セーヌ川の水質問題が大会に影を落としている。5日に行われたトライアスロン混合リレーでは、ドイツが金メダルを獲得したが、水質が基準に達しなかったため、個人種目に続いて公式練習は行われず、競技会場として的確だったのか、疑問の声も聞かれる。
レースでは、ドイツが僅差で米国、英国を抑えて優勝を果たした。しかし、前日の4日にはベルギーのトライアスロンチームが棄権を発表。理由は7月31日に個人種目に出場した女子選手が体調を崩したためだった。さらに、ロイター通信などによると、スイスチームでも31日の男子の個人種目に出場した選手が胃炎を発症し、ノルウェーの男子選手も胃腸炎に罹ったという。いずれもセーヌ川の水質との関係は不明だが、今大会では水質を疑問視する声は多く、選手の不安は想像に難くない。また、棄権したベルギー側は「今後の五輪に教訓になることを望む」とコメントした。
大会組織委員会は5日の会見で、レースの実施は世界トライアスロンと情報を共通して決めたとし、体調不良の原因についてもセーヌ川にあるとは限らないという姿勢を示した。
セーヌ川では8日、9日に10キロを泳ぐマラソンスイミングが予定されている。管轄する競技団体は世界トライアスロンから世界水連になる。世界水連がどう判断するか、注目される。
産経新聞
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