囲碁漂流の記

週末にリアル対局を愉しむアマ有段者が、さまざまな話題を提供します。初二段・上級向け即効上達法あり、懐古趣味の諸事雑観あり

友人を裏切るべし

2020年10月04日 | 雑観の森/心・幸福・人生

 

三島由紀夫「不道徳教育講座」より(抄) 

 裏切りは友情の薬味なり の巻】

 

私はどうも「青年のうるはしき友情」

というやつを信じません。

子供の社会のはうがずつと正直で、

子供の社会はいつも苛烈な裏切りの危機に直面してゐます。

必ず「いい子」になりたがる子がゐて、

はじめは自分も悪戯の計画に加担してゐたくせに、

途中から急に寝返って、お母さんや先生のところへ、

言いつけに走るからです。

かういふ点では、

女の社会(女に社会といふものがあると仮定し)は、

男の青年の社会よりずつと正直で、

子供の社会に似てゐます。

異性が一人あらわれたら、

裏切りや謀略は忽ち日常茶飯事になる。

そしてこのはうが、青年の社会よりも、

現実のわれわれの社会生活のよき雛形なのであります。

(中略)

でも夫婦といふものが

ウソをつき合ひながらも

何とか楽しくやつてゆくやうに、

大人の友愛なるものも、右のごとき前提の下に、

特殊の親しみも生れ、

懐かしさも生れ、

憎からぬ気持も生れ、

空気みたいな着易さも生れる。

そんなわけで、この世の中も、

どうやら地獄にならずにすんでゐる。

そこのところのいきさつが、

青年にはなかなか呑み込めません。

女はずつと大人です。

(中略)

裏切りは友情の薬味であつて、

これはコセウかワサビみたいなものであり、

裏切りの要素もその危険も伏在しない友情など、

味がないと思ふやうになるとき、

諸君はまづ、青年のセンチメンタリズムを脱却した、

一人前の大人になつたと云へませう。

 

 


         ◇

 

今回も、碁会の交流・交友・親睦についてーー


同好会のブログ(ネット掲示板)を見ず、

一斉メールも見ず、返事もせず(閲覧できるのに!)

思い付きで自分本位の自説を展開する人がいることを

会の先輩に愚痴ったところ、こうアドバイスされました。

 

同好会の会員は「お客さん」ではない

これが分からないのはどうしたものか

会費を払うだけで何もしようとしないヒトは

泡沫会員と考えれば気が休まるのではないか

そういう人には世話役をやっていただけばよい

「趣味の集まり」がどう運営されるべきか

体験した上で自分の頭で考えてもらえばよろしい

 (以上は要旨、味付けて誇張しておりまする)

 

まったくその通り。

持つべきものは人生の先輩。

腹は固まった。

では、そうさせていただきます。

 

 

 

 

 

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