.土をよく耕したり、完熟した腐 葉土や堆肥を混ぜるなどして土壌の排水をよくする。
2.成りすぎた葉や茎を取り除いて密植をさける。
3.病気の株は、土とともに堀あげて焼却するか土深く(1m以上)埋めるなどして処分する。
4.病気の葉や茎は摘み取って焼却などして捨てる。
5.水やりは、葉の上から行わない。
6.病気が発生した土には株を植えないか、消毒(焼くか蒸気消毒、太陽熱消毒)した土を用いる。

★薬 剤★
1.ラリー水和剤の500倍液(5回)を収穫日までに散布する。
2.バイレトン水溶剤5%2,000倍(4回)を収穫前日までに散布する。"


【炭疽病】

★症 状★
1.病原菌 … Colletotrichum orbiculare という糸状菌(かび)の一種。
2.葉に褐色の油ジミのような同心円状の輪紋のある病斑を作り茎にも暗色のへこんだ斑点を生じる。
3.果実には黒褐色のへこんだ病斑をつくる。
4.円形の褐色をした病斑で、灰白色となって裂け目ができる。
5.茎の病斑は暗褐色でくぼむ。
6.多湿が続くと病斑状にヤニのような粘質物を生じる。

★発生の条件★
1.土壌の排水が悪い。 
2.葉や茎が成りすぎて密植状態になっている。
3.周りに病気の株がある。
4.一部の葉や茎が病気になっている。
5.土に水やりをしないで葉の上から水やりをしている。
6.前に病気になった株が植えられていた土に、消毒をしないで新しい株が植えられた。
7.病原菌は被害茎葉とともに生存し、伝染源となるので、前年の発病地に連作すると発病しやすい。胞子は雨によって飛散する。

★日常管理★
1.土をよく耕したり、完熟した腐 葉土や堆肥を混ぜるなどして土壌の排水をよくする。
2.成りすぎた葉や茎を取り除いて密植をさける。
3.病気の株は、土とともに堀あげて焼却するか土深く(1m以上)埋めるなどして処分する。
4.病気の葉や茎は摘み取って焼却などして捨てる。
5.水やりは、葉の上から行わない。
6.病気が発生した土には株を植えないか、消毒(焼くか蒸気消毒、太陽熱消毒)した土を用いる。
7.病原菌は、不完全菌類に属するカビ、病斑上に分生子をつくり、分生子は、雨などによって飛び散り、他のスイカの葉などに付着し伝染するので、土から病原菌が跳ね上がるのを防ぐ為、わらやマルチを引き、つるが直接土に接しない様にする。
8.発病し始めると防除しにくいので、発病させないような注意が必要である。それにはスイカに限らずウリ類の炭そ病発生跡地にはスイカを連作しないこと。連作しなければならないときは、発病前から定期的に薬剤散布して予防する。

★薬 剤★
1.ダニコール1000の700倍溶液(5回)を収穫3日前までに散布する。
2.又はビスダイセン水和剤700倍液(5回)を収穫7日前までに散布する。
3.アミスター20フロアブル2,000倍液(4回)を収穫前日までに散布する。

★高温多湿・酸性土壌で発生しやすいので、炭疽病・つる枯病と同時防除で対応する事が望ましい。




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