たまに動くが、ほとんどの場合シャッターボタン動作に不良．ファインダー
には曇りが．ジャンク扱い．分解調整前提の個体．リコー35mmコンパクト
機種「FF-1」～AFではなくゾーンフォーカス．かなり小型のカメラで軽量．
プラスチック製の黒いボディも、それほど貧相には感じない．きめ細やかな
製造の印象かも．レンズ部分は非常に可愛くもある．だがカメラ正面の大き
な白い機種名の文字のロゴは恥ずかしい．大きすぎるのだ．デザイン失格だ．
なにかで隠したい．ボディ自体は非常にコンパクトに作られているのに．
Ricoh FF-1
●フィルムシステム：35mmパトローネ入りフィルム（135 Film）
●画面サイズ：24×36mm
●レンズ：Rikenon 35mm/F2.8 3群4枚構成
●フォーカス：目測、前玉回転フォーカス
●ファインダー：アルバダ式フレームファインダー
●シャッター：コパル電子シャッター 2 - 1/500
●ストロボ：アクセサリーシューに取り付け時はマニュアル絞り可能
シャッター速度は1/30秒固定になる
●電源：SRまたはLR44を２個使用
●露出制御：電子シャッターによる
●サイズ：107×64.6×30.4mm=ボディ収納時. 225
●当時価格：33,600円 ●発売：1978年
＊極限までハンディにするため、鏡胴を折り畳み式に収納する機構と
した決定的コンパクトカメラ．発売当初から大評判になる．その後
の超コンパクトカメラのひとつの基準サイズになる．折りたためば
約35ミリのボディに．ポケットにも楽々．（RicohのHPから転載）
４月の中旬にオークションで安価に入手．シャッター不良．たまに動く時も．
そんなジャンク扱いの個体．だが本来はかなり稀少なカメラで、中古品でも
人気がある．100円に送料を加えても350円ほど．たぶん撮影は可能だろう
との奇妙で不確かな自身があり．出品者のこれまでの取り引きの経歴や文章
の雰囲気でそう感じたのだ．…そして確かに不具合はあるが、動作する個体
ではあった．だがなんとも不思議な現象．シャッターを切ろうとしてもそう
はならずに、巻き上げレバーを操作して、そしてそのレバーが元に戻る時に、
何故かふいに切れてしまう．次のカットの撮影まではそのままの状態にして
おいて、被写体を選んだらファインダーで構図を決める．その状態を保持し
つつ巻き上げレバーを操作する．そのレバーに添えている、自身の親指の力
を抜きつつも、シャッターが切れる瞬間の、微小な衝撃を和らげるためにも、
つまり写真がピンボケにならないために、わずかに元の位置に戻ろうとする
レバーを支えながら…．撮影は出来る個体だった．ただ手順が通常とは違い、
フィルムの巻き上げ操作をして、その動作の終わりころにふいにシャッター
が切れる．そんな使い方に、だが手ぶれの不安は大きい．…修理に出すなら
安くても数千円の費用が発生する．私はもちろんこのままの状態で使用して
みることに．どんな写りになっているのか興味もあるし．とりあえず．