福井7人の工芸サムライ

福井県にある国指定7つの伝統的工芸品の職人やモノづくりや産地、福井にまつわる事がらをご紹介します。

京都精華大学と鯖江丹南高校と特別授業

2016-07-22 22:08:56 | 鯖江のメガネ

毎年恒例らしい鯖江丹南高校のワークショプ。
今年は精華大学のメガネ学部から教授と担当者と私が呼ばれました。
 
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みんな真剣にプロダクトデザインについての話を聞いています。

 

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そして、メガネの材料の「セルロースアセテート」を使ったワークショップ。

 

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このように残材を使って各々バングル、カード立て、ペンダントトップ、箸置きを作りました。

 

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切削性は加工しやすい材料とはいえ手作業では苦戦しています。

 

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ツヤを出す研磨機械。

 

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魚のように炙って材料を柔らかくします。素手で持つと熱いです。

 

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完成品。

 

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こんな力作のカードケースもありました。

 

生徒が一生の思い出になればいいなと思いました。
地元の素晴らしい産業があることに興味を持ってもらい
自分たちの産地に誇りを持ってもらえたらと思います。

 


セルロースアセテートの今昔物語

2016-06-21 22:08:16 | 鯖江のメガネ

セル枠と言われるプラスチックメガネに使われる材料の多くは
セルロースアセテート」と言って綿花由来の樹脂。
 
先日倉庫整理をしていたら出てきた珍しい材料が。。。
 
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10年前くらいに作られたセルロースアセテート

厳密に言えば「貼り合わせ」と言ってベースの厚めの材料に

薄い材料を溶剤で人工的に貼り合わせています。

薄い材料を張った方に反りやすい性質があります。
見事な半円に。ここまでヒドイのはなかなかお目にかかれません。笑

メガネの材料として再び使うには2mくらいの熱プレス機で

プレスして平らにしないと材料としては使えません。

 

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90年以上前に色開発されたという「4桁」品番の材料。

今では「6桁」品番が通常なのでいかに珍しいかが分かります。

 

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私も初めて見たシール。
吸収合併された会社の材料名だそうです。

 

 

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こちらはこの材料を貼り合わせた際に出てきたブツブツ。

溶剤を塗って熱プレスしますのでプレス圧に

耐えかねて押しつぶされた材料がこのように

ブツブツのなって出てきます。面白いですね。

 

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横から

 

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横から2
 
世の中でほとんど大衆の目に触れることがない材料たち
だったので嬉しくて発信してしました。