山蟻狩猟日記

狩猟の日記です。狩猟、有害鳥獣駆除、個体数調整、射撃、罠猟、銃猟、獲物の利活用についての備忘録です。

働かないアリに

2013年04月12日 | 狩猟日記
長谷川英祐氏の研究によると、働かないアリにも意義があり、


それはコロニーの有事の際の予備人員としての機能であるとの考察がされています。


働くワーカーを取り除いてしまったら今まで働かなかったワーカーが働きだすそうです。


よく働く優秀なアリがいなくなったら「コロニーのパフォーマンスは落ちないのか?」と思って論文を検索してみましたが、無料で読めるような論文はなく、それをメインテーマとして扱った論文は見当たりませんでした。


大学の恵まれた検索サービスから離れてしまったので検索力がなくで残念です。


誰か知ってる人いたら教えてください。


ところでアリのワーカー同士は血縁度が高い(姉妹でも親子でも1/2だったかな?)ので女王アリなどという究極の働かないアリがいても包括適応度は上がるわけですから、有事以外は働かないワーカーというのはそれなりに合理的かとは思います。


働かないアリに意義があった、会社の中でも働かない人にも意義がある。


アリのコロニーは血縁者同士、人間の会社は他人同士という背景の異なるものを無理やり適用して、チーター(ズルするヤツ)に意義を与えてしまえば、そのような人間の会社は「群淘汰」されてしまうのではないでしょうか?


群淘汰仮説を数理的にシミレーションすると群(個体群を小さく分割した単位で群れとかコロニーというニュアンス)の中ではチーターは増え続けてしまいます。


しかし、チーターが増えすぎた群はパフォーマンスが下がり共倒れしてしまいますから、個体群の中ではチーターは一定割合以上には増えないようです。


人間の組織にも「働いていないアリ」が一定割合でいますが、それが「チーター」であり群淘汰されるまで時間の問題なのか、それとも長谷川氏の言う「働かないアリ」なのかを考える必要があるかも知れませんね。



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