囲碁漂流の記

週末にリアル対局を愉しむアマ有段者が、さまざまな話題を提供します。初二段・上級向け即効上達法あり、懐古趣味の諸事雑観あり

続・その一言、訊くべからず

2021年07月07日 | 雑観の森/芸術・スポーツ

 

終局の作法 ~ 勝敗が決していないのに感想戦に入るのはです

 男も女も、黙ってダメを詰め、整地し、数えませう の巻】

 

 

 

黒 芈昱廷九段

白 アルファ碁マスター

311手完、白半目勝ち

 


井山最強クラスの打ち手がごろごろ存在する

中国、韓国のプロ碁界に君臨する怪物の一人と、

進化系最強AIとのネット対局です


2017年の年初ごろに打たれ

AIが日中韓トップ級に60戦全勝した時の棋譜

そのうち人間が大善戦したとされる一局


終盤まで白がはっきり優勢でしたが

AIが半目勝ちを読み切り

最後まで打ち進んで数えました

 


   *  *  *

 


アマの碁では

ダメも詰めず、終局してもいないのに

碁盤を放置して感想戦が始まる――

そういう奇妙な風景が見られます

いくら親睦の碁とはいえ

これはいかがでしょうか?


黙って最後までダメを詰め

きちんと整地をし

相手にも ひと目で分かるような形にし

「半目ですか?」と確認して

互いに頭を下げる――

というのが、本当の碁ではないでしょうか

 

 

芈昱廷(み・いくてい、1996年~) 中国のトップ棋士の一人。九段。名人戦2連覇、Mlily夢百合杯世界囲碁オープン戦優勝など。達人肌の一手を随所に繰り出すことで知られる。層の厚い中国トップ圏で、十代半ばから居座る怪物の一角。

 

 

 

▼右下に現代的な厳しい感覚のつばぜり合い

左上で大ナダレ定石が出現し、盤上は難解な全面戦争の様相に

 

▼最後は上辺の半コウ争いで小ヨセが進み、終局

中央はダメ詰めの前に、白が手入れをしている

 

▼互いにダメを詰め、10目形あるいは20目形に整地

相手も自分も「ひと目」で数が分かるようにする

ここまでやってから、感想戦に入りましょう

 

 

 



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