【ハロウィンのおはなし】ジャックの提灯
アイルランドの古い伝承です。
嘘つきで人を騙してばかりの農夫、ジャック。
彼は悪魔を罠にかけて閉じ込め、解放する条件として自分が死後に地獄に堕ちないように取引をします。
時が経ちジャックも年をとって死んでしまいますが、ケチで乱暴者だったため天国には行けません。
天国へも地獄へも入れないジャックは、この世とあの世の境目に取り残されてしまいました。
その暗い道を照らすため悪魔に最後のお願いで地獄の炎を分けてもらい、くり抜いたカブの提灯の中に入れました。
その灯りがジャック・オー・ランタンです。彼はともしびを手に、今も永遠にさまよいつづけているのです。
…怖いですね!?
なんとも救いのない話です。
ジャック氏が永遠の彷徨をエンジョイしてくれていることを願わずにいられません…。
彼が手にしているのはカボチャではなくカブなのですが、元々ヨーロッパのハロウィンではカブで作ったランタンが使われていたようです。
しかしハロウィンの文化が移民とともにアメリカに伝わると、現地に適した作物であるカボチャが使われました。
これが再びヨーロッパに伝わり、カブより扱いやすくて見栄えが良いことから、ハロウィンには現在のようにカボチャランタンが親しまれるようになりました。
日本でも定着してきたハロウィン、今年も新型コロナやインフルエンザに気を付けながら楽しみたいですね。