今回のブログでは、「たくましく生きる」ための「脳(知的機能)の使い方/使われ方」について、もう少し掘り下げてみたいと思います。
1)私たちの「生き方」と「知」「情」「意」
「智」に働けば角が立つ、「情」に棹させば流される、「意地」を通せば窮屈だ、兎角に人の世は住みにくい。夏目漱石の小説「草枕」の冒頭の一節です。この「智」「情」「意地」が前頭葉、左脳、右脳、大脳辺縁系が担う知的機能のネットワークをうまく表現しています。つまり、「智;知」は認知機能を担う左脳と右脳に、「情」は情動機能を担う大脳辺縁系に、「意地;意」は統合機能(心的機能)を担う前頭葉に、それぞれ対応しているのです。そして、知的機能のネットワークの司令塔である前頭葉は「知」と「情」のバランスをとりながら自然環境や人間社会に適応していくための「意」を表出しているのです。このような視点から、「よりよく生きる」とは「意」を重視した「生き方」、「うまく生きる」とは「知」を重視した「生き方」、「たくましく生きる」とは「情動機能」を重視した「生き方」、と表現できるかもしれません。

2)「知」「情」「意」のバランス
「知」「情」「意」のどれを重視する「生き方」を選択したとしても、最も大切なことは「知」「情」「意」のバランスです。「頭を使って生きる」つまり「脳(知的機能)を使って生きる」と言っても、いわゆる「IQ」(知能指数)を使って生きること、などと誤解をしないでください。「知」「情」「意」のバランスをとりながら「たくましく生きる」「うまく生きる」「よりよく生きる」ためには「EQ」(こころの知能指数)や「HQ」を使って生きることが大切なのです。

(参照)44 こころの知能指数 2018/11/12

(参照)03 知的機能(2) 2018/05/07
3)「知」「情」「意」のバランスが崩れやすい「生き方」
「知」「情」「意」のバランスを崩しやすいものとして「科学や宗教」「道徳や法律」「恋愛や友情」「体調不良」「信念や根性」「覚醒剤や麻薬」などが挙げられます。したがって、
・「科学や宗教」を信じすぎないこと
・「恋愛や友情」に溺れすぎないこと
・「信念や根性」に拘りすぎないこと
などを平素から心掛けておくことが大切です。
医学は純粋な科学ではありませんが、病名(診断)を信じすぎてはいけません。特に「心の病」は「病名を告げられた時からその病気が始まる」と言っても過言ではないと思っています(ちょっと言い過ぎでしょうか、人の苦労も分からないのかとお叱りを受けるかもしれませんが)。「うつ病」や「パニック障害」と診断されたら、何もかも「うつ病だから」「パニック障害だから」ということで一件落着、取りあえず心配や悩みは解消されるかもしれません。しかし、その結末は「診断してくれた医師や処方された薬と末永くお付き合いする」こと、それも「一つの止むを得ない選択肢」なのでしょう。
4)「知」「情」「意」のバランスを大切にする「生き方」のポイント
以下に「知」「情」「意」のバランスを大切にする「生き方」の3つのポイント(A~C)を列記しておきたいと思います。
A 適当に、いい加減に生きる
B 右から左に受け流す
C 快眠、快便、快食を心掛ける
上記の3つのポイント、特にAとBは誤解を招きやすい表現ではないかと懸念していますので、少しばかり「説明責任」を果たしておこうと思います。
〔 適当に、いい加減に生きる 〕
「適当に生きる」「いい加減に生きる」とは、前記の「知」「情」「意」のバランスが崩れやすい「生き方」で述べたように、「科学や宗教」を信じすぎず、「恋愛や友情」に溺れすぎず、「信念や根性」に拘りすぎず、「道徳や法律」に縛られすぎることなく、「適当に」そして(丁度)「いい加減に」生きることです。「適当に生きる」「いい加減に生きる」ことが許せない方や苦手な方は、どんな時も、何があっても、「頑張らないでフツーに生きる」ことを心掛けていただきたいと思います。


〔 右から左に受け流す 〕
私たちは、人生や日々の生活において、様々な「人」や「出来事」に出会います。良いことばかりではありません。「嫌な人」や「嫌な出来事」がやってくることもあります。
「嫌な人」や「嫌な出来事」など、右から「何か」がやって来たら、あなたはどうしますか? そうです!「左に受け流す」のが正解なのです。
♫ 右から、右から 何かが来てる 僕はそれを左へ受け流す
♫ いきなりやって来た 右からやって来た ふいにやって来た、右からやって来た
♫ 僕はそれを左へ受け流す 右から左へ受け流す 左から右へは受け流さない
♫ 右から、右から そう右から来たものを僕は左へ受け流す
♫ もしも あなたにも 右からいきなりやって来ることがあれば
♫ この歌を思い出して そして左へ受け流して欲しい ♫ (ムーディー勝山)
しかし、実際には「左に受け流す」ことができない厳しい現実も決して少なくありません。受け流すことが出来ずに受け止めてしまう、そして、受け止めたものが蓄積していく、それが(心の)「ストレス」なのでしょう。
体育会系の先輩から「大きなウンコをしろ」と教えられたことがあります。「食べ物も人も、好きだとか嫌いだとか、つべこべ言わずに何でも食べてみろ、吐いてもいい、下痢をしてもいい、ただし、大切だと思うものでも決して貯め込むな、便秘は良くない、毎日大きなウンコをしろ、それが心と体を丈夫にする秘訣だ」と教えられたのです。つまり「ストレスは脳と心の栄養源」だと言うことなのでしょう。
〔 快眠、快便、快食を心掛ける 〕
自律神経や内分泌(ホルモン)によって整えられている私たちの「体調」は「知」「情」「意」のバランスを維持するために基盤となるものです。私たちの「気分」や「感情」「情動」は「体調」に左右されていると言っても決して過言ではありません。そして、私たちの「体調」を良好に保つためには「健康づくりの3要素」と言われている「栄養」「運動」「休養」を思い付く方が多いと思います。しかし、「身体の健康」だけではなく「脳と心の健康」を意識した場合には「ストレス解消の3要素」と言われている「快眠」「快便」「快食」(誰が言ったのかは知りませんが)を心掛けることをお勧めしたいと思います。

(参照)49 情動/感情/気分 2018/12/19
5)「たくましく生きる」ために
前回および今回のブログでは、「たくましく生きる」ためには「脳のはたらき」(知的機能)の基盤である「情」すなわち「情動機能」を大切にして生きること、そして「知;認知機能」「情;情動機能」「意;統合機能」のバランスを大切にして生きること、の重要性を解説してきました。
ちなみに、「うまく生きる」ためには「理性」(左脳が担う認知機能)よりも「感性」(右脳が担う認知機能)を重視して「情動」を抑えすぎないこと、つまり「情動」を封印せず、「好きなもの」は「好き」、「嫌いなもの」は「嫌い」という素直な「心の反応」(脳のはたらき)を大切にして「生きる」ことが重要であることを付記しておきたいと思います。
そして、「よりよく生きる」ためには「いきがい、なかま、やくわり」「か:感動、き:興味、く:工夫、け:計画、こ:恋」「すきなこと、したいこと、できること」を大切にして、脳と心の健康づくり(脳リハビリ)を心掛けることが重要であることも付記しておきたいと思います。
最後に、「情動」を「うまく」「よりよく」コントロールすることのできる「生き方」、つまり「知」「情」「意」のバランスを大切にする「生き方」の知識や技術を培うための秘訣は「様々なストレスを体験すること」であり、体験したくはない「様々なストレス」こそが「脳と心の栄養源」であることを付記しておきたいと思います。
今回のブログ「93 たくましく生きる(2)」のポイントについては、下記の「認知症川柳」(愚作ですが)を参考にしていただければ幸いです。
******************************
テキトーに イーかげんに 生きていく
適当に 生きるあなたは いい加減
信念や 拘り捨てて 頑張らず
ストレスは 脳と心の 栄養素
根性を 抑えておくのが ど根性
******************************
このブログ「誰も知らない認知症」を閲覧していただいた皆様からの
ご意見やご質問、コメントなどをお待ちしています。
※※※ ブログ「誰も知らない認知症」 投稿一覧〔00~93〕 ※※※※※※※※
93 たくましく生きる(2)
92 たくましく生きる(1)
91 しばらく冬眠します/2020 2020/12/26
#認知 2020/12/13
#認知症の予防 2020/12/06
90 お休み中です(1)2020/11/01
89 しばらくお休みします 2020/09/13
88 夏休み です 2020/08/12
87 心(こころ)とは何か/心の定義 2020/07/15
86 説明と同意(2) 2020/06/14
85 説明と同意(1) 2020/06/10
84 本人の意思(2) 2020/05/20
83 本人の意思(1) 2020/05/13
82 徒然なるままに 2020/04/12
81 長谷川先生が認知症 2020/03/14
80 冬眠中です 2020/02/05
79 しばらく冬眠します 2019/12/15
78 なじみの場づくり 2019/11/14
77 受容・共感(4) 2019/11/06
76 受容・共感(3) 2019/10/16
75 受容・共感(2) 2019/10/09
74 受容・共感(1) 2019/10/02
73 安心・安全・安定・安住のある生活環境の提供 2019/09/25
72 認知症の特効薬? 2019/09/18
71 和田行男氏のブログ 2019/08/25
70 知的機能の把握 2019/08/10
69 性格の把握 2019/08/09
68 生活歴の把握 2019/08/08
67 障害と個性に応じた適切な介護の展開 2019/08/07
66 もの忘れ外来(2) 2019/07/28
65 もの忘れ外来(1) 2019/07/07
64 高齢者の危険運転と前頭葉機能 2019/06/23
63 研修の成果とは 2019/06/09
62 認知症を理解しよう! Part1 2019/05/26
61 研修会&認知症がわかる会 2019/05/19
お知らせ/連絡先の変更 2019/04/19
お知らせ 2019/03/06
60 しばらくお休みします 2019/02/28
59 脳の老化にご用心(2) 2019/02/27
58 脳の老化にご用心(1) 2019/02/20
57 Q&A 01 認知症の予防 2019/02/13
56 知情意 からみた介護のポイント 2019/02/06
55 意 からみた介護のポイント 2019/01/30
54 情 からみた介護のポイント 2019/01/23
53 知 からみた介護のポイント 2019/01/16
52 知的機能からみた介護のポイント 2019/01/09
51 謹賀新年/今年の予定 2019/01/02
50 快の情動/不快の情動 2018/12/26
49 情動/感情/気分 2018/12/19
48 大脳辺縁系/情動機能 2018/12/12
47 理性と感性 2018/12/05
46 長谷川先生が認知症? 2018/11/28
45 左脳と右脳 2018/11/21
44 こころの知能指数 2018/11/12
43 前頭葉と「心」「意」「気」 2018/11/10
42 再び「知的機能」(重要) 2018/11/09
41 脳は「1つの脳」(重要) 2018/11/07
40 かなひろいテスト不合格(2) 2018/10/31
39 かなひろいテスト不合格(1) 2018/10/24
38 日付の確認(難解) 2018/10/17
37 MMSとMMSE 2018/10/10
36 生きがいの成り立ち 2018/10/03
35 人は年老いて3度死ぬ 2018/09/26
34 こんな人がボケやすい 2018/09/19
33 こんな時にボケやすい 2018/09/12
32 海馬の萎縮 2018/09/05
31 アミロイドβの蓄積 2018/08/29
30 「認知」という言葉 2018/08/22
29 高槻さんのブログ 2018/08/15
28 脳リハビリの本(日記) 2018/08/08
27 かなひろいテストの集計方法 2018/08/01
26 今後の予定について 2018/07/25
25 認知症川柳(再掲) 2018/07/23
24 REVIEW 02~23 2018/07/18
23 認知症の「事実」 2018/07/11
22 認知症高齢者の介護(10) 2018/07/09
21 認知症高齢者の介護(9) 2018/07/04
20 認知症高齢者の介護(8) 2018/07/02
19 認知症高齢者の介護(7) 2018/06/27
18 認知症高齢者の介護(6) 2018/06/25
17 認知症高齢者の介護(5) 2018/06/20
16 認知症高齢者の介護(4) 2018/06/18
15 認知症高齢者の介護(3) 2018/06/13
14 認知症高齢者の介護(2) 2018/06/11
13 認知症高齢者の介護(1) 2018/06/06
12 老人性認知症の予防(4) 2018/06/05
11 老人性認知症の予防(3) 2018/06/04
10 老人性認知症の予防(2) 2018/05/30
09 老人性認知症の予防(1) 2018/05/28
08 老化廃用型認知症(3) 2018/05/23
07 老化廃用型認知症(2) 2018/05/21
06 老化廃用型認知症(1) 2018/05/16
05 知的機能(4) 2018/05/15
04 知的機能(3) 2018/05/09
03 知的機能(2) 2018/05/07
02 知的機能(1) 2018/05/01
01 誰も知らない認知症 2018/04/23
00 老人性認知症の正しい知識を普及するためにブログを始めることにしました 2018/04/20
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
1)私たちの「生き方」と「知」「情」「意」
「智」に働けば角が立つ、「情」に棹させば流される、「意地」を通せば窮屈だ、兎角に人の世は住みにくい。夏目漱石の小説「草枕」の冒頭の一節です。この「智」「情」「意地」が前頭葉、左脳、右脳、大脳辺縁系が担う知的機能のネットワークをうまく表現しています。つまり、「智;知」は認知機能を担う左脳と右脳に、「情」は情動機能を担う大脳辺縁系に、「意地;意」は統合機能(心的機能)を担う前頭葉に、それぞれ対応しているのです。そして、知的機能のネットワークの司令塔である前頭葉は「知」と「情」のバランスをとりながら自然環境や人間社会に適応していくための「意」を表出しているのです。このような視点から、「よりよく生きる」とは「意」を重視した「生き方」、「うまく生きる」とは「知」を重視した「生き方」、「たくましく生きる」とは「情動機能」を重視した「生き方」、と表現できるかもしれません。

2)「知」「情」「意」のバランス
「知」「情」「意」のどれを重視する「生き方」を選択したとしても、最も大切なことは「知」「情」「意」のバランスです。「頭を使って生きる」つまり「脳(知的機能)を使って生きる」と言っても、いわゆる「IQ」(知能指数)を使って生きること、などと誤解をしないでください。「知」「情」「意」のバランスをとりながら「たくましく生きる」「うまく生きる」「よりよく生きる」ためには「EQ」(こころの知能指数)や「HQ」を使って生きることが大切なのです。

(参照)44 こころの知能指数 2018/11/12

(参照)03 知的機能(2) 2018/05/07
3)「知」「情」「意」のバランスが崩れやすい「生き方」
「知」「情」「意」のバランスを崩しやすいものとして「科学や宗教」「道徳や法律」「恋愛や友情」「体調不良」「信念や根性」「覚醒剤や麻薬」などが挙げられます。したがって、
・「科学や宗教」を信じすぎないこと
・「恋愛や友情」に溺れすぎないこと
・「信念や根性」に拘りすぎないこと
などを平素から心掛けておくことが大切です。
医学は純粋な科学ではありませんが、病名(診断)を信じすぎてはいけません。特に「心の病」は「病名を告げられた時からその病気が始まる」と言っても過言ではないと思っています(ちょっと言い過ぎでしょうか、人の苦労も分からないのかとお叱りを受けるかもしれませんが)。「うつ病」や「パニック障害」と診断されたら、何もかも「うつ病だから」「パニック障害だから」ということで一件落着、取りあえず心配や悩みは解消されるかもしれません。しかし、その結末は「診断してくれた医師や処方された薬と末永くお付き合いする」こと、それも「一つの止むを得ない選択肢」なのでしょう。
4)「知」「情」「意」のバランスを大切にする「生き方」のポイント
以下に「知」「情」「意」のバランスを大切にする「生き方」の3つのポイント(A~C)を列記しておきたいと思います。
A 適当に、いい加減に生きる
B 右から左に受け流す
C 快眠、快便、快食を心掛ける
上記の3つのポイント、特にAとBは誤解を招きやすい表現ではないかと懸念していますので、少しばかり「説明責任」を果たしておこうと思います。
〔 適当に、いい加減に生きる 〕
「適当に生きる」「いい加減に生きる」とは、前記の「知」「情」「意」のバランスが崩れやすい「生き方」で述べたように、「科学や宗教」を信じすぎず、「恋愛や友情」に溺れすぎず、「信念や根性」に拘りすぎず、「道徳や法律」に縛られすぎることなく、「適当に」そして(丁度)「いい加減に」生きることです。「適当に生きる」「いい加減に生きる」ことが許せない方や苦手な方は、どんな時も、何があっても、「頑張らないでフツーに生きる」ことを心掛けていただきたいと思います。


〔 右から左に受け流す 〕
私たちは、人生や日々の生活において、様々な「人」や「出来事」に出会います。良いことばかりではありません。「嫌な人」や「嫌な出来事」がやってくることもあります。
「嫌な人」や「嫌な出来事」など、右から「何か」がやって来たら、あなたはどうしますか? そうです!「左に受け流す」のが正解なのです。
♫ 右から、右から 何かが来てる 僕はそれを左へ受け流す
♫ いきなりやって来た 右からやって来た ふいにやって来た、右からやって来た
♫ 僕はそれを左へ受け流す 右から左へ受け流す 左から右へは受け流さない
♫ 右から、右から そう右から来たものを僕は左へ受け流す
♫ もしも あなたにも 右からいきなりやって来ることがあれば
♫ この歌を思い出して そして左へ受け流して欲しい ♫ (ムーディー勝山)
しかし、実際には「左に受け流す」ことができない厳しい現実も決して少なくありません。受け流すことが出来ずに受け止めてしまう、そして、受け止めたものが蓄積していく、それが(心の)「ストレス」なのでしょう。
体育会系の先輩から「大きなウンコをしろ」と教えられたことがあります。「食べ物も人も、好きだとか嫌いだとか、つべこべ言わずに何でも食べてみろ、吐いてもいい、下痢をしてもいい、ただし、大切だと思うものでも決して貯め込むな、便秘は良くない、毎日大きなウンコをしろ、それが心と体を丈夫にする秘訣だ」と教えられたのです。つまり「ストレスは脳と心の栄養源」だと言うことなのでしょう。
〔 快眠、快便、快食を心掛ける 〕
自律神経や内分泌(ホルモン)によって整えられている私たちの「体調」は「知」「情」「意」のバランスを維持するために基盤となるものです。私たちの「気分」や「感情」「情動」は「体調」に左右されていると言っても決して過言ではありません。そして、私たちの「体調」を良好に保つためには「健康づくりの3要素」と言われている「栄養」「運動」「休養」を思い付く方が多いと思います。しかし、「身体の健康」だけではなく「脳と心の健康」を意識した場合には「ストレス解消の3要素」と言われている「快眠」「快便」「快食」(誰が言ったのかは知りませんが)を心掛けることをお勧めしたいと思います。

(参照)49 情動/感情/気分 2018/12/19
5)「たくましく生きる」ために
前回および今回のブログでは、「たくましく生きる」ためには「脳のはたらき」(知的機能)の基盤である「情」すなわち「情動機能」を大切にして生きること、そして「知;認知機能」「情;情動機能」「意;統合機能」のバランスを大切にして生きること、の重要性を解説してきました。
ちなみに、「うまく生きる」ためには「理性」(左脳が担う認知機能)よりも「感性」(右脳が担う認知機能)を重視して「情動」を抑えすぎないこと、つまり「情動」を封印せず、「好きなもの」は「好き」、「嫌いなもの」は「嫌い」という素直な「心の反応」(脳のはたらき)を大切にして「生きる」ことが重要であることを付記しておきたいと思います。
そして、「よりよく生きる」ためには「いきがい、なかま、やくわり」「か:感動、き:興味、く:工夫、け:計画、こ:恋」「すきなこと、したいこと、できること」を大切にして、脳と心の健康づくり(脳リハビリ)を心掛けることが重要であることも付記しておきたいと思います。
最後に、「情動」を「うまく」「よりよく」コントロールすることのできる「生き方」、つまり「知」「情」「意」のバランスを大切にする「生き方」の知識や技術を培うための秘訣は「様々なストレスを体験すること」であり、体験したくはない「様々なストレス」こそが「脳と心の栄養源」であることを付記しておきたいと思います。
今回のブログ「93 たくましく生きる(2)」のポイントについては、下記の「認知症川柳」(愚作ですが)を参考にしていただければ幸いです。
******************************
テキトーに イーかげんに 生きていく
適当に 生きるあなたは いい加減
信念や 拘り捨てて 頑張らず
ストレスは 脳と心の 栄養素
根性を 抑えておくのが ど根性
******************************
このブログ「誰も知らない認知症」を閲覧していただいた皆様からの
ご意見やご質問、コメントなどをお待ちしています。
※※※ ブログ「誰も知らない認知症」 投稿一覧〔00~93〕 ※※※※※※※※
93 たくましく生きる(2)
92 たくましく生きる(1)
91 しばらく冬眠します/2020 2020/12/26
#認知 2020/12/13
#認知症の予防 2020/12/06
90 お休み中です(1)2020/11/01
89 しばらくお休みします 2020/09/13
88 夏休み です 2020/08/12
87 心(こころ)とは何か/心の定義 2020/07/15
86 説明と同意(2) 2020/06/14
85 説明と同意(1) 2020/06/10
84 本人の意思(2) 2020/05/20
83 本人の意思(1) 2020/05/13
82 徒然なるままに 2020/04/12
81 長谷川先生が認知症 2020/03/14
80 冬眠中です 2020/02/05
79 しばらく冬眠します 2019/12/15
78 なじみの場づくり 2019/11/14
77 受容・共感(4) 2019/11/06
76 受容・共感(3) 2019/10/16
75 受容・共感(2) 2019/10/09
74 受容・共感(1) 2019/10/02
73 安心・安全・安定・安住のある生活環境の提供 2019/09/25
72 認知症の特効薬? 2019/09/18
71 和田行男氏のブログ 2019/08/25
70 知的機能の把握 2019/08/10
69 性格の把握 2019/08/09
68 生活歴の把握 2019/08/08
67 障害と個性に応じた適切な介護の展開 2019/08/07
66 もの忘れ外来(2) 2019/07/28
65 もの忘れ外来(1) 2019/07/07
64 高齢者の危険運転と前頭葉機能 2019/06/23
63 研修の成果とは 2019/06/09
62 認知症を理解しよう! Part1 2019/05/26
61 研修会&認知症がわかる会 2019/05/19
お知らせ/連絡先の変更 2019/04/19
お知らせ 2019/03/06
60 しばらくお休みします 2019/02/28
59 脳の老化にご用心(2) 2019/02/27
58 脳の老化にご用心(1) 2019/02/20
57 Q&A 01 認知症の予防 2019/02/13
56 知情意 からみた介護のポイント 2019/02/06
55 意 からみた介護のポイント 2019/01/30
54 情 からみた介護のポイント 2019/01/23
53 知 からみた介護のポイント 2019/01/16
52 知的機能からみた介護のポイント 2019/01/09
51 謹賀新年/今年の予定 2019/01/02
50 快の情動/不快の情動 2018/12/26
49 情動/感情/気分 2018/12/19
48 大脳辺縁系/情動機能 2018/12/12
47 理性と感性 2018/12/05
46 長谷川先生が認知症? 2018/11/28
45 左脳と右脳 2018/11/21
44 こころの知能指数 2018/11/12
43 前頭葉と「心」「意」「気」 2018/11/10
42 再び「知的機能」(重要) 2018/11/09
41 脳は「1つの脳」(重要) 2018/11/07
40 かなひろいテスト不合格(2) 2018/10/31
39 かなひろいテスト不合格(1) 2018/10/24
38 日付の確認(難解) 2018/10/17
37 MMSとMMSE 2018/10/10
36 生きがいの成り立ち 2018/10/03
35 人は年老いて3度死ぬ 2018/09/26
34 こんな人がボケやすい 2018/09/19
33 こんな時にボケやすい 2018/09/12
32 海馬の萎縮 2018/09/05
31 アミロイドβの蓄積 2018/08/29
30 「認知」という言葉 2018/08/22
29 高槻さんのブログ 2018/08/15
28 脳リハビリの本(日記) 2018/08/08
27 かなひろいテストの集計方法 2018/08/01
26 今後の予定について 2018/07/25
25 認知症川柳(再掲) 2018/07/23
24 REVIEW 02~23 2018/07/18
23 認知症の「事実」 2018/07/11
22 認知症高齢者の介護(10) 2018/07/09
21 認知症高齢者の介護(9) 2018/07/04
20 認知症高齢者の介護(8) 2018/07/02
19 認知症高齢者の介護(7) 2018/06/27
18 認知症高齢者の介護(6) 2018/06/25
17 認知症高齢者の介護(5) 2018/06/20
16 認知症高齢者の介護(4) 2018/06/18
15 認知症高齢者の介護(3) 2018/06/13
14 認知症高齢者の介護(2) 2018/06/11
13 認知症高齢者の介護(1) 2018/06/06
12 老人性認知症の予防(4) 2018/06/05
11 老人性認知症の予防(3) 2018/06/04
10 老人性認知症の予防(2) 2018/05/30
09 老人性認知症の予防(1) 2018/05/28
08 老化廃用型認知症(3) 2018/05/23
07 老化廃用型認知症(2) 2018/05/21
06 老化廃用型認知症(1) 2018/05/16
05 知的機能(4) 2018/05/15
04 知的機能(3) 2018/05/09
03 知的機能(2) 2018/05/07
02 知的機能(1) 2018/05/01
01 誰も知らない認知症 2018/04/23
00 老人性認知症の正しい知識を普及するためにブログを始めることにしました 2018/04/20
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※