接骨院閑話 Ver.2024_01

「しれは迷ひしらねは迷ふ法の道
 なにかほとけの實になるらん」
至道無難禅師の句は健康にも通じるのです。

ササヤカな闘病記③

2024年01月22日 | 経験談

超少食菜食(超偏食)生活を始めて2ヶ月程経ったある日の事です。
突如として脈の異常(頻脈と不整脈)と、
胸が締め付けられて息ができなくなったり、
背中を錐で刺されたような鋭い痛みが、
日に何度も起きるようになりました。

夜、寝ている時にこの症状が起きれば、
「ウ~ンウ~ン」と唸りながらでも寝ていれば、
自然に収まっていきますからマダいいのですが、
日中にコレが起きると大変です。

それは仕事どころではなくなるからです。
そんな時は仕事を中断して接骨院の外に出て、
人がいない所でウズクマリ、
症状(背中の痛みと息ができない)が収まるのをジッと待つしかないのです。

こんな事が日に何度も起きるようになりますと、
流石に私も気弱になります。
「もうダメかな・・・限界かな・・・この儘続けたら死ぬかな・・・?」
と思ったのです・・・が、
その反面で、
「この儘、辛い思いをして生きていくなら、
 今死んだ方が楽かもしれない・・・。
 それだったら本当に死んでしまうか、
 この儘続けて様子を観てみよう。」
と思いナゼか開き直ってしまったのです。

この時の開き直りは良かったと思いました。

それは開き直ってから症状に対する恐怖は幾分減り、
「この症状は明日はどうなるのだろうか?」とビビリながらも、
症状を楽しむ(客観的に観る)余裕が少しずつでてきて、
今迄にヤッてきた事を何一つとして止める事なく続けられたからです。

実際に今回の症状は1ヶ月程でウソのように消えてしまいました。
そのうえ症状がでる前よりも、
私の背中や身体(全体)が軽快になってしまったのです。
~2024年追記:因みにこの時の症状は19年間一度も出ていません。~

今回の謎の症状が消えてから、
発症前よりも背中や身体(全体)の調子が良くなった事で、
私は「今回、私の身体に何が起こったのだろうか?」と思い、
謎の症状について考えてみたのです。
すると今回の謎の症状は、
以前にもチョクチョクあった事を思い出したのです。

私は20年程前に交通事故で酷いムチウチになったのですが、
それ以来、何度も今回のような症状(+頭痛)で相当辛い思いをしたのですが、
暫くしたら症状が消えてしまう事や、
仕事が忙しかった事や、
この数年間は症状がでなかった事から、
スッカリと忘れていたのです。
つまり私の今回の症状は再発だったのです。

マタ今回の症状(再発)が治って暫くすると、
次は何の理由もなく突然に右股関節が痛くなりました。
この時の痛みは強くビッコを引かなければ歩けません。
私は胸の締め付けと背中の痛みの時と同様に再発を考えたのですが、
然し今回は幾ら考えても明確な原因は思い出せません。
唯一疑わしかったのは幼児期に受けた手術(私は覚えていません)ですが、
それが原因かドウかは(現時点では)分からないし、
それ以外に覚えている事といえば、
学生の頃に部活やアルバイトをしていた時にも、
右股関節や右お尻がチョクチョク痛くなった事ぐらいですが、
これは原因ではありませんから、
原因として思い当たるものはなかったのです。

マア思い当たる原因がなかったとしても、
「これも再発だろう」と思い、
今ヤッている事は何も変えず暫く様子を観ていましたら、
ヤハリ前回同様に知らないうちに症状は消えてしまい、
ヤハリ前回同様に右股関節の調子は、
痛くなる前よりも良くなってしまったのです。
多分、これも以前に治し損ねた何かの再発だったのでしょう。

~2024年追記:
慢性の体調不良(病気を含む)の回復では、
再発は避けては通れない厄介な問題です。
私は再発が始まった事をツケ払い(清算)といっています。
そして私が接骨院に来るお客サンに言っている事は、
「どんな些細なケガや病気でも治し損ねたら一生モノ」です(後述)。~

この二つの事から、
私は何十年も前に傷めた(弱めた)モノでも、
それが今では症状がなかったとしても治っていない事があるのか、
今では症状がなく治ったと思っている(お医者サンに言われた)ものでも、
再発する事があるのか調べてみました。
そして分かった事は、

①体調不良(ケガや病気を含む)でも急性と慢性は全くの別モノ。
②一度治り損ねたモノは、
 何時迄も炎症が燻り続けてしまい自然に治る事はない。
 これを慢性といいます。
③ケガや病気を治し損ねて慢性化させると、
 症状(特に痛み)は軽減消失して身体は楽になってしまうので、
 症状(特に痛み)だけで体調の良し悪しや、
 体調不良(ケガや病気を含む)の回復を判断する事はできない。
④症状がなくても慢性化したモノは何れ再発したり、
 新たな体調不良(病気を含む)を引き起こす。
⑤慢性化したモノの回復には長い時間がかかり、
 急性とは違う回復の経過を辿る。

だったのです。
~2024年追記:①~⑤は業者(医療福祉従事者)サンには無い考えです。~

つまり私の胸の締め付けや背中の痛みや右股関節の痛みは、
過去に傷めて(弱めて)治り損なったモノの再発か、
マタは過去に傷めて(弱めて)治し損なったモノに起因して痛み出したモノで、
今迄、症状がなかったのは治ったからではなく、
治し損ねた分だけ身体が防御反応をとって症状を消していた・・・
と考えられるのです。
(これに関しては後述します。)

これに関して少し補足しますと、
現在は急性慢性を問わず対症療法が治療(施術)の主流になっています。
然し対症療法は症状(検査も症状の一つ)を消すだけの治療(施術)ですから、
本来ならば応急処置として行われる治療(施術)で、
体調不良(ケガや病気を含む)を治す(回復する)のとは別なのです。
然し実際に業者(医療福祉従事者)サンは、
慢性の体調不良(病気を含む)でも対症療法(応急処置)を行い、
それで症状(検査も症状の一つ)が軽減消失すれば、
良くなった(治った)と判断(勘違い)して、
対症療法(応急処置)を受けている人も、
その治療で症状(検査も症状の一つ)が軽減消失すると、
良くなった(治った)と思う(勘違いする)のですが、
実は、

対症療法(応急処置)で症状(検査も症状の一つ)を消した場合は、
単に症状(検査も症状の一つ)を消した(抑えた)だけの事で、
体調不良(ケガや病気を含む)が治った(回復した)のとは全く関係ない。

なのです。
(これに関する私見は後述します。)

私が超少食菜食(超偏食)生活を始めた時には85㎏だった体重は、
この半年程で72㎏に減り、
以前に着れなくなった服が余裕で着られるようになりました。

私はこの時に試しに、
サンマの塩焼き弁当と●●●●●●●●●●チキンを食べて、
日本酒を飲んでみました。
今回は全身の腫れも全身の強烈な痒みは出ないし、
出る気配(少しムズムズする感じ)も全くありません。
私はこの時に肉魚酒アレルギーをはじめとした、
以前のゲガや病気を治し損ねて身体に燻らせているモノの幾つかも、
自力で治せたと実感した(判断した)のでした。

然しこの時に少し困った事が起こりました。
それはこの時に食べたサンマの塩焼きと●●●●●●●●●●チキンが、
そしてこの時に飲んだ日本酒が、
とても臭くて不味くて食べられなかった(飲めなかった)事でした(残しました)。

因みに日本酒は安いモノではありません。
当時、小学生の娘に匂いを嗅がせたところ、
「木の香りがする」と言って飲もうとした本物の酒です。

どうやら私は、

体調不良(肉魚酒アレルギー)を自力で回復させていく過程で、
今迄に身に付けていた健康の基準(今回は味覚)が、
何時の間にか修正されていた。

ようです。

それが今迄は美味しいと思って食べていた、
そして「肉魚酒アレルギーが治ったら真ッ先に食べよう」と思っていた、
サンマの塩焼きと●●●●●●●●●●チキンと日本酒が、
不味くて食べられなかった・・・という味覚の変化だったのです。

そしてこの味覚の変化(味覚が修正された事)で私は、

美味しいモノが身体を良くするのではなく、
身体に必要なモノが美味しく感じられる事が食事の基本。

というゴク当たり前の事を知ったのです。

これも少し補足しますと、
最初は不本意にイヤイヤ始めた穀物菜食(ヴィーガン)生活だったのですが、
続けているうちに、
毎日食べている、
(有機無農薬ではない)玄米と(有機無農薬ではない)生野菜が、
抵抗なく食べられるようになったばかりか、
「野菜はこんなにもハッキリと味がするモノだったのか」と、
今迄はあまり感じられなかった野菜の味がハッキリと分かるようになり、
塩と醤油の使用量が減った時があったのです。

今思えばこれは濃い味に慣れていた私の味覚が、
食事を見直した(玄米生菜食(ヴィーガン)になった)事で、
本来の私の身体(体調)に適した味覚に修正されたと考えられるのです。
すると毎日の、
(有機無農薬ではない)玄米と(有機無農薬ではない)生野菜だけという、
単調で貧しいエサのような食事が、
美味しくて安心して食べられる御馳走に変わり、
逆に濃い味付けのモノや、
複雑な味付けのモノ(手の込んだ料理)が、
不味く感じられるようになったのです。

然し体調不良(肉魚酒アレルギー)を治している時には、
この時の味覚の変化が、
身体が回復を始めた時の反応の一つとは知らなかったし(無知)、
この程度の些細な変化を感じ取る余裕もなかったから、
分からなくても仕方がなかったのかもしれませんが、
今思えばこの時の味覚の変化も、
体調不良(肉魚酒アレルギー)が回復していく時の、
身体の反応の一つだったのです。

この時に修正された私の味覚は、
その後の私の体調を維持する基準になりましたから、
これで私は、
敢えてカロリーや栄養のバランスを考えた規則正しい食事をしなくても、
無理にガンバッて禁煙や減塩や糖質制限をしなくても、

食べたいと思った時(空腹時)に、
食べたいと思ったモノ(美味しく感じるモノ=身体が必要とするモノ)を、
美味しく食べられる量(適量)だけ食べている限り、
食事(食品や食習慣)が原因で体調不良(病気を含む)になるリスクは減った。

のです。

私は肉魚酒アレルギーが治った時には、
腹一杯食べてやろうと思っていた肉や魚に、
マタ浴びる程飲んでやろうと思っていた酒に見事に裏切られて、
「こんなに不味くて臭いモノを食べたい一心で、
 今迄アレルギーを治すのにガンバッてきたんだ・・・」と少し呆れたのですが、
然し今迄は「体調不良(肉魚酒アレルギー)を治す為に」と、
我慢して食べなかった肉や魚や酒が、
何時の間にか「不味いから食べない」に変わっていて、
知らないうちに肉や魚や酒から卒業していたのです。

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