From Planetarium

名古屋市科学館プラネタリウムのスタッフから、さまざまな話題を紹介します。

ホームズ彗星その6

2007-11-13 12:02:24 | Comet
20071122_8006days_m 昨晩、寒かったですね。でも久々の落ち着いた晴天。昨夕までのパニック的多忙が一段落したので、ホームズ彗星の様子を田舎へ見に行きました。あ、その前に科学館屋上では、同条件での継続撮影を晴れたら毎晩、スタッフ共同で続けています。昨晩もそれを若手スタッフ2と行いました。映像は随時、プラネでの解説や、機関誌などに使っています。昨晩の分も加えてまとめたら公開しますので、こちらはちょっとお待ちください。どんどん拡散が進み、まもなく撮影視野からはみ出てしまうのですが…。
 まとめができたので追加しました(11/14 22:45、写真右)。もう、はみ出しそう。

 さて、ホームズ彗星は、その後もどんどん広がって淡くなってきています。その結果、街中では、肉眼ではなかなか見えませんし、望遠鏡でもぼんやりとした街灯りの背景に、淡いひろがりですので、正直見え難いです。いろんな星雲星団と同じく、郊外から山や海向きの対象になってきました。
 そこで、郊外での見え味を確認するため、愛知県瀬戸市と岐阜県土岐市の間あたりまで行ってみました。寒かった…。まだ冬なれしてない体に気温6°と強風。ブルブル。
 さて、まずは肉眼での状況。天の川はなんだかそんな気がする。アンドロメダ銀河とカシオペヤ座の二重星団はなんとか見えるという空の状態です。そんな中で、ホームズ彗星は肉眼でなんとか見えるといった感じでした。なんだか二重星団÷2と言った感じ。ペルセウス座α星と競っていたような、先月末とはずいぶん勝手が違います。
 しかしいつものミニボーグ(名古屋市科学館の望遠鏡教室でおなじみ、5cm屈折)を向けると、びっくり、楽しい、おっ、クラゲ一丁! という感じです。拡散して淡くなった分、肉眼では見え難くなってきましたが、その分、大きくなってきているので、集光力のある双眼鏡や望遠鏡での見え具合、形の楽しさが増してきています。

 そこで、双眼鏡や望遠鏡で見ると楽しい、有名どころと比較写真を撮ってみました(写真左)。同一光学系、同一露出での3枚です。双眼鏡や小型望遠鏡では、写真のような色は見えませんが、大きさ、形の比較はこんな感じです。郊外(やもっと環境の良いところ)にお住まいの方はぜひご覧になってくださいませ。